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🎬役所広司・内野聖陽共演:映画『八犬伝』感想とキャラクター象徴分析~生粋の山風好きが、原作厨目線でドキドキしながら見てみました!|夢日記|夢分析|ユング心理学|深層心理|映画が好き|映画感想文|八犬伝|感想文|レビュー|ネタバレ|

    ※本投稿は
📺 大河ドラマに見る心理学的な象徴①:
    時代劇が大人になってから
    面白くなる理由とNHKの存在意義
    の続きです。

    ━━━━━━━━━━━━━━━━
    前回の投稿はこちら▼
    ━━━━━━━━━━━━━━━━
    ぜひ併せてお読みください。

    📚マガジン追加のお礼🙇‍♀️✨

    🌙✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦🌙
    📖 🆕冒頭のお礼コーナー 🆕📖
    マガジンのご紹介にて
    献辞とさせて頂きます(多謝)
    🌙✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦🌙

    夏さま

    タイトル、かなり迷いつつ決めたので、
    おほめ頂きうれしかったです。

    👇以降から本編スタートです

    久し振りに映像作品の感想文+象徴分析です!

    山田風太郎版『八犬伝』は、
    象徴性も深く、
    長編で複雑な物語です。
    だから映像化は本当に難しい作品だと思う。

    過去にテレビドラマ化された作品、
    こちらはシンプルに
    八犬伝そのものの映像化ですが、
    (元ジャニーズのタッキー主演など)
    全体としてちょっと物足りない印象でした。

    その点、今回の映画版は
    原作の長大さや二重構造
    (八犬伝の物語と馬琴・北斎の現実のやりとり)を
    どのようにまとめるのか、
    最初は正直ドキドキしながら見始めました。

    映画は2時間半で、今の自分の時間感覚には
    かなり長めですが、分割して、空き時間に
    ゆっくり見ながら楽しむことにしました。

    ※以下ネタバレが含まれます。
    原作小説・映画版未見の方は
    ご注意ください。

    癖強(くせつよ)馬琴と北斎はどう描かれる??

    キャストについては、
    馬琴役の役所広司さんにまず注目。
    原作版の馬琴は偏屈で泥臭く、
    人間臭いキャラクターです。

    役所さんといえば渋くて
    カッコいい役が多い俳優さんですが、
    そんな彼がカッコ悪い男をどう演じるのか?
    そこがとても楽しみでした。

    一方、北斎役の内野聖陽さんは、
    変わり者の北斎像をうまく表現してくれています。

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    内野さんは硬軟自在の俳優さんで、
    私にとっては『きのう、何食べた?』の
    ケンジ役が印象強すぎてw

    時々、他の作品を見ても
    ケンジ役の内野さんが
    タブって見えてしまう、
    なんてこともありますが…。

    それも含めて面白いですね。
    身体的には原作の北斎より
    がっしりしている内野さんですが、
    ボサボサの頭やボロボロの衣装など、
    北斎のだらしなさや汚らしさの表現は
    しっかりされていました。

    映画の作りこみ:衣装や舞台装置は?

    映画の美術や映像も印象的です。
    馬琴のアトリエの作り込みは丁寧で、
    奥さんのお百役が寺島しのぶさん
    というキャスティングもぴったり。

    八犬伝の物語に出てくる
    犬の八房(やつふさ)や
    玉梓(たまずさ)の怨霊化などは
    VFXで現代的な映像表現として、
    再現されていました。

    原作厨として物足らなかったところ!

    最終決戦の安房合戦の戦闘シーンが無いとか
    犬江親兵衛の幼少期のシーンが全カット
    という点が、原作厨としては、
    そこが見たいのに!!って思いましたが、
    予算や脚本・上映時間を考えると
    やむなしだよな、と仕方なく納得w

    それでも八犬士たちの活躍は、
    バランス良く再現されてたと思います。

    八犬伝の名物シーンである信乃と現八の
    城郭上の決闘シーンは迫力があったし。
    毛野の舞踊シーンも美しかった。

    ただ、個人的には
    原作のもっと泥臭い、
    生々しさや人間臭さが
    漂う感じでもよかったかな、
    とは思います。

    それが山田風太郎作品らしさだからです。

    全体的に淡白で、
    キレイにまとまりすぎちゃってる~って感じ。

    対話だけで圧倒させる鶴屋南北役は誰?

    印象に残ったシーンは、
    鶴屋南北との虚実問答の場面です。

    馬琴と南北が作家同士の価値観や考え方の差を
    ぶつけ合うシーンで、
    南北は会話だけで
    偏屈で意固地な馬琴を圧倒させる
    存在感や語りの妙が必要です。

    この役者さんは誰??と思っていたら、
    落語家の立川談春さん!
    なるほど~と思いました。

    談春さんの語りの圧は
    全く強く無いのに
    何故か背筋が寒くなるように感じる。

    思わず引き込まれるものがあり、
    馬琴が飲み込まれていく雰囲気が
    伝わってくるようでした。

    ラストはそっちじゃないよ!って思うw

    また晩年に盲目になった馬琴が
    息子の嫁・お路に
    口述筆記させながら
    八犬伝を完成させるくだりは、
    原作では馬琴が孤高の中で
    最後に頼った存在がお路というのが
    非常に重要な場面です。

    しかし映画ではお路との関係性の
    深掘りが無かったのが残念でした。

    お路役の黒木華ちゃんのキャスティングを
    とても楽しみにしてたので、
    もったいない!と思わずにはいられません。

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    原作ではお路の存在は単なる
    家族や助手としての役割にとどまらず、
    馬琴の内面では内的アニマ
    (無意識の女性性)の象徴
    としても
    機能していると感じます。

    偏屈で孤高な馬琴が最後に頼るのは、
    外界の誰でもなく、無条件に
    受容してくれる女性の存在──

    つまり彼自身の内面の女性的側面で、
    それを嫁のお路の中に投影して
    見ていたと言えます。

    このアニマの存在があるからこそ、
    創作の妄執に囚われた馬琴の心は昇華され、
    八犬伝を完成させることができるのです。

    心理学的観点から見ると、
    お路の存在は馬琴の精神構造の
    核心部分を示す重要な象徴
    であることが分かります。

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    それなのにお路との関係性によって、
    馬琴のこれまでの
    人生全般が集約されて、
    昇華されていく過程が
    映画ではすっぱり抜け落ちていると思う。

    ここが原作の最後にして・最大の山場だし、
    北斎にして「絵になる」と言わしめた
    その霊的結びつきを
    もっと描いて欲しかったな~。

    原作馬琴は創造性と執念の塊

    ラストシーンについても同様です。
    映画では馬琴が八犬士に迎えに来られて
    大往生したかのような暗喩になっています。

    原作の山風版では、
    馬琴は八犬伝を書き上げた後も
    「俺はこれからも書く」と
    創作の火を消さない姿で
    描かれています。

    両目が見えなくても、
    社会的地位や評価も関係なしに
    とにかく書きたいものを
    書き続けるその生命力は、
    まさに創造の執念そのもの。

    北斎も同じく、死ぬまで
    描き続ける衝動を抱えていたことを思うと、
    映画版は少し綺麗に
    まとめすぎている感は否めません。

    むしろ原作の馬琴・北斎ならば
    俺はこんなもんじゃない!
    死んだ後も書き続けたい!
    と言いそうです。

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    まとめ

    とはいえ、映画版は
    全体としてまとまりがよく、
    原作を知らない人にも
    楽しめる構成になっています。

    原作厨としては
    物足りなさも感じますが、
    映像化の難しさや時間的制約を考えると、
    十分に頑張ってくれた作品だと思います。

    八犬伝の象徴性や、
    創造に取り憑かれた馬琴・北斎の
    生命力を感じながら映画を見ると、
    やはり長尺だけど見てよかったと思います。

    自分の創作や無意識との関わりを
    改めて考えるきっかけにもなりました。

    最後まで読んで下さり、
    ありがとうございました。
    久し振りに映像作品を
    象徴分析的に紐解いてみました。

    次回はもう1本、
    名作映画の象徴分析をしてみます。

    映画は見たことなくても、
    タイトルを聞けば
    古今東西の誰もが一度は聞いたことある、
    そんな世界的に有名な作品です。
    さてどんな作品でしょう?

    次回もお楽しみに!
    また遊びに来てくださいね♡

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