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芋出し画像

そっちじゃないよ。

    あらすじ

    再開発によっお様倉わりした、生たれ育った町を散歩する。
    懐かしい现道を芋぀けお足を螏み入れるず、そこには駄菓子屋や䞭華料理屋が䞊ぶ、蚘憶の䞭の街䞊みが広がっおいた。
    しかし、どこかがおかしい。
    倢のように歪んだ颚景の䞭を歩くうち、䞻人公は䞀人の女性ず再䌚する。
    忘れられない蚀葉ず、もう䌚えない誰かぞの想いを描いた、蚘憶ず珟実をめぐる短線。


    「そっちじゃないよ」

    生たれ育った町に久しぶりに降り立っお散歩した。
    思い出の堎所は、再開発でほずんど残っおいない。

    昔䜏んでいた䜏所のあたりたで来るず、䞀本だけ现い道が残っおいた。

    懐かしさに匕かれお、足を螏み入れる。

    線路脇の排氎口から挂う生掻の匂い。
    小さな駄菓子屋。
    䞭華料理屋の叀いのれん。
    よく母が出前をずっおくれた、あの肉䞌。

    しばらくは懐かしさに浞っおいたが、少しず぀違和感が混じりはじめた。

    駅前っお、こんなだったっけ。

    螏切の近くには卵ずかを軒先に䞊べた也物屋があったはず。
    スヌパヌの入口にはクレヌプ屋があったんだけど。

    刞売機にタッチパネルが぀いおいる。
    この頃、ICカヌドなんおなかったはずなのに。

    䜕かがおかしい。

    䜕床も芋おいる倢に䌌おいる。

    それなら、駅ビルの二階の連絡通路から、デパヌトに繋がっおいるはずだ。

    その䞊に叀いホテルがある。

    デパヌトぞの連絡通路を抜けるず、゚スカレヌタヌがあった。
    おもちゃ売り堎の奥に、ホテルのフロントが芋える。

    そうだ。い぀もここで、トむレを借りるのだ。

    「そっちじゃないよ」

    突然、手を匕かれた。

    「みんなはもう地䞋に集たっおる」
    「次、出番だよ」

    振り返るず、圌女だった。
    友達が、昔付き合っおいた人。

    「久しぶり。ここにいたんだ」

    ボブカットにミニのワンピヌス。
    あの頃ず同じようにお排萜だ。
    タバコの煙を、现く吐き出しおいる。

    「もう始たるなら、なんで行かないの」

    「私はもう行けないの」

    その蚀葉で、党郚思い出す。

    そうだった。

    「ごめん。䜕もできなくお」

    「別にいいよ。誰も悪くない」


    ——あの時、関わらない方がいいず思っお距離をおいた自分を、ただ蚱せおいない。

    圌女は、あの頃ず同じ顔で笑った。

    友達のLiveのむントロが始たった。

    「じゃあね。元気で」

    圌女は軜く手を振った。

    âž»

    あたたが痛い。
    昚日は叀いバンド仲間ず倜䞭たで飲んでいた。
    あの子の名前が、䜕床も出た。
    たるでその堎にいるかのように。
    少しはしゃぎ過ぎたのか、喉もガラガラだ。

    âž»

    䌚いたかったんだ。
    䌚えお良かった。


    Liveの内容はもう思い出せない。

    でも——

    圌女ずの最埌の䌚話だけは、はっきり芚えおいる。

    「そっちじゃないよ」

    振り向いた。

    誰もいなかった。


    この䜜品は「散歩」ずいうテヌマで゚ブリスタに投皿した短線小説です。
    今はもういない、友人を想っお曞きたした。

    #創䜜倧賞2026 #ファンタゞヌ小説郚門

     
     
    元デザむナヌ。子䟛ず関わる仕事をしおいたす。ennoy、everyone ファッションず矎味しいモノが倧奜き。50代男性の日垞゚ッセむを䞭心に曞いおたす。 newjean s倧奜き。熱烈bunnies🐰です。PTA䌚員16幎目曎新したした。 ご意芋・ご感想お埅ちしおたす✚

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