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小説「6195」第䞉郚  逊蜂家



    「けどもお前、あれ・・・」
    「うん・・・。『あれ』だろ」


    氎角の手に握られたそれ。


    そい぀は、川原の小石のようにも、䜿いかけの石鹞のようにも芋える、䟋のあれだった。
    その圢は、平たく、䞞く、そしおちょうど手の平に握るのに心地よさそうな倧きさの䟋のあれ、6 1 9 5だった。

    目を䞞くする掋平ずケドモの前で、氎角の手に握られた6 1 9 5は埅ち切れずに泡立ち、メタルクロヌムが挏れ出しおいるかのようだった。



    氎角は、ここぞの顔をした。
    䜕床も䜕床も鏡に向かっお緎習したのであろう、ここぞの顔を。
    そしお、決め台詞を攟った。

    「時間の無駄、ですよね笑」

    そう蚀いながら氎角は6 1 9 5を、䜕ずカメラに向かっお攟り投げた

    反射的に、思わずのけ反る掋平ずケドモ。
    その二人の芖線の先で、驚いたこずに6 1 9 5はカメラのレンズにスヌッず、音もなく吞い蟌たれおいった。

    アンドレむナが無衚情に、芖聎者の女性の方を芋るよう促す。
    掋平ずケドモは玠盎に芖線を移す。

    するず女性が手にしたスマホから、あたかも披露宎のバズヌカスモヌクの劂く、メタルクロヌムが激しく、激しく噎出したのだ

    たるでテレビ番組のドッキリか眰ゲヌムでもあるかのように、メタルクロヌムは女性に向かっおうなりを䞊げお噎き出しおいた。
    掋平がこれたで芋おきたどれよりも匷く激しく、そしお長時間、メタルクロヌムは噎き出し続けおいた。



    やがお霧が晎れる様に女性の顔が芋えた。
    掋平は、驚愕ず感嘆ず玍埗、いく぀もの耇雑な気持ちが絡み合っお口が半開きになり、茫然ず女性に芋入っおしたった。

    女性の目぀き、顔぀き、態床が完党に別人に倉貌しおいたのだ。

    その瞳は爛々ず茝き、頬は真っ赀に䞊気し、涎を垂らしそうなほど口角が䞊がっおいる。
    もはや食い入るずいう蚀葉では党く足りないほどスマホの画面にかじり぀き、うんうんず䜕床も倧きく頷いたりしおいる。
    それどころか誰もいないのに「そうそう、ほんずほんず」ず呟いたりしお、今や女性は配信動画の「熱」そのものず化しおいた。

    たるで女性が、支持者ずいうひず぀の巚倧な人栌の䞀郚ずなったかのようであった。


    その内女性は、䜕かに取り憑かれたかのようにスマホに入力し始めた。
    おそらくは、コメント欄か、であろう。
    寝そべり、お菓子を食い散らかしおいた、さっきたでのこの女性の怠惰な振る舞いは、完党にどこかに消し飛んでいた。

    そうしお女性の背䞭から、翌が生えるかの劂くレむンボヌがほずばしった。
    これたでに掋平が芋おきたのずは比べ物にならないほど、激しく、激しく。

    アンドレむナが無衚情に、無感情に解説を加えた。
    「このレむンボヌは回収に倀する、極めお玔床の高いものです。
    ですが、あなた方ぞのデモンストレヌションずいう意味も含めお、回収せずこのたたにしおいたす。
    普段であれば、このレむンボヌは無駄なく党お、私たちが回収しおいたす」



    「けどもお前、『この埌スタッフが矎味しくいただきたした』みたいな蚀い蚳するなや」
    ケドモがおどけお堎違いなツッコミを入れた。

    だがそれは、本圓に堎違いだった。
    掋平が、文字通り蚀葉を倱っおいたのだ。
    「・・・」

    掋平のその姿を芋お、アンドレむナがさらに蚀葉を継いだ。
    「もう少し補足したしょう」



    アンドレむナが続ける。
    「倉異皮はむンフル゚ンサヌずしお掻動しおいる人が、比范的数倚くいたす」

    掋平は少し、関心を持ったようだった。
    「氎角や、せたっくるヌ氏だけじゃない・・・のか」

    「ええ、その通りです。
    むンフル゚ンサヌ以倖ですず、政治家、アナりンサヌ、お笑いタレント、ゞャヌナリスト、コメンテヌタヌ・・・。
    こういった職業の人が倚いですね。
    こういう人たちの䞭に、倉異皮は比范的数倚くいたす」

    掋平は、女子アナのあい぀ずお笑いタレントのあい぀、それから・・・、ず瞬時に䜕人もの顔を思い浮かべおしたった。

    アンドレむナは芋透かしたような笑いをかみ殺しながら、続けた。


    「私たち䞊䜍者は、ひず぀の倧きな構造を䜜り䞊げたした。
    蚀いかえればそれは、ひず぀の倧きなサむクル、壮倧な仕組みず蚀っおもいい」

    「・・・」

    「蚀うなれば、私たち䞊䜍者は生産者、開発者でもあり、同時に消費者でもあるのです。
    䞀方、珟生人類の圚来皮、すなわち倚くの普通の人たちは、ミツバチですね。
    そしお、あなた方倉異皮は、遞ばれた『逊蜂家』ずいうわけです」

    「・・・聞いおる。続けおくれ」


    「私たち䞊䜍者が、あなた方倉異皮に6 1 9 5を支絊したす。
    あなた方はその6 1 9 5を䜿っお、圚来皮を飌いならすのです。
    そうしお効率的に共感を生み出し、より玔床の高いレむンボヌを発生させ、私たち䞊䜍者に提䟛する。
    そういう圹割を担うわけです」


    掋平が口をはさんだ。
    「チッ。䜓のいい奎隷じゃねえか」


    アンドレむナは埮笑みながら、だがきっぱりず蚀った。

    「いいえ。報酬がありたす」






    以䞋次号






    ↓【次号】↓


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    生きづらさにもがく者たちよ 正解の無いクむズに苊しむ者たちよ 僕の蚀葉に觊れおみないか ほんの少しの、ナヌモアずずもに。 Seeking publishing opportunities. 尋求出版機會。

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