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同級生 ー流れゆく季節の中でー|vol.1【全9話】|春なのに~歩き出せなかったあの日

    ――この物語は、かおりと正人の学生時代を描いた全九話の物語である。


    高校の卒業式を終えた。

    でも、その春、私は浪人生になった。

    三年間、ちゃんと楽しかった。
    友達も多くできたし、
    なにより気心の知れた親友もできた。

    私の通っていたのは、地方の百万都市、
    その中央区にある公立高校。

    元は女子高で、学年に三つほど
    「女クラ(女子クラス)」があった。

    共学とはいえ、私は女子だけの気楽な空気の方が、
    性分に合っていた気がする。

    でも、式が終わっても心は晴れなかった。

    受験に失敗した。
    春から予備校通いが決まっている。

    私の名前は、かおり。
    漢字で書くと、花桜梨という。

    姉の桃香は進学校から現役で旧帝へ進んだ。
    私は中堅校から、地元の私立すら届かなかった。

    母は「なんとかなるわよ」と笑っていたけれど、
    父の顔に笑みはなかった。

    「女の子は、花みたいに美しく成長すればいい」

    幼い頃、父はそう言っていた。

    けれど、合格発表の日の父の横顔は、
    石のように硬かった。


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    vol.2|手紙~止まっていた季節が動き出す



    ▶同級生シリーズ第一部 かおりと正人の青春編
    マガジン|同級生 ─流れゆく季節の中で─

    ▶同級生シリーズ第二部 かおりと正人の再会編
    マガジン|同級生 -after 15 years-

    ▶ 同級生シリーズ第三部 かおりと正人の黄昏編
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    Ryo.

     
     
    甘酸っぱくて少し切ない恋愛小説を書いています。 初恋、青春、同級生、大人の恋。 読み終えたあと、少しだけ誰かを思い出したくなる。 そんな物語を書いています。

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