
帰省の記録その5:仏間のボヤ騒ぎ。 従兄弟のやらかし。
帰省シリーズ第5弾です。
私のおぼろげな記憶を、母からの聞き取りで補強した思い出話です。
■ 痕跡
時は昭和。
祖母の家の襖の一枚には、下のほうに、握りこぶしぐらいの大きさの茶色い焦げ跡があった。
これは私ではなく、従兄弟の仕業だ。
その部屋には仏壇があった。
■ やらかし
仏壇にはお線香のためにマッチが置いてあったが、あるとき従兄弟が出来心でそれをいじって、祖母のべっ甲柄の髪留めを燃やしてしまったらしいのだ。
なんでそんなものをそんな場所で燃やすのか。
パッと燃え上がって恐ろしくなった従兄弟はその場から逃げ出し、異変に気づいた大人がすぐ消し止めて事なきを得たらしい。
害悪に関しては私のほうがひどかったが、軽率さにかけては従兄弟のほうが上をいっていた。
こんなのたちが毎年、夏休みと正月のたびに攻めてくるのだから、祖母はさぞかし大変だったことだろう。
■現場

このへんに焦げ跡があった。
当時、松の絵柄の襖だった。現在は、竹と梅になっている。私の母が襖を張り替えさせられたとのこと。大変だったとこぼしていた。
それはさておき、パッと燃え上がる髪留め。
母は「セルロイドちゃうか?」と言っていた。この樹脂はよく燃えて危険なため、昔に廃れたらしい。
つまり従兄弟は、火遊び初心者のくせに、燃えやすい素材を引き当てていたことになる。後で知って、従兄弟のことが少し羨ましくなった。
私も、危なくない場所で燃やしてみればよかった。
■ 叔父
そして当時、従兄弟が燃やしかけた襖のすぐ近くには、襖みたいな見た目のドアが付いていて(今思うと変な作りの部屋だ)、そのドアの枠の化粧材の一部が破損し、ベロンとめくれていた。
叔父は大抵のものを直す人なのだが、このときは相当めんどうくさかったらしく、鼻をほじって鼻くそで接着していた。
目を疑ったがそれで直った。

ドアは、その後再び壊れることはなかった。
■ コラボ
破壊と修復。
親子二代による競作である。
襖は張りなおされたため現存していないが、ドアのほうは祖母の家に末長く残り続けている。
めでたしめでたし。
まだつづく!
次回予告、お隣訪問。
堂々の完結、予定。