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家事・育児は2人でやるようになった話『お父さんスイッチ』が入るまでの1か月の変化

    赤ちゃんが生まれたら、すぐにパパになれる
    最初はそんなふうに思ってた。

    でも現実は、違いました。
    初めての抱っこも、おむつ替えも、ミルクも、ぜんぶ手探り。

    「これで合ってるんかな?」って不安になりながらも、
    毎日ひとつずつ向き合っていく中で、
    少しずつ、父としての自分が育っていった気がします。

    今回は、娘が生まれてからの最初の1ヶ月。
    パパとして出会ったはじめてたちと、どう向き合ってきたのか。
    僕なりの目線で、振り返ってみたいと思います。

    ▼娘が生まれた日のことは以前に書いたnoteを参照してください。



    退院の日、妻と娘が病院から帰ってきて、
    我が家の3人暮らしが、ほんの少しだけ始まりました。

    娘を初めて抱っこできたのは、そのときでした。

    腕のなかにおさまったのは、
    信じられないくらいちいさくて、あたたかい命。

    「ちっちゃいな、ほんまに、俺の娘なんや」

    その瞬間、胸の奥がじんわりと熱くなって。
    言葉にはできない気持ちが、波のように押し寄せてきました。

    妻は隣で、慣れた手つきでおっぱいをあげて、おむつを替えていた。
    数日ぶりに会ったのに、その姿はすっかり母の顔になっていて。
    「この数日で、もうお母さんなんやな」って、思わず見とれてしまった。

    我が家は、母乳とミルクの混合で育てることにしていたので、おっぱいのあとには、ミルクを作ることもあり、
    妻はそのミルクさえも、迷いなくサッと作っていて。
    その姿がなんだか頼もしくて、少しだけ置いていかれたような気もした。

    恥ずかしい話ですが、
    ミルクの量も、どれくらいの感覚であげるのかも、
    ちゃんとわかっていませんでした。

    「2〜3時間おきなんやな」
    「こんなちいさな身体に、これだけの量で足りるんや」

    妻が手際よく準備するその姿を横で見ながら、
    ひとつずつ覚えていきました。



    うちは普段から、家事は私がすることが多くて。
    だからこの日も、私が夕飯を作るのは自然な流れ。

    ただこの日は、
    「少しでも妻に寝てもらえたら」という気持ちが強かった。

    慣れない授乳や抱っこで、きっと体も心も疲れてるはずやし、
    このタイミングくらいは、休んでもらえたらいいなと思って。

    あらかじめ聞いていたリクエストメニューを、
    キッチンで静かに作りながら、
    「こうして少しでも回復してくれるなら、それでええ」って、自然に思ってました。



    夕飯も終わって、
    「お風呂、ゆっくり入っておいで」と妻に声をかけました。

    病院では、ゆっくり浸かる時間もなかったって言ってたし、
    娘を預けられる時間はほんのわずかだけで、
    そのあいだに急いで済ませてたって聞いてたから。

    だからこそ、今日は気兼ねなく、
    あたたかい湯船でリフレッシュしてほしかったんです。

    妻がお風呂に入ってしばらくすると、
    このタイミングで、私に初めての試練がやってきました。

    娘が泣き出したんです。
    しかも、どうやらオムツ。

    ぎこちない手つきで、妻の説明を思い出しながらひとつずつ。
    「これで合ってるんかな…」と内心ドキドキしながらも、なんとか交換完了。

    ちょうどそのタイミングで、お風呂から上がってきた妻に言われた一言。

    「お風呂ゆっくり入れたよ、ありがとう」
    「オムツも交換してくれたんだ、助かるよ」
    たったそれだけやけど、
    その一言が、ものすごくうれしかった。

    「できて当たり前」じゃなくて、
    「ありがとう」と言ってもらえたことが、
    自分にとってはすごく大きかったんです。



    その夜、妻に言いました。
    「夜中のミルクはやるから。ゆっくり寝ててな」

    きっと、すごく疲れてると思ったんです。
    だから、少しでも休んでもらいたくて。

    赤ちゃんにミルクをあげるのは、数時間ごと。
    アラームをかけて、時間を見ながら準備をしました。

    夜中、部屋の中は静かで、まっくら。
    ひとりで起きて、ミルクを作って、温度をたしかめて。
    それから、そっと娘を抱っこしました。

    ミルクを飲む音が聞こえて、
    体のあたたかさが、手の中に伝わってきて。

    なんかそのとき、
    「父親になるって、こういうことなんかな」って思いました。



    翌朝、妻と娘は
    1ヶ月ほど、妻の実家で過ごすことになっていました。

    いわゆる「里帰り」ってやつです。
    出産後の体を休めるために、妻の両親の家でゆっくりしてもらうことになっていました。

    この日も朝からバタバタ。
    荷物をまとめて、準備をして、家を出る時間が近づいてきます。

    「マクド食べたい」って妻が言うので、途中でドライブスルーに寄って。

    でもそのとき、
    ポテトを受け取った妻が、手をすべらせて全部ぶちまけてしまいました。

    「もう、なんでこうなるん…」と、ちょっとだけ荒れた声。

    普段は些細なことで、荒ぶることなんかないのに、これが産後のメンタルってやつなんかな、って思いました。



    妻と娘を無事に実家まで送り届けて、
    「よろしくお願いします」と挨拶をして、私はひとり家に帰りました。

    さっきまで、泣き声や笑い声があった家が、急にシーンとしていて。
    たった1日一緒に過ごしただけなのに、
    もうこの家に娘がいないんやな、と思ったら、ちょっとだけ胸がさびしくなりました。

    それからは、LINEやビデオ通話でやりとりする日が続き
    昼間は妻の両親が手伝ってくれていて、娘はすやすや眠ったり、
    ミルクもしっかり飲んだりと。

    でも、夜になると泣き声が止まらず、
    「夜泣きがすごい」と
    妻もだんだん疲れている様子が画面越しに伝わってきました。



    妻と娘が里帰りして、1週間ほど経ったある日、

    妻から送られてきた娘の写真を見て、ちょっと違和感をおぼえました。

    左目の目頭が、うっすら黒くなっていたんです。

    妻に確認すると、
    「どこかにぶつけたのかな?」と義母と2人で心当たりもなく。

    でも、娘はまだ寝返りもできない時期。
    どこかにぶつけるなんて、ちょっと考えにくい。

    次の日がたまたま僕の休みやったこともあって、すぐに病院を探すことにしました。

    うちの母が病院勤めなので、
    「新生児でも診てもらえる眼科、知ってへん?」と連絡を入れて、
    教えてもらった病院に片っ端から電話。

    ようやく、診てもらえるところが見つかって、
    朝から妻と娘を迎えに行き、病院へ向かいました。

    診察してもらった結果、先生からはこう言われました。

    「涙の通り道が少し詰まってるのかもしれませんね。
    目薬をさして、しばらく様子を見てください」

    まさか、生後2週間ほどで病院のお世話になるなんて
    想像もしていませんでした。

    でも、深刻なものじゃなかったとわかって、
    心の底からホッとしたのを覚えています。



    病院のあと、少し時間があったので、
    私の実家にも寄ることにしました。

    娘を連れていくのは、これが初めてです。

    両親も妹も、娘と会えるのを楽しみにしてくれていて、
    顔を見たとたん、すぐに笑顔になりました。

    「ちっちゃいなあ!」「かわいいなあ」
    そう言って、娘の顔をのぞきこんだり、
    小さな手を見て「こんなちいさいんや」と、うれしそうにしていました。

    そんな中で、僕が抱っこしていると、
    母からひと言。

    「あんた、そのだっこあかんなぁ」
    「まだまだやな」

    そう言いながら、娘の身体を支える手の位置を直されました。

    ちょっと恥ずかしかったけど、
    「そっか、まだまだやな」って思いながら、ありがたく教えてもらいました。

    そのあと、次に会うのは1ヶ月健診の日だねと言いながら、妻と娘を妻の実家に送り届けて、
    私はひとりで家に帰りました。

    家に入ったとたん、空気が変わった気がしました。
    ほんの少し一緒にいただけやのに、
    その存在が、こんなに大きかったんやなって。

    泣き声も、話し声もなくて、
    家の中が、いつもより広く、そして静かに感じました。



    そして、1ヶ月健診の日がやってきました。
    久しぶりに娘と会ったとき、
    顔つきや体つきが、少しずつしっかりしているのがわかって。

    病院では体重も増えていて、先生からは
    「順調ですね。よく育ってますよ」って言われて、ホッとしました。

    その日から、いよいよ3人での暮らしがはじまりました。

    最初の夜は、はじめての沐浴でした。

    台所のシンクに桶を置いて、お湯をはり妻は手慣れた様子で準備を進めていた。

    娘の体はふわふわで、抱き方ひとつにもドキドキする。

    濡らしたガーゼで、顔や体をそっと拭いてあげると、
    娘はふしぎそうな顔をしながら、じっとこちらを見ていました。

    娘がすべらないように、両手でしっかり支えて
    でも、力を入れすぎないように気をつけました。

    手がすべったらどうしようって、ドキドキして、
    動きもゆっくりにしかできませんでした。

    沐浴が終わったあとは、
    タオルで娘をやさしくふいて、保湿して肌着を着せて。

    それからミルクを用意して、そっと口に運ぶと、娘はゴクゴクと飲んでくれました。

    「よかったちゃんとできた」

    そんな小さな安心と、ちょっとだけ自信。
    そのときの娘のぬくもりは、今でも覚えています。


    この日の夜も、「私がミルクあげるから」と、数時間おきに起きてミルクをあげた。

    そんな時間に、ふと、まわりから言われた言葉を思い出してた。

    「今のうちに休んどけよ。戻ってきたら、自分の時間なんてなくなるぞ」
    職場の上司の声が、耳の奥に残ってた。

    「ママは大変なんだからフォローちゃんとしてあげてね。産前産後の恨みは一生もんとも言うよ。」
    職場のママさん達からの忠告。

    「ポンタパパなら大丈夫やな」
    普段から家事をしているのを知ってる人たちから
    そう言ってくれた。

    そんなことを思い出しながら、
    こうやって夜中にミルクをあげてると、
    「ああ、これから毎日、こんな日々が始まるんだな」

    そう思ったら、なんだか、「よし!頑張ろう」って気持ちになった。



    こうして、わが家の3人のくらしが始まりました。
    ふりかえると、あの最初の1ヶ月は、
    ぼくにとって「お父さんになるための入り口」だったように思います。

    すぐに立派なお父さんにはなれへんけど、
    少しずつ、少しずつ、
    「お父さんってこういうことかな」って思えることがふえてきました。

    あの1ヶ月は、そのはじまりでした。

    もし今、「なんで私ばっかり」って思う日があるなら。
    このnoteをそっとパパに見せてください。
    「よかったら、これ読んでみて」で、大丈夫です。

    赤ちゃんのころじゃなくても、
    3さいでも、小学生でも。
    今からでも、お父さんにはなれます。

    ミルクじゃなくても、
    ごはんのあと片づけでも、おふろの準備でも、
    「ちょっと寝とき」と言ってくれるだけでも。

    なにかひとつ、パパがやってくれたら、
    あなたのしんどいは、きっと少しへるはずです。

     
     
     
    ごはん/洗濯/掃除/子どもの送り迎え/ そんな日々を当たり前のように過ごす/3歳の娘がいるフルタイム会社員/特別なことはしてないけど、家族が気持ちよく暮らせるように日々を過ごしてる/うちのパパにも読んでほしいかもそんなママにも届いたらうれしい/小さな工夫や気づきを綴っていきます

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