見出し画像

失恋して神様に手紙を書きなぐりに行ったお話|行き場のない想いの預けかた

その昔、大失恋をした。

その人のことは本当にどうしようもなく好きで、どうしても諦められませんでした。
でも、相手の気持ちや状況は、自分ではどうにもできない。
何かしたくても、もう手札がない。
その苦しさのさなかで、すがるような気持ちで神社巡りをしたことがあります。
これは、行き場のない気持ちを抱えていたときに、神様に手紙を書きに行ったことで少し気持ちが楽になったので、こういうパターンもあるよ、という個人的な覚え書きです。


行き場のない気持ちを神様に預けてみる

他人の気持ちや状況は、自分ごとと違って自分の努力ではどうにもできない。
どんなに強く想っていても届かないこともある。
やっぱりなんとかならないだろうかと想いがぶり返したり、いやこれで良かったんだとまた言い聞かせたり。
ひとり行き場のない気持ちを抱え、なんだか落ち着かなくて。

そんな時は、お願いごとを手紙に書いて、いったん神様にぽんとすべて預けてみる。
そして、そのぶん、自分の今出来ることに集中してみる、のも良いと思うのです。
きっと本当の縁ならば必ず繋いでくれるはず。
未来がどう転ぶにせよ、自分の今できることを精一杯こなすことが、これからも確実に付き合っていくことになる自分自身のために唯一してあげられること。

お願いごとをするときは、無理のない期限を決めて自分自身も努力することを約束したうえでお願いをするのが良いと思います。
わたしの場合は、ざっくりいうと「人としても女としても成長できるように精進しますので、どうかいついつまでに…」というようなことを書きました。そして、その期限のあいだは、連絡を絶って、自分ごとに集中し、自分ととことん向き合うようにしました。
なんだか、つらくても頑張っていたら見てくれているような気がして。

神様に書く手紙は、誰にも見られません。
日記や独り言とも少し違う。
大切な気持ちも、恨む気持ちも、悲しさも、未練も、そのまま書ける。

わたしの場合、誠実でなかったその人を恨む気持ちもあって、書きにいく前は、人を呪わば穴二つ、というように人の不幸を願うのは良くないだろうけど、なんとかうまく言い換えられないだろうか、と思っていたくらいでした。
でも、いざ書き出してみると、本当に不思議なことに、彼の一生の幸せを願う言葉も出てきたりして、自分では気づいていなかった、素直な気持ちに出会うことが出来ました。

すべて書き終わって、結んで帰るころには、ぽかぽかした気持ちで帰路に着いたのを覚えています。

同じように願っている人がいること

失恋すると、自分だけが世界から取り残されたような気持ちになります。
仕事以外は外に出る気にもならないし、10代のころのように友達を気軽に付き合わせるわけにもいかない。

ある神社では、前にいたお姉さんが今にも泣き出しそうな顔で長いあいだお願いごとをしていました。
ああ、そうかあのお姉さんにもきっと、すごく好きな人がいるんだな。
せめてお姉さんはうまくいくといいな。と思うと、不思議と孤独が少しだけ和らぎました。

それに、たとえ楽しむ余裕がなくても、道中で強制的に目に入る景色や、ご当地の美味しい食べ物、地元の方とのちょっとした会話は、ほんの少しのあいだだけでも心を紛らわしてくれました。
理由はなんであれ、外に出ることそのものが気晴らしになることもあるし、普段の自分だったら選ばないところに傷心旅行するのも悪くないのかなと思います。
もし、普段、頑張りすぎているかたは、こんなときくらい少しだけでもちゃんと休んでくださいね。

失恋には喪失を抱え直す時間がいる


失恋は、ただ好きな人との関係が終わるだけではない。自分の中で描いていた幸せな未来がごっそりなくなってしまうことでもあります。
それはやっぱり立派な喪失で、すごく悲しいのも当たり前なのだと思います。

すぐに気持ちを切り替えられる人もいるのかもしれません。
でも、わたしはかなり引きずってしまうタイプです。
だから、お葬式のように、少しずつ現実を受け入れて、心を整理していくための儀式や時間が必要でした。

混乱したままの行き場のない気持ちを、一度書き出して、預けて、少しずつ抱え直していく。神社巡りは、私にそういう機会をくれました。
それに、神社の境内に入るとやはりしゃんとした気持ちになるし、見ているだけでも可愛くて気分が上がるお守りは、つらい時の小さな支えにもなってくれます。

手紙を書ける神社

覚え書きとして、手紙を書ける神社をいくつかまとめておきます。
新緑が気持ちの良い季節、良かったら、気晴らしも兼ねてゆっくりひとり旅してみてはいかがでしょうか。
新しい出会いが欲しいひとにもおすすめです。

東京大神宮  - 願い文

「東京のお伊勢さま」と親しまれるように伊勢神宮の御祭神や造化の三神と呼ばれる結びの神々があわせ祀られている東京大神宮は縁結びに御利益のある神社として知られています。また、神前結婚式を日本で初めて行った神社でもあります。


飯田橋駅から徒歩約5分と都心にありながら、境内はいつも瑞々しい季節感に溢れていて、どの季節に行っても楽しめます。

神様への願いごとや感謝の気持ちを綴って奉納する「願い文」があり、季節ごとの限定色もあって、気分に合わせて選ぶことができます。

そして、レースや鈴蘭(花言葉は幸せの再来)モチーフのお守りが可愛いです。七夕限定の「幸せ星まもり」など季節限定のお守りも見逃せません。
お願いをしたあとは、当たると評判の「恋みくじ」でアドバイスをもらってみるのも良いかもしれません。

いつも混んでいますが、朝6時から開いているので、早朝だと比較的ゆっくり参拝できます。(お守りなどの授与所は8時から。)

ちなみに、壇蜜さんと結婚された漫画家の清野とおるさんにあやかって、まず、縁切りで有名な板橋の縁切り榎えのきで悪縁を切って、そのまま東京大神宮で良縁を結ぶコースもおすすめです。


貴船神社 - 結び文

京都の奥座敷、貴船山の麓にある神社です。水の神の龍神様を祀る本宮、奥宮、そして、縁結びの神様を祀る結社の順に三社詣をします。気の生ずる根源として「氣生根」とも記され、特に龍穴のあるとされる奥宮は強力なパワースポットでもあります。
また、絵馬発祥の地でもあり、平安時代の歌人・和泉式部が夫の心変わりに思い悩んで祈願し、夫婦円満の願いが叶った地としても知られます。

結社ゆいのやしろにて、「結び文」に願い事を書くことができます。それを持ってお参りし、細長く折り境内の結び処に結びつけて祈願します。

古事記によると、天照皇大神の孫神である瓊瓊杵尊ににぎのみことに父である大山祇命おおやまつみのかみが姉妹を嫁がせようとしたところ、瓊瓊杵尊ににぎのみことは美しい妹の木花開耶姫このはなさくやびめだけを選び、姉の磐長姫命いわながひめのみことを送り返してしまいました。
断られたことを恥じた磐長姫命が、わたしはここに留まって(このような悲しいことが起きないように)人々に良縁を授けようと、縁結びの神様としてこの地に鎮座することを決意されたことが由来とのこと。
つまり優しくて姉御肌の女神様が御神体なのですね。


川のせせらぎの音と木漏れ日が綺麗でそれだけでとても心地よいです。個人的にとても好きな神社です。
余裕があれば、京都観光したり、たくさんある他の神社と併せて参詣するのも良いと思います。


石神さん(神明神社)  - 女性の願いなら一つだけ叶えてくれる

鳥羽の相差おうさつにあり、古くから地元の海女さんたちが信仰してきた小さなお社です。鳥羽三女神のひとつで、海の女神である石神さん(玉依比売命たまよりひめのみことが祀られており、女性の願いなら一つだけ叶えてくれると言われています。

石神さんの前の記帳台に用意されているピンクの祈願用紙に、つい欲張りたくなりますが、願い事を一つだけ書いて、願い箱に入れ祈願します。

海女さんたちが海に入る際、おまじないとして身に着けるものに記す格子状のドウマン(格子の目で見張り魔物が入るのを防ぐ)、星型のセイマン(一筆書きで必ず元の位置に戻る)がモチーフのお守りや、相差の海岸の石と本真珠付きのお守りも可愛いです。

アクセスは鳥羽駅から少し離れているので、一日がかりになりますが、伊勢神宮や猿田彦神社と合わせて巡るのもおすすめです。

伊勢・鳥羽は緑も海もきれいで、ひとり旅の旅先としてもとても気持ちのいい場所でした。
ちなみに、わたしは道中で気に入ったアコヤ真珠のイヤリングに出会うことができました。使い勝手がよく非常に重宝しています。


氷室神社  - 愛の手紙

氷室神社は神戸の地にひっそりと佇む、知る人ぞ知る非常に強力な縁結び・恋愛成就の神社です。縁結びの神として名高い大国主大神おおくにぬしのみこと、「恋愛弁天」として親しまれる市杵島比売命いちきしまひめのみことを祀っています。

神社の名前の由来となった氷室(冬に保存した氷を、夏に仁徳天皇に献上していたんだとか。)が残っていることでも知られ、歴史的なエピソードも多い1800年の歴史を持つ神社です。
実際、氷室のあたりはひんやりしていて雰囲気も少し怖かったです。

氷室神社は、源平の合戦時に平清盛の甥の平通盛と妻の小宰相こざいしょうが今生の名残を惜しんだ悲恋の場所としても知られています。
平通盛が小宰相にひと目惚れし、想いが届くまで3年間手紙を書き続けたという伝承もあり、愛の手紙はそうしたエピソードにちなんでいるようです。

境内にある「愛の手紙」に、自分の素直な思いや、相手への願いを具体的につづります。それを本殿前にある「愛のポスト」へ投函します。
机と椅子があり落ち着いて手紙を書くことができます。
特定の相手がいない場合は理想のタイプを書くとその通りの人に出会えるよとのこと。具体的に書くことが大事のようで、自分の気持ちや理想を具体化して整理する良い機会になります。
ちなみに、強力なので、中途半端な覚悟で行くと良くないという話もちらほら見ました…。

神戸の街に出やすいので、街歩きやカフェめぐり、中華街で占いしてもらうのも良いですね。


番外編 白兎神社 - 叶わぬ恋も叶えてくれる

鳥取市白兎にある白兎神社は、日本最古の書物『古事記』に登場する因幡の白うさぎの神話の舞台として知られる神社です。
日本最古のラブストーリーの地ともいわれていて、縁結びの神社として親しまれています。

神話では、白うさぎが大怪我したとき大国主命おおくにぬしのみことがやさしく助けてくれたことから、キューピットとしてその想い人である八上姫やかみひめとの縁を取りもったとされています。
白兎神は縁結びの神様として、特に、特定の人との縁を結び、無理めな恋をかなえてくれると信仰されています。

境内も授与品もうさぎモチーフのものが多く、ぴょこんとしたうさ耳のついたお守りはとても可愛らしいです。

あと、ここでは神社の入り口にある縁結びの祈願を受けたピンクのポストへ実際に手紙を投函することができます。
手書きの手紙って、やっぱり気持ちや人柄が伝わるので良いですよね。

すぐ近くにはや日本海を一望できる白兎の丘や白兎海岸が広がっていて、
神話の中で白うさぎが渡ってきたとされる淤岐ノ島も見ることができます。

海の見えるカフェでひと息ついたり、温泉でのんびりしたり、余裕があれば少し足を伸ばして縁結びで有名な出雲を訪れたり、山陰の美味しいものを味わったりするのもよいと思います。


もし今、渦中で傷ついている人がいたら。どうか、あなたの切実な願いが、何らかのかたちで、やさしく着地しますように。







いいなと思ったら応援しよう!

すずめ 最後までお読みいただきありがとうございますᵕ̈* もし気に入っていただけましたら🐾これから記事を書く励みになります✎

この記事が参加している募集