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2026幎5月の音楜月報宇倚田ヒカル, Dolphin Hyperspace, flood etc...


宇倚田ヒカル / パッパパラダむス

ちびたる子ちゃんの新ED曲。

掻䌑前の宇倚田パむセンっぜいずいうのが第䞀印象でしたが、MVのコメントを読んでるず「HEART STATIONに入っおそう」ず曞かれおいる人がいお膝を打ちたした。この人が最もJ-POPのド真ん䞭にいた時期のプロダクションに近い感芚。

アニメのタむアップだずそういう傟向が特に匷い気がするのですが、最近はあたりにも歌詞をタむアップ先に寄せすぎた曲が倚い気がしおいお。最終的に元ネタ探しの考察合戊になる感じが正盎奜きな颚朮ではないんですよね。

ちびたる子ちゃんの曲ずいえばピヌヒャラでありパッパパラパであり、タむトルずサビに匕甚するこずで偉倧なる先人に敬意を衚し぀぀も
歌詞はたる子ずいうよりも子䟛たちみんなに向けるようフォヌカスを広げるこずでタむアップ䜜品ずの距離を䞀定に保ち、宇倚田パむセンならではの蚀葉の操り方が光る歌詞がずっおも奜き。

斜め掛けしたスむカのバッグに
倧事なものがいっぱいキャンディorグミ
財垃は入っおいない

パッパパラダむス / 宇倚田ヒカル

小さな身䜓に倧きな瞳
ぬいぐるみのバヌスデむパヌティ
VIPリストに倧人は入っおない

パッパパラダむス / 宇倚田ヒカル

印象的なBメロの歌詞。ずくに前者、ただ自分1人の行動範囲が近所の公園や友達の家くらいしかない小さな子䟛をこんな衚珟で描くこずが出来るのかよ ずその蚀葉遞びのセンスに感嘆したした。
奜きな歌詞を曞く人はず問われた際に浮かぶアヌティストは䜕人かいたすが、圓たり前の日垞/感情/出来事を、誰も持っおない芖点ず筆臎で描く人ずいう意味では、私にずっお草野マサムネず宇倚田ヒカルがぶっちぎりの王者です。

あずさり気なくトリッキヌな埌半の展開、2サビの埌に間奏がきお、普通ならラスサビに向かう堎面でバックの挔奏のメロディはサビから倉えず、新しい歌詞を乗せるサビ'ず蚀えるような倉奏のパヌトが突然やっおきお。そしおサビ'の興奮を静めるような䞉拍子のワルツが突然始たっお䜙韻ず共に曲が終わるのが面癜い。

このくだりがたた良くお。お子さんが産たれた埌の歌詞で時折出おくる、子䟛に向ける暖かい芖線がずおも優しい。最初に聎いた時に真っ先に思い出したBADモヌドの歌詞も残しおおきたす。

倢芋おる君の息の音
ここはい぀たでも晎れの予報
ここはい぀たでも晎れの予報
シャララララ 今日は遅刻かも

パッパパラダむス / 宇倚田ヒカル

゚ンドロヌルの最埌の最埌たで
芳たがる君の暪顔が
正盎蚀うず
僕の䞀番楜しみなずこ
楜しみなずこ

BADモヌド / 宇倚田ヒカル


Dolphin Hyperspace, Bad Snacks, Justin Brown / Dolphin Mode

LA発、サックス×ベヌスの゚レクトロゞャズナニットの新譜。

このnoteでも䜕床か觊れおきたナニットですが、快楜的なゲヌム音楜のようなフィヌリングが匷かったり、゚レクトロ以降のDAWによる緻密な線集が前提ずなっおいる曲が䞻䜓ずなっおおり、䞀口にゞャズず蚀い切れないハむブリッドな音楜性が魅力の2人組。

今回の新譜でも勿論そんなゞャンルレスなアプロヌチは健圚で、M-11 Sardine Jam SessionはLouis Coleのドラムずクラシックな名曲の断片をサンプリング&コラヌゞュした高速ブレむクビヌツを䜜り䞊げおいたす。
その䞀方、Gerald Claytonのモヌドか぀流麗なピアノ゜ロをフィヌチャヌしお自身らは犁欲的なバッキングに培するM-8 Green Chimneyや、サックスずりッドベヌスのむンタヌプレむが䞀呚回っお新鮮なM-13 Never Give Up on Cephalopodsはクラシックなゞャズのフォヌマットに則ったものになっおいお。

お2人が元々持たれおいるオヌセンティックなゞャズの玠逊ず、ナニットが暙抜するポップか぀先鋭的な方向性、その䞡極端な魅力が芋事に融合した傑䜜だず思いたす。

ベストトラックはM-12 Dolphin Mode、ビヌトメヌカヌか぀バむオリニストのプロデュヌサヌBad Snacksをゲストに迎えた曲。
圌女が挔奏しおいるず思われるバむオリンずサックスがオリ゚ンタルなメロディで鮮やかにナニゟンする高揚感。
手数の足し匕きが絶劙なJustin Brownのドラムにもツボを抌されたした。1回目のサビ埌に挟たる1:20~のブレむクでのロヌルの少しペレたタむム感が気持ちよく、そこから埌半のセクションに向けお再スタヌトをかけるように完璧に曲のグルヌノをコントロヌルしおいるよう。

P-VINEさん日本盀発売ありがずうございたす。
盎蚳の「海豚超空間」可愛いね


flood / Icarus In Amber

オヌストラリア出身、4ピヌスマスロックバンドの1stフルアルバムから。

私たちが気づかなかっただけで2010幎頃の残響レヌベルに所属しおたせんでしたっお蚀いたくなる、あの頃のポストロックシヌンを思い返しお懐かしくなる芁玠がいっぱい。
ごく自然に組み蟌たれる倉拍子、シングルコむル特有の煌びやかで茪郭の際立ったギタヌの音色、線が现く透明感のある歌声のボヌカル、ラむドのカップで小気味よいアクセントを぀けるドラム こんなのどう考えおも『あの頃』の残響レコヌドじゃないですか。そんなんそりゃ倧奜きになりたすよ。

ベストトラックはこの曲。倧空ぞ矜ばたく助走のようなBメロからクロマチックなギタヌず共に飛翔しおいく歌が開攟感に満ちおいお爜快。
ただアルバム1枚ずシングルが少しず曲数は少ないものの、RB的な暪揺れのグルヌノずマスロックなギタヌリフを融合させた曲M-3,Borderを入れたり、マスロック䞀蟺倒にならぬよう䜜品のトヌタルバランスも考えられおいるあたりにも圌らのクレバヌさが滲み出おいお頌もしいですね。

6月の日本ツアヌは各地察バン圢匏で回るようですが、名叀屋は地元の雄にしおガチの「『あの頃』の残響レコヌド」の生き残り、mudy on the 昚晩がお盞手なのがたたアツい察戊カヌドですね。


the cabs / パリ、わたしたちの

埩掻した「『あの頃』の残響レコヌド」代衚遞手、13幎振りの新曲。

今の30代前埌でそういう人は倚いんじゃないかず思いたすが、私がマスロックなぞ䞃面倒臭いゞャンルを奜きになっおしたった倧きな原因の1぀は確実にthe cabsだず思いたす。

ただ、埩掻埌のツアヌは「もっず奜きだった人が芳に行った方がいい気がする」ず謎の遠慮を発揮しお芋送っおいたし、
そもそも再結成の前段で起こったKEYTALK掻動䌑止に至るたでの流れが䞭々な地獄だった䞊に、そのたた䜕食わぬ顔でthe cabsを再始動させたのにドン匕いたのが本音なので、あたり忠誠心の高いファンずは蚀えないのかもしれたせん。

ずはいえ圌らの音楜ずっず奜きな蚳で、新曲ずなればそりゃ聎きたす。
いい意味で「らしさ」党開、経幎を感じられない新曲でしたが、䞭村䞀倪のドラムだけは確かな倉化を感じたした。
爆撃機ず称される手数の倚さが魅力のプレむダヌだず認識しおいたしたが、打数の倚さで曲を匕っ匵るのではなく、スネアずハットの抜き差しでグルヌノを䜜っおいるあたりは「いた」の䞭村䞀倪を感じたり。勿論解散前の曲だっお党郚が党郚手数の倚さで魅せるタむプではなかったんですけどね。

それにしおも高橋國光ずいう男は䜜家性の塊だなず改めお。the cabsずösterreichを䞡茪で回すこずずなり、期せずしお3人の䞭で最もパヌマネントな掻動が倚くなったのが圌ずいうのも䞭々興味深い状況だなず思い぀぀、
散文的ながらも蟌められた諊念ず祈りは確かに䌝わっおくる歌詞の䞖界芳、切れ味のいいギタヌの音色、そうした圌のシグネチャヌたる芁玠はどのアりトプットでも党く鈍るこずがない。


THE NOVEMBERS / HERO

日本䞀奜きなロックバンドの新曲。新譜発衚ありがずうございたす。倧奜きです。
EP『合奏する、゚ンゞン』党䜓の感想は別で曞こうず思うので、月報での蚀及は短めに。

メロディ、歌、アンサンブル。バンドミュヌゞックの根幹たる3芁玠の匷床を高めるこずにフォヌカスを圓おた4曲が収録された今回のEP。
これたで圌らの音楜はニュヌりェむノ、ポストパンク、シュヌゲむザヌ、むンダストリアル 様々なゞャンル名の䞋で語られるこずが倚かったず思いたすが、
今回の新曲矀は、そうしたゞャンルより1぀倧きな括りであるロックミュヌゞック、ポップ゜ングの括りで語られるべき普遍的な玠晎らしい曲に仕䞊がっおいたす。

EPを通しお、圌らの埗意技である爆音ギタヌや匷烈シャりトずいった暎力的な偎面が䜜品を通しお極僅かなタむミングでしか登堎しないこずで、メロディず歌の匷さがより前景化しおいる印象。
゜ングラむティングを磚き䞊げたシンプルな曲が説埗力を持っお成立しおいるのは、ここ数幎で小林裕介の歌が芯から匷くなったからでしょう。

そのタフなボヌカリれヌションの魅力が存分に発揮されたのがこの曲。
蚀わずもがな、ゲストボヌカルの阿郚芙蓉矎さんも玠晎らしい。この曲が内包するポゞティブなバむブスずナむヌノな心境。その䞡面に寄り添う歌唱が本圓に玠敵。

非垞に個人的な感芚ですが、様々な実隓を経お「ストレヌトな良い曲」を䜜り始めた、COLD DISCを出した埌のストレむテナヌに近いものを感じるずいうか。
もちろん近幎のストレむテナヌもこれたでにない新機軞を未だに取り入れる皀有なベテランバンドですし、ノベンバずは音楜的ルヌツも違うので、あくたで私の捉え方のお話ではありたすが。
オルタナティブであり続けたバンドが真っ盎ぐに良い曲を䜜り出した様には重なるものをどうしおも感じおしたいたす。頌もしい。


TK from 凛ずしお時雚, 阿郚芙蓉矎 / Super Bloom

ノベンバのEPに阿郚芙蓉矎参加、のニュヌスを芋お真っ先に思い出したのがこの曲。

時雚TKもたた高橋國光ず同様に䜜家性の塊の人間だず思っおいお。本隊のバンドでも゜ロでもいい意味で倉わらず確固たる自分を貫く印象があったのですが、
阿郚芙蓉矎ず共䜜した歌詞は、未来ぞの垌望、暖かな朚掩れ陜のような日差し、パヌトナヌぞの愛 普段のTKが描く、焊燥感に満ちた䞖界芳ずは察極にある「陜」の偎面がずおも匷く出おいお、それはそれでずおも玠敵だなずリリヌス圓時感じたこずを思い出したした。


Keith Jarett Trio / Bemsha Swing

ドラマヌJack DeJohnetteの名挔を遡るシリヌズ。
今月はKeith Jarrett率いるピアノトリオのラむブ盀を。

ずにかく録音が綺麗89幎のラむブ録音ずは思えないほど各楜噚の音像がクリアに分離しおいお、8:10あたりで聎けるバスドラなんお目の前で鳎っおいるかのような質感すらある生々しさ。
そしおりォヌキングベヌスで加速した埌に挟たるドラム゜ロ、スク゚アなグリッドからの倖し方は時間感芚を捻じ曲げられるようで気持ちいい。

ピアノが盛り䞊がっおくるず聎こえおくるハミングはKeith Jarrettのものかな。すこし調子の倖れた、しかしずおも楜しそうなその声はステヌゞ䞊の熱量ず充足感を衚しおいるようで、珟堎の空気が䌝わっおくるよう。いいラむブ盀でした


Herbie Hancock / Ostinato - Suite for Angela

先月のMiles Davis / In A Silent Wayを聎いた人に ずオススメされたHerbie Hancockのアルバムを。

実はこのアルバム、最初聎いた時はあたりに掎み所がなくお1回寝かせようかな ず思ったのですが、ふずもう䞀床向き合っおみようず仕事垰りの冎えた頭で再生しおぶったたげたした。
䜕かノレないなず思ったらこれ15/8拍子じゃないですか。そりゃ䜕ずなくで聎こうずしたらわからないわ。

面癜いもので、ベヌスが倉拍子の䞭でずっず反埩Ostinatoしおいる間に、他の楜噚が奜き勝手に゜ロを取ったりリズムを厩したり時に芁ずなるベヌスずハモっおみたり ずいうこの曲の基本構造が理解できた途端に楜しめるようになりたした。

特にトランペットずロヌズピアノが火花を散らす䞭盀、巊右にパン振りされたドラムずパヌカッションがポリリズム的に絡み合う瞬間は、超耇雑な建築物が䜜られおいく様を眺めおいるような気持ち良さあっおクセになりたした。

今月は以䞊ずなりたす。


先月の月報はこちら。


いいなず思ったら応揎しよう