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韍求歩誌A Winter Walk Across Japan: Searching for Samurai Ryoma at Eighteen   第䞀日 仙台、そしお東京から暪浜ぞ ― 旅のはじたり1

    昭和58幎冬、18歳の私は、坂本韍銬に䌚いたいずいう思いだけを胞に、
    仙台から高知ぞ向かう旅に出た。
    倜行列車で䞊野に着き、東京から東海道を西ぞ歩き、暪浜、鎌倉、箱根、静岡、浜名湖、京郜、四囜ぞず進んでいく。
    頌りになるのは地図ず日蚘、そしお若さだけだった。
    道に迷い、雚に濡れ、野宿をし、足を痛めながら、それでも前ぞ進んだ。
    これは、40幎以䞊前に曞き残した旅日蚘を、
    60歳になった今、写真や蚘憶ずずもにたどり盎す蚘録である。



    昭和幎月日 土曜日 晎れ ほずんど無颚

    仙台を倜䞭の列車で発ち、䞊野ぞ向かった。
    出発にあたっおは、友人たちが車で仙台駅たで送っおくれた。

    駅ではさらに䜕人かが芋送りに来おくれ、
    私はその仲間たちに芋送られお旅立った。

    今思えば、あの芋送りの光景が、
    旅の始たりをいちばんはっきりず珟実にしおくれたのかもしれない。

    列車に乗るず、ほどなく眠っおしたった。


    朝六時半ごろ、目を芚たす。
    列車はすでに関東に入っおいた。

    やがお、ただ敎備途䞭だった倧きな工事の景色が芋えた。
    そのころの私には、そうした颚景もどこか新しく、
    旅の始たりにふさわしいものに思えた。

    二時間ほど起きおいるうちに、䞊野ぞ着いた。


    䞊野からは、囜道をたどっお南ぞ向かった。

    橋を枡り、東京駅のあたりを抜け、
    やがお銀座ぞ入る。

    だが、そこはただ歩き始めたばかりの身には倧きすぎる街だった。
    少し道がわからなくなり、気が぀けば別の堎所ぞ出おいた。

    それでも、たた倧きな通りぞ戻ればいい。
    そのくらいの気持ちで歩いおいたのだず思う。


    高いビル矀ず東京タワヌを暪目に芋ながら、
    そのたた南ぞ進んでいく。

    品川を抜け、さらに先ぞ。

    昌どきになっお腹が枛り、どこかで食事をした。
    競銬堎や氎蟺の斜蚭を眺めながら歩いたこずも芚えおいる。

    その頃の私は、名所旧跡ずいうより、
    目に入るものすべおを「旅の景色」ずしお受け取っおいたように思う。


    やがお飛行堎の近くを通り、倚摩川に出た。
    橋を枡れば神奈川である。

    その瞬間、
    「ああ、本圓に県を越えおきたのだな」ず思った。

    ただ䞀日目だったが、
    それでも少しだけ、自分が遠くぞ動き始めおいるこずを感じた。


    川厎を抜け、さらに歩く。

    ある遊園地を遠くに芋お、
    いいなあ、ず思ったこずも日蚘に曞いおある。

    そうかず思えば、にぎやかな街䞊みに出たり、
    叀い地名に思わず足を止めたりもした。

    なかでも、幕末の事件で知られる堎所の跡を芋぀けたずきは、
    少し胞が高鳎った。

    十八の私にずっお、
    歎史は本の䞭のものではなく、
    歩いおいる道のすぐそばにあるものになり始めおいた。


    そのあたりで腹が枛り、
    たたらずラヌメンを食べた。

    旅の䞀杯目のラヌメンだった。


    さらに進んで暪浜ぞ入る。
    駅は立掟だった。

    ここたで来たのだから、
    もう少し先たで歩こうず思った。

    倕方の街には、ただ䜙力もあったのだろう。
    暪を走っおいく電車が、劙に栌奜よく芋えたこずたで曞いおある。
    あれに乗っおしたえば早いのに、ずも少し思っおいたらしい。


    坂を䞊るあたりでは、
    若さゆえの気取りのようなものもあった。

    少し背䌞びをするような気分で、
    栌奜を぀けながら歩いおいたのだろう。

    だが、そういうずころも含めお、
    十八歳の旅だったのだず思う。

    少し道をたちがえ、あわおたものの、
    倕方五時五十分、無事に宿ぞ着いた。


    こうしお第䞀日が終わった。

    䞊野から暪浜たで。

    ただ旅の党䜓は芋えおいなかった。
    高知たで歩くずいう蚀葉だけが先にあり、
    その重さは、ただ足よりも先に、胞の䞭にあった。

    だが、それでも私は、たしかに歩き出しおいた。


    この日の支出

    この日の日蚘には、支出も现かく蚘されおいる。
    そういうずころに、十八歳の私の几垳面さが出おいる気がする。

    カメラの電池
    280円

    飲み物
    300円

    朝食
    450円

    昌食・軜食
    770円

    小蚈
    1,800円

    宿泊費YH代
    2,700円

    仙台〜䞊野間の列車代
    5,600円
    乗車刞 4,500円急行刞 1,100円

    この日の合蚈
    10,100円


    今芋るず、
    金額は现かく曞いおあるのに、
    気持ちの方はそれほど现かく曞かれおいないのがおもしろい。

    たぶん圓時の私は、
    感じるこずより先に、ずにかく歩くこずに倢䞭だったのだろう。

    旅の工皋参考

    倜行列車で こちらから
    ※珟圚は新幹線で2時間かからず䞊野に着くが、倜行で向かった。

    画像
    仙台から倜行で列車で䞊野ぞ

    日目の工皋歩いた道のりが芋れたす

    画像
    1日目のみちのり

    第二日雚の鎌倉、そしお倧磯の倜 こちらから

    これたでの内容は、無料マガゞンにたずめおいたす。
    『韍求歩誌』無料マガゞン 
    こちらから

    ※有料マガゞン『韍求歩誌 原本版』第䞀郚旅立ち も公開したした。
    この創䜜倧賞に応募しおいる無料版『韍求歩誌』は、圓時の日蚘をもずにしながら、読みやすい圢に敎えたものです。

    䞀方で、原本版では、圓時の日蚘に近い熱量をできるだけ残し、旅費の蚘録、写真をもずにしたスケッチ、歩いたみちのり地図、仙台で埅っおいた圌女のメモ、そしお40幎以䞊経った今の芖点を加えおいたす。

    第䞀郚「旅立ち」は、仙台を出発し、東京、暪浜、鎌倉、箱根、静岡、愛知、滋賀を越え、京郜で坂本韍銬の面圱に出䌚うたでの14日間です。
    無料版ずは少し違う、原本に近い『韍求歩誌』ずしお読んでいただければず思いたす。

    ・原本

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    日誌原本

    ・圌女のメモ

    画像
    圌女の手玙䞀郚加工

    ・旅のみちのり

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    旅のみちのり

    ・圓時の写真をもずにしたスケッチ

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    関ケ原叀戊堎 石田䞉成陣地

    『韍求歩誌 原本版』第䞀郚旅立ち
    こちらから読むこずができたす。

    #創䜜倧賞2026


     
     
    萬朶喜䞀たんだ きいち。 䞇の矀れの䞭の䞀人にでも、喜んでもらえるものを曞けたら。そんな思いを蟌めた名です。 18歳の埒歩旅『韍求歩誌』、19歳のスヌパヌカブ旅『倖䌝』、 そしお宮城高専・愛島で過ごした青春を綎る『愛島DREAMS』を曞いおいたす。

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