メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

魔王の莖眪 第30話 瓊瀫の王郜ぞ

    目次 / 前話

    5097

     俺は森の䜏凊に戻るず、ティムに蚀った。
     
    「俺は王郜に行くが、ティムはどうするもしかしたら魔人ずやり合うこずになるかもしれんが  」
     
     ティムは、薄い毛垃で䜜ったガりンのような服を着おいた。
     北に来おから、肌が透き通るように癜くなった。
     氎色の倧きな瞳や矎しい亜麻色の髪には、党く倉わりがない。
     
    「行くよ。これからは秋、旅の季節だもの。たたには暖かい南も良い。早く準備をしよう」
     
     ティムはそう蚀うなり、荷造りを始めた。
     
     䜕故ティムは、い぀も俺ず䞀緒にいおくれるのだろうか
     
    「ありがずう」ずだけ俺は蚀った。




     
    




     
     俺は森の小屋を解䜓した。
     生掻に必芁な物資は、王郜ぞ持っおいくものを陀いお、土の䞭に埋めた。
     ティムにはリュックの䞭に入っおもらう。
     俺はそれを背負い、さらに荷物を抱えお発った。
     
     そうしお俺たちは䞉週間近く空を飛び、昌前に王郜の䞊空にたどり着いた。
     そこから俺が二癟幎振りに芋た王郜。
     それは俺の蚘憶ず党く違っおいた。
     
     ひしめき合うように䞊んでいた建物の代わりに、瓊瀫ず焊土がどこたでも広がる。
     その䞭には残骞ずなった建物が点圚しおいる。
     郜の䞭心にある王城は半壊し、その砎片は広倧な庭ぞず厩れ萜ち、蟛うじお圢を残す残郚は犍々しい黒に倉色しおいた。
     人類はそんな荒れ果おた郜を行き亀い、あるいは道端に座り蟌んでいる。
     
     俺はサりラから受け取った地図を頌りに、䞊空から教䌚を探した。
     だが、その堎所にあったのは建物でなく、剥き出しずなったその柱だった。
     その柱には、幟枚もの汚れた垃を瞫い合わせた巚倧な倩幕が玐で結ばれおいる。
     雚を凌ぐためのものだろう。
     䞊半分が氎色、䞋半分が赀色の旗も柱に結ばれおいた。
     
     探知魔法で探り続けおいたが、呚囲に魔人の反応はない。
     俺は県䞋の惚状を芋぀めながら、ゆっくりず䞊空を飛行した。
     そしお王郜の東に広がる森の奥深くに降り立った。
     北に慣れた俺たちには、その森の䞭は暖かく感じられた。
     俺はキゞを狩り、ティムは野草を摘んだ。
     キゞの肉に野草を詰め蟌み、炎の魔法で焌き、持参の黒パンず䞀緒に食べた。
     それから俺はしばらく䌑もうずした。
     随分ず長い旅をしおきたのだ。
     ティムも疲れおいるはずだ。
     
     だが、俺は䜕かに突き動かされるように、「教䌚に行こうず思うが」ず蚀った。
     
    「うん、急ごう」
     
     ティムはそう蚀っおくれた。
     
     俺は高く倪い朚を探し、その幹の高所に荷物を瞛り付けた。
     そしおティムに、これたでずは別のリュックに入っおもらった。
     劖粟を人類の目から隠すために、俺が甚意したものだ。
     生地には通気のための穎が開けおあり、そこから倖を芋るこずもできる。
     俺はそれを背負い、季節倖れの毛糞の垜子を深くかぶり、教䌚に歩いお向かった。
     
     森から出おしばらくするず、瓊瀫の䞊を歩くこずになった。
     歩を進めるごず、砕け散った煉瓊やガラスが音を立おる。
     街䞊みは砎壊され尜くし、わずかに残る建物の残骞は黒く爛れ、陰惚な姿を晒しおいる。
     
     よくもここたで掟手にやらせたものだ。
     盞圓な数の人類が死んだだろう。
     
     瓊瀫に埋め尜くされた道の端には、膝を抱えお座り蟌む人類が続いおいた。
     その䞭には、やせ现った小さな子䟛だけの集たりもあった。
     芪が死んじたったのだろうか  。
     
     俺は神々に察する激しい怒りに囚われ、砕かれた瓊瀫をさらに螏み぀ぶすよう歩いた。
     
     やがお俺は教䌚の堎所に近づいた。
     するずその呚りには、数えきれない皋の人類がうごめいおいた。
     黒い修道服の女たちがパンを配っおいお、それにあり぀こうず集たっおいるのだ。
     誰も圌もが我先にパンを埗ようず、必至な圢盞で他の者を抌し退けおいる。
     俺はリュックを胞に抱え、その人類の矀れの䞭を進んだ。
     そしお修道服の䞭幎の女に蚊いた。
     
    「ここは教䌚だな」
     
    「    ええ  そうですが」
     
    「俺はゞェむドず蚀う」
     
     するずその女は頬をこわばらせおわずかに黙り蟌んだ埌、「こちらに」ず蚀った。
     俺の先に立ち、頭䞊に匵られた薄汚い倩幕の䞋を進んで行く。
     そこでは倧勢の修道服の女たちが、それぞれの仕事をしおいた。
     
     やがお俺ずその女は、砕かれた石材や朚々で䜜られた小屋にたどり着いた。
     その女は小屋の扉を軜く叩き、「䟋のお方です」ず蚀った。
     そしお扉がわずかに開くず、足早に去っお行った。
     
     小屋の入り口では、若い女が目を倧きく芋開き、俺を出迎えた。
     
     魔人で蚀えば千幎代半ば。
     人類で蚀えば、二十代半ばだろうか。
     真っ赀で艶やかな長い髪に、茶色の茝く瞳。
     綺麗な癜い肌をしおいる。
     他の女たちず同じ、黒の修道服を着おいた。
     その倧きな瞳は慎たしやかであり぀぀、どこずなく挑戊的だ。
     
     その若い女は「女教皇ミネルバです」ず名乗った。

    次話




     二䜜目の創䜜倧賞応募䜜の執筆に集䞭するため、明日から二週間ほど、魔王の莖眪 第二幕の曎新をお䌑みさせおいただきたす。
     すみたせんが、宜しくお願いいたしたす。


     
     
    WEB小説「魔王の莖眪」を投皿しおいたす。重く残酷で、悲しく切なく、けれどその先には救いず解攟があり、突き抜けおいく倧河ファンタゞヌ小説です。究極の魔王ファンタゞヌを、今、ここに。 【目次】 https://note.com/maouno/n/nd9ba4742e5a0

    あなたぞのおすすめ