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【旅人のアルバム】フランツ・リストのピアノ曲紹介

    この記事では旅人のアルバムを中心に紹介します。旅人のアルバムは「巡礼の年 第1年 スイス S.160」へとつながる曲集です。巡礼の年第1年については以下リンクを参照してください。

    旅人のアルバム S.156

    リストのピアノ作品の代表作の一つである巡礼の年第1年の前身。1834年から1838年にかけて作られた。いくつかの曲は民謡や当時の流行歌を素材としている。

    第1巻 印象と詩情

    第1曲 リヨン S.156/1

    リヨンにおける労働者蜂起に触発され作った作品。フェリシテ・ド・ラムネーへ献呈。初期の秀作として認められている。この曲は巡礼の年第1年スイスには含まれていないが、その理由についてハワードはリヨンはスイスではないから含まれなかったのだろうと推測している(リヨンはフランスの地名)。


    第2曲a ヴァレンシュタットの湖で S.156/2a

    タイトルはバイロンの詩「チャイルド・ハロルドの巡礼」より。
    演奏はアシュリー・ウォス。


    第2曲b 泉のほとりで S.156/2b

    タイトルはシラーの詩より。
    演奏はアシュリー・ウォス。


    第3曲 G*****の鐘 S.156/3

    リストの娘ブランディーヌへ献呈。G*****はジュネーヴのことだが、リストがなぜその地名を伏せたかは不明。
    演奏はアシュリー・ウォス。


    第4曲 オーベルマンの谷 S.156/4

    タイトルはセナンクールの詩「オーベルマン」による。セナンクールへ献呈。
    演奏はアシュリー・ウォス。


    第5曲 ウィリアム・テルの聖堂 S.156/5

    主題は未完・未出版の作品「パンスロンのシャンソネットからの性格的大独奏曲」からとられた。ちなみにその作品の自筆譜が1987年にロンドンのサザビーオークションに出品されたが、その所在は現在行方不明。
    演奏はアシュリー・ウォス。


    第6曲 詩篇 S.156/6

    ルイ・ブルジョワのメロディーをもとにした作品。巡礼の年第1年には含まれず。
    演奏はアシュリー・ウォス。


    第2巻 アルプスの旋律的な花々

    第7曲a アレグロ S.156/7a

    シンプルな3部形式の曲。


    第7曲b レント S.156/7b

    「スイスの旋律によるロマンティック幻想曲 S.157」の第2主題とこの曲の主題を混合し、巡礼の年第1年の第8曲「郷愁」へとなる。


    第7曲c アレグロ・パストラーレ S.156/7c

    巡礼の年第1年の第3曲「田園曲」の前身。
    演奏はシプリアン・カツァリス。


    第8曲a アンダンテ・コン・センティメント S.156/8a

    ホルン風にシンプルに始まり、中間部はハンガリー風の倍音を伴った不思議な行進曲。


    第8曲b アンダンテ・コン・エスプレッシーヴォ (フーバー) S.156/8b

    フーバーのメロディをもとにした作品。トレモロに支配されている絢爛豪華な演奏効果を志向した作品。


    第8曲c アレグロ・モデラート S.156/8c

    民謡メドレー。途中なぜかポロネーズのスタイルも含まれる。


    第9曲a アレグレット S.156/9a

    勇敢さを表す主題と不安定さを表す主題が交互に出てくる。


    第9曲b アレグレット (フーバー) S.156/9b

    フーバーのメロディをもとにした作品で、ホルンを模したもの。


    第9曲c アンダンティーノ・コン・モルト・センティメント S.156/9c

    素材はスイスのものだが、曲調は唯一ハンガリー風。


    第3巻 パラフレーズ

    マイナーな作曲家の歌曲のパラフレーズ集。旅人のアルバム第3巻として出版される前に、別のタイトル「3つのスイスの歌」が付けられ既に出版されていた。そして1877年に改訂して「3つのスイスの小品 S.156a」として再出版された。この3曲は出版されるごとにタイトルが変わっていったが、以下のタイトルはハスリンガー版の初版による。ちなみにロンドン版では各曲それぞれ「チューリヒ」「ベルン」「ルツェルン」と呼ばれていた。

    第10曲 牛追い歌 - アルプス登山 - 即興曲 (フーバー) S.156/10

    フェルディナント・フーバーの歌曲による。


    第11曲 山の夕暮れ - 田園夜想曲 (クノップ) S.156/11

    エルネスト・クノップの歌曲による。


    第12曲 山羊追い歌 - アレグロ・フィナーレ (フーバー) S.156/12

    フェルディナント・フーバーの歌曲による。




    【関連作品】

    ヴァレンシュタットの湖で 〔中間稿〕S.156/2a bis

    「旅のアルバム」の第1巻の第2曲aと「巡礼の年 第1年 スイス」の第2曲の中間に位置する稿。1839年作。


    2つのスイスの旋律によるロマンティック幻想曲 S.157

    旅人のアルバムと同時期に作られた大規模な幻想曲。1836年作。巡礼の年第1年の第8曲「郷愁」と同主題が現れる。


    アルバムの綴り "リヨン" S.167s

    リストが他人のために書き留め贈呈した、ちょっとした譜面。1839年作。



    ● 楽譜紹介

    新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています

    ・巡礼の年 第1年 スイス S.160
    ・旅人のアルバム S.156 第1巻 印象と詩情 (リヨン、詩篇、G*****の鐘)
    ・旅人のアルバム S.156 第2巻 アルプスの旋律的な花々


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    ・2つのスイスの旋律によるロマンティック幻想曲 S.157


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    ・3つのスイスの小品 〔第2稿〕 S.156a


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    ・旅人のアルバム S.156 第1巻 印象と詩情
    ・旅人のアルバム S.156 第3巻 パラフレーズ
    ・アルバムの綴り "リヨン" S.167s
    ・ヴァレンシュタットの湖で 〔中間稿〕S.156/2a bis



    それではみなさま良い一日を



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