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雪厩ず蔵曞敎理

    昚倜は、今朝の時近くたで培倜的倜曎かしをしおしたったので、お昌ごろたで寝おから、い぀ものようにレビュヌを曞こうず考えおいた。
    だから、床に就く前にはすでに、倩気予報どおりの匷い雚が降っおいたのだが、入眠から時間ほどした頃だろうか、ドサヌッずいうような音がしお目が芚めた。
    郚屋に平積みにしおいた本が厩れたのだ。

    こうした経隓は、これたでに䜕床もしおいるので、「ああ、たたか。たた積み盎すのに時間を取られるな。今日はレビュヌを曞いおいる暇はないかもな」ずなどず思った。
    そんなこずしか考えおいないのかず、私の極楜ずんがぶりを呆れられおしたうかもしれないが、たあ、そういう隠居暮らしをしおいるのである。

    厩れた本の量が、巊皋のものではないのはわかっおいる。なぜなら、今や寝宀ずしお䜿っおいる階の8畳和宀に床から積ん たれた本の高さは、せいぜい胞くらいたでだからで、厩れたずしおも、その䞀郚の数癟冊皋床だし、厩れた際の音からしお、そんなに倚くはないずも感じたのだ。
    それで「このたた時間ほど寝お、起きおから片づけよう」ず思ったのだが、目が芚めおしたっお眠れそうもなかったので、結局は起き出しお、厩れた本の片づけを始めた。

    ちなみに、タむトルの「雪厩なだれ」ずいうのは、平積みにしおある本の山山脈が厩れるこずを指しおいる。
    その厩れ方が「なだれ」ずいう感じのものだからだ。正確には「土砂厩れ」に近い感じなのだが、「雪厩をうっお厩れる」ずいう感じなので「なだれ」ず呌んでいるのである。
    阪神・淡路倧震灜の時には、今ほどの蔵曞量ではなかったが、それでも片づけには、ずいぶん時間がかかった。本が厩れた皋床のこずずは蚀え、やっぱり、もう、あんな経隓はしたくない。

    ちなみに、今回の雪厩被害は、時間ほどの䜜業でおおむね片づいた。
    だが、それが可胜だったのは、2ヶ月ほど前に芚悟を決めお、叀曞店に入っおもらい、「蔵曞の敎理」を始めおいたからである。ただ、䞀郚だが、本を匕き䞊げおもらっおいたので、厩れた本を敎理のために、䞀時的に移動させるスペヌスが、倚少なりずも出来おいたからだ。

    私はもずもず敎理癖のある人間なので、蔵曞に぀いおも、かなりきれいに敎理しおいた。読むための本ずは別の「コレクション本」は、すべお硫酞玙のカバヌを掛けお、䜜家別、ゞャンル別などに分類しお、ゆうパックの倧箱に詰め、壁際に倩井たで積んでいた。

    コレクション本を箱詰めしお積んでいたずいうのは、その量が本棚に収たるようなものではなかったからである。
    普通の家庭甚の本棚だず、仮に10台や20台買ったずころで、ぜんぜん収たり切らないのは目に芋えおいるし、本棚だずどうしおも隙間ができお、無駄に空間が取られるこずにもなる。その点、箱詰めならば、倚少はできる隙間など知れおいお、芁はびっしりず詰めるこずができるし、同じ芏栌の箱だから、隙間なく積むこずができるのだ。たた、朚補なり金属補の本棚にくらべれば、段ボヌル箱が軜いずいうのは蚀うたでもない。蔵曞ずの闘いは、量ず重さずの闘いなのである。

    珟圚、私が寝宀ずしお䜿っおいる階の畳和宀は、先幎亡くなった母が、高霢者斜蚭に入るたでは寝宀ずしお䜿っおいた郚屋だ。居間ではあったけれど、ペルパヌなどの他には来客もないし、そこにいおもらうのが䜕かず䟿利だった。たた。そもそも階で介護甚のベッドを眮けるのは、そこだけだったからだ。
    だが、そのベッドも、母が斜蚭に入る際には撀去したから、それたでは階の6畳間を寝宀ずしおいた私は、以降はそこぞ寝宀を移したのである。
    そしお、母のベッドが眮かれおいた空間に、今では本の平積みの山䞊みが、幟重に぀らなっお、郚屋の䞉分の䞀くらいの面積を占めおしたっおいる。
    今回厩れたのは、そのいちばん手前の端の郚分、最近買った、近いうちに読む぀もりで手近に眮いおある本、ずいうこずだ。

    ぀たり、8畳間ず蚀っおも、実質的に皌働しおいるのは、その割ほどだし、そこには私の敷きっぱなしの䞇幎床や、読曞をしたりテレビやDVDを芋たりするずきに぀かうシングルの゜ファヌなどもあっお、玄関や奥の台所ぞ移動するための「通路」スペヌスを陀けば、ほずんど䜙分な空間は無い。
    無論、私は「䜙蚈な物のない、シンプルで広々ずしたダむニング」などずいう通俗的にオシャレなものには興味がなく、唯物論的実甚䞀点匵りだから、平時はそれで満足しおいるのだが、物を動かすずなるず「仮眮き」するスペヌスが同宀内にはなく、隣の台所か廊䞋にたで運び出さなくおはならない。だが、台所は煮炊きする堎所湿気の出る堎所だから、短期間でも本は眮きたくないし、そのぶん、本以倖のものがあれこれ眮かれおいるので、居間ほどではないにしおも、倧しお䜙分なスペヌスがあるわけではない。

    で、今回、わりず短時間で「雪厩」の埌始末ができたのは、぀い先日たで、廊䞋の端にも積たれおいた数癟冊の本が、すっかり無くなっおいたからである。
    ぀たり、廊䞋に積んでいた本は、蔵曞敎理の察象ずしお、未読本も既読本も、未敎理のコレクション本も、党郚たずめお叀本屋さんに匕き䞊げおもらっおいた。だから、そこを「仮眮き堎」にするこずができたのだ。
    たあ、蚀い換えれば、この廊䞋の端っこは、もずもず「未敎理本の仮眮き堎」だったのだが、そこさえ、先日たでは䜿えなくなっおいたのである。

    本来、私の蔵曞は、すべお階の宀に眮かれおいた。南から畳掋間の曞斎、畳和宀、畳和宀の宀で、母が斜蚭に入るたでは、私は最埌の畳間を寝宀ずしお䜿っおいた。ちなみにこの郚屋には、゚アコンが無かった。本を片づけるのず、蔵曞の山を芋られるのが嫌で、電気屋を入れたくなかったからだ。
    そんなわけで、䞻な蔵曞眮き堎ずなっおいたのは、真ん䞭の畳和宀で、ここは、今回の蔵曞敎理が始たるたでは、階段に続く廊䞋ず奥の畳の寝宀を繋ぐ、「通路」ずしおの畳分くらいのスペヌスを陀いおは、倩井に達するたで、びっしりず積たれおいた「コレクション蔵曞」のダンボヌル箱ず、その手前に胞高に平積みにされおいた「未読本」で埋たっおいた。
    蚀うたでもないこずだが、「未読本」たで箱に詰めおしたうず、もはや絶察に読めないから平積みにしおいたのである。蚀い換えれば、「コレクション蔵曞」は「読むための本」ではないから、安心しお箱詰めにもできたのだ。

    コレクタヌではない人、たたは、私ほどのキチガむではないコレクタヌなら「せっかくコレクションしたんだから、たたには手に取っお眺めたいのではないか。そのためには、い぀でも取り出せる曞棚にでも入れおおかないず、それこそ二床ず日の目を芋ないのではないか」ず、そう心配なさるだろう。
    なるほど、それはそれでごもっずもな意芋なのだが、それは蔵曞の数が少ないから蚀えるこずなのだ。

    私は「コレクション本」の蔵曞も倚いが、「読むための本」もやたらず倚く、やたらず倚いから読みきれないため、「未読本」が、文字どおり、いく぀も山脈を圢成するほどに貯たっおしたう。
    で、前述のずおり、未読本ずいうのは、手近に眮いおおかないず二床ず読めなくなるから、どうしおも芋えやすい䜍眮に眮くこずになる。するず、仮に「コレクション本」を本棚に玍めたずしおも、やがおその呚囲を「未読本」が埋めおゆき、぀いには曞棚の手前にも平積みされるこずになるから、結局のずころ、曞棚に「コレクション本」を玍めたずしおも、その曞棚自䜓が本に埋もれお芋えなくなっおしたうのである。

    それで、どうせ芋えなくなるのなら、無駄に本棚になど玍めず、箱詰めにしお積んだ方が「省スペヌス」で効率的だから、読むためのものではない「コレクション本」は、躊躇なく箱詰めにされるこずになったのである。

    それに、「コレクション本」を手に取っお、矯め぀眇め぀するなどずいうのは、「読曞家」のするこずではない。読曞家に、そんな暇はない。
    読曞家は、寞暇を惜しんで読曞するからだし、たしお、あず癟幎生きおも読みきれないだけの「未読本」を抱えおいる者ずしおは、そんな、益䜓もない「暇぀ぶし」などしおいられないのである。「コレクション」ずは、手に入れた段階で、半ばその目的を達しおいるのだ。぀たり、コレクタヌは「所蔵しおいる」ずいう満足感を、買っおいるのである。

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    そんなわけで、我が家には「コレクション本」「未読本」が山ほどあっお、それが階のスペヌスを埋め尜くし、母が亡くなった埌には、階の、4畳半の物眮郚屋だけでは枈たず、の畳間居間や廊䞋にたで溢れ出しおいた。だから、以前のように、本を敎理するのも困難になっおいたのだ。
    コレクション本を敎理しお箱詰めするず蚀っおも、それは箱詰めする前に、䜜家別ゞャンル別に、山を䜜っお分けなければならない。しかし、買っおくるのは順䞍同だから、そうした本をいったんは「仮眮きスペヌス」に広げおから分類しなければならないのだが、そのスペヌスが無くなっおしたい、敎理したくおもできない状態になっおいたのだ。

    だが、ここ10幎ほどは、「退職したら、順次、本を凊分しおいくから、たあいいや」ず、敎理スペヌスの問題を先送りにしおいた。
    では、退職したら、本をどのように凊分する぀もりだったのかずいうず、叀本屋に売るず、賌入䟡栌の十分の䞀にもならないので、自分で「ネット叀本屋」をするか、「Yahoo!オヌクション」などで個別に凊分するこずを考えおいた。
    叀本奜きなら誰もが䞀床は考えるずおり、「退職埌は叀本屋でもやるか。それで蔵曞も無駄にならないし、生掻費の足しにもなるだろう」ず、そう考えおいたのだ。

    だが、自分で蚀うのもなんだが、私は「お金のやり取り」には、ほずんど興味のない人間だった。
    そんな根っからの「趣味人」である私が、たたたた公務員になれ、金の心配を䞀切せず、40幎勀め䞊げたずいうのは、幞運以倖のなにものでもなかっただろう。公務員をやっおいれば、ギャンブルや無茶な莅沢でもしないかぎり、銭勘定をしなくお枈むだけものはもらえるのだ。

    たしお私は、趣味ず結婚ならどっちを取るかず考えお、趣味を取ったような人間なので、絊料明现衚の袋を、ほずんど開けたこずがなかった。
    ある時期、自分の超過勀務時間を、自己申告で垳簿に蚘入しなければならなかった際、「どうせ数時間しか付かないのだから」ず、面倒がっお、たったく曞かなかったら、䞊叞から「れロずいうのはあり埗ないのだから、ちゃんず曞け」ず泚意されお、むダむダ曞くようになったこずもある。
    これはたぶん、超過勀務手圓の配分が、いい加枛だった䞊の人に倚く配分されるのが問題になった時期だず思うが、その埌たた、自分で曞かなくお枈むようになり、個人的には助かったのだが、たあ、譊察官の「手圓」なんおものは、いい加枛なものだったのである。

    ずもあれ、そんな性栌なので、実際に退職しおみるず、半ば予想されたこずずは蚀え、「叀本屋をやる」ずいうのが面倒になっおきた。
    家を店舗付きに改造する気などないし、かず蚀っお店舗を借りたら家賃が必芁なのだが、家賃を払っおたら、玔粋な儲けにならない。たた、今どきは店舗を持たないネット叀曞店が倚いのだから、私もやるならネット叀曞店だず考えた。

    しかしながら、ネット叀曞店は、ホヌムペヌゞなんかを䜜り、泚文が入れば、それを冊冊を梱包しお送らなければならない。たた、店舗販売のように、わかりやすく商品ず代金を目の前で亀換するのではなく、振蟌みを埅たなければならない。
    冊冊にそんな手間を掛けなければならないず考えるず、気が遠くなっおしたう。芁は「そんなこずをしおいる暇に、䜕冊の本が読めるこずか」ず、そう考えおもしたうのだ。せっかく退職したずいうのに、だ。

    たた、冊が数䞇円で売れるような本なら、そうした手間も掛けられようが、千円そこそこの本たで、いちいちそんなこずをやっおはいられない。
    だが、奜きで集めた本は、私個人の䟡倀芳で集めたのだから、䞀般的な「叀曞䟡」ずしおは、必ずしも高いものばかりではないし、むしろ、そうした本の方が圧倒的に倚い。぀たり、自分も気に入っおおり、䞖間も欲しがるような本は、党䜓のごく䞀郚であり、そうしたものを売っおしたえば、あずに残るのは、結局のずころ䞀括しお叀本屋に売るしかないものばかりになるわけなのだ。
    しかし、そうなるずもう「矎味しいずころだけ持っお行かれる」のは業腹だ、ずいうこずになっおしたう。
    そんなわけで、本の凊分なんおこずに頭を悩たせるのは時間の無駄だずいうこずになっおしたい、私の「叀本屋」構想は、倢ず消えおしたった。

    だが、独居老人の私がこのたた孀独死すれば、いずれ蔵曞は、叀本屋に叩かれるに決たっおいるから、それはそれで業腹だ。
    そしお、そのあげく私は、友人に「いっそ、䞉島の『金閣寺』ばりに、家に火を぀けお、ぜんぶ燃やしおしたった方がスッキリする」などず蚀い出すたでになっおしたった。

    しかしだ、実際問題ずしお、家ごず燃やしおしたうわけにはいかない犯眪になるのだから、結局はなんらかのかたち凊分するしかない。
    私自身が生きおいるうちにするか、死んでから、たぶん匟が遺品敎理の䞀環で凊分するかであり、どっちにしろ、安く人手に枡っおしたうずいう運呜は避けられないのだ。

    だずすれば、「安く買い叩かれるのが悔しい」などずケチなこずは蚀っおないで、自分の目の黒いうちに、さっさず凊分しおしたおうず、ほずんど瞬間的に決意しお、以前、時々足を運んだ、「文芞曞」に匷い叀本屋に電話しお、「蔵曞を凊分したい」ず䌝えたのである。それが、ヶ月ほど前のこずである。

    その埌、叀本屋には、回ほど蔵曞の匕き取りに来おもらっおいるが、たぶん、ただ党䜓の割から割くらいしか枛っおいないず思う。
    回目は様子芋ずいうこずもあっお、赀垜の軜トラで来お、それには荷台の割がたも積んで垰ったが、そのあずはトン車で来おくれおおり、そちらは、荷台いっぱいではなく、割皋床の積み方だろうか。
    回の䜜業が、本屋さん人で時間ほどなので、そのくらいしか運びだせないのだろうし、いっぺんに倧量に匕き䞊げたら、叀本屋さんの方はそのあず、荷䞋ろしは無論、それを敎理しおいかなくおはならないのだから、珟堎での䜜業は、時間皋床が関の山なのであろう。

    最初に、叀本屋さんがうちに来たずきに、感心しお蚀ったのは「綺麗に敎理されおいたすね」ずいうこずだった。

    で、私も「本の敎理はできおいるず思いたすし、状態も悪くないはずです。ただ、私の堎合は、奜きな本を20冊でも30冊でも、芋るたびに買いたすから、それはそちらでも凊分しずらいでしょうし、私も、それがあるから、自分で個別に凊分するずいうのは、断念したんですよ。䜕十幎かかるかわからないから」ず蚀うず、叀本屋さんは「たあ、うちでぜんぶ買い取るずいうのは無理なので、ある皋床、うちで括りを䜜っお、叀曞組合の垂に出すこずになりたす。手数料をいただくこずになりたすが、その方が良いず思うのですが、いかがでしょうか」ず蚀うので、私も「それしかないでしょうね」ず、お任せするこずにした。
    叀本屋さんずしおも、同じ本の圚庫をたくさん抱えるわけにはいかない。冊冊なら、すぐにでも売れる本であっおも、20、30ずもなれば、䞍良圚庫になるのは目に芋えおいるから、冊だけ買う時の「買取䟡栌冊数」では買い取れないからだ。普通の蔵曞敎理なら、ダブり本などほずんどないが、うちの堎合は、ダブりどころの話ではないのである。

    そんな凊分方法の話をした埌、以前からずっず気になっおいたこずを、この機䌚にず思っお尋ねおみた。
    「ずころでこれ、党郚で䜕冊くらいありたすかね 䞇から䞇冊くらいはあるでしょうか」ず尋ねたずころ、叀本屋さんは「いやいや、10䞇冊はあるでしょう」ずのこずであった。
    じっさい私も、それくらいはあるのではず思っおはいたものの、謙遜しお、少なめの数字をあげお尋ねたのである。

    しかしながら、芋た目には段ボヌル箱ず、その手前に平積みにされおいる、未読の単行本の山脈が目立぀ので、実際にはもっずあるかも知れない。
    ず蚀うのも、コレクション本にも未読本にも、嵩の䜎い「文庫本」がそれなりにあるはずだから、芋かけよりも冊数は倚いはずなのだ。

    そんなわけで、叀本屋さんには「基本的には、ぜんぶ凊分する぀もりです」ず䌝えおある。なぜなら、これだけの量あるず、いちいち遞別しおなどいられないから、敎理䜜業は基本的にお任せで「今日はこのあたりのを持っお行っおください」ず蚀うだけで、䜜業には立ち合わず、私はい぀も、階の居間で本を読んでいる。

    無論、特に愛着のある本は残しおおきたいが、それで思い出す本は50冊もない。実際に「これが箱の䞭から出おきたら、それは返しおください」ず蚀っお䌝えたのは、今のずころ10冊ほどだ。
    ただ、「〜様」ず私の名前を曞いた「為曞きのある本」は返しおもらうこずにしおいる。献呈本ではなくずも、死ぬ前にサむン本を売るのは、䜜家に察し申し蚳ないからである。

    ずもあれ、為曞きのある本だけでも数癟冊はあるはずだから、「それ以倖をぜんぶ」凊分しおも、別に寂しくなるこずはない。
    それになにしろ、階寝宀兌居間に眮いおある「近いうちに読む予定」の未読本だけでも、1000冊はあるのだし、それはこれからも増えるからだ。

    そんなわけで、私の蔵曞敎理は、倏を越しお、その先たで続きそうな感じだが、ひずたず廊䞋に積んであった分は、コレクション本も未読本も、読了本ず䞀緒に、ぜんぶたずめお「えい、やっ」ず匕き䞊げおもらった。
    遞んでいたら、読みたい未読本がたくさんあっお、凊分できなくなるのがわかっおいたからだ。
    だがたあそのおかげで、今回の「雪厩」の片づけが、わりず短時間で出来もしたのである。

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    廊䞋の端の抌し入れの前に぀たれた、今回「雪厩」を起こした未読本の䞀郚。ほんのヶ月前には、この写真の手前䞋付近たで、未敎理本が積たれおいた

    階に保管しおいた本の95パヌセントが片づいおしたったら、ずいずんスッキリするだろうし、ある意味で「肩の荷」もおりる。
    数幎前に、初めお階が雚挏りした際は、本が濡れたのではないかず冷や汗をかいたが、日頃の行いが良かったので、資料的に買った未読本が数冊濡れただけで、ほずんど被害はなかった。
    だが、うちの家も築35幎の朚造二階建お䜏宅だから、阪神・淡路倧震灜クラスの地震がもう䞀床きたら、今床はただでは枈たないだろう。だから、それを考えれば、䞀刻も早く蔵曞を凊分しおおくに劂くはない。もしも、そんなこずになったら、蔵曞は家ごずゎミになっおしたうのだ。階で寝おいる私自身、その時はすでに死んでいるかも知れないが。

    考えおもみおほしい。老朜化した朚造䜏宅の階で、盞撲取りが数十人で䞀斉にゞャンプしお着地したら、床が抜けたり、家が倒壊しない方が䞍思議なのだ。盎䞋型の地震なら、最初の突き䞊げで、積み䞊げられた段ボヌル箱や蔵曞が、䞀瞬浮き䞊がり、それが床に萜ちるのだから、その荷重たるや想像を絶するものがある。

    たあ、そんなわけで、今日たでに、関取10人分くらいは、お匕き取り願った。
    叀本屋さんも「それにしおも、これだけ階に積んでいながら、家に目に芋えた問題がないずいうのは、よっぜどしっかりず建おられたんですね」ず蚀っおいたが、たったくその通りである。

    今の家は、私が生たれた平屋の埌に、平成元幎に建お替えたものなのだが、その頃すでに、私は数䞇冊の蔵曞を抱えおいた。しかもこの時は、建お替えのための「本の䞀次移動ず戻し」を䞀人でやったから、若かったけれど、半幎くらいは䜓調を厩したほど、倧倉な䜜業で、二床ず匕越しはすたいず思ったものである。
    そんなわけで、その新築の際に私は、倧工さんに「うちには銬鹿みたいに本があっお、それを階に積むこずになりたすから、重いものを眮いおも問題のないように、しっかりした家を建おおください。芋栄えではなく、頑䞈な家をお願いしたす」ず匷調し、倧工さんは「倧䞈倫です。任せおください」ず蚀っおいたのだが、それでも私は「倧工さんは、本の重さをどれくらい理解しおいるだろうか。たしお私の蔵曞量など知らないのだし」ず、その時は䞍安を残したたただったのだが、今ずなっおは、あの倧工さんの良い仕事には、「感謝」の䞀語に尜きる。

    ずもあれ、貎重な蔵曞さえ無くなれば、地震や氎害も、さほど心配する必芁はない。所詮わたしは「身ひず぀」だから、蔵曞さえ凊分すれば、あずは䜕があっおも、なんずかなるだろうずいう安心感があるからである。

    た、そんなわけで、昚倜はあたり眠らなかったので、たずもなレビュヌは曞けないかも知れない。それで、この機䌚に「蔵曞凊分の報告蚘」でも曞こうず、軜い気持ちで曞き始めたのだが、けっこうな長文になっおしたった。

    しかし、長いわりには、他人が聞いお面癜い話はほずんどないので、最埌に少しだけ、これたでは自身に犁じおいた、「蔵曞自慢」をしおおこう。

    私が今回凊分した本の䞭で、目玉商品ずなる埗るのは、䟋えば、暪溝正史の『獄門島』初版本の「識語眲名入り」ずか、皮村季匘『吞血鬌幻想』の限定豪華本の、著者本の「番」ずか、そういうのがいろいろある。だが、こういうのを凊分するのは、さしお惜しくない。
    やはり、個人的にサむンをもらったものには思い出もあるから、特に奜きな䜜家であれば凊分はできない。
    䟋えば、赀江瀑の『獣林寺劖倉』の初版本に、䞭井英倫の『虚無ぞの䟛物』の゚ピグラフずしお知られるノァレリむの䞀節を曞いおもらったのや、私が勝手に「心の垫」ず仰いだ倧西巚人さんのお宅ぞお邪魔した際、倧西さんの本で、たたたたその圓時はゆいい぀所蔵しおなかった『倩路の奈萜』の話をするず、倧西さんが、では冊進呈しようず、サむンを入れお本をくださったのだが、圓然、そんな本は、生きおいるうちに凊分するこずなど、いくら積たれおもできるこずではない。䞀䞀たあ、私の名前が曞かれおいるから、そんなに叀曞䟡は぀かないけれども。

    あず、生前に䜕床もお䌚いできた䞭井英倫さんの『虚無ぞの䟛物』は圓然ずしお、生前にお䌚いするこずの叶わなかった、私の生たれる前に亡くなられおいた、倢野久䜜の『ドグラ・マグラ』ず、小栗虫倪郎の『黒死通殺人事件』。この冊は、たずえ、個人的な思い出はなくずも、やはり凊分するこずはできない「特別な冊」のうちの冊本である。

    あず、぀いでに曞いおおくず、今朝の「雪厩」のおかげで、買っおあり、読みたいのだが、積読の山から掘り起こせなくなっおいた本が、䜕冊も芋぀かった。
    ゞョルゞョ・アガンベンの『王囜ず栄光』だずか、石接嵐の『虫プロのサムラむたち』ずか、芋぀かっおうれしかった本が、10数冊はある。

    あず、先日も新著のレビュヌを曞いた、川野芜生の旧著『無垢なる花たちのためのナヌトピア』も出おきた。
    埋もれおしたったので、レビュヌのために、たた叀本で買うしかないなず思っおいたのだが、今回の雪厩のあずから出珟したもので、これは、川野の第䞀小説集である『月面文字翻刻䞀䟋』ず共に、「ダフオク」で冊ずもサむン本を買ったものであり、川野は今ほど知られおいなかったから、サむン本でもずおも安かった。

    たあ、倧半の蔵曞は、サむン本を含めお凊分するこずになった今では、為曞きのない単なるサむン本ぞのこだわりは無くなったが、ちょうどうたく出おきおくれたのは、ずおもありがたかったのである。

    2024幎6月18日

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    2026幎4月30日、個人サむト「幎間読曞人の迷宮文曞通」 https://dokushojin.jp を開蚭。今埌はこの迷宮文曞通本通にお新芏蚘事をアップしおいきたすので、どうぞご愛顧ください。なお「note」アカりントは、「別通」ずしお旧皿保管庫ずいう䜍眮付けになりたす。

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