
帰省の記録その3:誰も採らないユスラウメ。
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■ 採りながら帰る
ワラビ採りの帰り道、道すがら他のものも採った。
母は私のことを便利なマジックハンドかなにかだと思っているらしく、斜面に生えているウドを採らされたり、届きにくい場所の梅を採らされたりしながら帰った。おかげで全身ひっつき虫だらけである。
途中、点在する故祖母の畑にも立ち寄る。
そこにはブルーベリーやビワや桃、そしてユスラウメなど、果樹がいくつか植わっていた。
■ 果樹たち
ブルーベリーは比較的新しいが、他の木は数十年ものだ。手入れをされていないので、ビワや桃などは良い実がついていなかった。

ブルーベリーは2本あり、そのうちの1本は、なぜかミノムシが豊作だった。

近頃ミノムシはほとんど見かけないので珍しい光景だ。木は、たぶん枯れていた。何があったのだろうか。
そしてユスラウメ。

数十年経っているはずだが腰ぐらいまでの高さしかない。
これはお構いなしに、やや透け感のある真っ赤な実をたくさん付けていた。とても美しい。何であれ、赤い実は魅力的なのだ。
大きさはサクランボの半分ぐらい。
味は、サクランボを薄めて柔らかくしたような感じ。種の大きさはサクランボと似たような比率で、わりと大きいのが一つ。
スーパーに並ぶ果物と較べたら、とても地味な味である。
■ タイムラグ
当時、祖母がこれらを植えた理由は、子供たちのおやつになればいいなという思いからだった。
しかし、実が成るまで数年のラグがある。
もうその頃には、子供たちはこういうものを木から直接ついばむような年ごろではなくなっていた。祖母の気持ちと、植物の時間には少しすれ違いがあったようだ。
誰も採らなくなったユスラウメ。
そんな話を母から聞きながら、孫である私は、気が済むまでその赤い実を採った。
