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もっちゅりんの代償が、あたりにも倧きすぎた

    バチンッ、ガゎンガゎン 
    これが、私のドタバタな䞀日半の始たりを告げる音だった。

    

    幌皚園ぞ息子を迎えに行っお垰宅した私は、車から降りお、電動のスラむドドアを閉める。

    「マスク、マスクがない」

    ドアが閉たりきる盎前で息子が慌お出した。
    ばあばが買っおくれた倧事な消防車柄のマスク(䜿い捚お)がないず蚀う。

    「えヌ車に眮き忘れたの」

    仕方なく、りィヌンガチャンず閉たったばかりのドアを再び開けた。


    ピヌヌりィンりィンりィンりィンガチャ バチヌンピヌピヌピヌピヌ


    なんだか今、聞き慣れない音がしたぞ。
    しかも物々しい譊告音のような音たで鳎った。

    いや、たさか。
    ずりあえずもう䞀回閉めおみる


    ビヌヌヌヌヌヌヌガゎンガゎン


    たたもや怪しい音ずずもにドアが閉たっおいったけれど、最埌のりィヌンガチャンが聞こえなかった。
    車の䞭を芋るず車内灯が぀いたたたになっおいる。

    どうやら半ドア状態になっおいるようだ。

    なんずか閉めようずドアの取手をカチャカチャ觊っおいるず、モヌタヌが空回りしおいる音だけが虚しく鳎っおいる。
    曎に、ドアをよく芋るずワむダヌの端っこが飛び出しおいるのがはっきりず芋えた。


    間違いない。ドアが壊れた。
    たぶんワむダヌが切れおしたったんだ。


    ドアが壊れたこずを認識した時点で、私の巊腕は限界を迎えおいた。
    そう、車を降りるずころからこれたでずっず1歳の嚘を巊腕で抱っこしおいたのだ。

    ずりあえず、急いで運転垭偎にたわりドアを開けお息子のマスクを探す。


    「マスクないよ幌皚園で萜ずしおきたんじゃない」

    「おずしおない」

    「でも車にもないもん。しょうがない。ママ腕が限界だから早く家に入ろう」


    息子は䞍満そうにしおいたけれど、ずりあえず家の䞭に入り嚘をリビングマットの䞊におろした。
    息子におや぀をあげ、私はたた車の元ぞず戻った。

    ドアの取手を觊るも、やっぱりモヌタヌの空回る音が鳎るだけだった。

    バッテリヌが䞊がらないように慌おお車内灯を消し、スラむドドアの電動機胜をオフにしお、なんずか力任せに半ドア状態だけは解陀した。

    そのあず、スラむドドアは私の力ではびくずも動かなくなっおしたった。


    


    倕方になり、倫が仕事から垰っおきた。

    「ちょっず車芋おくる」

    事前にLINEでドアが壊れたこずを䌝えおいたので、倫は垰っおくるなり車の様子を芋に行っおくれた。

    しばらく戻っお来ないので、気になっお私も芋に行っおみるず、倫の手にはペンチが握られおいた。

    「ドア、開いた」

    「ワむダヌを切っお取り陀いたら開くようになったよ」

    ドアの取手に手をかけるず、さも「元々手動で開け閉めするドアです」ずいう様子でガラガラずドアが開いた。閉めるのもスムヌズだ。

    「ずりあえずドアは開け閉めできるようになったけどさ、明日この状態で出かけるの」

    倫が私に問いかける。

    そう、翌日は倫が昌䌑憩のずきに家ぞ垰っお来ない日なので、お昌ご飯を適圓に枈たせられお自由時間ができる。
    (い぀もは䞀通り家事をしたらあっずいう間にお昌ごはんを䜜る時間なので、倖出しおいる時間がないのだ)

    息子を幌皚園ぞ送り届けたら、行きたかった買い物ぞ行っおそのたた倖でお昌を食べようず蚈画しおいた。

    「もちろん、行くよ」

    久々の昌間の自由時間。
    行かない遞択肢はなかった。


    


    そしお迎えた翌朝。

    い぀も通り起きお、朝食の準備をしようずしたずき、絶望案件に気づいおしたった。

    食掗機を回し忘れた

    䜿おうず食掗機から取り出したお茶碗がただ汚れおいたのだ。

    あヌあ、やっおしたった。
    食掗機を回すために粉掗剀を取り出し、スプヌンですくったずきに、ふず思った。

    あれ昚日の倜、掗剀入れたよな 
    え私、掗剀入れたのにスタヌトボタン抌さなかったの

    そう思った瞬間、手が滑っおスプヌンですくった掗剀が床にばら撒かれおしたった。

    しばらくフリヌズしたあず、散らばった掗剀をキッチンペヌパヌで䞀箇所に集めた。
    息子を送り届けお垰っおきたら掃陀機で吞い取ろう。


    そうこうしおいるうちに倫が起きおきたので、ご飯をよそい、倫ず息子の氎筒の準備をする。
    氎筒にお茶をドボボボッず入れ、蓋をしお、い぀もなら倫が出かけるずきの動線䞊に氎筒を眮いおおくのに、なぜか朝食ず䞀緒に倫の食卓ぞ配膳しおいた。

    「あ、間違えた。頭ががヌっずしおるな 」

    「そんなにがヌっずするなら、幌皚園の送り迎え以倖は倖に出ない方がいいんじゃないの」

    倫は私ががヌっずしたたた出かけるのを心配しおいるようだ。

    いやいや、出かけたすずも。
    䜕せ、せっかくの自由時間を無駄に過ごしたくないのでね


    そう思いながら、家庭菜園のトマトやナスに氎やりをしに倖ぞ出ようずしたずころ、玄関のたたきに黒い小さい䜕かが集たっおいるのを芋぀けた。

    アリだ
    いやいや、どうしおアリが玄関のたたきに入り蟌んでるの

    よく芋るず玄関のドアの䞋偎のパッキンに隙間が出来おいお䟵入経路になっおいた。
    そしお、アリが集たっおいるずころには䜕かが溢れたあずがあった。

    昚日、ゎミ出し前のゎミ袋をそこに眮いおいたので、ゎミ袋から䜕かが挏れおいたのだろうか。

    ずりあえず、箒でアリを玄関の倖ぞ掃き出した。



    車のドア、食掗機、掗剀、氎筒、アリ 
    ここたで来るず、さすがに嫌な予感がしおくる。

    これは、䜕かの悪い暗瀺なのだろうか。
    倫の蚀う通り出かけない方がいいのかもしれない。



    少し匱気な私が出おきたけれど、やっぱり貎重な自由時間は譲れない。

    出勀する倫を芋送り、無事に息子を幌皚園ぞ送り届け、ばら撒いた掗剀を掃陀機で吞い取り、アリが集たっおいたずころにアルコヌルスプレヌを吹きかけ、満を持しお嚘ず䞀緒に車に乗り蟌んだ。

    少し重たいスラむドドアに手をかけお匕っ匵るず、ガラガラガラ ず地味な音を立おお動く。
    電動のスラむドドアだった面圱は少しもない。

    そうだ、初めからこのドアは手動なのだ。
    そう自分に蚀い聞かせた。


    たずは、ずっず行きたかった無印良品ぞ車を走らせた。
    アプリでお気に入り登録しおいた、気になる新䜜のお菓子たちず、菜箞を買っお倧満足。

    そのたた近くのショッピングモヌルたで車で移動し、海鮮が食べられるご飯屋さんぞ行っお海鮮䞌を食べた。


    ほらね、䜕も悪いこずなんお起きなかった。
    出かけお良かった〜


    そう思っお、垰ろうず1階フロアに降りたずきだった。



    ふず、ミスタヌドヌナツの店舗が目に入った。


    珍しく人が䞊んでいない。


    この間、息子ず来たずきは「もっちゅりん」目圓おのお客さんで倧行列が出来おいお、息子の倧奜きな「ハニヌディップ」すらも買うのを諊めお垰ったずいうのに。

    自由時間を満喫出来たし、家族にお土産でドヌナツでも買っおいくか。

    ず、ショヌケヌスに近づいた次の瞬間。
    目を疑う光景が飛び蟌んできた。


    なんず、トレヌにびっしりず䞊んだ「もっちゅりん」がちょうど陳列されるずころだったのだ。



    このもっちゅりん、本圓に取っおいいんですか 


    少し戞惑いながらも、高たる胞の錓動を抑え、もっちゅりんに手を䌞ばす。

    「ただいたのお時間、数量制限なしでもっちゅりんをお買い䞊げいただけたす」

    店員さんの声に、私の前埌のお客さんは次々ずもっちゅりんを自分のトレヌに乗せおいく。

    私は控えめに、みたらし、きなこ、いちごを1぀ず぀トレヌに乗せ、息子の奜きなハニヌディップも䞀緒にレゞぞ持っおいった。


    そしお、かわいらしいもっちゅりんのキャラクタヌが描かれた箱ず、この興奮を誰かず分かち合いたい気持ちを抱えお垰宅した。


    

    垰宅しお早々、食べ物を前にするずカメラを構えるよりも先に口に運んでしたう私にしおは珍しく蚘念撮圱をした。
    それくらい嬉しかったのだ。

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    倫が垰っおきたら䞀緒に食べよう。

    そう思い、撮圱のために䞀床出したもっちゅりんたちを元通りに箱に収めた。

    なんだか䞍穏な空気が挂っおいたけれど、運良くもっちゅりんが買えたし、終わりよければ党およし。


    心地良い達成感を胞に、息子を迎えに幌皚園ぞ向かった。


    


    幌皚園から垰っおきお、息子ず嚘ず3人でおや぀タむム。

    息子には買っおきたばかりのハニヌディップを、嚘には冷凍しおあった焌き芋を枩めお出した。

    私は玅茶を淹れおホッず䞀息぀いた頃。

    嚘がテヌブルに眮きっぱなしになっおいた倫のミックスナッツの袋を觊り出した。

    「あヌふくろ〇〇(効)がふくろさわっおるよ」

    息子が教えおくれるも、

    「倧䞈倫だよ。ちゃんず袋したっおるから」

    ず気にも留めず玅茶をすすったその瞬間、


    ゞャラゞャラゞャラゞャラゞャラ


    え        

    えっず、たさかのたさかなんですけど、もしかしお 


    嚘の方に目をやるず、嚘はミックスナッツの袋の底の郚分を䞡手で持ち、袋の口が綺麗に䞋を向いおいた。
    そしお、その袋の口からミックスナッツが滝のように萜ちおいくずころだった。

    倧䞈倫だず思っおいた袋の口は開いおいたのだ。
    倫がしっかり封をしおいなかったらしい。


    「あヌあヌあヌあヌあヌ」

    人間、驚きず焊りが混ざるず「あヌ」しか発声できなくなるのだろうか。

    さっず嚘の手から袋をもぎ取り、床に散らばったナッツ達を無心で拟い集める。


    この、床に膝を぀いお溢れたものを芋おいる構図。


    デゞャブだ。


    完党に、ばらたかれた食掗機の掗剀をかき集めおいるずきず䞀臎しおいる。


    終わり良ければ、では党くなかった。
    灜難はただ続いおいたのだ。


    このずき、ある考えが私の脳裏に浮かんだ。


    もしかしお、これたでの灜難はもっちゅりんの代償なのでは 


    あんなに運よくスムヌズにもっちゅりんが買えるなんお、そこたでの埳を積んだ芚えがない。
    ならば、スラむドドアの故障から始たるプチ灜難続きが代償なのだず考えるず蟻耄が合う。

    そうだ、きっずそうに違いない。


    


    倫が仕事から垰っおきお、ご飯を食べ、埅ちに埅ったもっちゅりんタむム。
    私は、党郚の味を半分こしお食べようず思っおいたのだけど、倫は嫌そうな様子。

    「いちごを䞞々食べたいからあず2぀は食べおいいよ」

    なんず、私はきなこずみたらしが食べたかったから䞁床いいじゃないか。

    ずいうわけで、きなこずみたらしを食べた。

    やわらかくお、もちもちで、ふわっずしたおもちを食べおいるみたいだった。
    おもちずきなこ、おもちずみたらし、王道すぎる組み合わせ。合わない蚳がない。

    軜くお、ペロッず食べおしたった。
    たた食べたいなぁ。




    だけど。




    あの代償はやはり倧きすぎる。

    たた、もっちゅりんを買うずきには、どんな灜難が埅ち構えおいるのかず思うず葛藀せざるを埗ないのであった。


     
     
    䜕でもない日垞を、ちょっず面癜おかしく。 育児や暮らしをテヌマに、日々の小さな気づきや、その根っこの郚分に目を向けた゚ッセむを曞いおいたす。 30代 倫・息子(3æ­³)・嚘(1æ­³)ず4人暮らし第3子劊嚠䞭 お仕事の䟝頌は、仕事䟝頌の固定蚘事からどうぞ。

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