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出版不況といわれながら……絵本の仕事に夢をみる

    ミオカ|翻訳家

    以前に絵本の翻訳をしたときに、編集者さんたちと雑談しながら考えたこと。

    出版すべてにいえることだけれど、とくに絵本には夢があるというイメージが強いだろう。
    (単純な私は、仕事で絵本にかかわるまで、なんとなくそんなふうに想像していた)

    けれども、出版ビジネス全体とおなじで、書籍の売上減少の波には抗えない。
    それに少子化の影響もある。
    そして、(もしも最近行っていなければぜひ)書店の絵本コーナーに足を運んで、売れ筋の作品をみてほしい。
    どうだろう? きっと、その多くは、あなたが子どものころから知っている絵本のはずだ。
    新しく絵本をだして参入しようとすれば、時代を超えて読み継がれている名作と競り合わなければならない。
    (そんななかで新たな世界を切り拓いている絵本作家さんはじめ関係者の皆さん、ほんとうに尊敬します)

    ……と、あまり夢がないような話だけれど、絵本の輝いている面について。

    絵本は、おもに文字情報だけで内容を伝えていく書籍にくらべると、形ある「モノ」としての側面がおおきい。
    単行本や文庫本のような特定のサイズではないし、正方形や丸などさまざまな形状のものがある。
    あらゆるジャンルの本のなかで、ギフトとして贈ることが多いのも絵本だ。

    美しいイラストのほか、質感だって、デコボコしていたり、光沢や穴あき、ポップアップ(飛びだすしかけ)など、いろいろな工夫がこらされている。
    そしてそれこそが、子どもたちが(あるいは大人だって)引きつけられるおおきな魅力となっている。

    こういうモノとしての良さは、電子書籍やデジタルツールでは出すことがむずかしい。
    そこに光があるはずだ。

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    クリエイティブ系の翻訳者、インタビューライター。デザイン・美術・ファッションなど、8社から27冊の訳書あり。デザイン・出版業界や経営者の方々からまなんだ、身の回りの世界をちょっとだけ変えるコツについて。 旅の長さが文章の豊かさにつながると信じて、今日もまわり道をたのしみます!

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