
生きているならそれで
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そんな風に、これまでの人生をたくさんの思考とともに過ごしてきて、今は社会人一年目の春。
直近の悩みと言えば、口の操作が難しいこと。
楽しく飲んで盛り上がっている場で面白いことを言おうと口から出てくるのは、ドがつくほどの直球で辛辣な言葉。場が冷める。
ごめんねぇ…
そもそもホットウーロン茶でごめんねぇ…
夏でもホットしか飲まないくらいお腹が弱いんです。
あと、ゆでダコになること。
なにか返事を求められたり、注目を浴びたりすれば、正体不明の焦りで思ってもないことをペラペラと話してしまう。おまけに火照りで身体が蒸発する感覚がする。顔が、ゆでダコみたいになっていると分かる。
本当は、会話だって、人生のこととか話したい。なぜ生まれてきたとか、運命とか、生きる意味みたいな深い話がしたい。その気になれば、ずっと深く潜っていられる。楽しい。
でも、世間で交わされる大抵の会話といえば、その名の通り「世間話」みたいな軽いものだから、浅瀬にいるような表面的な会話にちょっと疲れてしまう。仕方がないことだ。
初めて会う人ほど、その人のプロフィールより、人生観なるものを聴きたい!のだけれど、話題としてはずっしりと重い。
「ねぇ、人生って物語みたいだよね」
「うーん、、確かに、、?」
「 彼氏ができないのはさ、きっと、この先の人生で出会うべき人が待っているからだよね」
「そ、そうかも?」
仲の良い友達でさえ、大抵はそんな風に返ってくる。これ以上は辞めておこう。そう思って、軽やかで明るい話題に切り替える。
「この前のアニメ見た??作画やばいよね!」
「猫がさ!タヌキになったんだよね!」
みたいな。
哲学的なそれは、長い時間を共に過ごして、かつ同じ深さで潜ってくれる人としか話せない。これまでの人生、ほとんど出会ったことがない。
心置きなく好きなことを吐き出すのは、前よりずっと難しい。
だから、とりあえず今は自分が宇宙人だと思うことにした。
なぜ周りと違うのか、なぜ少し深い所で生きているのか。それは生まれた星が違うから。
きっと、この世界を見るために生まれてきたんだ。見る必要があったから、ここにいるんだ。
そんなふうにテキトーに考えることにした。
ここでは好きなように!心置き無く!お話させていただくのだけれど、、
残念ながら運命というものはあると思う。
努力しても報われないことがあるし、目指していた志望先に受からないことだってある。夢が叶わないことだって、ある。
でも、生きるのに疲れたら、その運命の波に乗ってしまえばいい。
会うべき時に、会うべき人に会う。
一度離れても縁があれば、いつかまた会える。
そう思ったらいい。
その時行かなければならない場所だから行った。
知るべき時だったから、知った。
そこで花咲くことになっているから、合格した、異動した。
その地に縁があるから、引っ越した。
そんな風に考えたらいい。
そうしたら、勝手に人生は進んでいってくれるから。
「運任せってこと?
この短い人生で、そんなのもったいないよ」
そう思えるならきっと、自分の足で道を切り開いて行ける人だから、運の力なんて借りずに生きてください。本当はそうした方が、豊かな人生の物語を作っていけると思う。
でも、もし、生きるのに疲れて、朝が来ることすら受け入れられなくなってしまった人がいたら、きっと人生は長すぎる。
そんな人には「運命だから」仕方がないと思うことが、必要なのかもしれない。どうでもいいと悩みを手放してみる勇気が、必要かもしれない。それが出来たら、きっと今より楽に生きられる。
適当に考えるって、目の前を埋め尽くす黒いものを全部取り払うくらい、パワーがあるんだよ。
その境地、気になるでしょ。
チャッピーじゃないよ。
ゆっくりでいいから、自分のペースでいいから。人を信じられなくてもいい。最期に残るのは自分だけだから、自分を大切に生きてください。
宇宙人も一生懸命、社会を生きます。
どこかでまた会いましょう。
〈終〉
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