神武征討記外伝「史に残らぬ興亡史~越前女王アサクラミナミの物語」
こんにちは。
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
弁護士の岡本卓大です。
読者のみなさま、note版、神武征討記。
楽しんでいただけているでしょうか?
神武征討記・第1話はこちら( ・ω・)
神武征討記は、有料記事ですが拡散していただければ全話無料で読めます( ・ω・)
note版で初めて神武征討記を読んで下さった方はご存じないと思いますが、実は、神武征討記には外伝があります。
それぞれ、神武征討記に登場するキャラクターから選んだ主人公視点で描いた物語です。
この度、note版【神武征討記】本編の進行に合わせて、神武征討記外伝も随時、アップしていきたいと思います。
神武征討記外伝は、すべて無料記事。
無料のマガジンも作っています( ・ω・)
一人ひとりが主人公!
神武征討記本編と合わせて、神武征討記外伝も、ぜひお楽しみください( ・ω・)
神武征討記外伝
「史に残らぬ興亡史~越前女王アサクラミナミの物語」
ストーリーテラーのアメノウズメでございます。
「一人ひとりが主人公」の『神武征討記』。
今回の主人公は、アサクラミナミ(統率47、武勇39、知力46、政治69、魅力80)です。
アサクラミナミ?誰!?
と思われた方も多いかも知れません。
アサクラミナミは、神武征討記本編には登場しません。
史に残らぬ1国の興亡。それが今回の外伝のテーマです。
時は神武勢力と大和勢力の天下統一をかけた戦いが始まる5年前。
神武様25歳の年から物語は始まります。
関東争乱編の後、神武勢力と大和勢力の間では10年間の停戦が結ばれ、神武勢力と大和勢力による戦争は行われていませんでした。しかし、神武勢力、大和勢力のいずれにも属さない諸勢力は二大勢力の停戦に関係なく、互いの領地を拡大すべく抗争に明け暮れていました。
アサクラミナミは、越前(福井県)を治める大豪族の娘として生まれ、神武様25歳の年(神武東征編の5年前)に18歳で越前の女王となります。
アサクラミナミの一族は、祖父の代から越前(福井県)を統一し、敦賀港での大陸諸国との交易や法制度の整備、軍制の整備などを行い越前を強国にしてきました。
アサクラミナミが女王に即位した時期には、越前・若狭(福井県)のみならず、隣国・近江(滋賀県)にも影響力を持つ大勢力となっていました。
大和勢力にも神武勢力にも属さない大国・越前。
ある日の福井の王宮・・・

アサクラミナミ「呼吸を止めて♪3分♪
あなた♪白目をむいているから~♪」

タッチャン「ミナミ様、初登場でその替え歌はなんなんですか!?」
アサクラミナミ「え~。なんとなく歌ってみたかったの。ダメ~?」
タッチャン「えっ、い、いや・・・ミナミなら・・・ありだよ。」
アサクラミナミ「ありがと~。タッチャン。」

カッチャン「ミナミ様。アサクラノソウテキ様がいらっしゃいました。
お通ししますか?」
アサクラミナミ「ええぇ~。ソウテキ大叔父様がぁ?
あのおじいちゃん、めんどくさいのよねぇ。」
アサクラノソウテキは、アサクラミナミの祖父の弟であり、これまで越前を軍事・政治・外交・文化のあらゆる面から支えてきた重鎮です。
アサクラミナミが越前女王となった後も、大和勢力のヤマトノアヤタムラマロ軍団、北近江のアザイノヒッサン、そして神武勢力のオワリノブヒメ軍団などと活発に外交を行っていました。
越前を戦乱から守っているものは、ひとえにこのアサクラノソウテキの外交手腕と用兵の強さに対する諸勢力の恐れによるものでした。
そのアサクラノソウテキと面談するアサクラミナミ。

アサクラミナミ「ソウテキ大叔父様。どうされましたか?」

アサクラノソウテキ「姫・・・いや。女王様。
わしの命はもうすぐ尽きます。」
アサクラミナミ「えっ!?大叔父様死んじゃうの!?」
アサクラノソウテキ「今は我が越前は経済的にも、軍事的にも大国であり、大和勢力からも神武勢力からも一目置かれております。
しかし、わしが死ねば、これまでのように国力を維持することはできますまい。」
アサクラミナミ「・・・大叔父様一人で・・・この越前を支えてきたとでも?」
アサクラノソウテキ「女王様。いやミナミ。
お主では、乱世で国を統治することは無理じゃ。
わしが死んだら、尾張(愛知県)・美濃・飛騨(岐阜県)、そして南近江(滋賀県)に勢力を持つオワリノブヒメ殿の傘下に入り保護を求められよ。
オワリノブヒメ殿であれば、お主にもその能力に見合った待遇で保護してくれるはずじゃ。」
アサクラミナミ「オワリノブヒメの傘下に入れですって!?
妾は、大国・越前の女王アサクラミナミよ!
その妾が、どうして、オワリノブヒメのような同性愛者の傘下に入らなければならないの!?
オワリノブヒメが保護してくれるですって!?
それは、妾を愛人として扱い政治的権力を奪うだけではないの!?」
アサクラノソウテキ「・・・それが越前の生きる道なら、その選択をするのが女王の務めじゃ。」
アサクラミナミ「ふざけんじゃないわよ!このくそじじい!
妾はタッチャン、カッチャンの二人と愛し合って楽しく暮らすの!
オワリノブヒメなんかの傘下には入らないわ!」
アサクラノソウテキ「それならば、大和勢力のヤマトノアヤタムラマロの愛人になるか?オワリノブヒメの方が将としての将来性は上だが、大和勢力につくなら、それも良いかも知れん。」
アサクラミナミ「だ~か~ら~~!
なんで妾が身を売るのが前提なの!?
ソウテキ大叔父様は、妾には国を統治する力が無いと思ってるの!?」
アサクラノソウテキ「最初からそう言っておるが。」
アサクラミナミ「きぃい~!この無礼者!
あんたなんか、とっと死んじゃいなさい!」
アサクラノソウテキ「越前の雄アサクラ一族も・・・まもなく滅亡か。
乱世の習い。それもやむなしか。」
その数日後、アサクラノソウテキは自宅で永遠の眠りについた。
享年87歳。
そして、越前アサクラ一族は、アサクラノソウテキが懸念していた通りの滅亡の道を進むことになる。
アサクラノソウテキの死から2か月後。
アサクラミナミの同盟国であった北近江のアザイノヒッサンが病没。
その娘の16歳のアザイノマサコがその跡を継ぐ。
そして、アザイノマサコがアサクラミナミの宮殿に訪れる。

アサクラミナミ「アザイノマサコ。父上の病没。お悔やみ申し上げるわ。
北近江を継いでさっそく盟主である妾に挨拶に来るとは殊勝な心掛け。
ほめてつかわすわ。」

アザイノマサコ「・・・アサクラミナミ殿。
初対面で、こんな話、申し訳ないと思うのだけど。」
アサクラミナミ「あら?なに?もしかして、お金借りたいとか?
利息は十一(といち)なら貸してあげてもいいわよ。」
アザイノマサコ「ふう・・・器が違い過ぎるな。
アサクラミナミ殿。私はオワリノブヒメ様の傘下に入ることにしました。
これにて、越前との同盟は解消とさせていただきます。
では。」
アサクラミナミ「えっ!?えっ!?どういうこと!?
なんで急に同盟解消!?オワリノブヒメの傘下に入るですって!?」
アザイノマサコ「あなたとは乱世を乗り越えられるとは思えない。
それに、オワリノブヒメお姉さまは・・・私に天下を平定する夢を与えてくれた。
私は、父が結んだ同盟の義理よりも、私の望む人生を大切にしたい。
だから、あなたとは初対面だけど、これでお別れね。」
アサクラミナミ「衛兵!この女を斬りなさい!
妾を裏切って、オワリノブヒメにつくような女はここで斬殺よ!」
アザイノマサコ「外交の場で使者に刃を向ける。
やはり、あなたでは乱世は乗り切れそうにないわね。
あなたと同盟解消したこと。まったく後悔していないわ。」
アザイノマサコは衛兵達を殴り倒し、瞬く間に逃走。
越前と北近江は同盟関係から一気に敵対関係となる。
そして、一月後、アサクラミナミはアザイノマサコ討伐のために北近江に出兵する。

カッチャン「ミナミ様!おやめ下さい!北近江はオワリノブヒメと同盟しています!
北近江のアザイノマサコを攻めるということは、オワリノブヒメを攻めることと同じ!
とても勝ち目はありません!」

アサクラミナミ「飼い犬に手を噛まれて放置することなどできないわ!
我が最強の越前軍の強さをオワリノブヒメ、アザイノマサコに見せつけてやるのよ!」
アサクラミナミは、9000の軍を率いて北近江に出陣。
それに対してアザイノマサコはオワリノブヒメに援軍を要請。
オワリノブヒメは1万5000の援軍を自ら率いて姉川に布陣する。
アサクラミナミ軍9000とオワリノブヒメ・アザイノマサコ連合軍2万は、姉川を挟んで対峙する。

タッチャン「敵軍は2万・・・我が軍の倍以上。
オワリノブヒメとはこれほどの動員能力があるのか・・・」
カッチャン「ミナミ様。退きましょう。
これは勝ち目がありません。」
アサクラミナミ「ふざけないで!我が越前軍はこれまで戦に負けたことの無い最強軍よ!この程度の兵力差、なんでもないわ!
全軍突撃~!」
姉川の戦い
オワリノブヒメ・アザイノマサコ連合軍2万
対
アサクラミナミ軍9000
開戦!

オワリノブヒメ「我が軍の半数以下で初手から突撃してきた?
敵軍は自殺志願者か?」

タキガワノカズメ「敵総大将アサクラミナミは戦の経験がありません。
これまで越前はアサクラノソウテキが内政・軍事・外交・文化を一手に支えてきました。
今の越前軍には、まともに合戦の総指揮を執れる将がいないものと思われます。」
オワリノブヒメ「で、あるか。
アザイノマサコ。ガモウノサトメ。せっかくじゃ。お主ら近江勢の力を見せてもらおうか。
各3000を率いて、突撃してくる敵軍の側面を襲え。」

ガモウノサトメ「お任せください!」

アザイノマサコ「ノブヒメお姉さま!このアザイノマサコの武勇、ご期待ください!」
戦の素人であるアサクラミナミと戦争の天才オワリノブヒメの対決。
それは、もはや勝負というにも値しない一方的な展開となりました。
ガモウノサトメ隊3000、アザイノマサコ隊3000に側面から挟撃され大混乱に陥るアサクラミナミ軍。
そこに正面から、オワリノブヒメ本隊9000が突撃。
アサクラミナミ軍9000は統制を失い潰走を始めます。

アサクラミナミ「こ、こら!逃げるな!戦いなさい!」

タッチャン「ダメだ!ミナミ!逃げるぞ!
このままでは殺される!お前も逃げるんだ!」
アサクラミナミ「こんな・・・こんな一方的な戦・・・
これが、戦争・・・」
動揺するアサクラミナミ。そこにアザイノマサコ率いる部隊が襲ってきます。

アザイノマサコ「アサクラミナミ!ノブヒメ姉様への忠誠の証として、あなたの首!もらうわよ!」
アサクラミナミ「ひぃ!お前は、アザイノマサコ!」

カッチャン「危ない!ミナミ!」
アサクラミナミをかばい、アザイノマサコの槍に貫かれるカッチャン!
カッチャンは最期の言葉を残す暇もなく絶命する。
享年18歳・・・
アサクラミナミ「カッチャン!いやぁ~!」
タッチャン「逃げるぞ!ミナミ!お前だけは助ける!」
アサクラミナミは、タッチャンに抱きかかえられ、騎馬で戦場を去っていく。
アザイノマサコ「ちっ。総大将アサクラミナミ。逃したか。」
オワリノブヒメ「アザイノマサコよ。かまわぬ。もう越前は再起不能であろう。この戦は敵を退けただけで十分。」
アザイノマサコ「はい!ノブヒメ姉様!」
姉川の戦い
オワリノブヒメ・アザイノマサコ連合軍2万
対
アサクラミナミ軍9000
オワリノブヒメ・アザイノマサコ連合軍の圧勝!
北近江からアサクラミナミの勢力を駆逐したオワリノブヒメは、近江(滋賀県)を完全に平定。
越前(福井県)では、姉川の戦いから生き延びたアサクラミナミが、オワリノブヒメからの侵攻がいつ来るかと怯え切った日々を過ごしていました。

アサクラミナミ「こ、怖い・・・
オワリノブヒメがいつ越前(福井県)に攻めてくるか・・・
妾が考え無しに近江(滋賀県)への出兵などしてしまったせいで、9000の兵とカッチャンを失い、オワリノブヒメと敵対してしまうなんて・・・」

タッチャン「ミナミ・・・オワリノブヒメに降伏し傘下に入ろう。
もう、越前が生き延びるにはそれしかない。」
アサクラミナミ「いやよ!カッチャンを殺したオワリノブヒメになど降れない!妾は、越前の女王として越前を守るわ!」
タッチャン「それなら・・・大和勢力の傘下に入ろう。
そうすれば、オワリノブヒメから守ってもらえるかも知れない。」
アサクラミナミ「大和勢力・・・」
アサクラミナミは大和(奈良県)に外交の使者を送る。
その返礼として、ヤマトノアヤタムラマロ軍団のキチョウが越前(福井県)にやってくる。

キチョウ「お初にお目にかかります。
大和勢力ヤマトノアヤタムラマロが旗下。キチョウと申します。」

アサクラミナミ「この度は、同盟の申し出に応じていただきありがとうございます。」
キチョウ「あら?申し訳ございません。同盟の申し出とは認識しておりませんでした。傘下になる申し出だとばかり思っておりましたわ。」

タッチャン「キチョウ殿。少しお待ちください。
ミナミ様。傘下になる申し出をしたのではないのですか?」
アサクラミナミ「傘下なんて・・・やっぱりイヤ。
対等の同盟にしたい。」
タッチャン「大和勢力と我が越前では国力・兵力差がありすぎます。
とても、対等な同盟など・・・」
キチョウ「あら?対等な同盟でよろしくてよ。」
アサクラミナミ「えっ!ほんとに!?
対等な同盟でいいの!?」
キチョウ「ええ。その代わり。次の条件のいずれかを飲んでいただけますかしら?
①アサクラミナミ女王はヤマトノアヤタムラマロの妻となる。
②敦賀港を大和勢力に譲渡する。
どちらがよろしいかしら?」
アサクラミナミ「カッチャンとのハーレム状態が亡くなった今、私の夫はタッチャンだけ。ヤマトノアヤタムラマロの妻になんてなりたくないわ。
敦賀港をあげればいいのね。」
タッチャン「ミナミ様!敦賀港は、大陸との交易を行っている重要な港!
敦賀港を失えば、我らの経済力は大幅に低下します!」
アサクラミナミ「でも、ヤマトノアヤタムラマロなんて人と結婚したくないし・・・」
キチョウ「うふふ。ヤマトノアヤタムラマロ様と結婚したくないのはよくわかりますわ。敦賀港の譲渡でけっこうですわ。
同盟成立。ということでよろしいですわね?」
アサクラミナミは大和勢力に重要な貿易港であった敦賀港を譲渡。日本海貿易の重要な港を得た大和勢力は国力をさらに増強させる一方、アサクラミナミの越前(福井県)は、経済の衰退を招いていくことになる。
そこから3年間の歳月が過ぎ、神武様28歳の年。神武勢力と大和勢力の十年の停戦期間が終了する。
停戦終了により大和勢力による神武様の同盟勢力への侵攻が各地で展開される。
丹波(京都府・兵庫県丹波地方)は、キョウノミチナガ軍団の調略により丹波王アタゴタイセイは国を失い逃走。
山城(京都府)はクロウノウシワカ一人により滅ぼされ、山城王ヤサカギオンと後の神武近衛兵団メンバーは神武様のもとへ避難。
東海では、ミカワノタケチヨが駿河(静岡県)、甲斐(山梨県)、信濃(長野県)をわずか10日で攻略する電撃戦を展開。それ以後、オワリノブヒメとの恒常的な戦争状態となる。
また西国では、ヘイケノキヨモリが、トサノリョウマの四国・淡路連合国から淡路、ハリマノヒョウズから播磨・但馬(兵庫県)、キビツモモタから吉備(岡山県)、イツクシマ三姉妹から安芸(広島県)を奪取。
大和勢力は東西で勢力を拡大させていく。
大和勢力が勢力拡大していく影響は、アサクラミナミの越前(福井県)にも及んだ・・・

アサクラミナミ「我が領国の若狭が大和勢力ヤマトノアヤタムラマロ軍団に占領された!?
どうして!?大和勢力とは同盟しているはずなのに、どうして同盟国に攻められるの!?」

タッチャン「事態が把握できません。
敦賀にいるキチョウ殿には事情の問い合わせをしていますが、返答がありません。」
アサクラミナミ「妾が敦賀に行って、キチョウを問いつめるわ!タッチャン、ついてきて!」
アサクラミナミはタッチャンを伴い敦賀のキチョウを訪ねます。
しかし、キチョウの屋敷ではキチョウの父であるドウサンが出てきました。

ドウサン「なぜ同盟国なのに若狭に攻めて来たかだと?
我が大和勢力と貴様ら越前との同盟は期間3年が終了して終わっておるぞ。」
アサクラミナミ「期間3年!?そんなのキチョウからは聞いてないわよ!」
ドウサン「同盟の際に締結された外交文書だ。この文書には、同盟の期間については3年と明記されておる。」
アサクラミナミ「そ、そんな・・・」
ドウサン「越前との同盟は期間満了で終了し、我が軍は若狭を攻め取った。それだけのことよ。」
アサクラミナミ「妾達は、同盟に守られることも無く、ただ敦賀港を失っただけ・・・ということなの?
騙したのね!ひどいわ!」
ドウサン「ひどい?今は乱世。騙される方が悪い。
お嬢ちゃん、乱世の厳しさがわかったかな?
わかったなら、殺されないうちに立ち去るがよい。
貴様のようなお嬢ちゃんを殺すのは、このドウサンにはわけもないことだからな。」
アサクラミナミ「うぐっぐ・・・ちくしょう!」
タッチャン「ミナミ。逃げよう。あのオッサン、めちゃくちゃ怖い・・・」
大和勢力に騙され悔しがるアサクラミナミ。
しかし、大和勢力ヤマトノアヤタムラマロ軍団は、若狭を奪うだけではすまなかった。
すでに敦賀を拠点にヤマトノアヤタムラマロ軍団のドウサン、キチョウ親子は越前(福井県)の諸豪族を調略済み。
さらに丹後から出陣したソウウン・ウジツナ・ウジヤスの軍勢が若狭を経て越前に侵攻。
アサクラミナミは動員に応じた2000の軍勢でこれを迎え撃つが、戦上手のソウウン・ウジツナ・ウジヤスの敵ではなく、福井要塞はあっという間に陥落。
アサクラミナミは、夫でもある側近のタッチャンと二人、越前の山道を逃げる。

アサクラミナミ「はあ、はあ・・・兵も城も失った・・・
ソウテキ大叔父様の言っていた通り、妾には乱世での国の統治など無理だったということ・・・」

タッチャン「ミナミ。大和軍に捕らえられたら殺されるか、奴婢(奴隷)にされるか。特に、ドウキョウという将は捕らえた女をすべて犯しているらしい。お前の命と身だけは、俺が命をかけても守る。」
アサクラミナミ「タッチャンは死なないで~。
タッチャンにまで死なれたら、私、もう生きていけない~!
もうやだ!自分のことを妾なんて言う女王様なんかじゃなくて、私は普通の庶民の女でいいから、タッチャンと二人で生きていきたいよ~!え~ん!」
タッチャン「ミナミ・・・」
そこに兵を率いた将がやってきます。
アサクラミナミを守ろうと剣を抜くタッチャン。
タッチャンの背に隠れて震えるアサクラミナミ。
そして、そこに現れたのは・・・

ウジヤス「おや。どうやら、越前の女王様。アサクラミナミ殿を見つけてしまったようですね。
私は、大和軍ヤマトノアヤタムラマロの配下ウジヤス。」
タッチャン「大和軍の将か!ミナミには手を出させないぞ!」
ウジヤス「あなたはアサクラミナミ女王の王配タッチャンですね。
でも、このウジヤスと戦える戦闘能力がご自分にあるか、冷静に考えてみた方がいいですよ。」
タッチャン「うくっ・・・ダメだ。この男。まるで隙が無い。
俺が斬りかかったとしても秒で殺される・・・」
ウジヤス「うん。それが理解できるなら、あなたは有能ですよ。
さて、さっき、アサクラミナミ女王の泣きながら話している声を聞いてしまいました。
庶民として生きたい。間違いないですか?」
アサクラミナミ「ええ。庶民としてでもタッチャンと二人で生きていきたいわ。」
ウジヤス「なるほど。だが、我が大和勢力があなたを捕らえたなら、奴婢(奴隷)にされるか、ヤマトノアヤタムラマロかドウキョウの慰み者にされるだけ。あなた方が庶民として生きるなら、我が大和勢力では無理ですね。」
アサクラミナミ「そんな・・・」
ウジヤス「ヤマトノアヤタムラマロ総司令官には、アサクラミナミ女王は、王配のタッチャンと共に日本海に身を投げたと報告しておきましょう。
敦賀に商人の船がいます。いくらか払えば人も乗せてもらえると思います。
西の神武勢力。そうですね。出雲(島根県)あたりに逃げて人生をやり直すのもいいかも知れませんね。」
タッチャン「あなたは・・・?なぜ、俺達を助けてくれるんですか?」
ウジヤス「私は、女性を性奴隷にするヤマトノアヤタムラマロ総司令官も、ドウキョウも個人的に好きではないですね。
それに・・・生きたいと思う人には生きて欲しい。
まあ、それだけですよ。
では、私は、これから祖父ソウウン、父ウジツナと共に加賀・能登(石川県)も攻略しなければならないので、ここで。
敦賀で、捕まらないように庶民の服装で行くんですよ。
では。もう会うこともないでしょうが、お幸せな再スタート。願ってますね。」
アサクラミナミ「助けてもらえた・・・あの人、すごく良い人?
この乱世にも、良い人はいるんだ・・・」
ウジヤスは、ヤマトノアヤタムラマロにアサクラミナミは日本海に飛び込んで死んだと虚偽の報告を行う。美女と評判の高いアサクラミナミを手に入れられなかったヤマトノアヤタムラマロは悔しがるが、すぐに忘れたように加賀・能登(石川県)へ出陣する。
その後、アサクラミナミがどうなったかについては明らかでない。
ただ、神武勢力の王都となった安芸(広島県)の行政を担当する安芸行政府が管理する住民台帳には、次のような記載があったという。
戸主 タッチャン(出生地・越前)。妻(出生地・越前)。息子3人、娘2人(出生地・出雲)
人には向き不向きがある。
乱世の女王としては不向きだったアサクラミナミ。
しかし、彼女が、神武様の治める広島の地で、愛する夫と5人の子ども達に囲まれた幸せな人生を送れたと、そう信じたいと思います。
神武征討記外伝
「史に残らぬ興亡史~越前女王アサクラミナミの物語」
完
今後も、ぜひ、神武征討記( ・ω・)
よろしくお願いいたします。
歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?
弁護士 岡本卓大の描くかつて無いスペクタルドラマ!
神武征討記
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
にて、絶賛連載中


【アレテー法律事務所の紹介はこちら】

