
それでも私は、“火を灯せる社会”を諦めたくない|「転んでも立ち上がれる社会をつくるまで」―キャリアを築く過程にある、キャリア支援者として― #5 最終話
私は、一度この世界を信じられなくなったことがあります。
未来が見えなかった。
自分が生きている意味もわからなかった。
そして実際に、私の周りには、命を落とした人たちがいました。
静かに居場所を失って。
誰にも言えない苦しみを抱え込んで。
気づいた時には、もう会えなくなっていた人たち。
やり取りできなくなっていった、人たち。
気にしすぎないように、していたけども。
振り回されないように、していたけども。
ある日いきなり連絡が取れなくなったり。
代理の誰かが投稿するSNSの投稿で、
その人がこの世界にもう居ない、
そんな事実を目にするのは。
私はやっぱりすごくすごく、悲しかったし。
悔しかったし。切なかった。
だから私は、ずっと思っています。
こんな社会が、“良い社会”なわけがない。
誰かが静かに追い詰められていく社会。
「頑張れない自分が悪い」と、自分を責めながら消えていく社会。
そんな世界を、私はどうしても肯定できません。
でも同時に。
キャリア支援の世界に来て。
私は、人の可能性も見てきました。
理解されることで、火を取り戻していく人。
任せてもらうことで、自分を信じ直していく人。
安心できる場所の中で、もう一度挑戦し始める人。
私は、その姿を何度も見てきました。
だから今、強く思っています。
人は、一人では簡単には立ち直れないし。
とっても不完全な存在だし。
脆いものでもあるのだけども。
でも、
小さな一言や、
優しいまなざし。
ほんの少しのきっかけで。
適切なタイミングで、
適切な支援が届くことで。
生き直せることがある。
生き直した、その先で。
その人の輝きを、取り戻すことだって、ある。
私はありがたいことに、たくさんの人に支えてもらいました。
信じてもらった。
任せてもらった。
受け止めてもらった。
だから今があります。
でも、それを“個人の幸運”で終わらせたくない。
たまたま恵まれた人だけが立ち上がれる社会ではなく、もっと多くの人が、自分の人生を諦めなくていい社会であってほしい。
だから私は、個人支援だけではなく、
組織にも働きかけたいと思っています。
経営者には、人事には。
管理職には、チームリーダーには、
確かな影響力があります。
そして、その中には。
本当は、どうにかしたいと、そう思っている人も、
たくさん居るはずです。
組織が変わると、救われる人が増える。
互いの個性を受け止め合える組織が増えたなら、
きっともっと多くの人が、自分らしく働き、生きられる。
そして、救われた人はまた、次の誰かを救っていく。
私はその循環を信じたい。
そしてもう一つ、強く思っていることがあります。
キャリアコンサルティングという仕事の可能性を、もっと広げたい。
キャリア支援は、一対一の面談だけではない。
組織にも。
社会にも。
教育にも。
もっと広く関わっていける仕事だと思っています。
もし、「キャリア支援が組織を良くするかもしれない」と、
企業側も支援者側も
もっともっと思えるようになったなら。
私一人では届かなかった場所にも、
たくさんの支援が届くようになるかもしれない。
だから私は、届け方を広げていきたい。
noteも。
音声メディアも。
登壇も。
全部、“火を灯す”ための手段なんだと思っています。
そして幸いなことに、私の周りには、
「どうにかしたい」と思っている仲間がいます。
支援者。
教育者。
人事。
経営者。
それぞれの場所で、人の火を守ろうとしている人たち。
そういう人たちが、
安心して手を伸ばし合い、
「一緒に変えていきたい」
と言える。
そんなキャリア支援のプロ集団を創っていきたい。
そういう人たちと一緒に、
組織を、社会を、変えていく。
それが確かにできると言えるために、
キャリア支援者としても成長し続ける。
それが、今の、私の現在地。
自分の人生を生きることを、諦めなくていい社会を作りたい。
個性を受け止め合える組織を増やしたい。
「あなたがどんなあなたでも大丈夫だよ」と、
若い人たちに安心して言えるだけの、あたたかい大人が増えてほしい。
駆け出しの社会起業家であり、
キャリア支援のプロフェッショナルとして。
心を尽くして。
この社会を1㎜でも、信じられる、社会に。
自分を信じられる人を増やすために。
私の炎を燃やしていきたい。
そんな連載を、38歳の1年間のスタートに、残しておきたいと思います。
最後まで読んでくださった皆様。
そして、私を支えてくださっているすべての方へ。
心から感謝いたします。
そして、
今後ともどうぞよろしくお願いします。
最後までありがとうございました!
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