
📘好きだったオフィーリアの先にいた画家:1枚の絵から流れ出る物語に惹かれる理由『ジョン・エヴァレット・ミレイ ヴィクトリア朝 美の革新者』感想文|夢日記|夢分析|ユング心理学|深層心理 |無意識|HSP|トラウマ|イラスト|画集|読書|アート
※本投稿は
📘幻想的で繊細な
画風の中に組み込まれた意外性:
豪華挿絵絵本黄金期の夢幻②
『神秘なる挿絵画家
エドマンド・デュラック』感想文
の続きです。
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前回の投稿はこちら▼
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ぜひ併せてご覧ください。
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👇以下から本編スタートです。
これまでのふりかえり
前回は、夢の再現イラストの
参考として取り寄せた画集の中から、
エドマンド・デュラック
について書きましたた。
デュラックは、色彩や光・空気感が美しく、
画集をめくっているだけで
異国を旅しているような
感覚になる画家でした。
今回もたくさん取り寄せた
画集の中から取り上げるのは、
ジョン・エヴァレット・ミレイです。
今回もパブドメを使用して、
実際の作品画像を掲載しながら
お話していきます。

『オフィーリア』単独で知っていた画家
▶J・W・ウォーターハウスと比較するために取り寄せた
元々、ミレイを目当てで
画集を取り寄せたわけでは
ありませんでした。
夢の再現イラストを考える中で、
次回紹介予定のウォーターハウスと
比較してみたいと思い、
画集を取り寄せました。
その意味では比較対象
として選んだ画家だった。
以前から好きだった
ミレイの『オフィーリア』⤴と
ウォーターハウスの『オフィーリア』⤵を
見比べてみたいと思ったんです。

▶写実的で女性の美しさが溢れるような作品群
ミレイの『オフィーリア』は美術に
さほど詳しくない私でも
知っているくらい有名な作品で、
花と水に囲まれた
幻想的な美しさに惹かれています。
でも、それ以外のミレイの作品は
ほとんど知りませんでした。
だから今回の画集取り寄せ祭りで、
オフィーリアの画家ではなく、
一人の画家としてミレイに出会い直せたことは、
大きな収穫でした。

「絵なのに写真みたい」という驚き
画集を開いて最初に思ったのは、
絵なのに、写真のよう
ということでした。
もちろん写真のように
機械的という意味ではありません
人物がそこに本当に存在しているような、
生々しいリアリティがある。
今回の画集は人物画や肖像画が
多く収録されていましたが、
どの人物も「誰か」ではなく、
「この人」と感じられる。
個性がしっかりと見てとれるんです。
顔立ちだけではない。
表情や姿勢、視線や服装から、
その人の性格や人生まで想像したくなる。
肖像画や人物画が多いと、正直なところ
最初は少し退屈かもしれない
と思っていました。
ところが実際に見始めると、
一枚一枚見入ってしまう。
「この人はどんな人生を送ったのだろう。」
そんなことを自然と考え始めていました。

挿絵と一枚の絵画の違い
▶挿絵は文章と併せて一つになるため、絵に余白がある。
今回、改めて気付いたのは、
これまでご紹介してきた画集は、
カイ・ニールセンやエドマンド・デュラック
東逸子、ブライアン・フラウドなど、
挿絵画家の作品が多いです。
もちろん、どの作品も素晴らしい。
けれど、挿絵は基本的に
物語と一緒に完成するもの。
文章を支え、読者の想像を広げる役割です。
そのためどこか絵に余白がある感じがする。
私は、この挿絵の余白や
想像の余地があるのが好きです。
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ブライアン・フラウド、
東逸子、カイ・ニールセンの
画集感想文はこちらで読めます▼
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▶1枚の絵画の完成度の高さ・存在感が圧倒的
一方、ミレイの作品は違いました。
一枚だけで完結している。
それどころか、一枚だけで物語が始まる。
絵画の前で立ち止まり、
「この人は何を考えているのだろう」
「どういう場面なんだろう?」
という想像が始まる。
絵そのものが、
一つの世界として成立している。
そんな存在感がありました。
だから当初のイメージと異なり
見ていて全く飽きなかった。
むしろ繰り返し見たくなる。

私は物語に惹かれている
▶『オフィーリア』は『ハムレット』を知ってこそ
この半年以上、
様々なアート作品を見ている内に、
分かったことがありました。
私は単に美しい作品が好き
というなのではないようです。
「物語を感じる絵」が好きなんだと思った。
以前から好きだった
ミレイの『オフィーリア』もそう。
最初は花や水に囲まれた
幻想的な美しさに惹かれた。
視覚的なインパクトに目を止めました。
その後、『ハムレット』の展開が思い浮かび
彼女が悲劇の人物であると考えると、
(狂乱して水に引き込まれて溺死💦)
この作品の美しさとの
落差がありすぎる気がしました。
考えてみると、ミレイの
『オフィーリア』は結構、
ヤバめの構図と設定なわけです。
だって溺れた後の様子
かもしれないでしょ。
ハムレットのオフィーリアを知らなくても、
そもそも何で水中にいるんだろう?
ってなりますよね。
この時代の女性が服着たまま、
水に浮かんでるって、
わりと異常事態ですから。
普通なら、悲しい物語を知ることで
ミレイの『オフィーリア』の印象が
変わるのかもしれません。
でも私の場合は逆でした。
物語と繋がったことで
この作品はさらに魅力的になった。
美しさの奥に人生がある。
人物の背景が見えてくる。
その瞬間に、絵は
ただ美しいだけの作品ではなく、
一つの物語になるのです。
そう考えると、
ウォーターハウスにも
惹かれる理由が分かってきました。
彼もまた、神話や伝説を題材に、
一枚の絵の中に物語を
閉じ込める画家だからです。
ミレイは現実の一部を
物語的に切り取ることが多く、
ウォーターハウスはもっと
物語の要素が強い画家って感じです。

絵画の王道を見た気がした
画集を一冊見終えて感じたのは、
ミレイは絵画の王道だなぁ
という感覚でした。
人物、植物、光、質感。
どれを取っても完成度が高い。
画集の解説を読むと、
生前から高い評価を受け、
作品もよく売れ、
画壇でも成功していたことが分かりました。
現代になって再評価された画家ではなく、
当時から一流として
認められていた画家だったのが分かり、
さもあらんと思う。
画集を見終えた後には、
その評価に、とても納得でした。
夢の再現イラストという視点でアートを見る
今回の画集取り寄せ祭りは、
好きな画家探し・新たに美しい作品を知る
が目的ではありません。
夢の再現イラストの勉強のために
参考資料を探すことから始まりました。
その視点で考えると、
ミレイから学べるものは多い。
人物の存在感。
写真のような写実性。
植物の描写。
そして、一枚の絵としての完成度。
一方で、夢そのものの空気感や
神話性という意味では、
ウォーターハウスの方が
私の夢世界には近いです。
だからこそ、この
二人を見比べられたことには
意味があったと思います。
当初は単に比較のために
取り寄せた画家だったのに、
結果として「オフィーリアの画家」
というイメージしか持っていなかった
ミレイの魅力を、新しく発見できて
とても有意義になりました。
この画集探しは、
それぞれの画家を知る旅であると同時に、
自分自身の内的世界観を知る
過程でもあります。
今回、ミレイの画集を通して見えてきたのは、
「私は物語を感じられる絵に強く惹かれる」
という、ごくシンプルだけれど
大切な発見でした。

まとめと次回予告
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
画集取り寄せ祭りの感想文、
今回はラファエル前派の
J・E・ミレイをご紹介しました。
いつもと少し違う内容になりましたが、
楽しんで頂けましたか?
スキやコメントで
感想を頂けると喜びます。
これまで複数の
画家さんについて載せてきました。
次が最後が今回、少しご紹介している
ウォーターハウスになる予定ですが、
これから原稿を書くので掲載時期は未定。
画集探しが面白かったので、
また新たに取り寄せたら
記録も兼ねて載せれたらなと思っています。
元々好きだったクリムトも
改めて一通りの作品を見てみたいな。
また更新できた際は
遊びに来て下さいね♡
またお逢いできますように。
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