メインコンテンツへスキップ
見出し画像

絵本の翻訳 / 読むひとを想像するその先に

    ミオカ|翻訳家

    子ども向けの絵本の翻訳をした。

    絵本は、他の本にくらべると、読み方が独特だ。
    親子や友達同士で一緒にページをめくって読んだり、子どものために音読(読み聞かせ)をしたりする。
    雑誌や文庫本をそんなふうに読むことはあまりないだろう、とおもう。

    翻訳をするときも、ふだんの仕事とはちがって、よく声にだして読んでみる。
    音としてどんなふうに響くかをじっくりと検討したり。

    たとえば
    「よく熟れたリンゴ」や「さいこうのリンゴ」よりも
    「まっかなリンゴ」
    のほうが伝わりやすいだろうか、語感がよいだろうかと考えてみたり。

    「3つ数える」なんていうときには
    「1、2、3」(いち、にい、さん)
    みたいに書いてあるほうが、読みやすいかなあとか想像したり。
    (親子で一緒に声をあわせて読むだろうか、とか)

    翻訳するときにはいつも、読むひとを想像している。
    それでも、だれとどんなふうに読むか、という風景にも想いを巡らせるのは珍しい経験だ。

    そんなことを考えながら絵本を音読している様子を見た(聞きつけた)子どもたちが
    「父だけ遊んでズルい!!」
    と怒っていた……

    ***

    ↓ 翻訳出版についての記事 ↓


     
     
     
    クリエイティブ系の翻訳者、インタビューライター。デザイン・美術・ファッションなど、8社から27冊の訳書あり。デザイン・出版業界や経営者の方々からまなんだ、身の回りの世界をちょっとだけ変えるコツについて。 旅の長さが文章の豊かさにつながると信じて、今日もまわり道をたのしみます!

    あなたへのおすすめ