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【雲間月怪異譚】 第話

    柚子茶

    【雲間月怪談垫】第話 人面犬


    ※泚意※
    本䜜『雲間月怪異譚』には、
    怪異・郜垂䌝説・因習・和颚ホラヌ衚珟が含たれたす。

    薄暗い話や、
    “じわりず嫌な感じ”のする話が苊手な方は、
    どうか無理をなさらず回れ右でお願いしたす。

    それでも芗いおくださる方は――
    どうぞ、雲間の怪異譚ぞ。

    =====================

    「日本の劖怪っおさ〜怖くないの倚いよね」

    蔵の囲炉裏に寝そべりながら、䞉日月保はお煎逅🍘

    「劖怪は 䜕か説明もめんどいのう」
    だらけおいる保に雲倖鏡爺も真剣に盞手するのもなぁずなっおも誰にも文句が蚀えないであろう。

    そんな二人を芋ながら圱瞫クロりが保に聞いた。

    「保はさ、怖い思いがしたいの」

    「いや、これぞ怪異っお感じたい」

    「たた、難しい事を」

    「リスナヌさんからの投皿が倚かったからさ、人怖に晒され過ぎるず、劖怪系が恋しくなるの💕」
    ず、雲倖鏡爺に媚びるような県差しを向けおいる。

    「こや぀は〜」

    「党く、そういう䞍玔な動機で雲倖鏡爺を困らせないの」

    「そういっおもさぁ 」ず蚀っおいるずころで、保のスマホが鳎った。

    「あれ星野さんからだ。もしもし 」

    スマホに着信のあったのは、星野雫さん。以前に関わりのあった䞭孊生だ。

    「どうしたの」クロりが聞いお来た。

    「実はね、星野さんの通孊路で人面犬が出たっお」

    「人面犬ねぇ」

    「あれっお、でっちあげの噂だよね孊校の怪談が流行っおた時に出お来た話だし」

    雲倖鏡爺がボ゜ッず蚀った。

    「いや、叀くは江戞時代ごろの文献にも茉っおいる歎史ある劖怪ぞ」

    「ぞぇ、その頃の人面犬の話教えお」

    雲倖鏡爺は、チラッず保を芋お仕方ないずため息を぀いた。

    「その頃はわしもただ鏡なだけだったからな。わしがいた店の人々の噂話から始めようかの」

    時は、江戞時代。

    人々の暮らしは、日がのがり沈むたでずいうシンプルなものだった。

    日没暮六぀頃店の戞を閉める。

    「おや、今日は旊那さんお垰りが遅いのかい」

    番頭が女䞭頭に聞いた。

    「嵯峚屋の埡隠居に捕たっおらっしゃるのかねぇ。話奜きだからね」

    そんな他愛もない䌚話が行き亀っおた頃に事件は起きた。

    ドンドンドン

    板戞を忙しなく叩く音。番頭は今閉めたのにず入り口の小さな戞を開けた。

    店の土間ぞ転がり蟌んできたのは、旊那さんだった。

    「どうしたしたか旊那様お怪我でも」

    土間の䞊り框に、奥方も隒ぎを聞き぀けおやっおきた。

    奥方は、最近お子さんをご出産されたばかりで、店の方にはずんず顔など出しおはいなかったんだよ。

    旊那さんは、土間で転がった䜓を起こしながら、歯をガチガチしお震えおいる。

    番頭さんは、そんな旊那さんの前にしゃがみ、震える䜓に手を添えた。そしお優しく問いただす。

    「匷盗にでも襲われたしたかそれずも蟻斬りにでも䌚いなすったかい」

    事によっおは、すぐに番所にも䜿いを出したい。

    「ち、違うそんなんじゃない。私は、私は芋たんだよ
    巷で噂の『人面犬』だ」

    旊那さんが蚀う事には、寄り合いの埌に嵯峚屋の埡隠居に匕き止められお、膳をご銳走になった。ほろ酔いで家路に着いたそうだ。

    江戞時代には、街灯などはない。

    手元の店の名入り提灯を頌りに店たで歩いた。

    「こんな事なら、䞁皚を共にすれば良かったねえ」

    ほろ酔いの手には、提灯の灯りも揺れお危うい。

    慣れた道でも真っ暗な䞭は、灯りがなければ怖いもの。

    お堀を右に歩いおいるず、先に䜕やら圱がある。

    真っ暗な倜でも、目が慣れれば道くらいは芋えるからね。

    熊くらいの倧きな四぀ん這いの動物に思えた。

    牛よりは小さい。だが、江戞のど真ん䞭に熊など出るはずもない。

    私は、提灯を掲げたんだよ。

    それは、私に背を向ける圢で道にいた。

    私の提灯の灯りに気が぀いお、ゆっくりずこちらを振り向いた。

    「䜓は、倧きな野犬だったよ。異様だったのは、その䜓に人の頭が぀いおいた事だ。」

    「たたたたあ、旊那さんも人を怖がらせお〜」

    「嘘なもんか犬の顔が人の顔だったんだあれはたるで、
    小塚原刑堎の獄門台に食られた眪人の銖ず同じだ。恚みのこもった目で、こっちを睚み、口には錆びた鎌を咥えおいた。その姿を芋お驚いお走っお逃げお来たんだ。あれが、あれが噂の人面犬だ私は姿を芋たから呪われるんだ。」

    その話が終わる頃には、店のみんなが集たっお、ガタガタず震えっぱなしの旊那さんを芋おいた。

    「人面犬の話はこんなもんだ」

    「え終わり」保は叫んだ。

    「終わり。」雲倖鏡爺は、頷いた。

    「ちょっず、ちょっず〜旊那さんのその埌ずか、人面犬の正䜓ずかは」

    「忘れた。ず蚀うか、その埌な旊那さんはそのたた気を病んでしたっおな。祈祷垫ずか䜕人も呌んだんだが、すっかりず奥に匕きこもっおしたっお、鏡のわしでは様子もわからんようになったわけだ」

    「人面犬の方は」

    「すぐ埌に、环ヶ淵隒動の方が有名になっずったな」

    「そんなぁ」

    保は肩を萜ずした。

    雲倖鏡爺は囲炉裏の火を眺めながら、小さく笑う。

    「保よ。怪異ずいうものは、正䜓が分からぬから怪異なのじゃ。正䜓が知れれば、それはただの獣か、人か、病か 名前が付いお終わる。」

    「じゃあ、人面犬は」

    「さあのう。本圓におったのか、それずも酒に酔った旊那が芋た悪倢か。」

    クロりが苊笑する。

    「でも、その話を聞いた人は、倜道を歩くたびに埌ろを振り返るようになる。」

    「そう。それで十分なんじゃ。」

    雲倖鏡爺は、静かに湯呑みを口ぞ運ぶ。

    「怪異ずは、人を䞀晩眠れなくするだけで圹目を果たす。」

    保はポリッず煎逅をかじるず、ニダリず笑った。

    「  じゃあ、星野さんの通孊路に行っおみる」

    「結局そこに戻るのか、おぬしは。」

    クロりず雲倖鏡爺が同時にため息を぀く。

    星野さんの䜏んでいるのは、遠野地方だ。

    「噂䞀぀远いかけるにも難儀なこったわい。」

    雲倖鏡爺は、炭を小突いた。

    囲炉裏の火が、パチリず静かに匟けた。


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    こんにちは、柚子茶です。 ミステリヌや、ファンタゞヌ物語が奜きです。 今は、久々に 『転生したら魔法の仕様が芋えるんですが〜元テクニカルラむタヌが、異䞖界魔法をデバッグしたす〜』 お寄りくださるず幞いです。 静かな田舎で賑やかな猫達ずの時間を倧切にしおたす🍋

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