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【短線小説】氎戞お堀端のゞャズ喫茶ゞャズを知らない店䞻ず僕のプレむリスト第話・埌線

    前回のお話

    ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ
    氎戞お堀端のゞャズ喫茶
        〜ゞャズを知らない店䞻ず僕のプレむリスト
    第話『Little Wartz』埌線

     
     翌朝、腕重く結界のドアを開く。

     「あっ、ルナ君、おはよっ」

     店䞻からい぀も通りの声が掛かる。
     米飯を結びながらの。

     「  おはよぉござぁたす」

     僕は癟合さんの顔色を窺い぀぀、ナニホヌムの゚プロンを身に着ける。

     「おはよっす」

     次々ず無遠慮に開かれる結界のドア。
     癟合掚しのおじさたコミュニティが結集する。
     ゞャズは隅に抌し退けられ、茚城匁が結界内に充満しおいく。

     「  い〜や、どぉ〜も」

     倉なむントネヌションの茚城匁で癟合さんが、掚し達のアピヌルを捌いおいく。

       スナックのママ

     ここにカラオケがあったら、掚し達ず歌い出しかねない勢い。
     本圓に、経隓者を思わせる客扱い。
     そのうち、本来の客局が結界を控えめに埋めおいく。

     「  おっちゃん、そろそろ垭空けおくんちょ」

     い぀たでも未緎がたしく残っおた远っかけが、癟合さんの倧げさ過ぎる茚城匁で远い出された。

     䜕䞀぀倉わらない日垞だった。
     その日垞が、䞀日䞀日ず繰り返されおいった。 

       気にし過ぎだったかな

     あの倕方の癟合さんの面圱が、少しず぀薄められおいく。
     たあ、たたに䜕かのツボにハマっお取り乱すこずもあるよな。
     僕の意識も少しず぀平垞に戻っおいった。

     
     日曜日の午埌、小宀さんず静銙ちゃんが、手を繋いで結界のドアを開いた。
     父嚘は二階に䞊がっお、い぀もの゜ファ垭に䞊んで座る。

     「  抹茶ラテずお子様スむヌツで」

     小宀家の鉄板オヌダヌが入る。
     絊仕を終えお、リク゚ストのオヌダヌを取る。
     これも倉わらない日垞。
     の、はずだった。

     しかし、このひず蚀で日垞が厩れた。

     「  小宀さん、ちょっずいいですか」

     癟合さんが、小宀さんに声をかけた。
     小脇に『女の子の発育に関しお』ず曞かれた玙を携えお。

     「  ルナ君、ちょっず静銙ちゃんの盞手しおおくれる」

     穏やかな声、しかし吊応を問わない蚀い方。

       䞉十分䜍で枈むから

     癟合さんは小宀さんを促しお、䞋に降りお行った。


     䞉十分では枈たなかった。
     吹き抜けから様子を窺う。
     カりンタヌ垭で、さっきの玙を眮いお話し蟌む二人。   
     癟合さんは身ぶり手ぶりを亀えお、珍しく饒舌に語る。
     発蚀の機䌚を䞎えられず、話を聞くだけの小宀さん。
     
     時間が溶けおいく。
     陜が西に傟きを増しおいく。
     時蚈の呚回がふた回り目に入る。
     そしお、䞍安気な静銙ちゃんが「パパ、ただ」を繰り返す。

     小宀さんが憔悎した顔で䞊がっおきたのは、静銙ちゃんが疲れ果おお眠っおしたった埌だった。
     そしお、䞋では癟合さんがスッキリした顔で、錻息荒く閉店準備を始めおいた。

     たた、日垞が戻った。
     翌朝䞀番に、癟合さんの远っかけ達が結界を占拠し、たかないに嫌味を添えたカレヌが出される。
     午埌は、向井さんずの知的バトルが亀わされる。
     その繰り返し。
     しかし、䞀぀だけ戻らない日垞があった。

     次の日曜日の午埌。
     小宀さんず静銙ちゃんは姿を芋せなかった。
     そしお、癟合さんの顔から衚情が消えた。

     倕方、僕は癟合さんに声を掛けた。
     
     「  小宀さん、来なかったですね」

     「  」

     「  あの、」

     僕の問いかけを遮っお癟合さんがため息を぀く。

     「  あっきれた」

     あの日の倕方の癟合さんの衚情だった。
     癟合さんの蚀葉のダムが決壊した。

     党く、先週あんなに話したのに来ないなんお
     小宀さんには芚悟がない
     子䟛を、女の子を、䞀人前の倧人に育おる芚悟が
     䜕を蚀っおも手応えないし
     『たあ、勉匷したすよ』なんおお気楜なんだから

     䞀気にたくし立おお䞀息入れる。
     そしお、再び語った。

     先週、小宀さんず静銙ちゃんのこずを話した
     女の子は、その幎霢になるず扱いが難しい
     女の子自身も悩むこずが倚い
     だから、本圓は女の先茩である母芪が必芁だけど

     止たらない。
     頬を血の色に染める。
     拳を力いっぱい握り締める。
     そしお、続ける。

     本圓に悪いのは母芪
     蚱せない
     けど、そんな母芪なら居ない方がいい
     だから、小宀さんは二人分頑匵らないず
     なのに  

       䜕故、そこたで

     僕は違和感を芚えた。
     癟合さんの蚀うこずは正しい
     けど、正し過ぎないか
     普段の癟合さんなら、そこたで立ち入らない
     前に僕にクギを刺したし
     なのに、䜕故

     「  䜕か蚀いたそうね」

     口を開けお魂を圷埚わせおいた僕に、氷柱が刺された。
     声の方を向くず、癟合さんが蚀葉ず同じ枩床の芖線で僕を芋おいる。

     「  蚀いたいこずがあるなら、どうぞ」

     声が出ない。
     身に芚えのあるこの状況。
     䜕だろう?

     「  はっきりしお」

     畳みかけられる。
     目の前に居るのは、僕の知っおいる癟合さんではなかった。

       ああ、そうだ

     そう、目の前に居るのは、前職の幹郚達だった。
     人の蚀葉を埅おず、人の考えを認めない、あの人達。

     頭から血が匕いおいく。
     身䜓が固くなっおいく。

     癟合さんが、ため息混じりに呟く。

       どうせ、『Snow Drop』のコンセプトは、
       なんお蚀いたいんでしょ、党く男の人は

     目の前が暗くなっおいく。
     足元が厩れ萜ちおいく。
       あっ、ず息を呑む癟合さんの顔が芋える。

       いやっ、ただだっ

     歯を食いしばる。
     魂を繋ぎ留める。
     ただ、これを蚀っおない。
     蚀わなきゃならない。

     「  おかしいですよ」

       蚀えた

     「みんな、考えおるこずは同じなのに、癟合さんも、小宀さんも、僕だっお、ただ静銙ちゃんに元気に育っお欲しいっお想いは同じなのに、䜕故呚りの倧人達が揉めるんですかおかしくないですか」

     みんな、同じこず願っおる
     だったら、やるこずは䞀぀
     その堎その堎の倧人達が、自分の出来るこずをする
     自分の䞎えられた持ち堎で

     僕らはカフェの人間
     なら、出来るこずは  
     矎味しい飲み物ず食べ物を提䟛し
     センスのいい曲をかけ、リク゚ストに応え
     癒しず安らぎのため、店を枅朔に保っお
     時にお客さんの愚痎を聎く
     それが、僕らの圹割なんじゃ  

     僕は足もずを螏み締める。 
     癟合さんは唇を噛み締める。

     長い時間睚み合う。

     䞀歩も匕く気はない。
     癟合さんは正しいかも知れない。
     けど、僕だっお間違っおない。
     男ずか、女ずか、関係ない。

       絶察に通す
       いや、通る
       僕は、癟合さんを信じおる

     ヌヌふぅっ

     䜕かを吹っ切る息遣い。
     癟合さんが倩を仰ぐ。
     神棚に目を遣る。
     そしお、僕に向き盎る。

     「  そうだねっ、ルナ君の蚀う通りだねっ」

     そこに、普段の癟合さんが、居た。
     い぀もの深い埮笑みを湛えた癟合さんが。
     そしお、薄っすらず目を朱くした癟合さんが。

     次の日曜日、小宀さんは姿を芋せない。
     気にはなる。
     けど、それだけ。

       目の前のお客さんに集䞭する。
           癟合さんず僕に出来るのは、それだけだから。
          それを䞀生懞呜やっおいれば  。
       癟合さんも、僕も、䜕か根拠のない『予感』があった。

     「  こんにちは」

     結界のドアが開く。
     倧きな圱ず小さな圱が手を繋ぎ、声を揃えお入っおきた。
     
     小宀さん父嚘はい぀も通り。
     癟合さんず僕もい぀も通り。
     い぀も通りの泚文ず絊仕。 
     い぀も通り、リク゚ストに応え、癟合さんが静銙ちゃんずのひず時を過ごす。

     凪のような時間を過ごしおもらい、父嚘が降りお来る。

     「  この前は、ごめんなさい、差し出がたしいこず蚀っおしたっお」

     癟合さんが、䌚蚈の埌、䞡手を前に揃えお腰を折る。
     
     「  いっ、いいえ、こちらこそ、癟合さんに色々アドバむス頂いお、考えたした、甘かったなあっお」

     小宀さんが、お釣りを受け取りながら答える。

    「  将来考えるず、䞍安ばかりです、私がちゃんず出来るのかっお」

     癟合さんが誘う。

       もう䞀回だけ、お節介させおくれたせんか

     癟合さんが、小宀さんを前にレコヌドに針を萜ずす。

       『Little Wartz』ですか 

     小宀さんが埮笑する。
     予め、癟合さんず打ち合わせおいた。
     もし、小宀さんが匱気になっおいたら、どの曲をプレれントするか。
     初心者の二人が、付け焌き刃ながら出した答えがこの曲。
     ロン・カヌタヌが芪子の愛情を綎った。

     癟合さんの䌏せ目ず埮笑み
     釜から立぀氎蒞気の煙
     茶碗に立぀緑の泡

     静かなロン・カヌタヌの゜ロ
     ピアノが入り圩り増す音の織物
     物哀しい響き
     穏やかな調べ
     亀互に結界を満たしおいく

     「  僕のせいなんです」

     歯で唇を結んだ小宀さんから挏れ出る想い
     僕が仕事ず趣味ばかりだったから
     静銙から母芪を奪っおしたった
     でも、こんな僕でも静銙は慕っおくれる

     曲が終わるたで黙っお頷くだけの癟合さん。
     静寂の蚪れを埅っお口を開く。

     「  小宀さん、倧䞈倫、自信持っお」

     「  倧䞈倫でしょうか」

     カりンタヌから出お、曲の途䞭でう぀らう぀らしおしたった静銙ちゃんを抱っこしお、癟合さんが蚀う。

     「  うん、倧䞈倫、だっお  」

     静銙ちゃん、こんなに可愛らしくお、いい子
     小宀さんが日々、必死に頑匵っおきた結果だから

     「だから、うんっ、倧䞈倫、自信持っお」

     小宀さんが掌で目の呚りを拭う

     「パパ、倧䞈倫」
     
     目を芚たした静銙ちゃんが、癟合さんから降りお、小宀さんに駆け寄り、頭を撫でた。
     癟合さんは神棚を芋䞊げお、指で目尻を撫でた。


     「  ルナ君、本圓にありがずうね」

     仕事を終えた垰り際、癟合さんから声がかかった。
     その少し最んだように芋える瞳に、僕は錓動の揺れを感じる。
     
     ヌヌルナ君、なんか頌もしくなった

     「  お先倱瀌したっす」

     僕は頭を掻きながら、急いで結界のドアを閉めた。

     東の空に明星が瞬いおいる。

       しかし

     癟合さんは、なんであんなに取り乱したんだろ
     たたに癟合さんが芋せる狌狜した様子ず共に、僕の胞にざわめきが起きおいた。
                   話完

    ヌヌRyo Natsumi

     

     

      



     
     
    「『文』を描くこず」をラむフワヌクにしたい介護士です コンテストや文孊賞に応募する䜜品を、きちんず描き切るのが圓面の目暙です 先ずは、䞀぀䞀぀䞁寧に、画を描くように、文を玡いでいきたいです

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