
曇る前にすべりこみ〜レモン彗星(C/2025 A6 Lemmon)第2弾
10月初日, 用事に出かけて帰り道に空を見上げると上弦を過ぎてちょっと太った白い月. 翌朝には晴れ→曇りの予報だが, もしかしたらもう1度明け方の彗星を撮れるかも… とも期待させる青空ではないか.
まずは月と土星を
土星が先月21日に「衝」(太陽の反対側に来ること, つまり夕方昇って夜中に南中する, 観測には好条件)を過ぎているから, 細くなっていて11月には3度めに消えるはずの環っかをちゃんと撮りたいところ. ということで久々にMAK150(15cmマクストフ)を出して月と土星を…


4000コマの25%をAutostakkertでスタック, AstroSurface/Gimp/RawTherapeeでwavelet, 色調調整.
月の細部も拡大撮影してみたんですが, 既に月が南中を過ぎて, ただでさえ低いこの時期の月は高度が下がってシーイングがイマイチだったので拡大に堪えずあきらめましたTT
土星の方は南中前ですが40°くらいの高さになると安定して見えてました. 串団子みたいな一直線の棒に見える輪っか.
早起きして彗星を
先日の撮影はこんな感じ↓
雲予報とにらめっこで, 起きてみて晴れたら行く, みたいな感じで, なんだかいつも落ち着かないのが彗星撮影のような気がします(笑).
予報では4時頃には雲が北の方から降りてくる感じで, 2時頃起きると既に薄雲が広がっていましたが, 今後はしばらく天気が悪くなりそうだったのでダメ元で出撃.
結果的に, 3時ごろから4時過ぎまで雲が減って星空が広がり, 明け方の彗星(たぶん)ラストチャンスを捉えることができました. 先日の撮影で, 彗星が昇ってから薄明までは時間的に余裕があるのは分かっている(まあ, 曇ったらダメなんだが)ので, 今回は強気で15cmF4望遠鏡でオートガイド付きで撮影することに...

GSO150F4 (15cm F4 ニュートン式), SkyWatcher F4コマコレクタ, サイトロンCBPフィルタ, ASI533MCP, ASICapで撮影(gain 300/ss 60s) 31コマ (合計31分), AstroPixelProcessorでスタック, RawTherapeeで色調/WB調整, Gimpでノイズ低減処理.
先日より明るくなっていて, 双眼鏡でもよく見えてました. 右と下の明るい星はやまねこ座42番星と43番星, 各々5.3等と5.6等です. 彗星の核はこれと同等か明るいような感じです. しっぽにY字型に枝分かれした構造が出てきました.


東の空にはきらびやかな冬の星座たちが昇っています. この日は彗星のあたりに薄い雲がだんだん近づいてきてハラハラしているのに, オリオンの辺りはとってもクリア. そっちも撮りたいんだけど, そっちを向かせてくれないという… 彗星ってのは突然来て二度と来ない, 気まぐれなくせに「アタシを見て〜」と主張の強いお客さんですな(笑)
【了】
PS: レモン彗星の写真, PixInsightで再処理

PixInsightで処理: WBPP, STXで彗星と星を分け各々スタック, ストレッチ, ブレンドしてからBXT.
元の写真は彗星核を止めるようにスタックしてあり恒星像が流れていました. 反射望遠鏡だと星像に十字のスパイクが出て, それはそれで趣がありますが, 十字が流れてしまうと目立ちます. 恒星像を別にスタックして止める処理をすると, スッキリした感じになりました. BXTによる鮮鋭化で彗星のしっぽの構造もよく見えます. ただ, 処理が複雑になるせいか(?)恒星の色のデータが失われて彩りが乏しくなりましたTT.