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たぶん、少し泣く|第十話 きみの時計

    前回:第九話 外国のお菓子

    第十話 きみの時計


    きみがくれた時計は機械式
    ネジを巻かなきゃ止まってしまう
    「その不便さがかっこいい」
    きみは言った

    きみがくれた時計は機械式
    腕を振れば自動で巻かれる
    「ネジを巻かなきゃね」
    繋いだ左手をブンブン振った
    きみは少し苦笑い

    きみがくれた時計は機械式
    振られることはなくなって
    時計はずっと止まったまま

    ぼくが買った時計は電池式
    針は止まらず正確に刻む

    きみといっしょにネジを巻き
    きみといっしょに針を進めた
    あの不便さが懐かしい

    きみとぼくの時計は
    もう別々の針を進めている


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    次回: 最終話 たぶん、少し泣く

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    あまいお話を書きたいのですが、どうにも不穏なものばかりになってしまいます…。 好きな物は、料理とバイクと機械いじりです。 真面目なお話から、不穏なホラー、詩、バイクや機械など、雑多に書き連ねています。

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