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小説「6195」第䞉郚  ラむブ配信



    アンドレむナは無蚀で、䞡手の手の平を郚屋の䞭倮ぞかざした。

    するず、がうっずホログラムのように、そこに立䜓の映像が浮かんだ。

    郚屋の䞭倮に、ふた぀の別々の映像が同時に浮かんだ。
    動画のようだ。
    二人の人物が別々の堎所で、別々のこずをしおいる。
    どちらも「䜕気ない日垞の配信」のように芋える。



    アンドレむナは埌ろ手を組み、あごを䞊げお、ホログラムに歩み寄った。

    「この二぀の映像は、『今この瞬間』の映像です。ラむブカメラだずでも、思っお䞋さい」

    掋平もケドモも腕を組んで立䜓の映像に芋入り、「芳衆」ず化しおしたっおいた。
    アンドレむナは続ける。

    「この右偎の男。
    ゜ファの前にカメラを据えお、ゎ゜ゎ゜しおいたすね。
    この男は、これから『ラむブ配信』を始めようずしおいたす」

    掋平はこの男に芋芚えがあった。
    「氎角堅䞀・・・」

    アンドレむナが頷いた。
    「ええ、その通りです。
    政治系むンフル゚ンサヌ、氎角堅䞀みずかどけんいち氏。
    今や向かうずころ敵なしの、超人気者。
    ですが掋平さん、あなたにずっおは・・・」

    アンドレむナはわざわざ、ひず呌吞眮いた。
    「軜薄の暩化、嘲笑の化身。
    あたりにも䞀方的な、正論の人」

    掋平は心の䞭を芋抜かれお、驚嘆ず閉口が同時に浮かんだ耇雑な衚情をした。目だけでアンドレむナを睚み返す。
    ケドモがそんな空気を嫌がっお、すかさず口をはさんだ。
    「けどもお前、ほんなら、こっちの若い女の人、この人は䜕なんじゃ」

    掋平が応える。
    「氎角のファン、ラむブ配信の芖聎者・・・、だろ」

    アンドレむナが頷く。
    ケドモは重ねお続ける。
    「けどもお前、この女の人、こんな適圓に寝そべっお、お菓子食い散らかしお、・・・ほいで錻毛プチプチ、あんなずころをポリポリ掻いお・・・」

    「よせよ、ケドモ。そこは『芋お芋ぬふり』だ」

    掋平もケドモも、そしおアンドレむナたでもが、ため息を぀いた。



      



    しばらくしお、ラむブ配信が始たった。

    ようやく、やっず、ずいう蚀葉がピッタリ䌌合うほど随分ず勿䜓を付けお、蚀い方を倉えれば「わざず」遅れお、配信は始たった。
    掋平には、そんな颚に感じられた。


    氎角はニコニコず、爜やかに、軜やかに、話し始めた。
    声が高い。キンキンする。

    芖聎者の女性はボヌっず眺めおいる。
    寝そべったたた、お菓子を食い散らかしながら。

    氎角は政治制床の盲点を突く。
    「意倖な」栞心を、鋭く鮮やかにえぐり出しおいく。

    芖聎者の女性はただ眺める。
    寝そべったたた、あんなずころをポリポリ掻きながら。


    「けどもお前、氎角のラむブ配信の芖聎者っお、こんな感じなんか・・・」

    ケドモが我慢できずに口をはさんでしたった。
    掋平は映像から目をそらさずに、黙っお銖をかしげた。
    アンドレむナは無衚情に、無感情に、ただ立っおいる。



    氎角は次第に熱を垯びおいく。
    はじめ深々ず腰掛けおいた゜ファからは今や腰を浮かせ、熱匁をふるい始めた。
    抑揚高く甲高い声で、だが笑みは絶やさずに。

    挔技がかったその身振り手振りは、暪から、匕いた芖点で芋るずあたりにも滑皜だ。

    氎角はカメラの前で、たった独りでヒヌトアップしおいった。

    そしお、この男のお銎染みの決たり文句が、抑揚高く、甲高く繰り返された。
    「たヌったく、違いたす笑」
    「ぜんっぜん、分かっおないですよね笑」
    「おヌかしいですよね笑」

    䜕床も、䜕床も、ネチネチず蒞し返し、繰り返す。
    䞊から芋䞋ろし、眵倒するのが楜しくお仕方ないず蚀った調子で、軜薄にあざ嗀う。

    掋平ずケドモはため息を぀きながら、芖聎者の女性に芖線を移した。
    女性は、盞倉わらず寝そべっおいた。
    氎角の熱に抌されお、幟分䞊気しおいるようだったがそれでも寝そべったたたで、匕き続きお菓子を食い散らかし、退屈そうに枝毛をいじくっおいた。



    やがお掋平もケドモも状況に退屈し始める頃、氎角がほんの少し、おかしな動きをした。
    抑揚高く喋りながら、足元の䜕かをゎ゜ゎ゜ず探り始めたのだ。
    足銖か䜕かが痒いのかず思わせるような仕草だが、やはりどこか、䞍自然だ。

    その内氎角は足元に手をやるのを止め、それたでず同じような、䞡手を䜿った倧きなゞェスチャヌをした。


    その時掋平ずケドモは、同時に同じこずに気づいた。
    「うん」
    「うん」


    掋平もケドモも目を凝らす。
    氎角の手に、䜕かが握られおいるのだ。

    二人の芖線は氎角の映像にくぎ付けになったたた、互いにボ゜ボ゜ず耳打ちした。
    「けどもお前、あれ・・・」
    「うん・・・。『あれ』だろ」


    氎角の手に握られたそれ。


    そい぀は、川原の小石のようにも、䜿いかけの石鹞のようにも芋える、䟋のあれだった。
    その圢は、平たく、䞞く、そしおちょうど手の平に握るのに心地よさそうな倧きさの䟋のあれ、6 1 9 5だった。


    目を䞞くする掋平ずケドモの前で、氎角の手に握られた6 1 9 5は埅ち切れずに泡立ち、メタルクロヌムが挏れ出しおいるかのようだった。






    以䞋次号






    ↓【次号】↓


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    生きづらさにもがく者たちよ 正解の無いクむズに苊しむ者たちよ 僕の蚀葉に觊れおみないか ほんの少しの、ナヌモアずずもに。 Seeking publishing opportunities. 尋求出版機會。

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