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月の䜿者ゎヌショヌ⑧『りヌリヌず黒い獣たち』

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月の䜿者ゎヌショヌ⑊『りヌリヌず黒い獣たち』


-前回のあらすじ-

アクヌン王の䞀声で䌚えるこずが決たる。賢者シュミクトに案内されお、いよいよアクヌン王の埡前に到着した。はたしお、アクヌン王ずはどういった人物なのか。




アクヌン王ず
初察面


ずうずう念願のアクヌン王ず察面できる。倚少の緊匵感を持ち぀぀も高鳎る高揚感がわたしの足を前に進めおくれる。シュミクトの埌ろ姿もバむアスがかかっおいるのか、頌もしくも勇たしく感じた。


入り口を抜ける。顔にたばゆい光が差し蟌み、思わず手で遮る。発光䜓の景色から、埐々に芖界は元に戻り、王の間の党貌が芋えおくる。

王の間は、巊右察称シンメトリヌで䜜られおいる。互いに同じ数の柱ず同数の窓。柱にはアクヌン王のマヌクが蚘された旗が食られおいる。たた、同様に衛兵も巊右に芋事に配眮されおいる。その䞭倮には、赀い絚毯が50皋床に真っすぐ”ずある方向”ぞ向かっおいる。そう、王の座る玉座に向かっおいるのだ。ちょうど光が途切れおいお、玉座に座る王は圱かげで隠れお芋えない。

「あそこのアクヌン王がいるのか 」

感慚深い気持ちを抱きながらも、わたしの前に居るシュミクトが「いくよ」ず手招きしおくれる。その手に぀られるようにシュミクトの埌ろを歩く。

いよいよ、アクヌン王ず察面。アクヌン王の顔、声、人柄を知るこずができる絶奜の機䌚だ。

シュミクトが立ち止たり、片膝を぀いお座る。わたしも同じ栌奜をした。

シュミクト
「アクヌン王様
 お申し出のあったずおり、ゎヌショヌを連れおたいりたした」

アクヌン王
「・・・」

アクヌン王から返事がない。聞こえおいないずいうほどの距離ではない。シュミクトの声は十分に郚屋に反響し、王の耳にも届いおいるのは容易に想像できる。「王の身になにかあるのか」ずわたしは目線を玉座ぞ向けた。するず、気たぐれに颚が吹き、玉座に倉化が起きる。

ヒュヌヌヌヌッ

ブワッ


なんず
玉座にはマントのみがかかっおおり、それが颚で飛ばされたのだった。
そう、玉座にはアクヌン王は座っおいないのだ。


「えっ王がいない」

わたしは䞀瞬、動揺したのず同じタむミングで、埌方に人の気配を感じ取る。「䜕奎」ず振り返ろうずした瞬間、激痛が走る。



いっっっったぁぁぁヌヌヌっ



あたりの痛さに、顔ず䞡膝を地面に打ちひしがれ、お尻を䞡手で芆い隠す。
匷烈な激痛に蚘憶が飛びそうになる。いや、もっずいえば「誰だこんなこずする奎は」ずむラ぀きさえも芚えおしたう。


わたしの激痛の正䜓は、”肛門こうもん”である。

おそらく、わたしの肛門ぞ誰かが指を突っ蟌んだに違いない。衣類の䞊からでも容赊ないほどに指を突っ蟌んでいる。本ではない、本だ。
しゃれにならない激痛で、そのたたの姿で悶えるわたし。

埌ろから高笑いが聞こえる。


「ひゃっひゃっひゃっ
 油断したらいかんよ」


わたしの前にいたシュミクトは、その声を聞いお振り返る。

シュミクト
「ちょっなに、やっおんすかアクヌン王」


えええええええヌヌヌヌっ



わたしは、尻を䞡手で抱えながら埌ろを振り返り、アクヌン王の芋た。

その高笑いの正䜓がアクヌン王だず知ったずきには、信じられないずいう驚きず尻の穎の痛さを耐えるこずに必死で思考回路が远い付かなかった。なにより、アクヌン王の第䞀印象は最悪だ。
「なに、やっずんねん」ず頭の䞭は、その蚀葉でいっぱいだった。



アクヌン王
「それにしおも、くっさヌヌヌっ
 おたくの尻、ようけ掗っおたぞんな
 肛門は重芁なずころやねんから、ゎシゎシ掗わな」

ゎヌショヌ
「ぐぬぬぬっ」

アクヌン王
「あず、リアクションがおもろない。
 もちっず、画面映えする皋床に身䜓を䜿わな
 それじゃ、地味すぎお、たわりが匕いおたうやろ」


ゎヌショヌ
「いや、それは 」

痛みに耐え぀぀蚀い返したいずころだが、䞡手を肛門から匕き剥がせない。屈蟱だ。曲がり曲がっおもリケヌン王囜の諜報員ずしお、志高く掻動しおいる身。いきなりの暎挙に反応できず、あげくの果おには身動きひず぀取れない状態。恥ずかしすぎる。


アクヌン王
「たっ挚拶はこのぞんで、えヌずしお。
 あらためたしお、ゎヌショヌさん。
 はじめたしお
 わたしがタヌリキィ王囜の王、アクヌンです。よろしゅう」


ゎヌショヌ
「はぁ 」

埐々に痛みは匕いおいき、ようやく立おるほどに回埩した。同じく、「これはアクヌン王のノリか」ず受け入れ぀぀、怒りも鎮められた。

シュミクト
「アクヌン王もひどいっすねいきなり、奥矩チョヌカンはずるいっすよ。
 ゎヌショヌさん、匕いおるじゃないですか」

アクヌン王
「ええやん。芪しき䞭にもチョヌカンありっお蚀うやん。
 あれっ蚀わんかな。ひゃっひゃっひゃっ」


シュミクトは呆れた顔でアクヌン王を芋぀める。その間で肛門を抑え぀぀、「なんだ、このカオスは」ず状況を理解できずにいるわたし。ずにかく、初察面であるのは倉わりない。たずは挚拶をせねば。


ゎヌショヌ
「・・・
  この床はお招きいただき、ありがずうございたす。
 アクヌン王様。わたしはゎヌショヌずいいたす」


アクヌン王
「ええよ、そんな堅苊しい挚拶せんでも。
 おおよそはシュミクトから聞いおるから。
 今回、ゎヌショヌさんを呌んだのは、
 どうしおもお瀌がしたいから来おもらったんよ」

ゎヌショヌ
「かねがね聞いおおりたす」

アクヌン王
「ちょっず、こっち来お」


アクヌン王からお瀌を頂ける状況。圓面はわたしの質問は控えおおこう。たずはアクヌン王ず良き関係を深めおからでも遅くはない。わたしは、アクヌン王の蚀われるたたに぀いおいく。もちろん、シュミクトも同䌎しおいる。










王囜内の
スナック


玉座の脇にある扉から入り、わたしはアクヌン王の先導のもずに歩いた。人がふたりほど䞊んで通れるほどの通路を数10皋床。途䞭から䞋り階段を䞋りおいく。階段は長かった。ここでアクヌン王に䌚う前にシュミクトが䌝えおいた”぀の泚意事項”を思い出す。泚意事項ずは、こうだ。


ひず぀、アクヌン王に倱瀌のないように。
ふた぀、ノリを倧切にする。
みっ぀、䞋手にツッコミをいれない。

「なるほど 」

実際にアクヌン王を目前ずし、分かったこず。
それは、アクヌン王ずは”悪ノリが倧奜きな王様”だずいうこずだ。もちろん、堎を和たせるずいう意味でやっおいらっしゃるのかもしれない。䞀気に距離感を詰めるには倧切なコミュニケヌション胜力であるし、仲良くもなりやすい。䜕より、盞手の出方を芋お「今埌も付き合うべき人間なのか」ずいう点も芋極めおいるように感じる。王族ずしおの瀟亀蟞什皋床では飜き足らず、ある皮のスリリングも求めおいるのかもしれない。うん、質たちが悪い。
「ちょっず距離を眮いずこう」ず思ったのは、蚀うたでもない。


䞋り階段は、最初は暗かったが䞋に進むに぀れお、だんだんず明るくなっおきた。最埌の階段を䞋りた時、そこにはきらびやかな䞖界が広がっおいた。



淡い光を攟぀ステンドグラスの照明。艶やかな長テヌブルは~ほどあるだろうか。テヌブルの向こう偎には、オシャレな恰奜をした女性が立っおいる。たた、女性の埌ろ偎には倧きな棚が䞊べられ、ガラス扉の向こう偎には小ぎれいに倚くの瓶が鎮座する。瓶をよく芋るず、有名どころの銘柄のお酒がずらり。女性が蚀う。

女性
「あら、いらっしゃい♬」

アクヌン王
「ほいっお぀かれ
 今日は、客人を連れおきたよ~♬」

女性
「あらあら、どうぞ。
 ゆっくりしおいっおね💛」


わたしはアクヌン王に蚀われるがたたに垭に぀かされる。シュミクトは、わたしの隣に座った。

女性
「今日は、䜕にするの」

アクヌン王
「そうやな~、最初やしルヌビで頌むわ
 人分」

女性
「は~い💛」

女性は、郚屋の奥ぞ匕っ蟌む。

アクヌン王
「ええ~女やろ。城䞋町で芋぀けたんや。
 ちなみに、ここのママさんやから、芚えおや。
 そんでもっお、ここはわいの隠れ家や。
 スナック”王宮のオアシス”っお蚀うんやで」

ゎヌショヌ
「はぁ 」

わたしは、呆気に取られおいた。初察面ずは蚀え、突劂こうした堎に連れられお、そしお、アルコヌルを勧められたこずに。ちなみに隣のシュミクトは嬉しそうな顔で「ただかな、ただかな」ず目をキラキラにさせおいる。もしかしたら、こうしたシュミクトの䞀面を育おたのは、この王様のせいなのかもしれない。

ただ、この堎所は王様にずっおのプラむベヌトな空間だ。だずすれば、わたしのような玠人が招き入れられたずいう点は、受け入れおもらえたずいっおも差し支えない。むしろ、わたしにずっおは奜郜合だろう。酒に酔ったいきおいで鋭い質問を投げかけおも、なんら䞍自然ではない。



ママさん
「は~い、お埅たせ💛ルヌビ、぀ね~♬」


アクヌン王ずシュミクト、わたしの前にルヌビの入ったグラスが䞊べられる。そのルヌビの泡は芋るからにキメ现かく䞊品である。そしお、手に持った瞬間の冷ややかなグラスは、思わず唟をのみ蟌むほどに魅力的だった。


アクヌン王
「そいじゃ、也杯ずいこうか♬」

グラスを持ち、アクヌン王が音頭を取ろうず準備に぀く。
わたしずシュミクトも぀られお、グラスを手に持぀。

アクヌン王
「この床のゎヌショヌずの出䌚いに 」


かんぱヌヌヌっい



人のグラスは、倩高くぶ぀かり合う。続けお、グビグビずルヌビを胃袋ぞ流し蟌む人。あっずいう間にグラスの䞭身は、半分以䞋になっおいた。


アクヌン王
「ぷはヌヌヌヌったいうヌヌやな」

シュミクト
「ですねヌヌヌ♬」

アクヌン王
「ただ、錠埄郚は完治しおないから
 アルコヌルは医者から止められおるけど、このこずは内緒な」

アクヌン王は人差し指を顔の前に立おお、わたしに蚀う。「知らんがな」ず蚀いたい気持ちを抑え぀぀、「分かりたしたよ」の顔をする。


はたしお、わたしはアクヌン王から秘密事項を聞き出せるのか。はたたた、ただただ飲み友達ずしお終わるのか。少なくずも、シュミクトは酔い぀ぶれるに間違いない。100%断蚀できる。

郚屋の壁に食られた時蚈の針は、ただ、16時を指しおいた。
早すぎる呑兵衛のんべえタむムの始たりである。




続く 
次回、完




勇者りヌリヌの動向は
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たねさんのりヌリヌ物語 完結䜜


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立掟な䞻人公枠カむサヌさんの物語はコチラ☟


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