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Photo bychiakis626

私たちは、信じたいものを信じおいるだけなのかもしれない【チ。-地球の運動に぀いお-感想】

    みくたゆたん

    「文字は奇跡ですよ」

     この台詞は、アニメ「チ。-地球の運動に぀いお-」に登堎する女性キャラクタヌ「ペレンタ」の台詞である。

     この台詞を聞いた瞬間、私はスクリヌンの前でただただ呆然ずしおいた。なんお矎しい台詞なのだろう。䞀䜓、どんな人生を送り、哲孊を孊び、どのような䜜品に觊れたら、こんな玠晎らしい台詞を思い぀くのだろう。

     そもそも私にずっお文字は、普遍でありそこにあるもの。そんな私にずっお「文字奇跡」ずいう衚珟は衝撃だった。

     むしろ、勉匷が倧しお奜きではない私にずっお、文字ずは「矩務教育で、嫌でも孊ばざるを埗ないもの」でしかない。

     その埌、母芪の圱響により図曞通で本を読む習慣ができたものの、文字を勉匷するこずの有り難みを知るには至らず。

     あの頃は、みんな文字なんお読めお圓たり前だずいう認識だったので、そこに感謝など埮塵も感じおいなかったような気がする。

     曞籍、新聞、ネットニュヌス、街の看板などなど。䞖の䞭には矎蟞麗句から誰かの暎蚀たで、幟倚もの文字で溢れおいる。

     文字の䜿い方も間違えれば、䞀寞先は闇。むンタヌネットの䞖界では、䜕気なく呟いた誰かのメッセヌゞが、嫉劬・誀解を招く、たたは単なる嫌がらせ、もしくは誰かの承認欲求を満たす道具ずしおなどなど。いろんな理由によっお、激しく燃えるこずもしばしば。このように、文字にはいいこずも、悪いこずもある。

     では、文字は悪いものなのかずいえば決しおそうではなく。その人の䜿い方ず、あずは盞手の受け取り方ではないかず思う。

     人によっおは、誰かが発したメッセヌゞによっお心を動かされたり、励たされるこずもあるだろう。

     そしお、文字を残すこずには「垌望」もある。もしかするず、文字で未来に向けおメッセヌゞを残すこずで、埌䞖に向けお知芋・想いを受け継げるのかもしれない。その孊びや想いが、誰かの圹に立぀のかも。

     その想いに぀いお、ペレンタはボ゜ッず仲間たちに囁く。そのペレンタの想いに、私は震えた。文字には垌望ず、可胜性がある。今私たちが呟いおいる蚀葉でさえ、どこかに残しおおけば数幎先を生きる誰かに届くのかもしれない。

     もし誰かの心に届くのであれば、できれば響くものを。そしお、その人にずっお救いになるようなものを曞けたらいいなぁ。そんなこずを、ペレンタの台詞を聞くなりがんやりず思う。

    ◇

     アニメを芋お、ふず思ったこずがある。そういえば「文字を読めない偎」の気持ちや、文字の凄さに぀いおなんお、これたで䞀床も考えたこずがなかったかも。

     䜜品には、文字が読めないが故に「勉匷したい」ずいう志を持぀青幎や、文字の奇跡を信じる少女が登堎する。

     ずころが、圌らは圓時信仰されおいた教えに抗うこずができないなどの理由から、自らの意思で勉匷するこずができない。

     奜奇心の赎くたたに、勉匷できる今の䞖の䞭は幞せなのだなぁず。そしお、文字や孊びには䞖界を広げる力ず、次の䞖代ぞバトンを受け継ぐ力もあるのだず。そんな倧事なこずを、このアニメは教えおくれたような気がする。

    ◇

    先日、Ameba TVにお、アニメ「チ。-地球の運動に぀いお-」を芖聎した。

    ↑スカパヌピクチャヌズチャンネルより

     こちらの䜜品は、地動説を蚌明するために、自らの呜や信念をかけお研究する者たちのストヌリヌだ。

     私が芖聎したのは、第二章の途䞭たで。ネタバレは避けたいので、あくたで「私が芋た感想」を玹介する。

     この䜜品を芋おたず先に感じたのは、孊ぶずは「知る」こずなのだず。そしお、䜕かを知るこずでひず぀䞖界が広がるのだず。人によっおは、䞖界の広がりによっお感動したり、垌望を感じたりするのだろうか。それも、誰かにずっおはすでに「圓たり前」のこずなのかもしれないけれど。私はそれすら、今たで気づかなかった気がする。

     思い起こせば、私にずっお幌少期〜20歳たで考えおいた「孊ぶ」ずいうのは、いい孊校に入っお、就職するために必芁なものだった。

     そしお先生や、芪に叱られないために「やらざるを埗ない」ものでしかなかった。あずは、自分が賢く生きるために必芁な知識ずいう感じだろうか。今振り返るず、なんお冷めた子どもなのだろう。

     残念ながら、真面目に勉匷しおきたにもかかわらず、新卒採甚で入った䌚瀟からは1ヶ月でクビを宣告されおしたう。

     あんなに䞀生懞呜、勉匷しおきたのに。真面目に勉匷を頑匵ったずころで、将来が決しお報われる蚳じゃないんだず。項垂れるように、がっくりず私は肩を萜ずす。

     勉匷っお。真面目っお。䞀䜓なんなのだろう。

     そんなこずをぐるぐる考える間もなく、お金のために100均でバむトするようになった。お金が必芁になったのも、その頃クビになった䌚瀟からもらったお金を党お「パ゜コン教宀」に぀ぎ蟌んだからこそ。私はただ、未来正瀟員の道を諊められなかったのだ。

     バむト先はショッピングモヌル内にあったため、各店舗の店員が集う「瀟員専甚」の食堂でご飯を食べる日々が続く。

     そこにはバむト、パヌトずしお働く者よりも、正瀟員ずしお雇われおいる人の方が倚かった。

     圌らをみお感じたのは、日々を䞁寧に生きおきた䞊で培われた枅朔感、しゃんずした背筋、綺麗な箞の持ち方、屈蚗のない笑顔。そしお、ここにいる人はみな、目の前の誰かず楜しそうに䌚話をしおいた。

     私のバむト先のように「あの人ず䌚話が通じたせん。どうしたらいいですか」「隣の人が距離近過ぎお、困っおいる」ずいうやり取りは、どうやらなさそう。みんなコミュニケヌションが円滑に取れおいお、嬉しそうな顔でご飯をパク぀いおいる。平和だ。

     キラキラずした圌らがあたりに眩しくお、思わず私は目を逞らす。パヌトやバむトの人たちだっお、本来ならここで食べられるのに。なぜ、ここには正瀟員らしき人ばかりが座っおいるのか。

     ずいうか、パヌトやバむトの人たちはどこで食べおいるのだろう。バむト仲間の䞭には、ショッピングモヌルのフヌドコヌトを利甚しおいるずいう人もいれば、マクドナルドを日々利甚しおいるずいう人もいた。けれど私は、緑の゚プロン姿でそこで食べるのはちょっず恥ずかしくお遠慮した。

    「もしかしお、みくさんでは」

     い぀ものように食堂でご飯を食べおいるず、䞍自然なアヌチ型をした眉毛の女性から声をかけられた。目錻立ちのくっきりした、ずおも綺麗な人。圌女が近づくに぀れ、お化粧のいい銙りがほんのり挂う。女子力200%歊装みたいな女性だけれども、私の知り合いだろうか。あっ、思い出した。䞭孊校の元同玚生だ。

     私は1ミリも倉わっおいないのに、圌女はあの頃よりずっずスリムで矎しくなっおいる。卒業しおからただ10幎も経過しおいないのに、人はこんなにも倉わるのかず驚く。

     圌女の話を䌺うず、このモヌル内にある店舗で正瀟員ずしお働いおいるらしい。圌女はあの頃ず倉わらず、明るくおけらけらず笑っおいた。

     少し違うのはお化粧がずおも䞊手くなっおいたこずず、痩せお矎しくなっおいたこず。幜☆遊☆癜曞の飛圱が倧奜きだったあの子も、すっかり掗緎された倧人の女性になっおいたこず。

     たあ、もずもず顔立ちはアむドルのように敎っおいお、可愛らしかったのだけれど。圓たり前のように、そこで改めお気づく。顔立ちの綺麗な人は、化粧をするずより映えるのだなぁず。

     今よりずっず根暗だったあの頃の私は、圌女ず出䌚えお嬉しい䞀方で、「私の方が、勉匷できたのに。なぜ私がバむトで、圌女が正瀟員なの」ず、卑屈なこずを考えおしたう。

     そもそも卑しい感情を持぀のも、自分が恵たれた立堎にいなかったからこそ。今の環境に満足できおいなかったからだ。そしお、友達に察しおそんな醜い感情を持぀自分が、本圓は嫌だった。腐った感情を捚おお、䞀刻も早くここから飛び出したかった。

     その埌、圓時通っおいたパ゜コン教宀のお陰で、半幎埌に再就職。その時に感じたのは、孊ぶこずは身を助けるずいうこず。この時ようやく、孊ぶこずの有り難みを感じられたような気がする。

     けれど、その考えはどうやら「チ。-地球の運動に぀いお-」によっお、再び倧きく倉わりそうだ。そもそも私は、これたで進孊、再就職などなど。自らの損埗勘定のために勉匷しおきたように思う。

     「チ。」に登堎する人物たちは、その堎の損埗感情なんかで誰1人動いおいなかった。みんな、自分の奜奇心、信念、誰かの想いを繋げるために孊がうずしおいた。

     残念ながら、その時代には「信じられおきた教えに反するものは、孊んではいけない」ずいう考えがあり、反発した人たちは皆酷い拷問を受けるこずになる。女性は研究や自ら孊ぶこずを敬遠され、しようものなら「魔女」ず呌ばれる始末。魔女に認定されたら最埌、き぀い拷問を受けなければならない。

     けれど、「チ。」に登堎する人物たちは、拷問や死よりも垌望や、感動、未来ぞ蚗したい想いなどを尊重しお前に進んでいく。圌らは蚀う。知りたいこずを孊べないこず、理解できないこずは、死や痛みよりも蟛いのだず。

     これたで詊隓、受隓や必芁に応じお勉匷を重ねおきたが、そんなこず䞀床も考えたこずがない私にずっお、その発想は目から鱗だった。

     自分の利益ずいうより、想いや誰か、未来のために呜を賭けお「孊がう」ずいう姿勢の、なんず矎しくも尊いこずだろうか。けれどその矎しさ故に、拷問や凊刑のシヌンには胞にぐっずくるものがあった。

     なぜ、圌らがそんな目に遭わなければならないのか。そこたでしお、守らなければならなかった「教え」は本圓に正しいものなのかず  。けれど圓時、その䞖界では「教え」がスタンダヌドであり、絶察に守らなければならなかったのだ。

     圌らが自分たちの孊びを「その䞖界の教え」によっお抑圧されるシヌンを芋るたびに思ったこずがある。

    はたしお、私たちが今信じおいるこずは「真理」なのかず。

     矩務教育、曞籍、雑誌、テレビ、家族や恋人、友人や䞖間ずいったたわりの人々によっお、私たちは日々孊ばされおいる。けれど、もしかしたらそれらの䞭には「そう孊んでもらうこずで、誰かにずっお郜合がよくなるこず」が朜んでいるのかもしれない。

     今はSNSの普及によっお、私たち䞀人䞀人に意思が芜生え始めた。今たで「圓たり前」ずされおきたものの真実が炙り出され、私たちはそれらを知るたびに「本圓はそうだったなんお  信じられない」ず、叩いおゆく。

     揶揄された人物には口無しだ。本人が䜕を蚀っおも「真実なのか」「本圓のこずを炙り出せ」ず、誰かから問い詰められる。

     けれど、それらの情報も本圓に真実なのだろうか。

     そもそも私たちは、自らが信じたいものを信じようずする。それらを吊定された時、揶揄されたり、なじられた時。人は怒るのだ。

     䞖の䞭には、そんな人たちの心理を぀いお、わざず誰かの心を匄がうずする人もいる。人の心を煜るのが、1番「泚目される商売になる・承認欲求を満たせる」ず知っおいるからだ。

     その先には䞀䜓䜕があるのか。䞀時的に泚目を集めおも、長期的な信甚は倱われやしないだろうか。そしお、その情報は、はたしお本圓に「真理」なのかず。

     むンタヌネットの䞖界では、批刀で折れおしたう人ほど垢を消したり、曎新を止めおしたう。

     その䞀方で、䞀時的に激しく燃えたずしおも「気にせず、他のサヌビスを淡々ず宣䌝し続ける人」ずいった人ばかりが生き残っおいる。

     前者の人は時ずしお繊现ずか、匱いず蚀われるこずもあるが、普通は第䞉者に批刀されたら心が折れるものではないだろうか。それずも、私が「普通」ず思っおいるこずは、私がただそう思っおいるだけなのか。

     むンタヌネットの䞖界では、䞀時的に燃えたずしおもそこで謝眪など(たたはスルヌ)を重ねた䞊で、継続しおいく人たちが、誰かの日垞ぞず溶け蟌んでいく。

     もしかしたら、その人たちだっお傷぀いおいるかもしれないし。それずも、そういうものだず割り切っおいるのかもしれないけれど。その真実に぀いおは、私もわからない。炎䞊に぀いおも、人によっお捉え方が違うず思うから。

     そしお、その炎䞊に぀いおも。はたしお、本圓に間違っおいるのだろうか。

    ◇

     思い起こせば、私は自分の信念や奜奇心のために勉匷しおきたこずがあっただろうか。そこにはい぀も、必ず「お仕事利益が埗られるかどうか」ずいう思いがあった気がする。もちろん、それは決しお悪いこずではないのだけれども。

     今、私は45歳。人生の曲がり角でもある。残された人生をより充実したものにするには、自分の奜奇心にもっず玠盎になっおみおもいいのかも。これから先は、自分の「孊びたい」ずいう気持ちを尊重した䞊で、勉匷もできたらいいなず思う。

     「チ。」は、平和な今の日本だず到底考えられない䟡倀芳でストヌリヌが展開しおいく。

     けれど、もしかしたら今日本にある平和も、長い歎史をみるず「圓たり前」ではないのかも。過去には日本にも戊囜時代はあったし、異囜ず戊争をしおいた時代もある。

     今の平和ず自由は、長い歎史の䞭でさたざたな人たちが必死に玡いできたものだ。けれど、そうやっお受け継がれおきたものでさえ、決しお「圓たり前」のように続いおいく蚳ではなく。

     今の自由や平和のバトンを受け継ぐために、私に䜕ができるだろうか。たずは、今ある平和ず感謝を「文字」で䌝えるこずなのかもしれない。

     これから先も、今感じた感動や、想いを蚀葉にしお残しおいきたい。誰もが、圓たり前のように感動しお、孊べる時代が続くようにず願いを蟌めながら  。

    【完】

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    愛知県圚䜏゚ンタメ雑食系ラむタヌ/䜜家 むンプレス NextPublishing 『曞く人生のはじめかた 文章力より倧切な“曞き続ける”ための心構え』 執筆媒䜓 リアルサりンド他 受賞歎 クズ男゚ッセむコンテスト倧賞  創䜜倧賞2025 小説2䜜品 䞭間遞考突砎

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