
保育園がイヤイヤな長男。「先生嫌い」の裏にあった葛藤とサポート方法
毎朝の登園時、長男の足取りが少しずつ重くなっていました。
ある朝は、階段の手前でぴたりと立ち止まり、壁の絵をずっと見つめていました。手洗いの場でも、ぼーっと宙を見つめたまま手が止まっています。急かしたい気持ちをぐっと飲み込んで見守っていると、いざ引き渡しというタイミングで、あろうことか普段過ごす自分の教室の方へ全速力で逃げていってしまったのです。
机の下に隠れて、「いやだ!いーやーだ!」と全身で拒絶します。先生が迎えに来てくれても嫌がり続け、私に助けを求めるように強く抱っこを求めてきました。
「先生嫌だ、嫌い」
そう言って教室に入るのを頑なに拒む長男。現在は看護師の先生についてもらい、保健室でマンツーマンで過ごす日々が続いています。
彼の様子を見ていると、なぜそこまで拒絶してしまうのか、その理由が痛いほど伝わってきます。
長男はもともと自我が強く、自分の「やりたいこと」を途中でやめるのが大の苦手です。そして同時に、周囲の様子をとてもよく観察できる賢さも持っています。
集団での活動中、自分の世界に夢中になっているところを先生に注意される。周りの子は先生の指示通りに動けているのが分かっているからこそ、余計に「自分はできていない」「みんなと同じようにできない」という思いが強くなってしまっていたのです。
周りが見えているからこそ、できていない自分を一番責めてしまう。そのプライドや傷つきやすさが、教室という場所や「指示を出してくる先生」への強い拒絶反応につながっていたのだと感じます。
保健室で看護師の先生と1対1で心穏やかに過ごす時間は、彼にとって削られたエネルギーを回復させる大切な安全基地になっています。無理に教室へ戻そうとするのではなく、今は必要な充電期間なのだと受け止めるようにしています。
そして家庭では、少しでも「自分のペース」と「集団の流れ」のギャップを埋めるための小さな挑戦を始めました。
新しく時計とタイマーを購入してみたのです。

遊びの時間やご飯のときにタイマーをセットするようにしました。「おしまい!」と親から口頭で言われると自分の世界を邪魔されたように反発しますが、タイマーの音を合図にすると、不思議とゲーム感覚で受け入れられるようになってきました。
「タイマーが鳴ったらおしまい」
人の指示ではなく、時間の道具に従う。この小さなワンクッションが、彼のプライドを守りながら気持ちを切り替えるための良いトレーニングになっています。
周りの目が気になりすぎて、自分の思い通りにならないと苦しくなってしまう繊細さ。それは裏を返せば、物事を深く考えられる力であり、強いこだわりを持てるという素敵な長所でもあります。
「みんなと同じ」ができなくても大丈夫。まずは家庭でタイマーを頼りにしながら、自分で切り替えられた小さな成功体験を少しずつ積み重ねていこうと思います。
長男のペースで、ゆっくりと自分の機嫌を取り戻していけるように。毎朝の葛藤に寄り添いながら、親としても試行錯誤の日々が続いています。
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