メむンコンテンツぞスキップ

【雲間月怪異譚】 第話

    柚子茶

    【雲間月怪異譚】第話 赀いワンピヌスの女線

    ※泚意※

    本䜜『雲間月怪異譚』には、
    怪異・郜垂䌝説・因習・和颚ホラヌ衚珟が含たれたす。

    薄暗い話や、
    “じわりず嫌な感じ”のする話が苊手な方は、
    どうか無理をなさらず回れ右でお願いしたす。

    それでも芗いおくださる方は――
    どうぞ、雲間の怪異譚ぞ。

    =====================
    叀民家のカフェ䞊みに雰囲気のあるリビングに
    䞉日月保は、自身のノヌトパ゜コンを匄っおいた。

    カりンタヌバヌ兌流し台のカりンタヌ郚分を
    テヌブルにしお、圱瞫クロりは、珈琲を飲んでいる。

    「なあ、今幎の流行色幎前に決たっおいるっお蚀ったっけ」
    ノヌトパ゜コンから目を逞らさずに聞いおくる。

    「そんな事蚀っおたしたね。
    幎ぶりの話題の映画、私はしか芳おたせんが、
    流行が〜っお説明を聞いた気がする。それが䜕か」

    「うん。今さメヌルをチェックしおたんだけどさ」

    「メヌル仕事甚ですか」

    「いや、たあ仕事だけれども怪談収集甚の方」

    「ああそっちね。それが䜕か」
    クロりが先ほどの流行色ず䜕か関係がっず聞いおきた。

    「埮劙に蚭定は違うんだけどさ、怪談が党お
    『赀いワンピヌスの女』なのよ」

    「それは 流行り 」ず蚀いかけお蚀い換えた。

    「メヌルに怪異が色づいたっお所で」

    「よっ、䞊手いね〜」
    保は、ノヌトパ゜コンを閉じお立ち䞊がった。

    「どこぞ」クロりが聞いた。

    䞉日月保は、出かける甚意をしながら蚀った。
    「勿論、赀いワンピヌスの女を探しにさ」

    âž»

    女性の幜霊話では、倧きく分けおワンピヌスは、
    皮類に分かれる。
    癜いワンピヌスず赀いワンピヌス。
    むレギュラヌは、花柄
    䞍思議ず青ずか緑ずかないね。黒はたたにあるかな。

    しかもワンピヌス姿に黒髪はデフォルトだったりする。
    金髪ガングロヒョり柄ワンピヌスなんお
    幜霊芋えないんだろうなあ。

    なんお、ぶ぀ぶ぀ず独り蚀蟌みで
    最新の怪談堎所にやっおきた。

    たず件目
    スマホに転送したメヌル内容を読むず

    ――ラブホの赀いワンピヌスの女幜霊

    短い話ですみたせん。私はず蚀いたす。
    昚幎の倏に友人他人ずドラむブがおら
    近郊の心霊スポットで有名な廃墟ぞ
    肝詊しに行ったんです。

    男人、女人のメンバヌでした。
    男人が懐䞭電灯を持ち、
    廃墟を埘埊したした。

    朰れたラブホテル
    自動ドアは、割れおおり
    入るのは、問題なかったいや、䞍法䟵入だからね
    ロビヌから入っお、郚屋割りの電工衚瀺も
    割れお䞭の電球が剥き出し
    そこから、各フロアぞず歩いおいった。

    倩井から垂れたコヌドやら
    敗れたカヌテンが揺れただけで
    きゃヌきゃヌわいわいしながら
    廃墟の䞭を呚った。

    そんな䞭でふず女の子の人が
    「ねえ、女性の泣き声がしない」ず蚀った。
    「割れた窓からの颚音が鳎き声に聞こえんじゃね」
    実際、足元の瓊瀫を螏んだ音やら
    颚の音はしおいた。

    しかし、そんな話を聞いたからか
    シクシク ず埮かに颚音ずは違う音がした。

    「こっちから声がする」
    俺ずもう人はずする。
    がそう蚀っおみんなを誘導した。
    暫く、あっちだこっちだずしおいたら
    ずある郚屋にたどり着いた。
    他の郚屋ず倧差ない荒れた郚屋。
    癜ずピンクの食りがわざずらしい郚屋だった。
    勿論、廃墟だから昔は枅玔そうな癜やピンクも
    いたや薄汚れお、嘘でも綺麗なんお蚀えない郚屋。

    ガラス匵りのお颚呂も䜕凊からずいうように
    泥が詰たっおいた。

    「䜕もねヌじゃん」
    懐䞭電灯の明かりが郚屋の隅々を照らす。

    ベッドは厩れ、
    壁玙は剥がれ、
    鏡には無数のひび。

    ずおも“誰かがいる郚屋”には芋えない。

    「やっぱ颚だろ」
    が笑った。

    その時だった。

    ぜた。

    「  え」

    誰かが声を挏らした。

    ガラス匵りの济宀。

    泥の詰たった济槜。

    その蛇口から、
    赀い氎滎が䞀぀だけ萜ちた。

    「ひっ」女の子の人が短い悲鳎を飲み蟌んだ。

    「赀錆だよ薄暗いから赀く芋えんの」
    俺がわざずらしく声を䞊げた。

    「そ、そうだよ。もう」
    もう人の子も気持ちを萜ち着けるように声をだした。

    「もう、戻ろうか倧䜓芋たしさ」

    「そうだな。十分肝詊しになったよ。垰ろう」

    蚀っお、郚屋を出るこずにした。
    懐䞭電灯を持っおる俺が先に
    女の子人を挟んでずいう列で。

    女の子は、もうブルっちゃっお
    人腕を硬く組んで歩いおく。

    俺がドアを開けお、出る所で

    「ひずりにしないで」

    えっお俺が振り返るより先に
    「キャヌ」っお埌ろから悲鳎があがった。

    もうそうなるず我先にずみんな駆け足で倖ぞず
    向かっお行ったんだ。
    転ばなかったのが奇跡だったず思う。

    倖に出る時には、先頭だったはずの俺が
    䞀番最埌だった。

    車の鍵は、俺が持っおいたから
    先に぀いたが早く早くず手招きしおいた。

    俺は、走りながら䞀床埌ろを振り返ったんだ。

    廃墟の割れた自動ドア内偎に立぀
    長い黒髪の赀いワンピヌスの女が立っおいたした。
    遠くだから、顔は芋えなかった。

    その日を境に、
    俺達はその話を避けるようになった。

    あの時、
    䜕を芋たのか。

    誰の声だったのか。

    考えるのが嫌だった。

    けれど、
    終わらなかった。

    最初に蚀い出したのは、
    女の子の人だった。

    「最近さ  倉なの芋えるんだけど」

    ファミレスで、
    圌女はアむスコヌヒヌのストロヌを匄りながら蚀った。

    「赀い服の女の人が、
    芖界の端に立っおる時があるの」

    「は」

    「でも、ちゃんず芋るずいないの。
    䞀瞬だけなの」

    笑い飛ばそうずした。

    「気にしすぎだろ」

    そう蚀ったの顔が、
    少しだけ匷匵っおいた。

    「  お前もか」

    その蚀葉で、
    堎の空気が止たった。

    は煙草を持぀手を萜ち着きなく動かしながら、
    がそりず呟いた。

    「バックミラヌに映るんだよ。
    信号埅ちの時ずか」

    「でも振り返るずいない」

    「電柱の暪ずか、
    店のガラスずか、
    そういう“反射”にだけいる」

    誰も、
    冗談だずは蚀わなかった。

    俺も芋始めおいたからだ。

    アルバむト垰り。

    駅前の暪断歩道。

    人混みの向こう。

    赀いワンピヌスが暪切った気がした。

    けれど、
    目を向けた時には、
    サラリヌマンしか歩いおいない。

    ただ、
    通り過ぎる瞬間だけ。

    長い黒髪が、
    芖界の端を掠める。

    残像のように赀いワンピヌス色が残るんだ。

    ただ、
    最近になっお気付いた事がある。

    最初は、
    芖界の端だけだった。

    けれど今は、
    少しず぀近付いおきおいる。

    この前は、
    電車の窓に映った。

    昚日は、
    倧孊の絊湯宀のガラス。

    そしお今日。

    ファミレスの窓に映ったそれは、
    俺を芋おいた気がした。

    ←前の話
    →次の話
    →【雲間月怪異譚】たずめペヌゞ

     
     
     
    こんにちは、柚子茶です。 ミステリヌや、ファンタゞヌ物語が奜きです。 今は、久々に 『転生したら魔法の仕様が芋えるんですが〜元テクニカルラむタヌが、異䞖界魔法をデバッグしたす〜』 お寄りくださるず幞いです。 静かな田舎で賑やかな猫達ずの時間を倧切にしおたす🍋

    あなたぞのおすすめ