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「荒地の家族」を読んでみた【芥川賞候補作全部読む】

    優れた新人若手の純文学に送られる文学賞芥川賞の候補作が5つ発表されました。1/19の選考会受賞作発表までにその候補作を全部読む、にチャレンジします。

    そのチャレンジ1冊目は「荒地の家族」(新潮2022年12月号に掲載)です。
    読み終えたばかりのバイブレーションをそのままサクッと記事にしていきます。

    このnoteでは、書評を中心に読書に関する記事を発信しています。ぐちゃぐちゃになった頭の中を読書で整理してみると、それだけで人生がラクになります。人生をラクにする1冊を紹介するnoteです。

    「荒地の家族」はこういうお話でした

    2011年3月11日から約10年が過ぎた。
    東北の被災地に生きる人々の喪失感を描いた一冊。

    40歳の坂井祐治は震災を生き延び、被災地で植木職人として変わらない10年をおくる。

    新しい建物が建ち街は復興したように見えても、元には戻れない。

    "失ったもの"は別の"何か"で埋めるしかないのか?
    それとも別の方法があるのか?

    この1冊から感じた主題(テーマ)

    失ったもの、残されたもの、そしてそれを埋めるもの。

    祐治の妻晴海は震災の二年後に病気でこの世を去る。
    再婚相手の知加子は祐治との間にできた赤子を自分の腹の中で失う。
    祐治の小学生の息子啓太はこの10年の間に晴海と知加子の二人の母を失う。

    そして祐治は成長していく啓太とのコミュニケーションの仕方も次第に失っていく。

    道路ができる。橋ができる。建物が建つ。人が生活する。
    それらが一度ひっくり返されたら元通りになどなりようがなかった。
    やがてまた必ず足下が揺れて傾く時がくる。

    「荒地の家族」(著:佐藤厚志)新潮2022年12月号掲載

    それでも祐治は植木職人として被災地東北で変わらない日々をおくりつづける。

    もう一度読む時はこう読んでみる

    この1冊をもう一度読む時は次の3つに注目して読んでみます。

    ①祐治は喪失感を何で埋めようとしているのか?
    ②”失う"という事実を受け入れるために必要なことは何か?
    ③もし震災がなかったら祐治はどう生きているのか?

    候補作は残り4作。次は鈴木涼美さんの「グレイスレス」を読んでみます。

    *参考記事

    *プロフィール記事

    *関連マガジン


     
     
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