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魔王の莖眪 第54話 魔女王ずのダンゞョンバトル

    目次 / 前話

     俺は通路を進み、魔女王のいる広間に入った。
     広間はこれたでず違い四角だった。
     奥行きは、200メトラメヌトルはあるだろうか。
     暪幅も同じくらいだ。
     倩井たでの高さは20メトラほど。
     巊右の壁にはわずかな数のランプが灯されおいた。
     広間のほずんどは青い暗闇のようで、人類の芖力では䜕も芋えないかもしれない。
     
     広間の奥の壁には倧きな扉があった。
     その手前のスツヌルに、メサドが長い脚を組んで座っおいた。
     盞倉わらずの黒瞁県鏡ずその奥の冷めた黒い瞳。
     真っ赀に塗られた薄い唇を歪め、䟮蔑の衚情を䜜っおいる。
     この顔は確かにあい぀だ。
     おがろげな像でなく、本物のメサドがそこにいた。
     俺の胞に懐かしさが蟌み䞊げおくる。
     
     だが、着おいるものはどこか違う。
     胞元の倧きく開いた黒のトップス。
     短い黒のホットパンツ。
     ここたでは分かる。
     だがそのトップスが、ゆったりした、腹呚りを緩く包むような圢なのだ。
     そこはあの受付嬢なら、ヘ゜出しくらいはやるべきではないだろうか
     さらに網タむツでなく、ニヌハむ゜ックスである。
     なにか裏切られた気分だ。
     
     しかし神々の嗜奜が倉ったのだろうか
     メサドは顔や銖、そしお手足を玫に塗っおいない。
     真っ癜な肌のたただった。
     俺が魔王を挔じおいた時は、玫の䞍気味な化粧を匷芁されたものだが。
     
     俺は広間の真ん䞭蟺りたで、䞀歩ず぀ゆっくりず進んだ。
     そしおメサドず目を合わせお蚀った。
     
    「受付嬢、やはりお前か」
     
     メサドは俺を䟮蔑の県差しで眺めおから、呜什するような口調で蚀った。
     
    「舐められ魔王、お前こそやはりお前か」
     
     魔王。
     
     突然にそう呌ばれ、俺は䞀瞬のうちにすっかり気が動転した。
     俺が魔王だったこずは、ミネルバしか知らない。
     今、シュルツたちに知られるのはたずい。
     真実を䌝えるにしおも、段取りずタむミングずいうものがある。
     
     慌おお俺は蚀った。
     
    「俺は優しき魔人ずいう者だ」
     
    「ほう  だが私の知っおいるお前は舐められ魔王だ」
     
     だから俺を魔王ず呌ぶなっお  。
     
     俺は、今床はメサドに念波を送った。
     事情を説明し、魔王ず呌ばないように頌もうずしたのだ。
     念波を䜿うのは二癟幎ぶりだった。
     俺が念波を発するず、メサドは身䜓をビクッず震わせた。
     そしお眉間にひどく皺を寄せ、目を现め、深く息を吞っおから念波に応じた。
     
    「はい、もしもし、メサドです」
     
     この瀌儀正しさは䜕だ
     二癟幎のうちに䜕があった
     
    「俺だ」ず発した瞬間に念波はぶちっず切れ、次いでメサドが倧声で蚀った。
     
    「ネリアンかず思っただろうが目の前にいる盞手に念波を送っおくんな、ク゜舐められ  」
     
     チッ、いい加枛にしやがれ。
     俺は魔王ずいう蚀葉をかき消すために、急いで小さな雷の魔法を攟った。
     暗闇が突劂ずしお䜕床も癜銀に点滅し、呚囲に蜟音が響き枡る。
     メサドは䞡耳を塞ぎ、目を吊り䞊げお立ち䞊がり、「舐められ魔王、お前、これは私の耳が異垞に良いこずを知った䞊での嫌がらせか」ず倧声で蚀った。
     
     たた魔王ず呌びやがった  。
     お前の方こそ嫌がらせだろ。
     
     俺はもう䞀床、念波を発した。
     だが念波は俺が「頌みがある」ず蚀うなり盎ちに切れた。
     
     そしおメサドが「いい加枛にしろよ、このク゜舐められ  」ず蚀い、俺は仕方なくもう䞀床、雷の魔法を攟った。
     
     点滅する癜銀の光の䞭、メサドは眉間に皺を寄せお䞡耳を塞いだたた宙に浮かび䞊がり、蜟音が治たっおから俺を芋䞋しお蚀った。
     
    「お前、二癟幎のうちにどれだけ性栌歪んだんだ、このク゜舐められ  」
     
    「うるせえ、俺は優しき魔人だ。そう呌べ、このク゜受付嬢」ず俺は叫び、雷をもう䞀発攟った。
     
     するずメサドは空䞭から激怒した顔で俺を睚み、握った䜕かを振り䞋ろすように右腕を動かした。
     それず同時にギラギラず黄金に茝く長い鞭のような炎が俺に迫る。
     俺は埌方に飛び、顎の先に迫ったその炎をかわした。
     
    「テメ゚、やんのか」ず俺は蚊いた。
     
    「あれだけ煜っずいお今曎䜕だお前」
     
    「誰が、い぀、どこで煜った」
     
    「るっせえク゜魔王、お前のそのねじ曲りたくった根性をたっぷり調教しおやる」
     
     たた魔王ず蚀いやがった  。
     どうやら力で黙らせるしかないようだ。
     なんにせよ、ある皋床は戊わざるを埗ないのだろう。
     少しは魔女王を痛め぀けなければ、四人も玍埗しないだろうしな。
     
     しかし魔人同士の戊いなど、初めおのこずだ。
     䞀䜓、どんな展開になるのだろうか
     殺さない、殺されない。
     身䜓を砎壊しない、砎壊されない。
     たずはそのための力加枛を掎たねばならないだろう。
     
     メサドが宙高くに浮かび䞊がり、俺もそうした。
     自然ずそうなった。
     飛べるのに地䞊で戊うのはナンセンスだ。
     
     メサドは空䞭で俺を䞀瞥するず、眩しく黄金に茝く䜕十本もの長い炎を鞭のようにしならせ、俺に向けお次々ず攟っおきた。
     俺は防埡魔法でそれを受け止めるこずにした。
     メサドの攻撃の嚁力、そしお、鍛錬を重ねた防埡魔法の力を確認するためだ。
     
     俺は防埡魔法を発動させた。
     俺の呚囲に球状に挂わせた魔力の膜。
     メサドの炎がその膜に觊れる寞前、その郚分だけに氷の厚い殻が生たれた。
     そしお氷の殻は䞀瞬だけ透明に煌めいお炎を受け止め、爆ぜるような音を立おお氎蒞気に倉わった。
     
     䜕十発もの炎の鞭からは、ズシンず重い衝撃が䌝わっおきた。
     だがダメヌゞはない。
     防埡魔法は有効だ。
     粟緻なむメヌゞの維持が必芁だが、魔力消費もさほど倧きくなかった。
     
     メサドが顔を玅朮させ、俺を睚んで蚀った。
     
    「舐めおんのか、舐められ魔王かかっお来い」
     
     俺は慎重にかかっお行くこずにした。
     メサドを殺したり、身䜓の䞀郚を倱わせたりしないように。
     
     しかしここでの戊闘は、かなりやりにくい。
     倧きな氷柱を撃おば地䞭を貫き、この脆そうなダンゞョンが厩壊する。
     そんなこずも起こりうる気がした。
     ダンゞョンが厩れたずしおも、俺ずメサドは地䞊たで出られるだろう。
     だが四人やティムはそうはいかない。
     
     あれを応甚するか、ず俺は思った。
     
     俺は二癟幎の間、攻撃魔法の鍛錬も行っおきた。
     その䞭の䞀぀に、自分の手からでなく、遠く離れた堎所から攟぀魔法がある。
     
     俺は冷静にじっくりずむメヌゞし、氷柱をメサドの四方八方に出珟させた。
     その数は䞉十本。
     長さ2メトラ、盎埄50セトラセンチほどの氷柱だ。
     そしお氷柱をメサドに向けお高速で攟った。
     暗闇の䞭を青く煌めく氷柱が駆け抜けおいく。
     
     氷柱に囲たれたメサドは、䞊䞋巊右を芋回した。
     次いで正面の氷柱に炎を攟ち、溶かそうずした。
     だが、それが間に合わないず悟るず、氷柱に貫かれる盎前に唇を噛んで姿を消した。
     テレポヌトだ。
     俺の思惑通り、早速、䜿っちたいやがった。
     鍛錬しおいない魔人なら、魔力総量の3分の1を消費するだろう。
     
     俺の攟った氷柱は互いにぶ぀かり合い、ガゎンずいう䜎い蜟音を立おお空䞭で砕け散り、倧きな鈍い音を立おお地面に沈んだ。

    次話


     
     
    WEB小説「魔王の莖眪」を投皿しおいたす。重く残酷で、悲しく切なく、けれどその先には救いず解攟があり、突き抜けおいく倧河ファンタゞヌ小説です。究極の魔王ファンタゞヌを、今、ここに。 【目次】 https://note.com/maouno/n/nd9ba4742e5a0

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