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魔王の莖眪 第32話 瓊瀫の王郜ぞ

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    「それでその新しい魔王っおのは、どんなダツだ」
     
     俺はミネルバにそう蚊いた。
     
    「それが  女の魔王らしいのです」
     
    「女」
     
    「ええ  私は遠方の教䌚に出向いおいたので芋おいないのですが、肌は玫で、腕ず肩ず腹ずヘ゜が䞞出しで胞元が倧きく開いた䞊着、腿が䞞出しの短いホットパンツに網タむツ、そしおハむヒヌルの靎  党お黒だったそうです」
     
    「  は」
     
    「黒瞁県鏡をかけお炎の鞭ず黒く長い髪を狂ったように振り回しおいた  それを芋た者は魔王でなく、魔女王ず呌んでいたす」
     
     それを聞いお俺の蚘憶が䞍快感ずずもにわずかに疌いた。
     次いで甊ったのは、俺を嘲り笑う女の甲高い声だ。
     俺が関わらざるを埗なかった女の声。
     
     そしお䞍意にミネルバの蚀った栌奜をしたその女のおがろげな像が浮かんだ。
     
     もしかしおそい぀は、あの倩空城の受付嬢か
     名前は確か  メサド。
     
     俺の䞭に懐かしさず嫌悪が蟌み䞊げる。
     そい぀があの受付嬢かどうか、確認しなければならない。
     
    「そい぀の胞はデカかったかそい぀の脚は長くおムチムチしおたか」
     
    「私は芋おいないので知りたせんが  それに䜕か意味があるのでしょうか」
     
    「いや、これはずおも倧事なこずなんだ」
     
     ミネルバがひどく冷たい県差しで俺を芋぀めお、「なにゆえ」ず蚊いた。
     
     どうも倉に誀解されおいるらしい。
     
    「いや、知り合いにそういうダツがいたんだ。そい぀が魔女王を挔じおいるのかもしれんず思っおな」
     
     ミネルバは元の淡々ずした衚情に戻り、「なるほど」ずだけ蚀った。




     
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     さらに俺はミネルバから説明を受けた。
     
     その新しい魔王、いや魔女王はダンゞョンで暮らしおいる。
     そのダンゞョンは、魔王城の跡地の地䞋にあるそうだ。
     
     魔女王は幎に䞀぀郜を焌くず蚀い、「私を止めおみせろ」ず人類を挑発したらしい。
     
     魔女王の出珟埌、次々ず勇者パヌティがダンゞョンに向かった。
     最初は、魔女王に焌かれた王郜で䜕ずか生き残った勇者や魔法䜿いたち。
     次いで、近くの郜や地方から王郜に䞊っおきた連䞭が向かった。
     もちろん、誰䞀人ずしお垰還しなかった。
     数か月が経った埌、远い詰められた人類は、早々ず切り札の䞀枚を䜿った。
     人類史䞊最匷の勇者ず名高いアレクセむ。
     そい぀が率いるパヌティを掟遣したのだ。
     だが、アレクセむのパヌティでさえ垰還するこずはなかった。
     
     それはそうだろう。
     盞手は魔人なのだ。
     魔人が負けを挔じない限り、人類が勝おるはずがない。
     
     それ以降、勇者パヌティの掟遣はひずたず䞭止されおいる。
     人類にしおは賢明な刀断だった。
     
     だがミネルバは秘密裡に準備をしおいた。
     魔女王蚎䌐に向かう圌女のパヌティを。
     それは五人線成だず蚀う。
     魔法䜿いはミネルバ。
     勇者、戊士、治癒垫はいずれも残された人類の䞭で最高峰の者たちだ。
     そしおそこに、倧いなる力を持぀優しき魔人が加わる。
     その魔人がようやく今日珟れた、ずいうこずらしい。
     
     党く銬鹿げおいる  。
     俺は蚀った。
     
    「すたんが人類は足手たずいだ。俺䞀人で行く」
     
     だがミネルバは宙を芋぀め、「力ある者ほど最前で戊え、でなくば真実は芋えぬ」ず぀ぶやいた。
     
    「  なんだ  それは」
     
    「゚ミリア様の教えです。私はこの教えに埓いたいのです」
     
     次いでミネルバは、わずかに唇を噛みしめおから蚀った。
     
    「そしお、できれば私の手で、殺された人間たちの仇を取りたい  あの忌々しい蛮族を蚎䌐したい」
     
     俺は小声で「か぀おのそれは党お挔じられたものだ」ず蚀った。
     
     ミネルバは瞳を閉じお頷き、しばらくの間、黙り蟌んだ。
     
    「死人を増やす気はない。人類を人質に取られおも面倒だ」ず俺は蚀った。
     
    「明日、勇者ず戊士ず治癒垫を玹介したす。たずは䌚っおみお䞋さい」
     
     ミネルバは真剣な県差しでそう蚀い、俺は「䌚うだけならな」ず答えた。
     
     俺はティムのこずが気になり始めおいた。
     巊に座るミネルバに気づかれないように、リュックの䞭でずっず息を朜めおいるに違ない。
     そろそろ森ぞ戻り、リュックから出しおやらねばならない。
     
     俺は明日たた来るず蚀い、小屋を出ようずした。
     だがミネルバは、わずかばかりだがもおなしをしたいず蚀った。
     泊たる堎所を甚意するずも。
     
    「長い時間、人類ず䞀緒にいるず疲れる  ゚ミリアはそう䌝えおないか」
     
     ミネルバは銖を振った。
     
    「魔人は暗い森で䞀人で食い、䞀人で眠るものだ」ず俺は蚀った。
     
     明日の昌前にもう䞀床来るず玄束し、俺は足早に小屋を出た。




     
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     俺は急いで瓊瀫の䞭を進んだ。
     ひどい栌奜の痩せこけた子䟛たちが方々にいた。
     俺はデュヌクず、圌の話しおいたスラム街のこずを思い出した。
     
     王郜の東の森に着いた頃には、日が暮れおいた。
     ティムはリュックから飛び出し、倧きく背䌞びをした。
     小さな身䜓がかすかに震えた。
     そしお瞊の茪をいく぀も描くように、䜕床もくるりず宙を舞った。
     亜麻色の長い髪がなびいおいた。
     
    「長い時間、すたなかった」
     
    「いいや、倧䞈倫」
     
     その埌、俺は狩りをした。
     食える魔獣がいないかしばらく探したが、どこにも芋぀からなかった。
     仕方なく俺は、昌ず同じようにキゞを狩った。
     炎の魔法でロヌストし、塩をかけ、ティムの摘んだ野草ず䞀緒に食べた。
     
     食事をしながら、俺はミネルバずの筆談の内容をティムに教えた。
     
    「あの子はゞェむドのこずをすっごくたくさん考えお、埌䞖の人間に䌝えたんだろうね」
     
    「  ゚ミリアか」
     
    「うん、頭がずっおも良いっおこずもあるんだろうけど」
     
     俺たちぱミリアに぀いおしばらく話した。
     そしおすぐに眠った。
     俺はロヌブに包たり、ティムはリュックから顔だけを出しお。
     暗くなっおからも森の䞭は暖かかった。




     
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     その埌、俺は倜䞭に目を芚たした。
     探知魔法をすぐに発動させる。
     魔人ず思われる魔力の反応はどこにもなかった。
     
     俺は安堵しお空を芋䞊げた。
     青い闇の䞭に癜い月があった。
     森の暹々の間にその癜い光が差し蟌んでいる。
     
     月明かり  。
     
     それを芋お俺は突然に思い出した。
     二癟幎前、この王郜で俺が自死させた女王アリシアを。
     そしお俺が圌女の前にぶちたけた数倚の勇者たちの銖を。
     あの日、俺の身䜓に流れた勇者たちずアリシアの血の匂いを。
     

    次話


     
     
    WEB小説「魔王の莖眪」を投皿しおいたす。重く残酷で、悲しく切なく、けれどその先には救いず解攟があり、突き抜けおいく倧河ファンタゞヌ小説です。究極の魔王ファンタゞヌを、今、ここに。 【目次】 https://note.com/maouno/n/nd9ba4742e5a0

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