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●美術館の名作椅子#17●東京都写真美術館

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    東京都写真美術館

    設計:久米設計
    開館:1995年


    ・AIR FRAME 30014 Bench

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    展示室内

    デザイナー:デヴィッド・チッパーフィールド
    発表:1992年
    メーカー:IXC
    価格:¥319,000〜(張地により変動)
    (2026年現在)

    名作AIR FRAMEファミリー《3001》シリーズのベンチモデル《30014》。
    シンプルで主張せずに場に馴染むので、多くの美術館・博物館で用いられている。
    東京国立近代美術館、東京藝術大学大学美術館、神奈川県立近代美術館葉山館などにも置かれている。
    グレーのシートが写真美術館の世界観と非常によく合っており、この場所に置かれるべくして置かれているといった雰囲気を漂わせている。


    ・AIR FRAME 3014 leather sheet bench

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    AIR FRAME 3014 leather sheet bench

    デザイナー:デヴィッド・チッパーフィールド
    発表:1992年
    メーカー:IXC
    価格:¥440,000
    (FX革)(2026年現在)

    多くの美術館・博物館で用いられている《3001》シリーズのベンチモデル《30014》に対して、割とレアな薄型レザーバージョンの《3014》。
    クッション性を犠牲にしてまで存在感を消すために極限まで薄くしたストイックなシートが印象的で、逆に唯一無二の存在感を放っている。



    ・AIR FRAME 3003 3P Sofa

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    ロビー

    デザイナー:デヴィッド・チッパーフィールド
    発表:1992年
    メーカー:IXC
    価格:¥517,000〜(張地により変動)
    (2026年現在)

    様々なバリエーションがあるAIR FRAMEシリーズだが、ロビーにはナロータイプのソファ《3003》が並ぶ。
    《3001》シリーズのソファモデル《30013》に対して一回り小さいためそれほど広くないスペースには最適だ。


    ・BRONX フォールディングチェア

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    デザイナー:川上 元美
    発表:1992年
    メーカー:INTER DECOR(現 Cassina ixc.)
    価格:現在廃番

    監視員用の椅子。
    現Cassina ixc.社がインターデコール社だった時代のPBモデル。
    残念ながら現在廃番。
    シンプルかつスタイリッシュなデザイン。
    折り畳んでもスタイリッシュ。
    デザイナーの川上氏は東京藝大卒→院修後、ミラノの建築事務所に勤務。
    1971年日本に帰国後、川上デザインルーム設立。
    東京藝大や多摩美大で客員教授も務めた。
    武蔵野美大のYouTubeチャンネル上で川上氏本人が語る動画も興味深い。



    ・HAL RE Tube Chair

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    デザイナー:ジャスパー・モリソン
    発表:2010年
    メーカー:Vitra
    価格:¥45,100
    (2026年現在)

    イームズがデザインしたプラスチックチェアをジャスパー・モリソンが再解釈したシリーズ。
    用途ごとに様々な種類のベースが揃う。
    ジャスパー・モリソンは各社でデザインを手掛けているが、どのデザインもシンプルながらもさりげないデザイン性が加えられており、それがアイデンティティにもなっている。



    ・Stool E60

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    展示室内
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    左はartek製   右はコピー品

    デザイナー:アルヴァ・アアルト
    発表:1933年
    メーカー:Artek
    価格:¥46,200(ナチュラルラッカー仕様)
    (2026年現在)

    数々のコピー品が存在する超定番名作スツール。
    こんなシンプルなスツールなのだが、artek製はやはり細部のこだわりやバランス、美しさが全然違う。
    個人的には3本足タイプの方がシンプルで好みだが、4本足のE60の方が安定感はある。
    3本足、4本足ともに数多くのバリエーションが存在するが、ここでは「4本足ナチュラルラッカー仕様」で統一されている。
    (なぜかコピー品が混在しているのが謎だが…)

    汎用性があり名作中の名作椅子のひとつだ。

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    我が家では3本足のものを愛用



    ・Chair 66
    ・Table 90A(d. 100)

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    ・Chair 66
    デザイナー:アルヴァ・アアルト
    発表:1935年
    メーカー:Artek
    価格:¥69,300
    (2026年現在)

    ・Table 90A(d. 100)
    デザイナー:アルヴァ・アアルト
    発表:1933年
    メーカー:Artek
    価格:¥228,800
    (2026年現在)

    《Stool 60》に背もたれを付けたようなデザインの《Chair 66》と、《Stool 60》をそのまま大きくしたような形状の《Table 90A》。
    シンプルなデザインだが、artek製はやはり細部のこだわりやバランス、美しさがコピー品とは全然違う。
    汎用性があり《Stool 60》とともに名作中の名作椅子のひとつだ。



    ・マットソン イージーチェア

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    デザイナー:ブルーノ・マットソン
    発表:1976年
    メーカー:天童木工
    価格:¥188,100
    (2026年現在)

    天童木工が初めて契約した外国人デザイナー、ブルーノ・マットソンが1974年に初来日した際、日本人のためにデザインした椅子。
    その2年後に製品化されて現在までロングセラーを誇っている。
    さりげなく資料室脇に並べられていた。
    資料室内にも天童木工のワーキングチェアが並んでいたが残念ながら資料室内は撮影禁止だった。



    ・まとめ

    東京都写真美術館には IXCのAIR FRAMEシリーズが多数置かれている。
    主張せずにどんな場にもすっきりと馴染むシンプルなデザインは美術館のような公共の場には最適なため、多くの美術館・博物館で採用されているが、とりわけここ東京都写真美術館とは相性の良い印象を受けた。
    その他、やはりシンプルなデザインの名作椅子が並ぶが、控えめなデザインのモデルが多いのは、物質感が弱い写真作品よりも椅子が主張してしまわないようにという配慮だろうか。

    ちなみに「IXC」は、イタリアの名門「Cassina S.p.A社」の日本での独占代理店「Cassina ixc.社」のオリジナルブランド。
    「Cassina ixc.社」のカタログや店頭ではCassina製品とIXC製品を織り交ぜた写真やディスプレイで商品提案が可能なため、一部では「IXC」と「Cassina」が混同されていたりするがあくまでも別ブランドだ。
    だが「IXC」は「Cassina」の威光を借りることなくともそのデザイン性や機能性の評価は高く、実際に多くの美術館・博物館他公共施設などにも採用されている素晴らしい国産ブランドだと思う。

    なお「Cassina ixc.社」(旧インターデコール、旧Cassina Japan)の変遷は創業者の著書に詳しく描かれている。

    創業者の熱い思いが詰まった日本インテリアデザイン史の名著だと思う。
    椅子好き・インテリア好きの方にはぜひ読んでいただきたい。

    併せて「Miki Tateno Kawano」さんのnoteも非常に興味深いので紹介させていただく。



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