
日本の「昭和」は、アフリカの「今」だ——データで見るアフリカビジネスの本当のチャンス
「アフリカは貧しいから、ビジネスはまだ早い」
この言葉を、私は何度聞いたか分かりません。確かにアフリカには課題が山積しています。しかしこの一言で思考を止めてしまうのは、あまりにももったいない。
なぜなら、まったく同じことを、かつて誰かが日本について言っていたからです。
マクドナルドが日本に来た時、日本はどんな国だったか
1971年(昭和46年)、マクドナルドの日本1号店が銀座に開業しました。あの行列と熱狂を覚えている方もいるでしょう。
では、その時の日本の一人当たりGDPはいくらだったか。
約2,272ドルです。
今の2024年のアフリカを見ると、ケニアが2,206ドル。ほぼ同じ水準です。
KFCやスカイラーク、珈琲館などが日本に登場したのは1970年(昭和45年)前後、一人当たりGDP約2,000ドルの時代。吉野家がフランチャイズ展開を始めたのは1973年(昭和48年)、約3,975ドルの時代です。
これらのGDPに近い2024年のアフリカ諸国を見てみましょう。
「日本の昭和」と「今のアフリカ」——実データで見る対比
以下は、日本の各年代の一人当たりGDPと、2024年時点で同水準にあるアフリカの国々を対比したものです(世界銀行データより)。

©Assentia Holdings
以下から元データをダウンロード可能です。
アフリカ54カ国は、昭和35年相当から昭和61年相当まで、あらゆる経済段階の国が同時に存在しています。
つまりアフリカは「一つの市場」ではなく、「54通りの昭和が同時進行している大陸」なのです。
日本はアフリカのタイムマシンだ——35年の現場から確信したこと
私がフランチャイズビジネスに関わり始めたのは1988年のことです。以来35年以上、日本の中小企業の本業をフランチャイズで育て、そして今はアフリカへの展開を支援しています。
その経験の中で、確信していることがあります。
昭和の日本が通ってきた道を、今のアフリカが歩んでいる。
地方から都市への若者の大移動、中産階級の拡大、外食や生活サービスへの需要の爆発的な増加——これらは昭和の日本が経験したことであり、今のアフリカで現実に起きていることです。
私たちがモザンビークにコインランドリーを出店したのも、この確信があったからです。モザンビークの一人当たりGDPは$647。日本の昭和37年(1962年)水準です。コインランドリーが日本で普及し始めたのは昭和47年(1972年)、$2,967の時代でした。
「まだ早いのではないか」と言う人もいます。しかし開業から2カ月、売上は一貫して右肩上がりを続けています。昔の日本でもGDPが低い段階でも、「必要とされるビジネス」には確実に需要がある——それが現場で得た答えです。
産業別に見る「今のアフリカに必要なビジネス」
データをさらに読み込むと、業種ごとに「どの国が狙い目か」が見えてきます。
外食ビジネス
日本でKFC・スカイラーク・珈琲館が登場したのはGDP約$2,000の時代。マクドナルドが$2,272、吉野家のFC展開が$3,975の時代です。
外食フランチャイズの展開を考えるなら、**ケニア($2,206)、ガーナ($2,406)、コートジボワール($2,710)、エジプト($3,339)、モロッコ($3,993)**が現実的な候補国です。
実際にケニアでは、60店舗を展開するカフェチェーンがすでに生まれています。ランチ単価は約2,000円。ディナーレストランの客単価は4,000円を超えます。「アフリカの外食は安い」は、もはや過去の話です。
教育ビジネス
日本で学習塾ブームが起きたのはGDP$640〜$2,967の時代——昭和37年から47年頃です。「学校の勉強を補完する塾」のニーズが生まれたのが、この経済水準でした。
この水準にあるアフリカの国は多数あります。モザンビーク($647)、タンザニア($1,186)、ザンビア($1,235)、ベナン($1,485)、セネガル($1,744)。教育熱の高まりとともに、補習教育・スキル教育のニーズは確実に拡大していきます。
美容ビジネス
日本でエステサロンの機器輸入が始まったのが昭和47年(GDP$2,967)、ビューティーサロンブームが昭和55年(GDP$9,463)、ネイルサロンが登場したのは昭和61年(GDP$17,113)です。
美容業界は経済成長とともに確実に拡大する産業です。コートジボワール、エジプト、モロッコあたりがフロントランナーとして注目されます。
人口がもう一つの鍵だ
GDPと並んで重要なのが、人口動態です。
アフリカ54カ国の合計人口は現在約14億人。2050年には25億人を超えると予測されています。世界人口の増加分の半分以上が、アフリカで起きる計算です。


アフリカの人口ピラミッドは見事な三角形——若年層が分厚く、上に行くほど細くなる末広がりの形です。親の世代の倍以上の子どもがいる。これは、消費が拡大し続けることを意味します。
翻って日本の人口ピラミッドは、逆三角形に近づきつつあります。国内市場の縮小は、もはや避けられない現実です。
人口が減り続ける市場と、爆発的に増え続ける市場。どちらにビジネスの未来を見るか。
これは、選択の問題です。
「昭和のビジネス」こそ、今のアフリカで輝く
最後に、逆説的なことをお伝えします。
日本で「もう古い」と思われているビジネスほど、アフリカでは輝きます。
最新テクノロジーを駆使したビジネスは、インフラが未整備なアフリカでは動きません。しかしシンプルで、誰でも使えて、生活に直結したビジネスは、確実に需要があります。
コインランドリーしかり、ラーメンしかり、ベーカリーしかり、学習塾しかり。
あなたの会社が長年磨いてきた「当たり前のビジネス」が、アフリカでは革新になる可能性があります。
35年間、フランチャイズの現場で見てきた私が、自信を持ってそう言えます。
アフリカでのフランチャイズ展開に興味がある方、まずは話を聞いてみたいという方は、お気軽にご相談ください。
アセンティア・ホールディングスでは、日本の中小企業がフランチャイズでアフリカに進出するための支援を行っています。
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