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Photo bykyo2024

憧れから逆算しない あるいは自分の強みの見つけかた

    谷川さんとのキャリア対談が面白かった話をしたのだが、もうひとつ面白い論点があったので書いてみる。

    それは「意外と憧れから逆算しないほうがいあのでは?」という話だ。

    ふつうは逆なんだと思う。

    憧れや理想を思い描くのは大切だ。自分のなりたい姿を考えよう。理想から逆算して、自分のキャリアを計算してみよう。ーーキャリア論でそういう話をよく聞く気がする。ある程度はそう思う。憧れからモチベーションをもらうことはある。

    でも一方で、自分の特性を無視して、憧れからの逆算で、うまくいくんだろうか? みたいな話になったのだ。つまり、実は自分の特性ーー性格や能力や得意不得意みたいな、つまりは向いてることや楽にできることーーを、本当にキャリアをうまくいかせたかったら重視することが重要なのではないか。

    そういう話になったのだ。

    憧れだけ見てると、いまの自分の得意不得意がわかりづらい。自分の楽にできることが何かもわからない。たぶん目標と憧れは違う。いまの自分のままでうまくいくーーつまり目標に辿り着くことーーと、自分ではない憧れを追いかけるーーつまり憧れから逆算することーーは、違うことなのだ。

    運良く目標と憧れが一致してる人はいるのかもしれない。しかし大抵は、自分と違う人間に憧れてしまう。自分にないものを持ってる他人に惹かれてしまう。

    だからこそ、憧れから逆算するだけではなく、今の自分をちゃんと点検することは重要だと思う。ほんと、難しいけど。憧れはモチベーションであって、目標とは違うのだ。


    ……ということを昨日話してしみじみ思ったのだが、実は今日、小説家の朱野帰子さんと話してもやっぱり同じことを感じたのだった。内容はyoutubeに載ってるのでよければぜひ。

     
     
     
    文芸評論家。著書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』『「好き」を言語化する技術』『考察する若者たち』等。1994年高知出身、京都在住。京都市立芸術大学非常勤講師。

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