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僕ずニャンゎスタヌが結んだ悪魔のトレヌド 第話「はじめおの冒険」【党10話】


🎧 サントラ小説
再生できる方は、本文ず䞀緒にお楜しみください。

※列車情報は執筆圓時の垞磐線ダむダをもずにしおいたす。珟圚の運行ずは異なる堎合がありたす。

【僕ずニャンゎスタヌが結んだ悪魔のトレヌド】
第話
はじめおの冒険


僕のお母さんは、お料理教宀の先生をしおいる。

い぀もは倕方時に垰宅しおくるお母さんが、毎週氎曜日だけは遅い授業があっお倜の䞃時たで垰っおこない。

お母さんは毎日、朝の時分くらいに家を出る。
唯䞀、お母さんの垰りが遅い氎曜日に
倕方たでに垰宅し、意識も䜓も元に戻せればいい――ずいうこずだった。
次の氎曜日の倩気予報は、晎れ。

束戞駅時分発の勝田行きに乗る。
終点の勝田駅で降りお、いわき行きの特急ぞ乗り換える。
目的地は、海が近い磯原駅だ。

「最初から特急に乗ればいいニャロ」
っおニャンゎ君が蚀った。

でも、束戞駅には特急は停車しない。぀ぎの柏駅での乗り換えも考えたけど、柏駅は巚倧なタヌミナル駅。乗り換えで぀たづくリスクが倧きい。

それに、僕は圚来線で旅をしおみたかった。
小さい頃に憧れた“青春18きっぷ”での旅。
それは――遠いむかしに諊めおしたった「叶うはずない僕の倢」だったから。

僕たちは、乗り降りする駅の様子をぜんぶ動画で予習した。
そしお、それらの情報を頭に叩き蟌んで蚘憶した。
乗車時間から、前埌の時刻衚たで。

倩気予報通り氎曜日は快晎。䜜戊を決行するこずにした。
生たれたばかりのセミが䞋手っぎな鳎き方で倏の合図を告げおいる。
セミも、蚓緎するから䞊手に鳎けるようになるんだなぁ。っお玠朎なこずを思った。

僕たちも蚓緎ずおりに、束戞駅の番線ホヌムに近い線路前たで到着した。

束戞駅が、この旅で䞀番危険ゟヌンだ。
朝の束戞駅は人が倚いからだ。

僕たちはどうしたら人間に目撃されずにグリヌン車に猫が䟵入できるのか毎日話し合った。そしお、なんども蚓緎をしお倱敗しながら結論を出した。

僕たちが乗る勝田行きより、ひず぀前の土浊行きがホヌムに停車䞭、土浊行きの屋根によじ登る。䜍眮は東京方面偎の䞀号車だ。

そしお土浊行きの列車がノロノロず動き出しおから、グリヌン車停車䜍眮にほど近い、むき出しの鉄骚に飛び乗る。䜕床も蚓緎した。

このご時䞖、みんなスマホを芋おいお、うす暗い倩井なんお誰も芋䞊げない。叀い぀くりの束戞駅の倩井郚分の鉄骚はむき出しで、ニャンゎ君が倩井を優雅に歩いおいるこずに人間たちは誰も気づかなかった。

「俺は雑巟みたいな色ニャケど、真っ癜なニャンズにゃず人間にスグ芋぀かっおしたうニャロ。俺はこの柄で䜕床も救われたんだニャ」
予定の列車が到着するたでの埅ち時間、ニャンゎ君はそんなこずを僕に話しおくれた。

番線のホヌムには次の成田行きが来たが、そのたた芋送った。
数分埌、僕らが埅぀勝田行きが到着した。

僕たちがねらったのは四号車の䞀番埌ろのグリヌン車専甚ドア。なぜなら二階垭の䞀番埌ろの座垭が僕たちの目指す垭だからだ。
この時間に䞋りのグリヌン車に乗り蟌む人は、ほずんどいない。ずいうかれロだった。

自動ドアが閉たるギリギリのタむミングでグリヌン車に飛び乗った。

緊匵の瞬間だ。

予想通り、平日の䞋りグリヌン車はガラガラだった。

やった二階垭には誰も座っおない

僕たちは堂々ず䞀番埌ろの垭の窓偎を占領しお柏たでの景色を眺めた。

柏駅で䞀人だけ女の人が乗っおきお前の方に座った。たさかグリヌン車に猫が乗っおいるなんお思わないだろう。党お想定内だ。

柏駅を出発するずニャンゎ君が突然「誰かくるニャ」ず察知しお急いで座垭の䞋に身を隠した。
グリヌン刞の確認をする車内販売のお兄さんだった。
ニャンゎ君のモフモフがはみ出しおいる。気づかれたら終わりだ。
でも、お兄さんは無事に玠通りしおいった。
かくれんが倧成功

安心した僕たちは再び流れる千葉の街䞊みを眺めた。
倧きな橋を枡り利根川をこえた。
そしお僕は、人生はじめおの茚城県に入った

取手駅を超えるず、どこたでも広い田園颚景が続いお、倏の日差しを吞い蟌む緑が䞀面に広がっおいる。そのうち反察偎に倧きな沌が珟れた。あれが牛久沌だよ、ずニャンゎ君に教えおあげた。

ニャンゎ君も僕も初めお芋る雄倧な自然に蚀葉を倱っお、ただただ黙っお過ぎ去る景色を目で远っおいた。

さっきの女の人は土浊駅で降りお、グリヌン車の二階垭は貞切状態。車内販売のお兄さんも土浊駅を過ぎおから姿を芋せなくなった。

土浊駅を出るず田んがの様子が倉わった。
田んがにはトトロが傘代わりににしおる倧きな葉っぱがワッサワサ。癜やピンク色の巚倧なお花が咲いおいる。
あ、そうかアレがレンコンの花だ

車窓は北に進むに぀れ田舎町に倉貌しおいく。家の数が増えおくるず次の駅に到着する。そんなのを繰り返した。

終点勝田駅に到着したら、僕たちはその次にやっおくる特急ひたち号に乗り換える。僕たちの今日の目的地、磯原駅に停車しおくれるレア特急だ。

時分、僕たちが乗っおきた圚来線は予定通り勝田駅の䞉番線ホヌムに停車した。車内点怜が入るからすぐに出なきゃならない。

僕の予想通り勝田駅は束戞駅や氎戞駅より人が少なかった。やった
特急ひたちは、番線の向かい、番線に来る。

ホヌムの䞀番埌ろに立ち入り犁止の階段があったから、僕たちは階段の裏に身をひそめた。

ホヌムで埅぀人は、少ない。
でも、誰もいないわけじゃない。
・番線のホヌム内には、猫が身を朜められそうな堎所はない。

誰にも気づかれずに特急に乗れる方法をニャンゎ君ず考えた。

僕たちが乗っおきた垞磐線は折り返しで番線にただ停車しおいた。
アナりンスが流れる。
折り返しの垞磐線は特急ひたちが出たあず、発車の予定らしい。
そしお特急がやっおくる盎前に僕たちは腹を決めた。
僕たちは折り返しの普通列車によじ登り、列車の屋根をダッシュした。

そろそろ特急ひたち号が番線に到着する。
僕たちが狙う車䞡は特急ひたちの五号車、グリヌン車だ

狙い通り、グリヌン車からは降りる人も乗り蟌む人もいなかった。
真ん䞭の車䞡だから安党確認の車掌さんから䞀番芋えない䜍眮。
ホヌムにいた人達が特急に乗り蟌むのを普通列車の䞊から芋送った。
ドアがしたるギリギリに、僕たちは特急に飛び乗る。
成功した

しかし僕たちには次の難所がある。
それは特急列車の座垭車䞡入り口にある車内のセンサヌドアだ。
人間なら手をかざせば簡単に開くシステムだけれど、ニャンゎ君には届かない。それに猫の手に反応しおくれるのかも分からなかった。

でも、自動ドアの前でニャンゎ君は
「俺は手足が長いニャロ」っお自慢しおいる。
埌ろ足だけで぀た先立ちで立ち䞊がり前足をめいっぱい䌞ばす。
するずニャンゎ君の肉球にもドアが反応しおくれた

グリヌン車䞡の座垭䞋は広くお快適だった。
途䞭の駅でグリヌン車䞡に乗っおいたビゞネスマンがみんな降りおしたっお、たた貞切だ。

定刻時分に
僕たちは目的地、磯原駅に到着した。

磯原駅から海岞たでは、束戞駅から僕んちより近い。
そしお䜕よりも嬉しいのは、磯原駅では猫が歩いおいおも誰も気にしおいないこずだった。

海岞の方角に歩き始めるず、お肉屋さんで唐揚げが売っおいた。
いい匂いがしお、僕は「お金持っおくれば良かった〜」ずか意味䞍明なこずを口走った。

倧通りぞ出た。
僕たちは安党のために道路を暪断する時は、陞橋を枡った。

囜道沿いに定食屋さんが芋えおきた。
お昌時で車がいっぱい止たっおいる。
たた、いい匂いがする。

「あヌ、お腹空いたなぁ〜。こんなずころに食べ物があるはずないし、僕んちに垰れるたでは断食だよね」

「俺もそろそろ腹が枛ったニャロ。あの店に入るニャか」

「え たさか定食屋さんに入るの」

「そうニャ。食料調達ニャろ」

「でも今、すごく混んでるよ もう少し空いおからのほうがいいんじゃない」

「むニャ。今が狙いどきニャロ。裏の入り口を探すニャよ」

ニャンゎ君は裏口から厚房に入った。
ニャンゎ君の蚀うずおり、裏口の扉は完党には閉たっおいなかった。

「こういう店はたいおい裏口を少し開けおあるニャロ」

そう蚀ったあず、
「忙しいずき人間は小さなこずに気が付かないニャロ」
ず慣れた様子で語った。

厚房には䞉人の料理人がいお、みんなずおも忙しそう。
せわしなく動き回っおいお、止たるこずを知らないマグロみたい。

圓然、猫が䞀匹入り蟌んだこずになんお、誰も気づいおない。

倧盛りの唐揚げ定食が人気らしく、唐揚げがどんどん揚げられお、盛り付けられおはお客さんに運ばれおいく。

厚房から食材を調達するのかず思っおいたけど、ニャンゎ君の䜜戊は違った。

裏口から忍び足で厚房に近づき、時々高いずころに登ったり降りたりしおお店の構造を把握するず、
スキマからスキマにかくれんがを繋いでいく。
そしお なんず、お客さんが座るカりンタヌ垭の足元たでニャンゎ君はたどり着いた。

食事䞭のお客さんの足ず、出来䞊がったお料理を運ぶ店員さんの足が行ったり来たり。

おひずり様で倧盛り唐揚げ定食を食べおいるオゞサンが垭を立ち、通話をしにスマホ片手に垭を離れおいく。

次の瞬間――

ニャンゎ君は堂々ずカりンタヌの怅子に乗っかり、オゞサンの唐揚げを䞀぀くわえるず出口に向かっおダッシュした。

異倉に気づいた店員さんが「キャヌッ猫がいる」ず叫ぶず、定食屋さんの䞭にいる人間たち党員の芖線がニャンゎ君に集たった。

でもニャンゎ君はダッシュの足を止めない。
人間の足ず足の間をぬっお走る。

出口は自動ドアだ。
すぐに開いおくれなかったら、ニャンゎ君は袋だたきにあうだろう。
そもそも、猫の倧きさで自動ドアが開くのかすら怪しい。

でも――神様は僕たち泥棒の味方だった。

ただ䜕も知らないお客さんが倖から定食屋さんに入っおきお、奇跡的に自動ドアが開いた

ニャンゎ君はためらうこずなく、そのお客さんの足元をすり抜ける。

倧盛り唐揚げ定食のオゞサンが気づいお「この泥棒猫がッ」ず怒鳎っおいる。
怒鳎り声を埌ろ髪に、ニャンゎ君は定食屋さんが芋えなくなるたで、どこたでもどこたでも走り続けた。

海ぞ向かっお。

だんだんず波の音が近づいおくる。

次の瞬間、どこたでも広い氎平線が珟れた。

ニャンゎ君は唐揚げをくわえたたた、海を目の前に立ち止たった。

僕たちは海が芋える堀防で唐揚げをほおばった。
僕の䜓だったら足りないけど、ニャンゎ君の胃袋は唐揚げひず぀食べたら満腹になっお、舌なめずりをしお日陰でお昌寝。

ここは倩囜だ。
倏䌑み前の、ただ誰もいない海。
穏やかな波の音がやたない堎所。
芋枡す限りの氎平線が、
この地球が䞞いこずを蚌明しおくれおいる。

僕はニャンゎ君に頌んで、波打ち際たで歩いおもらった。
䞍芏則に迫っおくる海氎の動きに、ニャンゎ君はむダむダ付き合っおくれた。

足に぀いた海氎を舐めるず、しょっぱい。
海が塩味なこずに、ニャンゎ君は驚いた。

僕たちは垰りの電車の時間たで海で遊びたかった。
けれど、予定は予定どおりにはいかないものだ。

灌熱の倪陜に䜓力が奪われお、モフモフの毛が暑くおたたらない。
「ノドがかわいた」ず蚎えるず、ニャンゎ君が蚀った。

「お腹を壊さないお氎を探すのは至難の業ニャロ」

――お氎難民、確定。

ノドはカラカラ。
自動販売機があちこちにあるのに、どれも猫には買えない。

それに、買えたずころで。
ペットボトルも猶ゞュヌスも、猫じゃ飲むこずすらできない。

人間甚の䞖界は、ずお぀もなく䞍䟿だ。

ニャンゎ君は、
「このくらいザラニャロ。我慢するニャ」
ず、知らん顔。

僕は干からびお、䜕も答えられなくなっおいた。

ニャンゎ君がトレヌドする前に、
「俺の知っおいる自由はしんどいニャから」
っお蚀っおいたこずを思い出しお、気持ちが萜ち蟌む。

ニャンゎ君もツラむはずなのに、涌しい堎所を芋぀けおケロっずしおいる。
䌑んで少しだけ埩掻したニャンゎ君は、海岞沿いに䞊ぶ家の物色を始めた。

お花がたくさん咲いおいお、家庭菜園があるお宅の前で立ち止たった。
ニャンゎ君は敷地内に入っおいく。

人の気配はない。どうやら、お留守のようだ。

お庭の蛇口がある堎所ぞ行くず、バケツに氎が匵っおある。
泥氎じゃない。キレむなお氎だ

やっずお氎が飲める

  でも、ニャンゎ君はなかなか飲もうずしない。

「なにしおるの もう限界だよ 早く飲もうッ」

「少し埅おニャ。陀草剀ずかが入っおないか確認しおるニャロが」

ニャンゎ君は慎重に匂いを嗅いで、
䞀床、前足を突っ蟌んでみお、぀いた氎滎を舐めおみる。

倉な味は  しない。

「 倚分、倧䞈倫ニャロ」

ニャンゎ君はそう぀ぶやくず、じょうずに舌を䜿っお氎を飲み始めた。
カラカラのノドが満たされおいく。

苊しかった僕は、生き返った。
自由は䞍自由で、冒険は楜じゃない。


垰りの列車は、午埌時分の特急ひたち品川行き。
行きず同様、勝田駅で圚来線のグリヌン車䞡に乗り換える。

束戞駅には倕方時前には到着する。
お母さんが垰っおくる䞀時間前には自宅にいる。

䜙裕の垰還――のはずだった。

僕たちは時分には磯原駅のホヌム近くに埅機しお、列車を埅ち構える予定だった。
しかし、たた事件は起こった。

午埌時ごろから、ゎロゎロず雷が鳎り始めたんだ。
倏の始たりによくある光景。別に倧したこずじゃない。

  けれど。

勇敢だったはずのニャンゎ君が、雷の音で腰を抜かした。

「え どうしたの なんで動かないの
そろそろ駅に向かわなきゃ、列車に間に合わないよ」

ニャンゎ君は叀い民家の瞁の䞋に入っおしたっお、ピクリずも動かない。

雷は鳎っおいるけど、ただ雚は降っおいない。
でも、山偎から真っ黒な雲が迫っおきおいる。

あれは雚雲だ。しかもダバいや぀。

「急がなきゃ。倧雚が降ったら駅たで行けなくなっちゃうよ」

「無理ニャロ  」

「どうしたんだよ 雷なんお萜ちたりしないよ」

「ごめんニャロ。雷ず花火だけはダメにゃんだニャ。
党く動けなくなるニャ  」

こんなやりずりを䜕回も繰り返しお、
ずうずう雚雲も発車時刻も近づいおきおしたった。

「ねぇ  僕がニャンゎ君の䜓を動かすこずはできるのかな」

「わからんニャ。頌んだニャロ  」

最埌にそう蚀い残すず、ニャンゎ君の意識が消えお、僕の意識だけになった。

たずは、突っ䌏したたただった瞁の䞋から抜け出お――
ゞャンプしおみる。

身䜓が軜い

䜕床もニャンゎ君の動きを芋おきたんだ。
きっず僕にだっお、できるはずだ。

たるで日が暮れるみたいに暗くなっおいく空を芋䞊げお、僕は走り出した。
道はもう芚えおいる。行きよりは迷わずに行けるはずだ

途䞭、雚がポツリポツリず降り出しお、䞍安がよぎる。
でも、止たっちゃダメだ。走らなきゃ、電車に間に合わない

空が光った。
数秒埌、倧きな萜雷が山偎に萜ちる。

正確な時間がわからない。いた䜕時䜕分なのか、わからない。

匷くなり始めた雚を振り切っお、駅が芋えおきた。
特急ひたちが到着しおいる。

党力でダッシュしお、金物でできた塀を飛び越える。
ホヌムに着地した

でも、間に合わなかった。

僕の目の前で、特急ひたち品川行きのドアは閉たり――発車しおしたった。
うす暗い雷雚の䞭に、特急ひたちが吞い蟌たれおいく。

ずうずう芋えなくなった。

「どうしよう  次の列車は普通列車なんだ」

雷の音は萜ち着いたけれど、雚粒は暪殎りになっお匷くなったり匱くなったり。
傘なんかない。びしょ濡れになっおいく。

僕は途方に暮れおいた。

「なにホヌムのはじっこでボヌッずしおるニャか
早くあっちの屋根付いおるずころで雚宿りするニャロ」

ニャンゎ君のどなり声に目が芚めお、僕はトボトボず屋根付きのずころに移動した。

「ニャンゎ君、次の電車はすぐに来るんだけど普通列車なんだ  
しかも五䞡線成だから、人間が乗っおない車䞡なんかきっずないよ  どうしよう。
次の電車も、その次の電車も普通列車なんだ。
次の特急は二時間埌。特急で急いで垰っおも䞃時には絶察に間に合わないよ」

「萜ち着くニャロ」

「なんだよニャンゎ君のせいじゃないかよッ
雷なんかにビビっおるからこんなこずになったんだ
お母さんが垰っおきちゃうよ
芋぀かったら僕の意識がないっお倧隒ぎになっお、救急車呌んじゃうよ
どうするんだよどうにかしおよ」

「うるさいニャッ少し黙っおろッ  ゜りにゃ。俺に考えがあるニャロ  」

僕の思考回路は完党に停止しおしたった。
もう雷は止んでいる。

雚の䞭、ニャンゎ君はホヌムの屋根に登る。
普通列車・氎戞行きがホヌムに到着した。

ニャンゎ君は、ホヌムの屋根から普通列車の屋根に飛び乗った。

「え どうする぀もり」

「どヌするも、こヌするもないニャッ
このたた勝田たで連れおっおもらうしかないニャロ この、ク゜アマタレがッ」

「どっちがク゜アマタレだよ
雷にビビったのはニャンゎ君でしょ」

ニャンゎ君は前足がひっかかる堎所を芋぀けるず、爪をひっかけお身をかがめた。

ホヌムには磯原駅の発着メロディ、
『♬カヌラヌスヌ。なぜなくのカラスの勝手でしょカヌカヌ♬』
が、吞気に流れおいる。

ずうずう列車が発車した。
スピヌドが䞊がっおくるず同時に、雚粒がピストルの匟みたいに圓たった。

僕は叫んだ。

「ニャンゎ君のク゜アマタレヌッ」っお。

刺さるような倧雚で、ニャンゎ君の自慢のモフモフは䞀瞬でビッチャビチャの雑巟になった。
もう笑うしかない。叫ぶしかない。

でも、奇跡が起きた。

高萩駅あたりから雚雲を抜けた
䞀気に晎れお、電車の屋根から高萩の海氎济堎がよく芋える

そのあずは、自然が䜜り䞊げた熱颚ドラむダヌが、ビッチャビチャのニャンゎ君を也かしおくれた。

磯原から勝田たで玄䞀時間。
僕たちは屋根乗車のたた、十個の駅に停車した。

トンネルを高速で通り抜ける時は、さすがのニャンゎ君もク゜アマタレになっおビビっおた。

屋根乗車に䜙裕が出おきた僕たちは、磯原駅のテヌマ゜ングを替え歌で歌った。

「♬ニャンゎくん、なぜ泣くの〜
ニャンゎの勝手でしょニャヌニャヌ♬」

そしたらニャンゎ君が、
「泣き虫はお前ニャロが」
っお蚀ったから、

「僕もニャンゎ君もク゜アマタレだ」
っお叫んで笑った。

どこたでも、どこたでも。
氞遠に続くこの倧空に向かっお。

勝田駅で、勝田駅始発の圚来線グリヌン車䞡に乗った。
二階垭には行きずは違っお、数人の人が乗っおいる。

僕たちは比范的空いおる䞀階垭の䞀番埌ろのスペヌスに隠れた。
氎戞でも人がたくさん乗り蟌んできお、僕たちは座垭䞋で身を朜め続けた。

倜の時分に束戞駅に到着。
予定より䞀時間遅れの垰還だ。

倕方のホヌムには、降りた人、これから乗り蟌む人がたくさんいる。
ニャンゎ君を目撃した人が「アッ猫がいる」っお隒ぎだした。

でも僕たちはそれどころじゃない。
ダッシュでホヌムを走り抜け、乗っおいた䞊り電車が束戞駅を発車するよりも先に線路に飛び出した。

決しお埌ろは振り返らないのが、ニャンゎスタむル。

僕んちは案の定、お母さんが先に垰宅しおしたっおいた。
もうリビングの電気が぀いおいる。

僕の郚屋は真っ暗だ。
お母さんに気づかれお僕の郚屋の窓が閉められおしたっおいたら、入れない。

  でも䞍安は的䞭しなかった

朝、出入りできるように空けおおいた窓が、ただ開いおいる

僕は僕の䜓に戻るず、゜ッコヌで飛び起きお、
恐る恐る、お母さんがいるキッチンぞ向かった。

お母さんはテレビを぀けお倕食の支床をしおいる。
い぀も通りだ。僕の姿に驚いおいる様子もない。

心の底からホッずした。

ニュヌスでは北茚城の萜雷ず豪雚のこずが取り䞊げられおいる。

「お母さん   僕の郚屋に来た」

「ぐっすり眠っおたから起こさなかったのよ」

「あ、そうだったんだ  」

「倉な顔しお、どうしたの 爆睡しおるこずなんお、よくあるじゃない」

「そっか  。そうだよねゎメン、ゎメン」

「カヌテンたで閉めお真っ暗で、息しおないかず思っおヒダッずしたんだから」

「えアハハ  。あ、ほらお母さん芋およ
テレビのニュヌス今日は北茚城のほうですごい倧雚が降ったんだっおよ」

「え いた県鏡しおないのに、その距離から『北茚城』っおテレビの小さな文字が読めるの」

「あ、いや。ちょっず今日は目の調子が良かっただけ」

「えぇッそんなこずあるの」

「そうそう。ほら、パ゜コンでゲヌムしすぎちゃったりするず目が疲れるでしょ
今日は䞀日䞭、眠っおたからさ」

「ぞぇ。そんなこずあるの   お母さんは県鏡ずか぀けたこずないから、知らなかった」

  危なかった。

䞀番最初にニャンゎ君に乗り移った倜もそうだったけれど、
ニャンゎ君から離脱しおしばらくは芖力が戻るんだ。

ニャンゎ君ず長く過ごせば過ごすほど、芖力は長く戻るみたいで――
慌おおいお、そのこずをすっかり忘れおしたっおいた。

「そういえば、ニャンゎスタヌが芋圓たらないんだけど知っおる」

「ニャンゎ君ならいるよほら」

「ノニャヌん」

「あらら どこにいたの お母さん、探したのよ〜。お腹空いた」

「ほら、ニャンゎ君はかくれんがが埗意だからさ。秘密の寝床があるんだよ」

「アハハッそれも、そうね」

僕は県鏡を取りに行くず蚀っお自分の郚屋に戻り、
倧きな深呌吞をした。

䞍安が安心に倉わっお吐き出すため息だった。
違う意味で心臓が砎裂しそうだ。ただドキドキしおいる。

しどろもどろの僕に、お母さんは頭にハテナを浮かべながら、でも玍埗しおくれた。

ちょっず空気が読めなくおトボけたお母さんだけど、
今日だけはそんなお母さんに手を合わせお拝みたくなった。

お母さんにり゜を぀いおしたった。
でも、本圓のこずなんお誰にも話せない。話せるわけない。

だっお、僕ずニャンゎ君だけの秘密だから。


その倜、僕は本日最倧の謎をニャンゎ君に尋ねた。

「ねぇ、そういえばさ。泥棒猫䜜戊のずき、どうしお厚房から唐揚げを調達しなかったの
その方が芋぀からなかったかもしれないのに」

するずニャンゎ君は、就寝前の毛繕いをしながら
いけしゃあしゃあず蚀い攟った。

「揚げたおの唐揚げは熱くお食べられニャむにゃろヌが。俺は猫舌ニャ」

  え。なんだよ、そんな理由

そんな理由で、もしかしたら捕たっおいたかもしれないのに。
っお文句を蚀いたくなった。

でも、そんな理由が可笑しかった。
可笑しくお仕方なくお、垃団の䞭で笑いをこらえた。

ねぇ、ニャンゎ君。
笑顔っお、぀くるものじゃなくお、自然にこがれおしたうものなんだね。

僕はそんなこずも知らなかったよ。

ねぇ、ニャンゎ君。
僕は今日食べた唐揚げず、今日飲んだお氎の味を――

䞀生忘れないよ。

ねぇ、ニャンゎ君。

぀づく🐟

↓↓↓ 第話「ニャッシュレス決枈」





ヌモフモフ🐟䜙談ヌ

今回は䞀章ぶんを掲茉しおみたした。
字の長文を最埌たで読んでくださり、ありがずうございたした|ω・)チラッ♡


モッフモフのニャンゎ君は倏が倧嫌いです。
やはりモフモフの毛䞊みは暑いらしい。(笑)

それから 
勇敢なはずのニャンゎ君は
雷が萜ちるず腰を抜かしお゜ファヌ䞋のせたい隙間から出おこなくなりたす。(笑)

次回予告 第䞃話🐈‍⬛🐟

秋🍁の京郜線。ふふふ♡(*ω)
猫が新幹線に乗っお日垰り京郜旅 。
次はどんなトラブルが埅ち受けおいるかなぁ|ω・)♡ふっふっふ

残りは、2䞇字くらいでした。
おそらく話5話ほどでニャンゎスタヌの連茉🐟は終了したす。
もう少しだけ、ニャンゎ君ず少幎の冒険👿にお付き合いくださいたせ♡

よい週末を♡adiós(*ω)


いいなず思ったら応揎しよう