
十府ヶ浦からの風 第25話
華恋の言葉
恭乃は翌日の学校で、野田を見つけると避けるように後ろに回ったり、視界に入らないようにする、妙な動きをしていた。
野田は野田で、そんな恭乃の挙動不審にまだ気が付いていなかった。
その夜、恭乃は華恋とLINEで話をしていた。
「でもビックリした〜 修学旅行で恭乃ちゃんが来るなんて考えてもいなかったから」
「うん、多い行き先は京都なんだけど、最近は北海道とかも増えてるみたい、横浜は」
「そっちの方に行きたかった?」
「ん〜、そういう気持ちもあったけど。でも、野田村がこんなにいい所なんだよ、って案内するのもいいかな、って思えて来て」
「誰に?野田くんにでしょ?」
恭乃はまたドキッとした。
「違うよ、野田くんだけじゃなくて班のみんなにだよ。萌香や七海にも」
「野田くん、いい人そうじゃん?ちょっと見ぶっきらぼうな感じだけど。それに、わたし達の仲直りのキッカケを作ってくれた人でしょ?言ってたじゃん、感謝してるって」
「華恋ちゃん、どうしたの?じゃん、じゃん、って。横浜弁使って」
「そこか!?」
◇
その頃、野田はPCのディスプレイとにらめっこをしていた。