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ガレット・デ・ロワをどこから作るか悩んだはなし。

    諸君 私はクレームダマンドアーモンドクリームが好きだ

    (中略)

    よろしい ならばガレット・デ・ロワだ

    ――とまぁ古式ゆかしい大佐構文で始めてみました。

     クレームダマンドがどんなものかイメージできない方向けに説明しますと、フルーツタルトのフルーツの下にあるスポンジ生地とは味も食感も違うやつがソレです。

     上述の通りフルーツタルトの土台が最も一般的なクレームダマンドの利用方法ですが、「フルーツはいらん、もっと土台を食わせろ」な私にとってガレット・デ・ロワはまさに理想のお菓子なわけ。

     まぁお高級なフルーツはそれはそれで美味しく頂きますけど!


    どこから自作すべきか?

     クロサキナオさんの毎月の企画は去年で終わっちゃったんですけど、1月はガレット・デ・ロワを作ると決めていました。

     ここで悩んだのは「フェーヴと王冠どうする?」という点。

     ガレット・デ・ロワはフェーヴと呼ばれる小さな陶器人形を入れて焼くもの。食べるときにフェーヴが当たった人に紙で作った王冠をかぶせます。

     洋菓子店で売られているガレット・デ・ロワはフェーヴの代わりにアーモンドが中に入っており、フェーヴは別立てで渡されるのが常。

     どのみちフェーヴは必須だし当たった人用の王冠も必要だということ。

     買ってもいいのですが「つくってみた・やってみた」ガチ勢としては既製品での妥協はなるべく避けたい所さん。

     当初はオーブン粘土でフェーヴを作る計画もありました。しかし

    • 材料・道具の初期費用がけっこうかかる

    • 作るものが小さすぎて余ったオーブン粘土と化粧土の対処に困る
      (我が家のキッチン収納は母の領域なので食器を作る選択肢が使えない)

     という観点からあえなく断念。



    「王冠」の準備

     一方で王冠のほうも「紙で作ると容赦なく廃棄される可能性が高い」という問題点がありました。

     だったらいっそ「フランスの伝統」は放り投げ、我が家の独自路線を歩んでもいいのでは?

     そんなわけで「収集要素+着用可能+あとから使える」のすべてを満たす王冠ブローチを作ることに。

     まずは刺繍したまま放置していたサカバンバスピスでブローチ仕立てを練習。

     参考にしたのはこちらの記事です。

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    裏面の皮が大きすぎたのと尻尾のあたりを
    無理にキレイに切りだそうとした
    (やりたいことに技術が追い付いてない)

     サカバンバスピスには申し訳ないことをしましたが、改善点が見えたので王冠の刺繍に取りかかりました。

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    箱根駅伝を見ながら刺繍しました
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    切り出して処理した刺繍パーツと
    裏面パーツ、芯材
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    芯材を入れて裏面パーツと刺繍パーツを縫い合わせる
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    2025年の王冠

     ぶっちゃけ初心者にラメ糸の扱いは難しかったのと芯材に使ったフェルトが分厚すぎたのとで(サカバンバスピスよりマシとはいえ)裏から見ると歪いびつなところもあります。2026年版では更なる改良を図りたいですね。鬼が笑ってそう。



    ガレット・デ・ロワを焼く

    レシピの選択

     いよいよ本命のガレット・デ・ロワに取りかかるのですが、「クレームダマンドの修得」が目的なので既存のレシピを参考にします。

     「ガレット・デ・ロワ レシピ」でGoogle検索すれば山ほどヒットしますから、かえってナニを選べばいいのかわからん状態。

     そこで取っかかりにしたのが今回の製菓に使える作業時間。

     1月6日の朝に食べるなら1月4日までに材料と道具を揃えて1月5日の夜までに完成させればいいのですが、5日は妹一家が全員揃って年始の挨拶にやってくる予定。まず20時過ぎまで帰らないでしょうから、必然的に作業開始は21時以降になる。

     こりゃ折りパイ生地作る時間無いわ。冷凍パイシート使うしかない。

     いささか無念ではありますが仕方ない。折りパイ生地チャレンジはまた別の機会にしましょう。

     4日に富澤商店のある渋谷に行きますから、素直に富澤商店のレシピを選びました。


    材料の調達

     1月4日、母と「永遠のミュシャ」を観た帰りに東急フードショー内にある富澤商店に行きましたが。

     まさかのアーモンドロースト100グラムと発酵バター品切れ。

     食塩不使用のアーモンドローストは母が別のテナントで発見してくれましたが、無塩の発酵バターはどうにもなりませんでした。有塩ならあったんですが……。

     さらに動揺のあまりラム酒を買うのを忘れる始末。もうグッダグダです。

     ラム酒は5日の午前に地元で入手しましたが、無塩の発酵バターは無理でした。妹一家が来るので遠出はできず、家に常備している普通の無塩バターで代用することに。

     発酵バターじゃないレシピもあるから、まぁ……。


    クレームダマンド作り

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    泡立て器でバター練るのは正直たいへん
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    卵は分離しないよう少しずつ加える
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    卵がすべて混ざったところ
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    アーモンドプードル投入
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    バニラオイルとラム酒を少々
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    冷蔵庫で休ませたあと絞り袋に入れる


    パイ生地の成形

     レシピを調べるまで知らなかったんですが、ガレット・デ・ロワってケーキ型みたいなの使わないんですね。

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    パイシートに指定された直径のボウルを置く
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    包丁で印を付けたところ

     最初はパイシートにクレームダマンドを絞り出す範囲の印を付けるんですが、一番小さな泡立て用ボウルが指定の直径でした。

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    クレームダマンドを絞り出し厚みを整えてから
    アーモンドを埋め込む

     クレームダマンドを絞り出したら山高に厚みを整えてフェーヴ代わりのアーモンドローストを埋め込みます。

     ガレット・デ・ロワが洋菓子屋で売り始められた頃は何も埋め込まれてないガレット・デ・ロワと剥き出しのフェーヴを渡されて「お客様ご自身で裏から穴を開けてフェーヴを入れてください」と言われたなぁ……。

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    もう1枚のパイシートを被せたところ
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    直径の異なる複数のボウルを駆使して
    切り出しや模様つけを行う

     もう1枚のパイシートを被せて別のボウルを使って切り出し、更に別のボウルでフチのラインを付けたら包丁で表面に模様を付けるんですが、中心点をきっちり揃えるのは案外難しい。

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    成形が終わったところ

     作業完了後の写真を見ると切り出しの中心もズレちゃってるんですが、ボウルだと微調整できないから仕方ないところはありますね。


    オーブンで焼く

     実は成形開始前に発酵バター品切れ以上の大問題が発覚しました。

     タルトタタンの時に買った(けど使わなかった)重石タルトストーンが仕舞ったはずの場所に無い!

     台所のいろんな場所を探しましたが見つかりません……。

     美しいガレットデロワにするにはタルトストーンが必須。生米が代用品になるのは知っていますが、米が値上がりしている今、2合近くの米を食用以外の目的に使うのは気が引ける。

     何かいい手は無いものか……。


     そうだ! シケたスナックが大量にあるじゃん!


     塩気がキツすぎて食べ進められなかったけど、ビックリマンチョコのウエハースを捨てる子供にはなりたくなかったから……。

    #なんのはなしですか

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    250グラムのシケたスナック

     パイ皿に250グラムぶんのシケたスナックを盛り上げ、落下防止にアルミホイルを巻きました。これでタルトストーン問題は解決です。

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     予熱したオーブンに成形したガレットデロワを入れてまずは30分。

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    焼き始めかっら30分後の姿
    膨らみ方が場所によってまちまち

     熱の通り方にムラがあるので表面に歪ゆがみが出てますね。

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    なんだこれ……

     キッチンペーパーを被せて重石をオン。更に30分焼きますと――

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    重石を載せてから30分後の姿
    載せる前と比べて表面が整っている

     ガレット・デ・ロワのてっぺんが平らに整いました。中央の楕円は切れ目の始点が揃えられなかったせいで発生してしまった飛び地です。

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    粉砂糖を振りかけてオーブンで焼き色を付ける

     更にキレイな焼き色を付けるため、表面に粉砂糖を振って高温で10分焼きます。

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    復活したスナック

     なおシケたスナックは熱で湿気が飛んでかつての味を取り戻しました。塩気もやや無くなって食べやすい。Win-Winだな!

     油が悪くなってるとか他の問題があるやもしれませんので、読者諸氏は消費期限前にスナックを食べきることを強くおすすめいたします。



    完成!

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    ガレット・デ・ロワ

     おお……! ちゃんとガレット・デ・ロワだぞ……!

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    断面図
    クレームダマンドが詰まってて満足

     翌朝、つまり今朝母に切り分けてもらって朝食のパン代わりに食べました。クレームダマンドがギッチリ詰まってて断面見るだけでもシアワセ。

     クレームダマンドの味もラムの風味がしっかり利いてて美味しい。まだアーモンドプードル半分残ってるし、発酵バター買えたらもう一度作るのもいいかもな。

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    私のぶんにアーモンドは入ってなかった
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    なおアーモンドを引き当てたのは父だったもよう


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    その他の製菓記事はこちら


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