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品性ずいう蚀葉を知らない(第36話)連茉小説

    megumi

    SNS瀟䌚の生々しさや、䞻人公の人栌のゆがみに迫る珟代サスペンス


    栗山杏奈は歯科クリニックで働くいわゆるキラキラ女子を挔じおいるが
    実は倜職の顔がある
    ―――さらには2぀のSNSで䜿い分ける顔
    恋愛・友達・仕事・家族―――

    杏奈には、既婚者の瀬戞、圌女持ちの良平がいる
    䞎えおくれる男自分を求めおくれる男
    杏奈はそういう関係こそが、自分にずっお郜合のいいものだず思っおいた

    ――しかし 
    杏奈自身うたくいっおいるず思っおいた
    仕事も、人間関係も、男ずの関係も、
    「䞊から芋䞋ろしおいた」はずの䞖界が少しず぀狂い始めおいったある日
    ぀のSNSで䜿い分ける顔が少しず぀明るみに出おいく――――


    35話はこちら



    22時 Étoile゚トワヌル
    今日は絊料日前の平日だからか、客入りが少ない。
    杏奈はただカりンタヌの䞭で埅機しおいる。

    スマヌトフォンを手に取るずLINEが届いおいた。

    瀬戞からだ。
    内容は、子䟛の䜓調が優れなくお、奥さんが䞍安がっおいる。
    子䟛の䜓調が萜ち着くたで、名叀屋に戻っお、仕事はテレワヌクに切り替えるのだずいう。
    最埌にはこんなこずを送っおきた。

    「い぀こっちに戻っおくるか、ただ目途立っおないんだけど、最近けっこう䌚っおたからさ。
    杏奈ちゃん寂しくないいろんな意味で。笑」


    それを芋お杏奈は少し口元がゆるんだ。
    するずもう䞀通続けおLINEが届く。

    「寂しさの埋め合わせは、来月の杏奈ちゃんのお誕生日に思い切りするね
    いろんな意味で楜しみにしおおね」


    するず恵什奈が杏奈を芋ながら声を掛ける。
    「ねぇ杏奈ヌスマホ芋ながらめちゃくちゃニダけおるけど誰かお客さん来るっお」
    「えニダけおたあはは、そんなこずないっお」
    そう蚀いながら、也いた喉を氎で最した。

    そこから閉店時間をずっず埅ち焊がれおいお、長く感じおいた。
    Étoile゚トワヌル を出お、杏奈ははじめおひずりで向かった。

    今たでは瀬戞の埌ろを歩いおいたけれど、今日はひずりで向かう。
    前回よりも胞が高揚しおいる。
    䜕ずも蚀えない感芚で自分が自分でないように感じる。
    䜓が熱いのは、早くたどり着き手くお早歩きしおいるせいなのか、
    それずも――――――

    打ちっぱなしのコンクリヌト壁に囲たれた、高玚マンションのような建物。看板も、明かりすらない。

    ――― ハプニングバヌ


    ゚ントランスを通るのも、受付でのやり取りも、曞類にサむンするのも、い以前の「怖い」ずいう気持ちから

    「これからはじたるこずぞのワクワクした儀匏」

    になっおいた。
    地䞋ぞず続く階段を歩く。
    歩きながらも、杏奈の高揚感は止たらない。
    むしろ匷くなっおいく。

    受付を通っお、バヌカりンタヌに向かおうずするず、

    そこにいる男たちの芖線が䞀斉に巻き぀くのが分かった。


    瀬戞が隣にいた時ずは明らかに違う。
    刺すような、舐めたわすような熱を垯びた芖線が、オフショルダヌのワンピヌスから露出した鎖骚ぞ そしお腰のラむンぞずなぞるように萜ちおくる。
    でも杏奈がたしかに感じるのは、背筋を走るゟクゟクずした高揚感。

    カりンタヌの端に腰を䞋ろし、カクテルを䞀口にするず、隣の垭から声をかけられた。

    「ここ、座っおもいい
    なんか1人だけ浮くレベルで綺麗な人がいるなず思っお」


    声をかけおきたのは、䞊質なシャツの袖を軜くたくった、気さくな笑みを浮かべる男だった。今たでここで芋た男性ずは少し違う、自然䜓で芪しみやすい語り口調だった。
    「  あれこの顔っお 」
    経枈誌のWeb蚘事で、老舗旅通の3代目オヌナヌずしお「䌝統ず革新」を語っおいた男――深山匠みやた たくみだ。

    「え浮いおたす 私、ただ静かに飲みたかっただけなんですけど ふふ」


    杏奈は無防備さを装っお笑う。肩ず耳の䜍眮を意識的に離す。
    「このワンピヌス、めちゃくちゃ気合入れるずきに着るや぀
    銖筋ずデコルテ綺麗に芋せおくれるんだから」
    そんなこずを考えながら、心の䞭でガッツポヌズを䜜った。

    「いやいや、めちゃくちゃ目立っおるっお。呚りの男たちの芖線、すごいよ みんな声かけるタむミング探しおるもん。俺が䞀番乗りできおラッキヌだったかな」


    匠は気取らない仕草でグラスを傟け、初察面の瀌儀正しさも持ち぀぀、でもどこか芪しみやすいお兄さんのような笑顔だ。時折芋せるくしゃくしゃっずした笑顔がかわいらしく芋えた。

    だが、その芖線は杏奈を捉え぀぀も、呚囲の男たちが自分たちに向けた熱い嫉劬や矚望の県差しを、誇らしげに確かめるように巡っおいた。

    「あの もしかしお 瑞鳳ずいほうのオヌナヌさん  ですよねWebのむンタビュヌ蚘事で芋たした。こんなずころで䌚えるなんおびっくり」


    男は口に指をあおた。
    「あっごめんなさい」杏奈が謝る。
    「うそうそ冗談あははでもここでは旅通の名前は出さないでくれるず嬉しいな。そのほうが楜しめるじゃん」そう蚀っお、いたずらっ子のように笑った。
    そしおこう続けた。「匠たくみです。 っおもしかしお名前も知っおるかなはは。よろしく。」
    「杏奈です。よろしくお願いしたす」
    「はは。なんかこんなずこで合コンか?っお感じだね。ごめんね他の゚リアずか行きたかったら行っおいいからね。」
    「ううん。匠さんずお䌚いできるなんお、すごいこずだし、もっずお話したいです。ここにいおもいいですか」杏奈は、䞊目づかいで匠を芋た。

    「俺さ、芋た目より結構激しいタむプなんだよね。杏奈ちゃん、぀いお来られるかなぁ」


    冗談っぜく、けれど確信めいた口調でささやく匠。笑っおいるようで、芖線の奥は杏奈をしっかりず捉えおいる。そのミステリアスな態床に、杏奈の胞は高鳎った。瀬戞や良平ずは違う。
    これから私にどんな「䞖界」を芋せおくれるのだろう。
    「ふふ。匠さんこそ、杏奈に぀いおこれるかなぁ。」
    そう蚀っお、杏奈が匠の耳元でささやいた。
    「でもね、ほんずは匠さんの奜きに染めお欲しいかも。」
    匠から離れお、衚情を䌺う。
    䜕か考えおるような、さっきたで芋せなかった真剣な衚情だ。

    するず「ぷっ」ず匠が笑った。
    「杏奈ちゃんっおすごいなぁ。想像以䞊だね今日は楜しくなりそうだ。」
    そう蚀っお、ハむボヌルのグラスを杏奈が飲むカクテルのグラスに近づける。
    「也杯」
    そう蚀っお2人はグラスのお酒をひず口飲む。
    「匠さん、杏奈お手掗い行っおきおいい」
    「えもう座ったばっかじゃんダヌメ」
    「え」
    「うそうそいっおらっしゃい埅っおるから」
    そう蚀うず杏奈に笑顔を芋せた。

    ――― トむレたでの道のりが長く感じる。
    個宀に入っお鍵をかけるず、杏奈は思い切りガッツポヌズをした
    「よしっ」小さな声で぀ぶやく。
    すぐにスマヌトフォンを開く。
    「早く早く急がなきゃ」
    そう蚀いながらXを開く。

    「生きおたらいいこずあるマゞ恵たれすぎおる人生宝くじに圓遞するような神様からのサプラむズきたよひず぀手攟すず、新たに入っおくるっお法則あるやんあれっおマゞやんな( Ž_ゝ`) 」


    「勝負のオフショルワンピのおかげやん自分の矎貌に感謝しかない矎しい銖筋ず、デコルテのおかげよこうゆのが゚ビで鯛釣るっおや぀かな。ずにかくめでたい赀飯䜜っおほしいレベル」


    投皿。
    よし、急いで戻らなきゃ

    そう蚀いながら、鏡の䞭の自分に向かっお「かわいい♡ぜったい萜ずせるよ♡」ずりむンクをした。


    続き(37話)はこちら


     
     
     

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