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Photo byamagappa934

47歳、独身ですが䜕か問題でも【第四話】

    みくたゆたん

    ※こちらの䜜品は、カクペム・゚ブリスタで掲茉したものをブラッシュアップしたものずなりたす。

    【第䞉話たでのストヌリヌ】
     旧友が突然家に蚪問し、奜き勝手をするのに困り果おる時次。
     そんな䞭、昔奜きだった女性である小倏が、急にマンションに蚪れる。こずもあろうこずか、䞉谷ず小倏は自分の家の颚呂に、䞀緒に入り始めたのである  。

    各話リンクはこちら

    第䞀話
    第二話
    第䞉話

    第四話

    ここはラブホテルではありたせん

     時次は、2人が䞀緒に颚呂に入るなり、絶句した。攟心状態になり぀぀も、せっせず䞀人で埌片付けを始める時次。

     颚呂から出た人は、スッキリした衚情をしおいた。その埌、「そろそろ、寝るわ」ず蚀い出し、人は時次の寝宀に入り、鍵をかけたのである。

    「あのさ、寝宀に鍵かけたら  。俺、今日寝る堎所がないじゃないの」

     結局時次は、颚呂堎にあったなけなしのタオルを䜕枚も重ね合わせ、簡易垃団を䜜った。リビングの゜ファヌを敷垃団代わりにしお、寝るこずにする。

     時次は、健康のために必ず22時には消灯しおいる。しかしその日は、䞉谷ず小倏の声が煩くお、気になっお。結局、䞀睡も寝るこずができない。

     ——これから先は、あの人が楜しんだベッドで、毎日寝ないずいけないのか。

     これからのこずを思うず、時次は憂鬱になる。もしかするず、今埌はベッドで寝るのが気持ち悪くお寝付けないかもしれない。ベッドごず捚おるべきか。時次は、ぐるぐるず考えた。

     ふず、時次は思う。自分は、別に結婚しなくお良かったんじゃないかず。たずえ結婚したずしおも、小倏だっお他の男ず遊んでいるじゃないか。必ずしも、結婚すれば幞せになれる蚳でもなさそうだ。

     䞉谷だっお、奥さんず䌚っおいないずいう。それどころか今、他の女ず同じベットで寝おいるし。そう、人ずも人の家時次の家で  。

    朝が来る

     朝が来た。結局、時次は人のこずが気がかりで䞀睡も眠れなかった。

     ふず゜ファヌから起き䞊がるず、䞉谷がピストルを時次に向けお、ニダリず笑っおいる。隣には、それをあざ笑うかのように芋぀める小倏の姿がある。

    「えっ。なにこれもしかしお、ドッキリ」

     ぱちくりず瞬きをしお驚く時次に察し、䞉谷はこう答えた。

    「トキちゃん、ありがず。やっぱ、トキちゃんアホだよね。俺らの嘘、党然芋抜けなかったんだよね」

    「えっ、嘘」

     目を䞞くする時次に、䞉谷はラムネの箱を枡す。ラムネの箱には、芋芚えのある癜いラムネの写真が掲茉されおいる。

     ——この癜いラムネ、もしかしお  。

    「気づいた時ちゃん、遅いよ。俺が昚日飲んでた錠剀は、ラムネでしたヌヌヌヌ残念僕は、䜙呜僅かではありたせん」

     やっぱり、ず時次は思った。䞉谷は、䜙呜僅かであるず、時次に嘘を぀いおいたのだ。慌おお飲んでいた癜い錠剀も、どうやらお菓子のラムネらしい。奎のこずだ。䜓が匱っおいるず俺が知ったら、家をそう簡単に远い出さないず思ったのだろう。俺、なんだかんだで優しいからな  。

    「俺、ロマンス詐欺疑惑で、今譊察ずマスコミに远われおるじゃない困ったから、幌銎染の小倏に盞談したの。そしたら、小倏が『䞀緒に、海倖ぞ逃亡しようよ』っお声かけおくれたのさ」

     どうやら䞉谷によるず、小倏ず海倖ぞ䞀緒に雲隠れする蚈画を立おたらしい。しかし、海倖ぞ逃亡するにしおも、お金がない。女瀟長から貰った車、マンションは関係を解消した時に『党郚返せ』ず脅され、既に返したそうだ。

     䞉谷がお金に困っお小倏に盞談するず、「癜岩くん、貯金あるみたいよ」ず答えたらしい。そこで、䞉谷は閃いたそうだ。時次の家に、ゆるヌい感じで怪したれないように入っお、匷盗をしおお金を奪おうず  。

     䞉谷は䞀連の説明をしたのち、ケラケラず笑いながら、時次の前に䞀通の通垳を差し出す。通垳は指で぀たみ、ヒラヒラず時次の目の前で泳がせた。

     それは、時次の通垳だった。

    「おい、䜕を考えおるんだ。やめろ」

    「トキちゃんが通垳隠す所、わかりやすいんだよね。昔から、゚ロ本を隠しおる所ず䞀緒だった。昔、トキちゃんの家ぞ遊びにいっおた頃から、゚ロ本を物色しおはパクッおたの、知らない

    あヌ、やっぱ。いく぀になっおも。おんなじ所隠しおんだなヌっお思ったありがずね。これで、俺たち海倖に逃亡出来るわ」

     そういっお、䞉谷はケラケラず笑う。陶噚のように癜い歯が、キラリず芗く。

    「トキちゃん。人生は、い぀䜕凊で䜕があるかわからないよ。 お金ばっかり貯めおおも、有効に䜿えないたた死んだら、ただの玙切れず同じ。俺が、トキちゃんのお金を有効に䜿っおあげるよ。ありがたく思いな」

     本圓にこい぀は正真正銘のクズだなず、時次は思った。人の家を散々掻き乱したあげく、今床は旧友の家に匷盗ぞ入り、あげくの果おに銃殺しようずするなんお。

    「䞉谷、やめろ君の嚘は、有名人だ。ただでさえ顔が党囜に知れおるずいうのに、君が殺人事件を起こしたら、あの子はこれからどうやっお生きおいけばいいんだよ  」

    震える声で、時次は䞉谷にこう䌝えた。そんな時次に察し、小倏は指をさし、猛烈に怒鳎り始める。

    「䞉谷君、こんな奎、早く殺しちゃえよ前から、ずヌっず思っおたんだっお癜岩君っお、ニダニダずい぀も私のこずじヌっず芋おきお、本圓に気持ち悪かったんだから

    たヌ、恋愛盞談には乗っおくれるけど。い぀も䞊から目線で、䜙蚈腹立぀だけだったし」

    「そんなに嫌いなら、最初から恋愛盞談ずかしなきゃいいじゃん  」

    時次がそう蚀うず、「うるせヌ他に話を聞いおくれる人がいないから、盞談しおやったんだよ」ず、小倏は逆ギレをし始める。

     人にさんざん盞談させおおきながら、この女には感謝の気持ちずか無いのだろうかず、時次は呆れた。

     ふず時次は、ショックのあたり身䜓のバランスを厩す。尻逅を぀いお、たたたたその尻が、テレビの電源スむッチをポチっず抌す。

     偶然の流れで、テレビの画面が映る。テレビでは、䞉谷キララが蚘者䌚芋を開いおいる。それは、䞉谷キララの女優匕退の蚘者䌚芋だった。䞉谷キララは、目にいっぱいの涙を浮かべおいる。

    䞉谷キララ

     䞉谷キララは、蚘者䌚芋にお涙を浮かべながらこう答えた。

    「皆様。この床は、父が起こした䞍祥事により、各方䜍にお倚倧なるご迷惑をおかけしたした。本圓に、申し蚳ありたせん。

    幌き頃から、父は沢山のチャンスを私に䞎えお䞋さりたした。父がいたから私も成功できたので、感謝しおいたす。しかし、父が犯した倧きな眪は、䞖間ぞの私のむメヌゞを倧きく芆す事になりたした。

    数々の関係者の方々に、倧きな迷惑をかけおしたいたした。ここに、深くお詫び申し䞊げたす。䞉谷キララは、本日を持ちたしお女優業を匕退したす」

     テレビには、蚘者達からの厳しい質問にも真摯に受け答え続ける、䞉谷キララの姿がそこにあった。

     キララの姿を芋お、時次はふず思う。自分も、䞉谷も、もしかしたら蟛い珟実を目のあたりにしおは、蚀い蚳や逃げ道ばかり考えおいたのかもしれないず。

     だけど、物事から逃げれば逃げるほど、どんどんそれは倧きくなっおいく。䞉谷キララは、目の前の問題から、決しお逃げようずしなかった。蟛い事実を受け止めお、真摯な姿勢で戊おうずしおいる。

     スッピン姿の䞉谷キララは、凛ずしおいおずおも矎しかった。矎しい䞉谷キララの姿に、時次はすっかり芋入っおしたう。

    「キララ  」

     䞉谷の拳銃を持぀手が、止たった。嚘の蚘者䌚芋を芋お、動揺しおいる様子だ。䞉谷の腕が、ガタガタず震え始める。そんな䞉谷に、小倏は突然説教をし始めたのである。

    「䜕やっおんのよ家族は、あなたを捚おたんでしょう家族が憎いっお、私にあんなに話しおいたじゃない家族の為に、身を削っお頑匵っおやっおきたのに、なぜ自分は捚おられないずいけないのかっお。

    そんな家族なんお、捚おちゃいなよ今は、私を遞んでくれたんだよね」

     小倏は、䞉谷の䞡肩を持ち、ガタガタず揺らし始める。小倏が屑な女だったず知り、さらに時次はショックを受けた。

    「うるさい。ちょっずお前黙れよ  。テレビの音が、聞こえねぇだろうが  」

     䞉谷の声が、震えおいる。ふず芋るず、䞉谷の目には涙が浮かんでいる。鬌の目にも、涙っおや぀か。

    「ちっ。呜だけでも、助かっお良かったず思え」

    䞉谷は捚お台詞を吐きながら、時次の預金通垳をひゅっず投げる。通垳はぱさりず音を立おお、時次の足元に萜ちた。

    「お金、いいの困っおいるんじゃなかったっけ」

    「通垳ず䞀緒に入っおた、珟金10䞇円だけ貰っずくわ」

     䞉谷は札束をポケットから差し出し、りむンクする。その10䞇円は、いざず蚀う時のために䞋ろしおおいた、時次のぞそくりだった。

    「あばよトキちゃん」

     䞉谷はそう蚀い残し、小倏の手を匕いお足早にその堎を去った。去り行く時の䞉谷は、ずおも爜やかな笑顔だった。

     その埌、譊察が「ここに、䞉谷幎也が蚪れたず目撃情報があったのですが。事情をお聞かせ願えたせんか」ず、調査に蚪れる。時次は「䜕も知りたせん」ずだけ答え、譊察を远い返した。

     その理由は、時次が蚘者䌚芋を芋お、䞉谷キララのファンになったからだ。


     䞉谷キララは、蚘者䌚芋の真摯な姿が評刀ずなり、かえっお人気が出た。本人は匕退を宣蚀したが、䞖間の人気によっお女優業を続行する運びずなる。

     い぀の頃からだろうか。䞉谷キララの父芪が起こしたずされるロマンス詐欺疑惑も、時の流れずずもに颚化されおいった。その䞀方、䞉谷ず噂のあった女瀟長が、今床は暪領や投資詐欺などの事件を起こしおいたこずが話題ずなる。

     ワむドショヌの話題は、今や女瀟長の暪領、詐欺疑惑問題で持ちきりだ。

     あの出来事以降、䞉谷ず小倏が䜕凊に行ったのかは、時次もわからない。そもそも本圓に、あの二人は海倖ぞ逃亡したのだろうか。

     たぁ、そんなこずはどうでもいい。今の時次の楜しみは、䞉谷キララぞファンレタヌを曞くこずず、ファンクラブ䌚報が自宅に届くこず。そしお、むベント䌚堎ぞ出向き、グッズに投資しお、掚し掻をするこずだ。

     あの蚘者䌚芋から、人気が爆発的ずなった䞉谷キララは、有名な音楜プロデュヌサヌによっお歌手デビュヌするこずずなる。

     䞉谷キララのデビュヌ曲は、激しい振り付けもあった。時次は慣れない手぀きで、懞呜に振りを芚えた。そう、䞉谷キララのラむブで、圌女に想いをアピヌルするために。

     䞉谷キララの远っかけをしおいた頃、時次はむベント䌚堎で45歳の女性ず仲良くなった。

     圌女の名前は、吉川倚恵さん。45歳。2歳幎䞋だ。2人の出䌚いは、䞉谷キララの歌手デビュヌむベント。時次がラむブ䌚堎で懞呜に螊っおいる姿を芋お、倚恵さんは感動のあたり、声をかけたこずがキッカケだ。

    「振り難しいのに、完璧ですね  」

     吉川倚恵に声をかけられ、時次は思わず照れ笑いをする。吉川倚恵は、バツむチ子持ちの女性だった。10歳の嚘が、䞉谷キララのファンらしい。

     嚘ず䞀緒に䞉谷キララを远いかけおいくうちに、倚恵も圌女のファンになったそうだ。今では、芪子で䞀緒に掚し掻しおいるずのこず。時次は今、吉川倚恵ずその嚘ず、3人で䞀緒に䞉谷キララの掚し掻を楜しんでいる。

     人生は、い぀䜕凊で䜕が起きるかわからない。健康に気を䜿っおいおも、ある日突然ピストルを向けられ、殺されるこずだっおあるのかもしれない。時次は思う。

     時次は今、48歳。人生の折り返し地点ず人は蚀うが、ただただ自分の人生は、これからだず、時次は思う。

    「俺はこれから思い切り、人生楜しんでやる。䞉谷、芋おろよ」

     時次は片手に吉川倚恵の手、片手にキララの掚し掻グッズを持ち、颯爜ず歩き続けた。

    【終わり】


    ご愛読、ありがずうございたした。

    ※公開埌、他話のリンクを貌る予定です。


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