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みみずくを守りたい理由。築50年の木造山荘と、職人さんが教えてくれたこと☆Vol.78

以前、私がこの妙高高原で民泊をやりたい理由として、父との思い出(Vol.7)を綴りましたが、
https://note.com/mimizuku_3329/n/ne983aa7112ea?sub_rt=share_pw
今回は、先日無事に完了した「インプラス(二重窓)の設置工事」の中で、ふとよみがえった、この建物への想いを記しておきます。


■ 築50年。冬の寒さ対策と、ラッキーだった補助金のお話
私が引き継いだ「みみずく山荘」は、すでに築50年を過ぎた古い木造家屋です。 そのため、真冬の暖房や寒さ対策には、あれこれと工夫が必要で、毎年頭を悩ませていました。

そこで今回、満を持して導入を考えたのが「インプラス(二重窓)」です。 「古い建物だけど、少しでもゲストに居心地よく過ごしてもらいたいなぁ……」と考えていたところ、なんと今年度から法人にも国からの補助金が出ると聞き、「これはラッキー!🙌✨」と、背中を押されるように工事をお願いすることにしました。


■ 工事の職人さんたちが漏らした、意外なタメ息
先日、さっそく1階のリビングとキッチンに二重窓を取り付けるため、工事の職人さんたちが山荘に入られました。

すると作業を進める中で、まず工事の方たちの目が釘付けになったのが、木工作家さんの手によって作られた木製のキッチンや、大きなダイニングテーブルでした。職人さんたちはそれぞれの家具を愛おしそうに撫でながら、しきりに感嘆のタメ息をつかれていました。

1本の木から伐り出した12人掛けの大テーブル

さらに工事が終わってリビングのエントランスに向かわれた時には、施工当時からそのまま使われている自然木を活かした柱の数々、特に吹き抜けに長々とそびえ立つ柱類を目にして、「おぉ……」と、驚きの声を漏らされていました。


■ 実は……こだわりが詰まった「名建築」だったという歴史
家づくりのプロである職人さんたちがそこまで驚かれるのを見て、私はこの建物が持つ、ちょっと贅沢な歴史を思い出していました。

ここの最初のオーナーは、当時の「ジュンク堂書店」の社長のお兄様であり、神戸の教育出版「ブックローン」の社長を務められていた工藤さんという方でした。 工藤社長は大の建築趣味をお持ちで、当時ご本人のこだわりを詰め込んで、日本を代表する設計事務所「日建設計」に依頼して建てられたのが、この山荘だったのです。

建物の構造や木材はもちろん、当時設えられた家具のほとんども、わざわざ海外から取り寄せたものとお聞きしました。

さらに面白いことに、この建物、あの伝説の『火曜サスペンス劇場』のロケ地にもなったことがあるそうなんです!

今の若い方たちには聞き覚えがないかもしれませんが、私たちの世代にはお馴染みの番組です。 記憶もおぼろげなのですが、どこかの弁護士さんの別荘という設定で、山荘の暖炉に火をくべながら、ブランデーを飲むシーンが撮影されたのだとか……。

しばらくは会社の保養施設として大切に運用されていましたが、これまた同じく、妙高をこよなく愛した私の父が、縁あってこの素晴らしい建物を買い受けることになった――という背景があります。

当時の設計図も貴重な資料ですね

■ 8年前の直感。ここからまた、次の50年へ
そんな歴史ある建物を父から引き継ぎ、今から8年前の2018年に改修することになった時のこと。

実はこの時には、私は今のようにここで民泊を始めるなんて、まだ夢にも思っていませんでした。 でも建築に関しては全くの素人だった私ですら、この建物をよく見たとき、直感的に「この建物の持つ価値を、できるだけ長く、美しいまま残していかなければいけないのでは?」と感じたんです。

ですからビジネスのためではなく、ただ「この古き良き美しさを守りたい」という一心だけで、設計の先生方への一番のリクエストも、とても明確でした。
「元々の造形美を絶対に損なうことなく、これまで50年持ちこたえてきた施設を、またここから先の50年、しっかりと存続できるようにしてください」

そう、心からお願いしたしだいです。



当時そのままの、味わい深い板壁の美しさを残すために、あえて壁の中に断熱材を入れないという選択もしました。だからこそ冬は少し寒いのですが(笑)、その代わりに、今回インプラスという現代の技術で優しく補うことにしました。

このように一歩ずつ、名建築のバトンを次の50年へとつなぎながら、自分の中にある大切な価値を、これからも愛おしく大切に育てていきたいと思っています。

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