
[スケバン・不良・ヤンキー物語]今や『スケバン』『不良』『ヤンキー』は同じ。『親分』不在の『ヤンキー化』はいつまで続く? 35908字

あなたは『スケバン』『不良』『ヤンキー』の区別ができますか?
残念ながら、今はこの区別がなくなってしまいました。今や全て『ヤンキー』です。
さらに、昔の『スケバン』『不良』『ヤンキー』の話が現在は歪曲されて伝えられている感じです。放っておけません。誰かがちゃんと整理せねばなりません。
…ということで私がまとめてみました。
今回はその話です。
はじめに:ネタの動機
以前の『"腐ったミカン"物語』を作成する過程で出た話題。
――今は『ヤンキー』ばかり
――『不良』はいない。
――『スケバン』は死語。
そこで再び話題になりました。
――『ヤンキー』と『不良』と『スケバン』の違いは?
これについては、みんなアヤフヤ…私は(一度、整理してみる必要があるな)と思い立ちました。
私が小中学生時代に『ヤンキー』は登場しました。『不良』は『ヤンキー』がうっとうしいので"ヤンキー狩り"をやってました。ほとんどの人は知らないか、もしくは忘れている。私の記憶から消えないうちに書き残しておこうと思い立ちました。
前々回にお話しした「企画倒れ原稿」を再編集。『女番長』中心のネタを『ヤンキー』中心に変更。執筆中に続々とネタが舞い込んで加筆の連続、ようやくアップに至りました。
読むと40分ほどかかります(^_^;)
お時間がある際にお読みになるか、数回に分けてお読みください。
【プロローグ】『女番長』なる言葉は今や死語
『女番長』は昭和47年=1972年に、芸能関係者らが編み出した造語です。『女番長』という漢字表記とは異なり、単に『不良』の女子学生を意味しております。『不良』の女子学生全般が『女番長』です。

劇画調が似合う。
ただし、『女番長』は、数年後に『ヤンキー』という単語が登場することで使用頻度が減っていきます。
本リポートにおける用語の統一について
地域によって『女番長』『不良』『ヤンキー』の意味が異なる――ということを、本リポート取材中に、人生で初めて知りました。

今回の記事では以下のように用語を統一し、内容が正確に伝わるよう努めます。読者の方々と認識のズレがあるかもしれませんが、お含みおきください。
女番長
女子の『親分』『不良』『ヤンキー』をまとめて呼ぶ

女優の三原順子さんが『スケバン』役でメジャーデビューした当時のブロマイド。
現実には、こんなマブい『スケバン』さんはいらっしゃいません。
ブロマイド撮影:ざっくばらん
親分
学校&地域の女子を仕切る存在
不良
既存の秩序維持システムに反抗的な態度を見せ、同じコミュニティーの人たちとなじもうとせず、規則違反や違法行為を大っぴらにやって自己アピールする人。無法者。
ヤンキー
『不良』をファッションアイテムとして取り入れた、『不良』気取り
『女番長』『不良』『ヤンキー』は意味が異なるはずなのに、今は同じ
このリポートでは以下のことをリポートする次第です。
――"女の『親分』"とは何者か
――『不良』とは何者か
――『ヤンキー』とは何者か
――『不良』も『普通の良い子』も『ヤンキー化』している現状
――『親分』不在のまま、『一軍』と自称する『ヤンキー』たちの集団支配体制が各地で確立されている現状

「不良」とも「ヤンキー」とも「スケバン」とも呼ばれる。
40年前なら、このレベルは「ヤンキー」。
『女番長』『不良』『ヤンキー』はそもそもは異なる存在でした。社会の変化に伴って、今や3つは同化しました。
それが何を示唆しているのかもリポートする次第です。
『親分』とは
"女子の番長"は希少な存在
不良の親分を『番長』と呼びますが、これは男子に限ったお話。女子が『番長』と呼ばれるのは、男子がいない女子校くらいです。
つまり"男子の『番長』"がおれば自動的に"女子の『番長』"は存在しない――これが一般的です。

ところが、地域や学校や組織によっては、男女の共学校にもかかわらず、"女子の『番長』"が存在します。本リポートでは『親分』という単語で指し示します。
私が在籍した小学校&中学校&高校では『親分』がいて、全校の女子学生をほぼ100%支配しておりました。"男子の『番長』"さえも『親分』の支配力に圧倒されて身動き取れない有様でした。


日頃は怖い顔してるけど、美形でかわいい。
『親分』は組織or地域で1人だけ
『親分』に関するデータを下表にまとめてみました。
"飛び抜けた存在"です。

イメージとしては『一匹狼』。他者に依存しておりません。
『親分』は女子世界ならではの『勝った/負けた競争』の最終勝利者
女子にはお互いを比較して「こいつには勝った」「あいつには負けた」と一喜一憂する競争心があります。女子同士の会話にはどことなく火花が飛び散ってギスギスしている理由です。

女子は会話を交わしながら、お互いの外見を見比べながら、「こいつの××には勝った」「あいつの●●には負けた」を繰り返して相手を分類整理し、今後の付き合い方を決めます。
――私より上のやつ:負けた! 黙って言うことをきこう
――私と同レベルのやつ:対等。話が合うし気楽に付き合おう
――私より下のやつ:勝った! こいつは無視してもいいし、強気でいこう
女子は「私より上のやつ」には黙って従います。黙って従う女子が増えていくと自然に支配力が生まれ権力が付与されます。――『親分』の誕生です。

『親分』は、女子同士ならではの競争における最終勝利者です。"女子全体の支配力"を背景に、"男子の『番長』"さえ黙らせる権力を手に入れます。

「この子には勝てない!」と女子たちは黙って従います。
『親分』がいない学校&地域&組織の女子たちは、派閥に分かれて中傷合戦&小競り合い
――私の学校には『親分』はいない
――私の学校には『派閥』がある
…ほとんどの学校&地域&組織は、女子同士の競争心における最終勝利者『親分』が存在せず、上位数名が『派閥』を形成し合って互いに張り合っております。『三国志演義』さながらの世界です。

各『派閥』は決定打を得るべく"男子のチカラ=暴力装置"を味方に引き込んで後ろ盾とし相手を威嚇し合っております。女王卑弥呼が魏の皇帝から金印を授った戦略は、2千年も過ぎた現在も女子世界では有効なのです。

女子同士が"戦争"に明け暮れているわけですから、自然と主導権は"男子世界"が握ることになります。内輪もめに忙しい女子世界は、男子世界の独裁体制に強く出られません。

――という学校が大多数
【事象①】ざっくばらん小学生時代の『親分』

外見:美形顔。クラスの女子で身長が一番高い。
家族:両親とも経営者。年収数十億円。3億円の豪邸。資金力抜群。持ち物が庶民とは異なる。
学業:勉強は中レベル。スポーツ万能でありクラスのスター。
行動:気が強い。負けず嫌い。弁がたつ。外交上手。教師とも関係が良い。ファッションリーダー。流行に敏感。芸能ニュースに詳しい。ケンカで男子も叩きのめす。大人びている。策士である。男子からイタズラされたら必ず報復攻撃する。クラス全員に見せつける公開私刑が好き。
性格:キツい。猫好きで、小動物に優しい。女子から相談を受けたら真剣に解決に協力する。女子の味方に徹する。
【事象②】ざっくばらん中学生時代の『親分』
小学生時代の『親分』と同じ人物だが、パワーアップ。

外見:身長175センチで校内女子の最長身。小学生時代は貧乳だったのに88センチの巨乳となり、グラビアアイドル級スタイル。股下85センチ。
行動:
・冬服のセーラー服のスカーフの巻き方を独自にアレンジして女子に流行らせた。
・夏服のブラウスのボタンを上から二つまで外すことと、長袖ブラウスの袖口を雑に折ることを、女子に流行らせた。
・ソックスを折らずに伸ばして履くことを、女子に流行らせた。
・体操服の上着の裾をブルマの中に入れず、だらりとルーズに伸ばしたまま、むしろブルマを見えなくする着こなしを、女子に流行らせた。

【左】教師推奨【中】学生標準【右】親分推奨
・スカートをめくった男子2人を公開私刑して以来、男子は『親分』へのセクハラを一切しない。:みぞおちへの蹴り1発で沈める。重傷にならぬよう手加減している。
・軟派な男子に弄ばれて捨てられた女子のために、男子を取り巻きたちと共に私刑した。数回ある。
・生意気な後輩は私刑でカタにはめる。
・校内では、取り巻き3人(=3人とも身長173センチ以上で超美形。ファッションモデル集団みたい)を引きつれて歩く。
・"男子の『番長』"は「あいつは相手しない」と語り、関わり合うのを嫌がった。
【事象③】ざっくばらん高校生時代の『親分』

外見:美形顔。身長155センチほど。スレンダーボディーで、スタイルは抜群。ハスキーボイスのボソボソ声。
家族:父親は歯科医師。資金力抜群。
学業:勉強は中レベル。スポーツ万能。
行動:気が強い。負けず嫌い。弁がたつ。教師たちに平然と文句を言う。ファッションリーダー。流行に敏感。ケンカで男子も叩きのめす。大人びている。策士である。トイレで喫煙する。部活でビールを飲む。

小柄なスレンダー美人なので、びっくり。
ケンカが強くて、男を軽くボコボコにする。
外見とのギャップがすごすぎた。
・気に喰わない男子を女子全員で孤立させて痛めつける。
・反抗的な女子はその場で公開私刑する。
・セクハラした男子は公開私刑する。:自分より20センチ以上背の高い男子どもをボディーブロウ1、2発で沈める
・軟派な男子に弄ばれて捨てられた女子のために、男子を取り巻きたちと共に私刑した。数回ある。
・生意気な後輩は公開私刑でカタにはめる。
・"男子の『番長』"は"親分"に怯えており、関わり合うのを嫌がる。
性格:キツい。隙が無い。警戒心が強い。女子から相談を受けたら真剣に解決に協力する。女子の味方に徹する。
『親分』はセレブお嬢様が順当に勝ち抜きます。教師たちは親の存在に遠慮して手加減します。『親分』は教師の弱腰につけこんで支配力を強めます。
――男子でもかなわない!
――男子でも負ける!
…そんな存在が『親分』です。"常に女子の味方"です。

取り巻き:親分、いつもステキ!
補足説明
――『親分』は男子には無愛想。『親分』との会話を許されている男子は少数でした。
――『親分』が他校の男子たちに愛想良くニコニコ顔であいさつしたところ、他校の男子たちが一目ぼれ。そのくらいの美形&かわいさ。男子はみんな騙されます。「あの子は学校を仕切ってる『親分』だぞ」と教えても、他校男子は信じません。
――男子でも『親分』と親しければ様々な手助けがありました。女子からの手助けを断る男子は「硬派じゃん」「漢じゃん」と評価されて好感度アップ。
――"軟派"にうるさくて、軟派男子は『親分』からの私刑を食らい、ファッション雑誌を読む女子は笑われました。バレンタインデー&ホワイトデーも軟派なのでコソコソやりとり。
――オシャレに興味が無いのは、そもそも美形顔が多いのでメイクする必要が無く、片田舎ゆえファッションに気を遣わなくて済んだため。"オシャレ女子=売春女子"がお約束だったので、"売春女子"と間違われない目的も大きかった、と思われます。そのあたりは「派手な格好していたらヤクザや不良に拉致されて覚醒剤打たれてオワリやで」などと『親分』が女子たちを教育しておりました。
【付記:事象④】関東のお嬢様学校を長年にわたり仕切っていた『親分』

20年ほど前、レースクイーンの中で"いかにも『親分』"の雰囲気を持つ勝気な女子がいたので直球で訊ねたところ、「小学校から大学までの一貫校でずっと『親分』でした」とのこと。
「仕事ではネコを被っているのに、なぜわかったのですか?」と逆に質問されたのをきっかけに、お話を聞かせていただきました。

ファッションで影響をかなり受けた。
・富豪セレブ
・長身&美形
・スポーツ万能
・ケンカが得意&ケンカに強い
・気が強い&弁が立つ
・生意気な後輩&男子にヤキを入れる

…詳細は書けませんけど、私がこれまでに遭遇した『親分』と同じタイプの女子でした。
『不良』とは
既存の秩序維持システムに反抗的な態度を見せ、同じコミュニティーの人たちとなじもうとせず、規則違反や違法行為を大っぴらにやって自己アピールする人――のことです。無法者とも言えます。

『不良』に関するデータを下表にまとめてみました。

『不良』は女子世界ならではの『勝った/負けた競争』の完全挫折者
女子にはお互いを比較して「こいつには勝った」「あいつには負けた」と一喜一憂する競争心があります。女子同士の会話にはどことなく火花が飛び散ってギスギスしている理由です。

女子は会話を交わしながら、お互いの外見を見比べながら、「こいつの××には勝った」「あいつの●●には負けた」を繰り返して相手を分類整理し、今後の付き合い方を決めます。
――私より上のやつ:負けた! 黙って言うことをきこう
――私と同レベルのやつ:対等。話が合うし気楽に付き合おう
――私より下のやつ:勝った! こいつは無視してもいいし、強気でいこう
女子は「私より下のやつ」には強気に出ます。自分に対して強気に出てくる女子が増えれば増えるほど、女子世界では生きづらくなります。本人の"敗
北感""挫折感"が強ければ強いほど孤立していき、果ては誰からも相手されない"つまはじき者"のポジションになります。
そのままだと人生おしまいコースです。

ここで開き直り、逆ギレ同然の行動&態度で周囲へ反発しながら存在をアピールすれば『不良』として生き残ることができます。「貧すれば鈍する 鈍すれば窮す 窮すれば通ず」のひとつかもしれません。

『不良』は完全挫折者の"敗者復活""リベンジ"の形態です。完全挫折から開き直った精神力をバネとし、逆ギレ同然の行動&態度で周囲へ反発することで自分自身を護ります。既存の秩序に従わない無法者です。
『親分』と『不良』は天と地ほど違う
『親分』と『不良』を比較してみます。完全勝利者と完全挫折者の比較そのものとなります。

『不良』は、似た者同士の集団行動を好みます。また、男子を"庇護者""用心棒"として頼ります。既存の秩序に従わない無法者ゆえに敵が多く、いざという時の支援者がどうしても欲しいからです。『不良』にとって、集団行動&男子は安全保障問題と直結しております。
『親分』は一匹狼での単独行動を好みながらも、周囲の女子世界が全面的に味方してくれます。安全保障問題における『不良』との大きな違いです。

現実には、美形の不良さんなんて見たことありません。
『ヤンキー』出現前までは『親分』と『不良』の二極化時代だった
『親分』と『不良』の二極化時代のモデルケースを3D図面で作成してみました。

――一番上の赤い星:『親分』
――一番下の黒い円:『不良』
――中央のオレンジ色の円形ライン:学校&教師が導く『まじめな子&素直な子』への引力
――立体図形の中身:"在籍者"で充たされている
力方向を書き加えると、互いのパワーバランスが判ります。

最終勝利者『親分』が存在することで、他の女子たちに上昇エネルギーが生じ、完全挫折者『不良』が下へ引っ張るエネルギーが弱くなります。
最終勝利者『親分』が存在しない場合、他の女子たちの上昇エネルギーは消えて、完全挫折者『不良』が下へ引っ張るエネルギーのみとなります。
学校&教師としては『不良』だけに警戒すればよいことになるものの、「『不良』から他の女子たちを引き剥がすエネルギーが学校&教師にしかない」という負担を背負うことになります。

『不良』が暴力によって支配者になることがある
女子校では、『不良』が暴力によって支配者になることがあります。最終勝利者『親分』にこそなれませんが、たまたま『不良』のエネルギーが他のエネルギーより強い場合、『不良』による恐怖支配が確立できるものと推測されます。
無法者が支配を維持するには恐ろしいほどの暴力エネルギーが費やされます。相互監視&密告などの生きづらいコミュニティーが支配領域では形成されます。

そんな学校&地域&組織の方々は御愁傷さまです。よそへ逃げることを強くお奨めいたします。

【予備知識】『ヤンキー』は1970年代後半から登場した言葉です
ざっくばらんは『ヤンキー』という言葉が通用し始めた頃に小学高学年→中学生時代を過ごしました。一連の流れを実体験しております。当時のありのままを以下に記すものです。
地域差があるためか、ネット上では全く異なる話が広く知れ渡っております。あくまで、ざっくばらんが実体験した内容を記すものです。

【ヤンキー登場まで①】1970年代初め、「数字が取れるコンテンツ」だった極左暴力コンテンツが下火に
昭和40年代の半ばすぎ=1970年以降。全共闘左翼学生たちの極左暴力が社会からそっぽを向かれて収束しつつあるころ――の、お話。
社会全般における極左暴力収束の流れは1972年の「我が国と中華人民共和国との国交正常化」が大きく影響したためですけど、この話は今回は省略します。
"社会正義"を自称するマスコミにとって、極左暴力は「コスパに勝れた、視聴者&読者の需要が高い"リアル暴力コンテンツ"」でした。いわゆる「数字が取れるコンテンツ」。

当時はこんな左翼暴力ニュースばっかり。
「数字がとれるコンテンツ」だから。
――「アメリカ追従&既得権護持&社会秩序回復を鮮明にする政府」と「反米反戦平和&社会正義&社会変革を訴える若者」は、どちらも一応「もっともな意見」であり、この闘いは視聴者&読者の需要が非常に高い
――機動隊vs大学生たちの乱闘シーンはとりわけ視聴者&読者の需要が高い。やらせ無しの真剣勝負。セットを組んで撮影したら天文学的予算になるが、無料で勝手に闘ってくれる
――学生デモのニュース取材なのに、アクション映画&アクションドラマが同時に完成する。映像を使い回して別のコンテンツを作れる
――学生側に味方する視点は判官贔屓の日本人にピッタリ。視聴者&読者が"左翼かぶれ"になることなんかマスコミは知ったことではない。「需要があるから供給する」のみ!

1972年2月の浅間山荘事件が変化のきっかけでした。機動隊と学生の闘いにマンネリ感が漂う中、「左翼学生たちがついに銃を持ってゲリラ戦を始めた」と話題を集め、事件の生中継は視聴率90%近くに達しました。
ところが、逮捕後の取り調べで、犯人の『連合赤軍』の学生たちが「軍事訓練中に仲間12人を"総括"して殺した」ことが判明し、世間はドン引き。

――怖い怖い! 学生たちを応援していたのに、許せないわ!
――ところで「ソーカツ」って何?
――さあ…学生さんたちは難しい本を読んでいるからねえ…
同じ年の5月には左翼過激派『日本赤軍』がイスラエルで無差別銃乱射をやらかして死傷者100人を出し(ロッド空港乱射事件)、9月にはミュンヘンオリンピックの選手村にアラブ人過激派が長々と立てこもってイスラエル選手団を虐殺しました。
エンタメ感覚でテロリストや左翼学生たちを支持していた層が多かったのですが、一連の大量殺人テロ事件によって支持層が離れていき、むしろ極左暴力コンテンツを毛嫌いするようになりました。視聴者&読者も、マスコミも、"新たなリアル暴力コンテンツ"を求め始めました。

――何か他に、スカッとするもの、無いのかしら?
【ヤンキー登場まで②】1970年代半ばよりマスコミは"新たな『怒れる若者』"のシンボルとして『不良』たちに焦点を当て、"権力への抵抗勢力"のごとく印象操作し始めた
"新たなリアル暴力コンテンツ"として、"『怒れる若者』"のシンボルとして、『不良』グループや『不良』学生たちに焦点が当たり始めました。

――主人公は『不良』
――正義の味方は『不良』
――スターは『不良』
…かようなコンテンツを続々と世に投入し、『不良』グループや『不良』学生たちを"権力への抵抗勢力"のごとく印象操作し始めたのです。視聴者&読者も面白がって食らいついてきました。
この過程で誕生したのが『女番長』という単語でした。

『不良』学生や『不良』グループを題材にした"リアル暴力コンテンツ"をマスコミが大々的に売り出し始めると、若者とりわけ中高生たちはすぐに感化させられました。
漫画『スケバン刑事』
スケバンが秘密警察にスカウトされて悪党組織と戦う。しかも少女漫画雑誌『花とゆめ』での連載。しかも女子たちに大人気。
ずっと後になって1984年にフジテレビで30分連続ドラマ化され、再び大人気。

漫画&テレビドラマ『ワイルド7』
『不良』たちが秘密警察にスカウトされて白バイにまたがりテロ集団&悪党組織を問答無用で、ぶっ殺す。子供向け特撮ドラマとして日テレ系で放映された。こちらも子どもを中心に大人気。

【ヤンキー登場まで③】マスコミの印象操作によって全国の中学校&高校で校内暴力事件が激増し社会問題化
――権力は常に悪:庶民は常に虐げられ苦しんでいる
――暴力は正義:『不良』は正義の味方
――自由を求めるための暴力:『不良』は自由のために闘う人
――社会&学校への怒りの鉄槌だ!
左翼の暴力革命理論と同じ発想は、『不良』グループや『不良』学生たちを描くコンテンツでも展開されました。

不良グループや不良学生たちを描くコンテンツは展開されました
左翼の暴力革命理論と同じ発想は、日本人に一番ウケる展開であることも同時に判明しました。この展開は時代劇にも取り入れられて、大ヒット作品を次々と生み出していきます。

若者たちは、『不良』グループや『不良』学生たちを描くコンテンツの世界を真に受けました。学校内で暴力&器物損壊を無意味に繰り返してドヤ顔する中・高生たちの『校内暴力事件』が日本全国で続発し、社会問題化しました。

この姿で普通に教室でいました。
ビデオ画面撮影:ざっくばらん

暴走族先輩らへの入会あいさつシーン。
ビデオ画面撮影:ざっくばらん

中学生や高校生の『不良』たちが暴れまくって中学校&高校の窓ガラスが何枚か割れている――そんな光景が当たり前。警察が学校にやって来て中学生や高校生を強制排除した事例多数。
すごい時代があったものです…って、私もその頃に小中学生でした。例えば、近所の中学校では校内暴力が収まらず、二年間も休校しました。その中学校は窓ガラスが全部割られており、廊下にはバイクが走ったタイヤ痕が無数に残り、壁は落書きだらけでした。
【ヤンキー登場まで④】バイク&自動車を乗り回し行動範囲を広げた『不良』グループ「暴走族」が登場
『不良』学生たちは学校内だけにとどまらず、他校の『不良』学生とも連携して暴れるようになりました。

彼らは、当時の日本社会で進む所得増大&車社会化の流れに沿って、バイク&自動車を個人で保有して愛用し、バイク&自動車を彼らなりのセンスで豪華装飾しました。
「暴走族」の登場です。

「暴走族」は『ヤンキー』のシンボル的存在として扱われるようになります。

ウイングもついており、このイラストの車種と記憶します。
【ヤンキー登場①】『ヤンキー』なる単語の登場:『不良』をファッションアイテムとして取り入れた『不良』気取り
マスコミは当初、『不良』という言葉に代えて『つっぱり』という単語を作り、普及させようとしました。「つんつんと、突っぱねる」から『つっぱり』。『不良』女子は『つっぱり女』『つっぱりギャル』『つっぱり娘』『つっぱり姉ちゃん』。
しかしすぐに"アメリカ文化の影響を受けた"というオシャレ感を匂わせた『ヤンキー』なる単語を発信し始めました。

『ヤンキー』はアメリカ人を罵る言葉yankee。メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースのyankeeも同じ。
アメリカの白人のごとく髪を金髪に染めて、アメリカの映画&ドラマのごとくバイク&自動車を保有して乗り回す。外見&行動はアメリカの若者のそのもの。そこが語源らしい――が、定かではない。
彼らは"アメリカの影響をふんだんに受けて経済成長して物質的に豊かになった日本社会"の姿でもあり、明治時代でいう"西洋かぶれ"の姿でもあり"ハイカラさん"の姿でもある。
『ヤンキー』とは"『不良』をファッションアイテムとして取り入れた『不良』気取り"のことです。「暴走族」は『ヤンキー』のシンボル的存在として扱われました。

――『不良』学生や『不良』グループにはなりたくないけど、嫌いな相手を叩きのめしてやりたい…という願望&あこがれが『ヤンキー』に具現化された
――単なるバイク好き&単なる自動車好きの若者たちがファッションアイテムとして「暴走族」のセンスを取り入れた

『ヤンキー』は若者、とりわけ中高生たちに認知されながら急速に増殖していきました。
補足説明:いつから、どこから『ヤンキー』が使われ始めたのかは定かではない:大阪府警で用いる隠語と推測
昭和56年=1981年4月、大阪市内から転校してきたばかりの同級生と会話していたら「こっちにも『ヤンキイ』がおるねんな。びっくりしたわ」と言い出しました。
――大阪では「『つっぱり』のことを『ヤンキイ』って言うねんで。
――暴走族も『ヤンキイ』。『ヤンキイぐるま』とか『ヤンキイバイク』とか言うねんで。
…と教えてくれました。
初めて聞く単語だし、大阪弁アクセントでは『ヤンキイ』となるので「どういう漢字を書くの?」とみんなで聞いたら「漢字とちゃうで。カタカナや。俺も意味は知らんわ」との答えでした。

――『横浜銀蝿』が1981年1月に出したヒット曲のタイトルにはまだ『つっぱり』が入っている
――1981年4月に大阪市内から転校してきたばかりの同級生が「大阪では『つっぱり』のことを『ヤンキイ』って言う」と証言した
このことから『ヤンキー』はどうやら、関東より近畿地方で先に使わており、近畿地方で誕生した単語である可能性大と推測されます。

『つっぱり漫才』で大人気だった紳助・竜介の漫才ネタで「今の時代、『つっぱり』は『ヤンキイ』って言うねんぞ」としゃべっていた記憶が私にはあるけど、いつのネタなのか残念ながら確認できる資料はありません。
「暴走族」「つっぱり」が自分たちをわざわざ『ヤンキー』と名乗り始めるのは考えにくい。良い意味がない。
想像するに、暴走族の取り締まりで多忙極めた大阪府警の警察官たちが「暴走族」「奇抜なファッションの若者」のことを、その外見や行動から"アメリカかぶれ"=『ヤンキー』という隠語で警察仲間同士で呼び合うようになったのが始まりではないか…と推測します。

司令:『ヤンキー』3台な。そのまま追い込んで! 張っとるから。
――『ヤンキー』30台ほど暴れてますわあ。
――『ヤンキー』10人、乱闘で摘発!
などと警察無線で連絡し合っていたものと推測します。
――摘発された暴走族たちが取り調べの過程で警察官たちから「お前ら『ヤンキー』は…」と言われて、暴走族仲間の間で「警察はわしらのことを『ヤンキー』って呼んでるんやで」と徐々に広まったのではないか。
――親が警察官である家庭では「暴走族」を『ヤンキー』と呼ぶ親の影響を受けて「あいつら、警察では『ヤンキー』って呼ばれてるんやで」と子どもの世界で広まったのではないか。
…と推測します。
そのうち、警察に摘発された本人たちも「わしらは『ヤンキー』じゃあ!」などとイキがるようになったのであろう、と想像します。
【ヤンキー登場②】『ヤンキー』は『不良』よりオシャレ:『不良』と『ヤンキー』の境界が男子世界で消え始める
『ヤンキー』はあくまでも「『不良』気取り」なので、『不良』ほど根性も気概もありません。『不良』に遭遇すると一目散で逃げるのが『ヤンキー』でした。

ただただ『ヤンキー』はオシャレです。格好良いバイク&格好良い自動車と合体しており、華やかです。オシャレ感覚抜群&車社会化を併せ持つ『ヤンキー』は、若者たちの目には「かっこいい」「イカす」「ナウい」「陽気」「おしゃれ」でした。

一方の『不良』は泥臭い&古臭いイメージがつきまとうようになりました。「おじん臭い」「ダサい」「ヘボい」「しょぼい」「陰気」「ばっちい」でもありました。


ヤンキーの行動力&合理性は「不良」を上回りました。
『不良』はもはや"時代遅れ""ウケ狙い""化石"のような存在として、学生たちから浮くことになりました。自分たちの後に続く後輩たちも、ほぼいなくなりました。
分が悪くなった『不良』は『ヤンキー』にあやかって、オシャレ&車社会化を受け入れざる得なくなりました。
硬派だった『不良』が軟派な『ヤンキー』へ衣替えする――男子世界では『不良』と『ヤンキー』の境界が、いち早く消え始めました。

ヤンキー狩り

ざっくばらんが在籍した地域は『不良』男女たちが暇を持て余しておりました。校内暴力で休校になる中学校がちらほらあるためでした。

――学校では"普通の子"なのに、家では『ヤンキー』
――教師の言うことをハイハイ聞くくせに、家では『ヤンキー』
不良たちにとって『ヤンキー』は癪に障る存在でした。『不良』たちは『ヤンキー狩り』を始めました。『ヤンキー』を狙ってカツアゲしました。

髪はポマードで固め、変形学生服を着る。――それが『ヤンキー』。
――「『不良』でないくせに、そんな恰好で地域をウロウロするんじゃないよ!
…という警告目的でした。
――●年×組の△△は『ヤンキー』だ。昨日、ゲーセンで狩ってやった。学校ではまじめくさってさ。センコーにはぺこぺこしてさ。
――あの地味男が、夜は『ヤンキー』になってナンパしてやがる。裏と表がまるで違う。
――あいつ、5万円も持っていた。親孝行を気取ってるが、親をカツアゲして小遣いをもらうそうだ。『不良』より悪どい。狩って、聞き出した。
『不良』たちと会話していると(あいつが『ヤンキー』やってるのか!)と驚く情報がたくさん入りました。『ヤンキー』が流行する中、学校の地味キャラたちが帰宅すれば『ヤンキー』に変身しておりました。『不良』たちもビックリするほど、『ヤンキー』は学校での姿とギャップがありました。

スクーターを乗り回して、女性を脅して、痴漢までやっていた

髪は黒髪のまま、派手なスタジャン着て、スクーターにはヤンキーステッカー。
『ヤンキー』は"『不良』を気取るファッション"だから、"夜になると『ヤンキー』""私服は『ヤンキー』"なのです。本気で『不良』をやってませんから。見掛けだけですから。

よその学校のヤンキー女子たちとケンカしておりました。
『チーマー』『ギャルサー』のパイオニアでした。
ただただ、『不良』は『ヤンキー』に対して「その恰好、学校でもやってみなよ? センコーの前ではできないくせに!」という腹ただしさを覚えておりました。

センコーの前では良い子かよ? なめんじゃねえぞ!
――不良たちはヤンキーの存在にイライラ。
ヤンキー狩りが盛んな地域だったので、『ヤンキー』には過酷な場でした。

――という会話が当時は成立しておりました。
日本企業は『ヤンキー』向けアイテム&コンテンツの企画&製作&販売&営業に熱中しました。需要が高くて売れるので、ドンドン作りました。
【日本マスコミが供給した『ヤンキー』向けコンテンツ】
菅原文太&映画『トラック野郎』シリーズ
"普通の良い子"が『ヤンキー』に染まる入口として菅原文太&映画『トラック野郎』シリーズがありました。
1978年に欧米高級スポーツカーを鑑賞する『スーパーカー』ブームがあって、小中高生たちは自動車への関心が高まりました。それにもかかわらず、豪華装飾された大型トラック『デコトラ』をまずは運転したい!…と当時の小中高生は思いました。

DVDジャケット撮影:ざっくばらん
以下は当時販売された『デコトラ』プラモデルの箱。



下図は、ずっとのちのプラモデルのようです。

Cools
『ヤンキー』という単語が登場した当時、"矢沢永吉の親衛隊"という触れ込みでメディアデビュー。都内をアメリカンバイクで集団走行してPRしておりました。"『不良』が『ヤンキー』に転向したお手本"とも言えます。

三原順子
今や自民党女性国会議員の大御所であり大臣。メジャーデビュー当時は『ヤンキー』たちのトップアイドルでした。

ブロマイド撮影:ざっくばらん

中森明菜
「声がハスキー」という理由で『ヤンキー』男女たちに大人気。このため、本人希望の純真アイドル路線は変更され「ツッパリ路線」「ヤンキー路線」を演じるはめになりました。

意思に反して『ヤンキー』向けの歌をずっと歌わされるはめに…
おかげで"息の長い歌手"にはなったのですけど…この人を見るたびに複雑な心境。

横浜銀蝿
『ヤンキー』たち待望のアーティスト。『ヤンキー』のドストライクでした。

宇崎竜童
『ダウタウン・ブギウギ・バンド』としてメジャーデビュー。渋く語る歌詞「あんた、あのこの、なんなのさ?」が小学生にも大流行。ヤンキー文化最先端の横浜&横須賀がテーマでした。

紳助・竜介
『つっぱり漫才』が大当たり。『ヤンキー』たちにおおうけ。ざっくばらんの知り合いに"大学時代に島田紳助と同期だった人"がいて、「先輩漫才師たちと絶対に被らない漫才"を研究し尽くした結果、紳助は『つっぱり漫才』に行き着いた」という裏話を聞き出しました。

春やすこ・けいこ
"漫才界のピンクレディー"を自称していたが、『ヤンキー』たちから「まぶいギャルだぜ」と絶大な支持を得てしまい、「ぶりっこ」を罵る『ヤンキー』向け毒舌漫才路線に転向。芸能事務所の都合で『ヤンキー』路線をやらされたあたりは中森明菜とカブります。

でも、ノリはヤンキー女子そのもの。
レコードジャケット撮影:ざっくばらん
この後1980年代半ばまでの『ヤンキー』ご用達タレントは以下の通り。
松村雄基 伊藤かずえ 中山美穂 横山やすし 木村一八 チェッカーズ 一世風靡
漫画『ビーバップ・ハイスクール』が『ヤンキー』普及に貢献したような記述がネット上で散見されますが、私の在籍した学校では表向きには誰も読まず、コソコソ読まれておりました。映画は松村雄基&中山美穂出演が大好評、主演の仲村トオルは酷評。
補足説明
ざっくばらんが在籍した地域は『不良』の『ヤンキー』化がいち早く起きた"先進地域"。"『ヤンキー』化した『不良』"が『ヤンキー狩り』をしておりました。
"校内暴力で休校する中学校"の体験者が多くて『不良』の描写に目が肥えており、週刊漫画&月刊漫画の『ヤンキー』向け漫画類は全部すっ飛ばしました。「描写が甘い」から。リアルな緊張感漂う『北斗の拳』『ゴルゴ13』など劇画調コンテンツが大人気。"根性"がキーワードで、『ヤンキー』はドボンワードでした。
【日本企業が供給した『ヤンキー』向け商品】
ナメ猫
子ネコたちに変形学生服を着せたコンテンツが大人気。様々なバージョンの商品が製作・供給されました。

ヤンキー用ステッカー
ヤンキー用車両改造パーツ
変形学生服
特攻服

ヤンキー文字
【マスコミを通じて広まった『ヤンキー』のことば】
名詞
「つっぱり」「先公」「おじん」「おばん」「ギャル」「ぶりっ子」「パシリ」「陰気」「陽気」「軟派」「硬派」「お礼参り」「タイマン」「マジ」「ガチ」「かのじょ」「かれし」「まっぽ」「へたれ」「しかと」「やんちゃ」「げんき」「ぶっちぎり」

形容詞・連体詞・副詞
「まぶい」「しぶい」「いかす」「なうい」「ださい」「やばい」「ヘボい」「しょぼい」「(性格が)暗い」「(性格が)明るい」「うざい」「かったるい」「ねむい」「ばっちい」「かったりい」「エロい」「しける」「きもい」「きしょい」「××くさい」「××っぽい」「ばりばり××」「ばり××」「速攻」

ばり、だっせー。ばり、陰気。
動詞
「ナメる」「キメる」「つっぱる」「かたにハメる」「ちくる」「(バイク&自動車を)ころがす」「バックれる」「ビビる」「ボコボコにする」「ボコる」「ヤキをいれる」「メンチきる」「ガンつける」「××をこます」「××をかます」「××ぶる」
※「イケてる」「イケる」「ムカつく」「ボコる」「キレる」「イキる」「テンパる」は1990年代以降の言葉です。

21世紀現在、死語も多々ありますが、今の日本人が普通に使っている表現がかなり多いことに驚かされます。社会の『ヤンキー化』の一例とも言えます。
『ヤンキー』とは?
『ヤンキー』に関するデータを下表にまとめてみました。
『ヤンキー』は「『不良』をファッションアイテムとして取り入れた『不良』気取り」です。

このため、『ヤンキー』は『不良』と酷似します。『ヤンキー』と『不良』の特徴を並べてみます。「ファッション」「ケンカ」以外はほぼ一致します。

『ヤンキー』は、親&教師などの既存の権威者に対して弱腰です。『不良』になりきれない中途半端な存在、とも言えます。

…みたいな"子供"がヤンキーになります。
そもそも『ヤンキー』は『不良』にはなりたくありません。あくまで「『不良』をファッションアイテムとして取り入れた『不良』気取り」。『不良』になるなど、もっての他!――と考えております。

不良にとって「親はゴミくず」なのに。
ヤンキー女子:え! 親のことを悪くいっちゃだめ! だから不良にはついていけないのよ。私が不良にならない理由だよ。
その中途半端さゆえに、慣れぬケンカや過剰反応で事件を次々と引き起こしておりました。今でもそのようです。

『ヤンキー』の登場で学校&地域&組織は複雑怪奇に
『親分』と『不良』の二極化時代のモデルケース3D図面をここに再掲いたします。

――一番上の赤い星:『親分』
――一番下の黒い円:『不良』
――中央のオレンジ色の円形ライン:学校&教師が導く『まじめな子&素直な子』への引力
――立体図形の中身:"在籍者"で充たされている
『ヤンキー』は、その中途半端さゆえに厄介な力方向を持ち併せております。
まず『親分』『不良』『ヤンキー』のピラミッドとして、円錐のタワーが形成されます。

この円錐タワーが、円盤型の3Dモデルケースの内部へ下図のように入ります。

――一番上の赤い星:『親分』
――一番下の黒い円:『不良』
――中央のオレンジ色の円形ライン:学校&教師が導く『まじめな子&素直な子』への引力
――立体図形の中身:"在籍者"で充たされている
『親分』『不良』『ヤンキー』のそれぞれの力方向を書き加えると、互いのパワーバランスが判ります。

『まじめな子&素直な子』はいとも簡単に、あらゆる方向から、労せずして『ヤンキー』になることができます。『ヤンキー』になることのハードルは『親分』『不良』になるよりも、はるかに低いからです。


――『親分』にはなれなくてもよいが、他人に偉そうに振る舞いたい。
――『不良』にはなりたくない。
このふたつを同時に充たす受け皿が『ヤンキー』です。このため、学校&
地域&組織は"『ヤンキー』の増殖"、つまり"在籍者たちの『ヤンキー化』"に対処せねばならなくなりました。

――『まじめな子&素直な子』はいとも簡単に、あらゆる方向から、労せずして『ヤンキー』になることができる
――『ヤンキー』になることのハードルは『親分』『不良』よりずいぶんと低い
…その"手軽さ"ゆえに、学校&社会は、いつでも、どこからでも、『まじめな子&素直な子』が『ヤンキー化』する現実に直面しました。しかも『ヤンキー化』する学生の数が多すぎました。

『ヤンキー』の行動は中途半端な事象が多く、学校&教師が問題として取り扱うべきかどうかさえ議論が分かれました。学校は何らの手を打てぬまま、学生たちの『ヤンキー化』を追認するのみでした。
その結果が下記の『構成人数とブラック度』です。
『不良』『暴走族』においては『ヤンキー化』がほぼ完成しております。本当にブラックな『やくざ』=反社会勢力は『ヤンキー化』でブラック度が薄まりましたが、構成人数の多くが『ヤンキー』に入れ替わっております。

時代が遡って『ヤンキー』が登場した当時は下記の通りでした。『ヤンキー』と相性が良いのは『暴走族』のみでした。『不良』は『やくざ』=反社会勢力と結びついておりました。
――ヤンキー&暴走族:自称「ナウい」「イカす」
――不良&反社会勢力:自称「硬派」

参考として『ヤンキー』登場前は下記の通り、単純明快でした。

【『ヤンキー』の増殖①】女子世界では1990年代に『コギャル』が登場
平成初期=1990年代から、高卒年齢以上の若い『ヤンキー』女子は『ギャル』を自称し始めました。日焼けサロンで肌を黒く焼き、派手なメイク、派手なネイル、肌露出の高いファッションをキメていました。

『ギャル』は、ディスコ&クラブでの夜遊びに触発されて都市部にて激増した。とりわけ『ジュリアナ東京』『ベルファーレ』など都内の巨大ディスコに出入りする女性のファッション、『お立ち台ギャル』のボディコン姿からの影響大。


ボディコンを着こなして、華やかでゴージャス。
その『お立ち台ギャル』はピンクレディーの影響を多大に受けており、ボディコンファッションもダンスもピンクレディー色が濃い。
『お立ち台ギャル』たちは、子どもの頃はピンクレディーの曲&振付を全部丸暗記しており、みんなの前で歌って踊っていた。

【左】大判ブロマイドのひとつ【右】ベストアルバムのジャケット

『コギャル』は『ギャル』の予備軍のことです。高校生の『ヤンキー』女子のいち部類です。
・髪を茶色に染めて可愛く仕上げた『茶髪』
・制服のスカートを異常に短くした『超ミニスカート』
・長いソックスをわざとたるたる状態で履く『ルーズソックス』
…の姿で、街を集団で練り歩きました。


私服姿では、先輩の『ギャル』をお手本にして、脚の露出が高くて身体のラインを出すファッションを好みました。ボディコンの延長線上です。

オシャレ&ファッションを前面に出した『ヤンキー』女子は『ギャル』『コギャル』として日本中で増殖し始めました。
【『ヤンキー』の増殖②】女子世界も『不良』と『ヤンキー』の境界が消えた:『女番長』『不良』『ヤンキー』は同じ意味に
『コギャル』は先輩の『ギャル』と同じく色気を前面に出しました。このファッションは"おじさんたち"のスケベ心を掻き立て、"おじさんたち"は資金力にモノを言わせて『コギャル』に接近しました。

おじさんたちの目から見た『コギャル』は、こんなイメージ。
実際の『コギャル』たちとのギャップに注目。
おじさんたちには、JKはかくも清純に見えた。
その結果、『コギャル』は資金力&影響力を手に入れました。
・売春を『援助交際』と言い換えて普通にやってしまう
・エロビデオに平気で出演してギャラを貰う
・下着&制服を男性向けに平気で売り飛ばす:『ブルセラ』ビジネス

おじさんの妄想&願望が詰め込まれ、エロ本業界屈指のヒット作となりました。
"下半身案件"は『不良』の独占領域だったはずなのに、『コギャル』が『不良』からお株を奪い取りました。不美人で野暮な『不良』より、かわいくてお洒落でセクシーな『コギャル』の方が"下半身案件"でははるかに需要が高い。『コギャル』は『不良』の独占領域を荒しまくりました。

後ろの2人に声をかけるのか?
『不良』には申し訳ないが、答えは明白。
『不良』女子の資金源&パトロンがほぼ消えてしまいました。"おじさんたち"からお呼びのかからなくなった『不良』女子は需要に合わせて『コギャル化』=『ヤンキー化』せざるえなくなりました。『不良』の『ヤンキー化』です。
こうして女子世界から『不良』と『ヤンキー』の境界が消えました。
【『ヤンキー』の増殖③】『ヤンキー』は『普通の良い子』たちへも浸透→そのまま今に至る
今や、高校生女子で『茶髪』『ミニスカート』は普通です。


それどころか、社会でも『茶髪』『ミニスカート』『ボディコン』は普通になりました。

『女子世界のヤンキー化』です。『男子世界のヤンキー化』よりかなり遅れました。ただし、男子世界ではまだ『不良』が存在しているのに対し、女子世界では『不良』が駆逐され、かつ、社会人にまで『ヤンキー化』が一般化しました。



【『ヤンキー』の増殖④】『ヤンキー』の天下到来
――『一軍』『二軍』『三軍』で成り立つカースト制度
…21世紀初頭現在の学校&地域社会における『ヤンキー化』の結果が、これです。

『ヤンキー』たちは自分の仲間たち全員を『一軍』と自称し、自分の仲間でない全員を『二軍』『三軍』と蔑称して優越感に浸っております。この状況を知らない親さえおります。
注目すべきは『一軍』という『ヤンキー』の集団です。完全勝利者『親分』ではなく、似た者同士の『ヤンキー』の集合体が支配権を確立しております。リーダー不在です。

似た者同士の『ヤンキー』の集合体が支配権を確立
ここで『親分』と『ヤンキー』を比較してみましょう。共通するのは「おしゃれに敏感」なことくらいであり、他は方向性がまるで異なります。

――完全勝利者である『親分』
――『まじめな子&素直な子』が『不良』気取りして支配権を主張する『ヤンキー』の集団=『一軍』
…比較するのも失礼なほど格が違いすぎます。
出たついでなので『親分』『不良』『ヤンキー』を並べて比べてみましょう。
『不良』と『ヤンキー』の酷似ぶりについては「『ヤンキー』は『不良』をファッションアイテムとして取り入れた」という、そもそもの経緯を想起してください。

――頂点には『親分』
――底には『不良』
――頂点と底の間に大量に存在するのが『ヤンキー』
再掲しますが、下記の円錐3Dモデルの通りです。

「まじめな子&素直な子」が暴力装置を匂わせるだけで支配権を確立できる時代
【社会の『ヤンキー化』①】実力不相応の『一軍』が一方的な勝利宣言だけで支配権を確立できる
――『一軍』『二軍』『三軍』で成り立つカースト制度
…21世紀初頭現在の学校&地域社会における『ヤンキー化』の結果、生まれました。

『ヤンキー』たちは自分の仲間たち全員を『一軍』と自称し、自分の仲間でない全員を『二軍』『三軍』と蔑称して優越感に浸っております。

完全勝利者『親分』ではなく、似た者同士の『ヤンキー』の集合体が支配権を確立しております。リーダー不在です。

ヤンキー化時代ではヤンキー仲間たち全員が勝手に「勝った」「一軍だ」と自称する。
『二軍』『三軍』と蔑称されている側は、素直に『二軍』『三軍』という蔑称を受け入れている…という無気力ぶりです。誰も異議を唱えません。この理由は後述します。

――と諦めるのが"カースト制度"のルールらしい。
当事者以外には意味不明だ。

『一軍』にリベンジする気はさらさらない
――「勝った」と一方的に勝利宣言して優越感に浸って支配権を勝手に確立する。
――「負けた」と認めて一方的に敗北感に浸って支配権を認める。
――何らの裏打ちも無い勝利宣言と、それに異議を唱えない敗北宣言。

【社会の『ヤンキー化』②】身内同士の一方的な勝利宣言だけが頼りの『一軍』たち
――『不良』が暴力によって支配者になることがある
これは前述「不良とは」の項目でリポートしましたが、再掲いたします。
無法者が支配を維持するには恐ろしいほどの暴力エネルギーが費やされます。相互監視&密告などの生きづらいコミュニティーが支配地域では形成されます。

しかしながら、これは暴力装置に裏打ちされた『不良』の支配における話です。"暴力装置"とは言い難い能力の『不良』気取り=『ヤンキー』は『不良』以上のエネルギーが支配力維持に費やされることになります。なにせ能力不足なので、不安が不安を呼び、無駄な気苦労をし続けます。"杞憂"に振り回され続けます。

暴力や実力で勝ち取った支配力であればそれが経験値となり裏打ちとなりますが、『一軍』は身内同士の一方的な勝利宣言が頼りの支配力なので、いざという事態について経験的にも能力的にも対応できません。自分たちへの反抗&反乱の兆しが見えればパニックになって、その場しのぎの過剰反応を示しているものと推測されます。

1978年11月のソ連の軍事パレード ビデオ画面の撮影:ざっくばらん
身内同士の一方的な勝利宣言だけが頼りの『一軍』たちは、『二軍』『三軍』への相互監視&密告はもちろん、"支配力の見せつけ行為"で『二軍』『三軍』に圧をかけ続けることにより、『二軍』『三軍』を相互不信におとしいれて、どん底コミュニティーを維持します。現在の北朝鮮&かつてのソ連と同じシステムです。
※※ここで【歴史用語解説】※※
ソ連:ソビエト社会主義共和国連邦

社会主義&共産主義のシンボルです。
今のロシア連邦共和国の前身。一党独裁+言論封殺+恐怖政治+洗脳教育で国土を統治。「世界中に共産主義革命を輸出する」と公言し、資本主義国家転覆のために、あらゆる陰謀&テロを仕掛け、世界中の共産主義者&社会主義者を操ってデマ&美化&政治宣伝に明け暮れた。1940年代後半からアメリカと激しく対立し始め、世界中を「ソ連派かアメリカ派か」に二分させた。1980年には軍事力においてアメリカの能力を超えたと見られる。「今の北朝鮮の独裁政権が領土2240万㎢、人口2億9千万人を擁していた」と考えるのが、ソ連についての正しい認識。秘密警察KGBは、国内では反体制派を抹殺し、海外では破壊工作に暗躍し、ソ連社会の象徴だった。ソ連は1991年に内部分裂して滅亡。

※※【歴史用語解説】おわり※※
以前のリポート『腐ったみかん物語』に登場する『不良ニンゲン』が天下を取った姿が『一軍』『二軍』『三軍』のカースト制です。相互監視&密告の相互不信で維持される支配システム。『ヤンキー化』の馴れの果ては、北朝鮮やソ連と同じ支配システムだった――という呆れた現状です。



【社会の『ヤンキー化』③】『一軍』のリーダーシップははなはだ疑問。『一軍』に無条件追従する『二軍』『三軍』は"パブロフの犬状態"
学校&地域を支配する勢力『一軍』がこのレベルなので、『一軍』たちが社会に出て属する組織&地域も同じようなレベルへ収束されていきます。実際に我が社会全体がそうなりつつある――と推測されます。

――リーダーの器でないニンゲンが勘違いしたまま『一軍』を自称して支配者気取りする。『一軍』は経験値も能力も不足したまま。
――能力不相応の『一軍』を黙認し追従する勢力『二軍』『三軍》は「『一軍』の圧が怖い」と勝手に震え上がり、『一軍』の指示&命令は何でも聞く。
――『一軍』『二軍』『三軍』とも、その行動&習性が体に染みついており、体が自然と反応する。

能力不足&経験不足の『一軍』は、困難に直面した際に組織&『二軍』『三軍』を放り出してまっさきに逃げ出すことが予想されます。そんな支配者集団を黙認し追従する組織は問題解決能力の無いままパニックの発生が予想され、混乱に輪をかけるものと危惧されます。
頼るすべのなくなった『二軍』『三軍』がインターネット上で騒ぎ立てて、さらに無用の騒ぎが起きることも懸念されます。


『ヤンキー化』の先にあったのは、『一軍』の圧に勝手に震え上がって無条件に追従する『二軍』『三軍』の"パブロフの犬状態"でした。太平洋戦争末期における日本軍の壊滅ぶりを彷彿させます。戦争で人材が枯渇したわけでもないのにこの有様です。
流動型犯罪で使い捨てされている『バイト』たちについて疑いが生じます。
――何も考えず『一軍』の命令に従っただけでは?
というのも、流動型犯罪の『バイト』たちは「罪の認識がほぼ皆無だ」と言うのです。
――一回だけだから罪にはならない。
――本業ではない。バイトだから罪にはならない。
――指示されたままにやっただけだから罪にはならない。
…警察関係者たちによれば、『バイト』たちはこのような屁理屈を平然と弄する、とのことです。

しかしながら「一軍から命じられたら何も考えずに遂行している」という現状に鑑みれば、屁理屈ではなく"彼らなりの正当な理由"と解釈できます。自分で考えることを放棄した人間の姿だからです。

あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
【社会の『ヤンキー化』④】『二軍』『三軍』は"オトナの対応"を自称しドヤ顔

あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
日本社会には、権力者に対する"立派な対応"としての教訓がいろいろあります。
――泣く子と地頭には勝てぬ
――長い物には巻かれろ
――バカを相手すると、こっちもバカになる
――君子、危うきに近付かず
――人間、負けるが勝ち
これらが"立派な対応"であるのかは疑問が残ります。これらの言葉は「"無条件絶対的な身分階級制度社会"におけるパワハラ対応」についての教訓であり、現代社会においては相容れないからです。

「"無条件絶対的な身分階級制度社会"におけるパワハラ対応」を認めてしまうのは、現代社会においてはむしろ「無理難題なのに君は喜んで受け容れた。しかも合意の上である」と相手を喜ばせ、逆利用される、あるいは誤解されるリスクを孕みます。

その心を高く評価しよう! 今後ともその調子で頑張りたまえ!
フジテレビの女子アナ上納問題において大御所芸能人側の言い分「合意の上である」は、このメカニズムが作用している可能性大です。
大御所芸能人は『社会のヤンキー化』の最先端に存在しており、『ヤンキー』が樹立した「カースト制度」でいえば『一軍』に当たります。
――"オトナの対応"あるのみ!
――聞き流す
――ハイハイと返事だけしておく
――ペコペコしてればいい
――にこにこ愛想笑いして話を合わせる
…取材中、『二軍』『三軍』の学生たちは、ドヤ顔でそのように語りました。

あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
『二軍』『三軍』の学生:相手はバカだから相手しないことにしている。バカだから。バカがうつる。スルーしている。"オトナの対応"。
ざっくばらん:『一軍』にも、ハッキリと、そう言ってやった?
学生:言わない(笑。 言ったら殺される。内心で。心の中で。心の中ではあいつらに勝っている。こっちの方が賢いから。
ざっくばらん:賢いの? 君が?
学生:あいつらよりは、ずっと賢いよ。『ヤンキー』よりは賢いよ。当たり前じゃん。"オトナの対応"。オトナ。

あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
『一軍』も『二軍』『三軍』も、実はお互いが"上から目線"で相手に接していることがわかります。お互いがバカにし合っているのです。


――『一軍』は露骨に態度に出して『二軍』『三軍』をバカにしている
――『二軍』『三軍』は内心&脳内で『一軍』をバカにしている

…「内心でバカにしている」は我が社会ではなぜか称賛される傾向が強いのですが、これほど危険な姿勢はありません。ひょんなことからポロッと表に出るためです。

あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
「内心でバカにしている」が出てしまった場合、それこそ「飼い犬に手をかまれる」の言葉通り、相手から激しい怒りと報復を買うことになります。経験不足で危機管理能力の乏しい人物&集団の場合、過剰反応&過剰狼狽で、想像を絶する過剰報復を加えることが予想されます。

昨今は日本全国において、「カースト制度」に基づくトラブルが原因とおぼしき凄惨な事件&オバカな事件が後を絶ちません。
――『一軍』は露骨に態度に出して『二軍』『三軍』をバカにしている
――『二軍』『三軍』は内心&脳内で『一軍』をバカにしている
自分の姿勢がもたらすリスクをお互いにわかっていないがゆえ、"過剰""やりすぎ""いきすぎ"のリアクションの応酬となり、凄惨な事件&オバカな事件を産み落し続けている…と推測されます。




あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
【社会の『ヤンキー化』⑤】『二軍』『三軍』は初動対応を間違えたまま:自称"オトナの対応"でリスク拡大
『「犬をからかった」場合の「予想される次の行為」の確率』チャート図を、ざっくばらんが作成してみました。

――そもそも犬をからかうなよ!
――そもそも、犬だからと思ってナメんなよ!
…という"そもそも"の話からまず議論されます。それでも、犬をからかうニンゲンが実際にいますよね。

からかわれた犬のリアクションとして、3つが予想されます。
――からかった側が怪我した

――からかった側が反撃された

――犬がおびえた

犬のリアクションから、「犬をからかった」側は学習&勉強することになります。予想される学習&勉強の結果が「予想される次の行為」です。
このチャート図は「カースト制度」の『一軍』『二軍』『三軍』に当てはまります。『一軍』は「犬をからかった」側です。『二軍』『三軍』は「犬」の側=「からかわれた」側です。『二軍』『三軍』の初動対応は果たして適切であったのか?――を考えさせられます。再掲します。

――"オトナの対応"あるのみ!
――聞き流す
――ハイハイと返事だけしておく
――ペコペコしてればいい
――にこにこ愛想笑いして話を合わせる
…『二軍』『三軍』の学生たちは、ドヤ顔でそのように語りました。

チャート図でいえば、その行為は「犬がおびえた」に該当します。『二軍』『三軍』は「スルーしただけ。表面上で従っただけ。おびえてはいない」と異議を唱えるはずですが、「犬をからかった」側は"犬の心証"まで読み取れるわけがなく、表面上のリアクションで判断します。
『二軍』『三軍』がいくら強気な発言をしても「『一軍』にはナイショですよ」と必ずつける注釈は「おびえた」姿そのものです。

あっ、『一軍』にはナイショですよ、絶対。
「犬がおびえた」のを見た後で「次からはその犬を怖がる」「次からは犬を見れば怖がる」というリアクションは存在しません。存在しないため、チャート図では【参考】と表示してあります。
もっとも「反撃して『一軍』を怪我させた」場合、"過剰""やりすぎ""いきすぎ"と捉えられるのは事実です。とりわけ、実戦経験のほとんど無いニンゲン同士は"チカラ加減"がわからないため、"過剰""やりすぎ""いきすぎ"の応酬で殺傷事件へ拡大する懸念があります。

かといって『二軍』『三軍』と決め付けられた側の自称"オトナの対応"は決して誉められたものではありません。むしろ自称"オトナの対応"がもたらす災難、ひいては自称"オトナの対応"が続くことがもたらす災難を防がねばなりません。
…というか、そもそも、"オトナの対応"を誰が教え込んだのでしょうか? 教え込んだ側の"無責任さ""リスク管理不在ぶり"を問い質したくなるところです。

同時に、"そもそも"の話として『一軍』の横柄ぶり&陰湿さが改めてクローズアップされます。




【社会の『ヤンキー化』⑥】『ヤンキー化』は『一軍』『ヤンキー男子』の実力が暴露されて曲がり角。女子世界の『親分』登場に注目

女子世界ではそもそもからお互いが競い合う「勝った/負けた競争」が存在します。女子世界の『ヤンキー化』が進む中、"競い合い"は先鋭化しました。

『ヤンキー化』した女子は、他の『派閥』に勝つべく、男子世界への依存が高まります。他の『派閥』に向けての暴力装置&威嚇装置として男子世界を用いるからです。

『ヤンキー』同士の対決なので、お互いが『一軍』『ヤンキー男子』に助けを求めます。『一軍』『ヤンキー男子』同士で、慣れないケンカでグダグダして他の『派閥』に勝てば、『ヤンキー』女子はますます『一軍』『ヤンキー男子』に依存するようになります。『ヤンキー』女子は『一軍』『ヤンキー男子』に頭が上がらなくなるわけです。「やはり男は強い」と単純すぎる経験値を得ることになります。

昨今、大御所芸能人たちが女性たちを"性のおもちゃ"のごとく扱ってきた事例が暴露されて非難を浴び続けております。
――女子は結局のところ、男子の暴力装置にすがってくる
――女子は男子の付属物である
――女子は黙って、男子の言うとおりにしておればよろしい
…時代錯誤はなはだしい発想ではありますが、「結局は男子の暴力装置にすがる」という『ヤンキー化』された女子世界を見れば、これら大御所芸能人たちの"女子世界をナメきった発想"の根源&根拠がわかります。

しかしながら、地殻変動を予見させる動きがあります。女性たちを"性のおもちゃ"のごとく扱ってきた大御所芸能人たち――『一軍』『ヤンキー男子』に属する人物たちの過去が暴露され続け、多くの社会的制裁が加えられていることです。

このままで済むと思うなよ!
…と捨てぜりふを吐くばかり
これは『一軍』『ヤンキー男子』を優先的に考える『ヤンキー化』社会では"絶対に起きてはならない事態"です。『一軍』『ヤンキー男子』の不利益となるネタが世の中に流出して、しかも『ヤンキー男子』に不利に作用するなんて、"絶対にありえない事態"なのです。

パシリのB氏、わたしもあんな便利なパシリがほしい!
ところが、2年前から暴露はずっと続いております。大御所芸能人たちが続々と表舞台から退場しております。どの『一軍』『ヤンキー男子』も解決の糸口を見いだせぬまま、反論にもならない反論をしながら陰に隠れていきます。
『ヤンキー化』社会は身内同士の一方的な勝利宣言が頼りの支配力を基盤にしております。実力不相応の自己申告に基づく支配力なので、いざ問題が起きれば『ヤンキー』本人には何の解決能力もありません。

一連の大御所芸能人たちは『ヤンキー化』社会における『一軍』『ヤンキー男子』の象徴でした。そんな『一軍』『ヤンキー男子』たちが下半身暴力に関する問題を暴露され、慌てふためき、逃げ腰なのです。

――女子が相手だから『ヤンキー男子』の暴力で押さえつける
――『一軍』からの圧をかける
…それで万事を解決してきた『一軍』『ヤンキー男子』の限界が露呈しているとも言えます。『ヤンキー化』の流れはそろそろ曲がり角に来たのでは?――と推測されます。

危機に弱い『一軍』『ヤンキー男子』は女子世界から見ても、てんで頼り甲斐がありません。女子世界がまとまれば『ヤンキー化』に代わる世界を示すことができるかもしれません。
そのためには、女子世界における完全勝利者『親分』の登場が不可欠です。果たして女子世界を仕切る『親分』は登場するのやら?



もっとも、女子世界はこのまま小競り合いを続け、『一軍』『ヤンキー男子』に押し切られたまま『社会のヤンキー化』をアシストするだけかもしれません。

『親分』不在のままの『ヤンキー化』の果て
そもそもは"『不良』気取りのファッション"でしかなかった『ヤンキー』。その先見性&おしゃれさ&手軽さがウケて、みるみる増殖していき、挙句は本家の『不良』を呑み込んでしまいました。
さらには『普通の素直な人』さえも『ヤンキー化』する増殖力を見せ、今や社会全体が『ヤンキー化』の波に呑み込まれております。

『ヤンキー化』は、自己申告だけで組織&地域を支配できる『一軍』まで産み落しました。『一軍』は不都合な問題が降りかかると解決できぬまま『二軍』『三軍』に押し付けて雲隠れする有様です。

『ヤンキー』というファッションが増殖した結果の現状を、みなさんが肌身で感じ取ることができれば本リポートは成功です。

【取材後記】現実は『ヤンキー』の『不良』化だった
かつての『ヤンキー』は"ファッション"だから楽しめた
『ヤンキー』が登場した当時、『ヤンキー』はあくまでも"『不良』気取り"であり、"なんちゃって『不良』"であり、ファッションでした。だから『ヤンキー』は気楽で楽しめました。

例えば、本物の『不良』に遭遇したら一目散で逃げました。相手の『不良』も「なんだ、『ヤンキー』かよ」と笑って見逃しておりました。


警察に補導されたら「ごめんなさい」で済みました。警察官は「服装と行動には気をつけなさい。いたずらはホドホドに!」と注意しました。

――ファッション
――『不良』気取り
だから『ヤンキー』は気楽で楽しめました。

今の『ヤンキー』は一度始めたら足を洗えない:かつての『不良』「反社会勢力」と同じ
今の『ヤンキー』は、ずっと『ヤンキー』でいなければならない。『ヤンキー』は仕事であり義務。学校で勉強するのと同じ。職場で仕事するのと同じ。「勉強や仕事の合間の息抜きで『ヤンキー』やっていた」という本来の『ヤンキー』とはかけ離れております。

これは苦痛でしょう。面白くもなんともない。
例えば、同じ『ヤンキー』に遭遇したら本当にケンカしなければならない。『ヤンキー』は、ただでさえケンカと殺人の区別がつかないほど"チカラ加減知らず"です。『ヤンキー』は、毎日ビクビクしながら、仕事として『ヤンキー』をしておらなければならない。

警察に補導されたら今は「ごめんなさい」では済みません。警察官からの取り調べを受けて、余罪追及され、『ヤンキー』仲間の名前を言わされ、調書を取られます。それを他の『ヤンキー』が見掛けたら「あいつ、警察に売りやがった」と疑われ、意図せぬ攻撃を受けます。『ヤンキー』は、毎日ビクビクしながら、仕事として『ヤンキー』をしておらなければならない。

これは苦痛でしょう。面白くもなんともない。
実力不相応の権力風を吹かせて、自分より弱い奴らを片っ端からビビらせておかなければ気が済まない。"片っ端からビビらせておく"のは、『ヤンキー』なりの安全保障問題だからです。

"加減"がわからないので"やりすぎ"
「『不良』でもそこまではやらないぞ」ということまでやってしまいます。『ヤンキー』は妄想&警戒心でいっぱいであり、"加減"がわからないので"やりすぎ"て、敵をたくさん作って恨みを買いまくります。『ヤンキー』は、毎日ビクビクしながら、仕事として『ヤンキー』をしておらなければならない。

今の『ヤンキー』は"仕事"だから楽しめない
――カースト制度
――『一軍』『二軍』『三軍』
『ヤンキー』が『一軍』『二軍』『三軍』の人事考課&職務評価&ランク付けを毎日やっております。『一軍』『二軍』『三軍』の情報チェックにいとまがない。証券会社サラリーマンがスマホでチャートを一日中チェックしながら一喜一憂しているのと同じ姿です。『ヤンキー』は、サラリーマン顔負けの「ラインチェック」「メールチェック」をこまめにやって「ビジネスメール」を毎日毎時、打っております。徹夜は当たり前、24時間フル勤務は当たり前。

今の『ヤンキー』は"サラリーマン業務"を毎日やっております。『ヤンキー』は"仕事"。中高生なのに職業『ヤンキー』。しかも『過労』『働きすぎ』『仕事中毒』のストレスだらけです。『ヤンキー』は、仕事として『ヤンキー』をしておらなければならない。

これは苦痛でしょう。面白くもなんともない。
『ヤンキー』はあくまでも"ファッション""『不良』気取り"であってこその『ヤンキー』でした。しかし、時代は『社会のヤンキー化』まっただなか…かつての『不良』のように、今の『ヤンキー』は命懸けで筋を通しながら生きていくしかありません。

40年前の先輩:この頃の『ヤンキー』は『不良』みたいでタイヘンやのう!
わしらの時代とはちがうから、殺されないように気をつけて!
補足:取材したみなさんのことば





あっ、一軍にはナイショですよ!

ただし、自分の身の丈に合ったことをしましょう。


さっさと勝負してリーダーを決めな! 話はそこからだよ。
今回はたくさんの歌ができました。
親分を詠んだ6句

――世間では 鬼が居ぬ間に ヤンキー化
――だまされる セレブ美人の 親分に
――殴る! 蹴る! セレブ美人が ほくそ笑む
――「私刑なら まかせてちょうだい!」セレブ言い
――「悩みなら 私に言って」と 御用聞き
――「あの男子、つぶしたるわ!」と 準備運動

取り巻き:親分、ステキ!
不良を詠んだ3句+1首

――不良さん ナンパになって 消滅し
――昔なら 『ヤンキー狩り』 やってるよね?
――ヤンキーに シマを荒され 食いはぐれ
――不良さん 「カレシ欲しい」と 色気づき 茶髪・ミニスカ 『ギャル』そのもの

カースト制度を詠んだ6句+5首

――毎日が 人事と評価。 「総務の人?」
――『ヤンキー』は お仕事なのよ。いそがしい!
――毎日が プレゼンなのよ。 一軍は。
――ゴキブリを 見て泣くやつが 一軍入り!
――「毎日が 監視業務で 潰される」。 ヤンキーなのか? 警備員なのか?

二軍&三軍とよばれる人たちの発想&行動を詠む。
――「一軍に ナイショですよ」と くちどめし
――「わたしたち オトナですから」ドヤ顔で
――一軍に「やれ!」と言われて やりとげる 二軍・三軍 パブロフの犬
――「"オトナ"だし。表面上で したがうだけ。おっと、一軍にはナイショですよ」
――「わたしたち ヤンキーよりも かしこいです。おっと、一軍にはナイショですよ」
――「ぼくたちは パシリじゃないです。ビビりません。おっと、一軍にはナイショですよ」

ヤンキーを詠んだ4句+4首

――「かあさんを わるくいうな!」と 泣くヤンキー
――「冗談だよ」「本気になるな」と 逃げを打つ
――お気楽に 楽しめたのは 過去のこと
――"遊び"では 許してくれない ヤンキー道
――「令和のヤンキー 内ゲバにビビる」「過激派かよ? 今は『昭和』じゃないけどな?」

――ヤンキーと 一般人との 区別なし 茶髪、ミニスカ、ネイル、タトゥー
――母親を 「ばばあ」と呼んで ふさぎこむ 実は真面目な 孝行娘
――「不良には なっていないよ。ね! かあさん! 安心してね」 と 語るヤンキー

