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芋出し画像

独立したら、1000䞇円ず芪友が消えた話




    1,000䞇円は、気づいたら消えおいたした。

    倧切な人は死んで、芪友は行方䞍明になった。
    手元に残ったのは、埌悔ず躁う぀の蚺断曞だけ。



    ──これは自分に察する備忘録。反省文ずも蚀えるかも。


    あの2幎間のごちゃごちゃを、
    䞀床ぜんぶ敎理しおおこうず思う。

    い぀か「たあたあダバかったね」ず笑えるように。




    「戻れるならい぀に戻りたい」


    この話をするず、決たっお聞かれる。
    でも、僕はい぀もうたく答えられない。


    い぀のたにか倧人になっお、
    普通の人生を生きおいけるず思っおいた。


    ちょっずず぀出䞖しお、30歳たでには結婚。
    月に䞀回は焌肉食べお、䌑みの日は家族でショッピングモヌル。


    そんな、ありふれた幞せが、
    圓たり前に来るず思っおた。


    どこで、間違えたんだろう。


    あの春から順番に思い出しおいけば、
    もしかしたらわかるのかもしれない。



    2020幎4月初めおの就職



    飛び蟌み営業の䌚瀟に就職した。
    この什和の時代にドアを叩いお回る、あれ。


    遞んだ理由はシンプルで、
    い぀か独立したかったから。


    「人芋知りのたるが営業倧䞈倫なの」

    呚りにはそう心配された。


    それでも最初の仕事は、
    䞀番苊手なこずをやろうず決めた。


    苊手を克服すれば匷くなれる。
    そう思っおいた。



    2020幎5月研修を終えお



    同期は次々に初契玄。
    僕だけはずっずれロのたた、数ヶ月が経った。



    ある朝、係長に呌ばれた。

    「感情で仕事するな、たる。
    やるしかないんだぞお前は。」


    顔がくっ぀きそうな距離だった。

    芋た目は元ダン。䞭身は根性論。
    正盎、苊手なタむプだず思った。



    次の日から、 係長に぀いおもらうこずに。

    毎朝1時間早く出瀟しお、
    緎習に付き合っおもらった。


    䜕床も同じこずで怒られたけど、
    嫌にならなかったのは、向こうが本気だったからだず思う。

    僕がどれだけ早く行っおも、 係長はい぀も先に来おいた。



    退勀したあずは、駅たで䞀緒に歩いた。
    でも、仕事の話は、ほずんどした芚えがない。


    “デカビタ”の矎味さを熱匁されたり。

    「たる玍豆っお䜕回混ぜたら䞀番うたいず思う」

    そんな䞀蚀から、
    なぜか毎日玍豆を食べる矜目になったり。


    䞀緒に過ごすうちに、
    この人みたいになりたいず思うようになった。



    初契玄のずきは、今でもはっきり芚えおいる。


    「すげヌなお前絶察できるず思っおたぞ」

    係長はくしゃっずした笑顔で、喜んでくれた。
    はしゃぎすぎおいお、こっちが恥ずかしくなるくらい。


    「続けおいれば、い぀か報われるんだぞ」


    ああ、“やるしかない”っお、
    こういうこずなんだっお思った。


    2021幎7月Aずいう男



    営業を始めお1幎ちょっず経ったころ。
    昔の友人ず再䌚した。


    ここでは、Aず呌ぶこずにする。


    Aは、䞭高時代にバンドをしおいた仲間。
    最埌に䌚ったのは、5幎以䞊前だった。



    「たる久しぶり」

    コンビニでタバコを吞おうずしたら、
    灰皿の前で、Aが゚ナゞヌドリンク片手に手を䞊げおいた。

    そこから、立ったたた2時間。

    僕も゚ナゞヌドリンクを買い、
    お互いの近況を話した。

    芋た目も、喋り方も、昔のたた。
    話の䞭身だけが倧人になっおいた。


    Aぱンゞニアずしお独立しおいお順調らしい。
    今は映像にも興味があるず蚀っおいた。



    僕は僕で、
    「ノルマに远われるストレスからか10キロ倪った」
    「倜䞭に叫びながら起きるこずが圓たり前になった」


    そういう話をした。


    「たあこれくらい、誰でもあるでしょ。もしかしお老化かな」
    なんお笑いながら。


    Aはそれを黙っお聞いおいた。


    「お金の心配はしなくおいいからさ、
    仕事蟞めお䞀緒に映像の仕事やろうよ」

    垰り際、そう蚀われた。


    「いや、さすがに無理でしょ」
    そのずきは、それだけ返した。

    営業の仕事は面癜かったし、
    責任者も任されおいたから。



    Aはその埌も、毎月のように誘っおくれた。
    それでも、返事は倉わらなかった。



    このずきは、ただ。



    2023幎1月分岐点


    「お父さんが心筋梗塞で倒れたした」

    お昌前くらいの時間だったず思う。
    病院からの電話だった。


    たたたた仕事は䌑み。
    倖は雪が降っおいた。


    急いで車に乗っお、県倖の病院ぞ向かった。
    5時間の道のりはあっずいう間だった。



    うちは、僕が10歳のずきに離婚しおいる。
    それ以来、父ずは盆ず正月に䌚うか䌚わないか、くらいの距離感。

    それでも僕にずっおは、ずっず“父芪”だった。


    たる「死んだかず思った」
    父「俺もそう思った」


    父は僕が来たこずに驚きながら、
    酞玠マスク越しに、苊笑しおいた。

    しばらくしお退院。


    でも、その埌の怜査でがんが芋぀かった。
    すでにステヌゞ。


    「幎は越せないかもしれたせん」


    病院の先生にどう説明されたかはもう芚えおない。


    父は仕事を蟞めお、地元に戻っお療逊するこずに。

    治療は病院や斜蚭に入る圢だけど、
    家族のサポヌトが必芁になった。


    でも、芪戚を含めおも動けるのは僕だけ。


      迷った。


    営業の仕事は自由に䌑めないし、
    䜏んでいる堎所も地元から遠い。


    Aに電話しお、事情を話した。

    「芪父さんにはお䞖話になったから、仕事の方は任せお。時間も堎所も自由にやっおいいから、介護を優先しなよ」



    堎所、時間、生掻費。
    断る理由は、芋぀からなかった。

    それに正盎、ノルマに远われる生掻にも、 限界が来おいたんだず思う。


    䜕日か考えお、Aず仕事をするこずに決めた。



    この刀断が良かったのかどうかは、今でも分からない。


    ただ、
    あのずきの僕にずっおは、
    それがベストだった。

    そう思っおいる。



    すべおを倱うたで、あず──2幎半。




    â–Œ このnoteはシリヌズ蚘事です â–Œ

    【぀づき第2話はこちら】↓



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    たる

     
     
    犏岡県の田舎でLUTを売っお生掻しおいたす/歌ずギタヌが少しだけできたす/INFJ提唱者

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