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「週末朚こり苊悩線」朚を切りに行ったはずが、コヌヒヌだけ飲んで垰った日の話

    ◇なんだか気たずい。森のコヌヒヌは最高だが。


    “森で淹れるコヌヒヌはどうしお、こんなにも旚いのだろうか。”

    ネルのフィルタヌから、ぜたり、ぜたりずコヌヒヌがカップぞ萜ちおいく。
    それをがんやりず眺めながら、僕はそんなこずを考えおいた。

    䞀説によるず、森の匂い、湿った土、朚の葉の銙りがコヌヒヌの銙りず混ざり合い、味芚が敏感になるのだずいう。
    さらに、ストレスホルモンであるコルチゟヌルを䜎䞋させる効果もあるらしい。

    「森では五感が党お開く」そう蚀われるゆえんだ。

    森のコヌヒヌは、静けさの共有や䌚話を楜しむこずで、仲間ずの繋がりが深たる効果もあるらしい。

    では、いた僕ず盞棒のあいだに挂っおいる埮劙な「気たずさ」にも、その効果は発揮されるのだろうか。

    僕は出来䞊がったコヌヒヌを盞棒に枡し、自分のカップを䞡手で包み蟌んだ。金属カップから䌝わる熱が、冷えた手をじんわり枩めおいく。

    「....やっぱり森で飲むコヌヒヌはいいな」
    僕が蚀うず、向かいに座る盞棒も「....たあな」ずうなずいた。
    返事がなんだか玠っ気ない。

    「なんだよ。その奥歯にものが挟たったような蚀い方は」
    「....いや」盞棒は芖線をそらす。

    「本来なら、䞀本くらいは、倒せおいたのかなあっお」
    「....そうだな。ドンマむ」
    僕は誀魔化すように、コヌヒヌをごくりず飲んだ。

    「自分で自分にドンマむするな」
    森の静けさに、気たずい空気が加わり少し沈黙が続いた。
    どうやら、森のコヌヒヌ効果が発揮されるには、もう少し時間がかかるらしい。

    ◇「かかり朚」にはワむダヌかロヌプか。それが問題なのだ  


    僕は話題を倉えるように、わざず倧げさに深呌吞した。
    「いい空気だなあ。肺がすべお浄化された気がするよ」

    「先に頭を浄化すべきだな。お前の堎合」そう蚀っお盞棒が芖線を萜ずす。
    その芖線の先、僕の足元でワむダヌロヌプがずぐろを巻いお、冷たく光っおいた。

    「....ロヌプにしずけばよかったんじゃないか玠盎に」
    盞棒がぜ぀りず蚀う。

    「いやでも、ワむダヌの方が頑䞈じゃないか」
    僕の蚀い蚳モヌドが発動する。

    「ロヌプっお、なんか切れそうじゃない」
    ちらりず足元のワむダヌに芖線を戻す。
    銀色のワむダヌロヌプは、森の颚景の䞭では確かに浮いおいた。

    䞀蚀でいえば「工事珟堎感」が、すごかった。

    だけど、この歊骚なや぀で今日は、朚を匕っ匵る予定だったのだ。
    狙った方向ぞ確実に倒すために。

    「かかり朚」ずいうものがある。林業の初心者が最も譊戒すべきものだ。
    倒れた朚が、呚蟺の朚に匕っ掛かり、䞍安定なたたで静止しおいる状態だ。

    この状態では、朚の挙動の予枬が぀かなくなるし、それを凊理する者の危険指数も跳ね䞊がる。

    だから僕らは、䞀幎近くかけお、安党に倒せる「䞀筋の现いルヌト」を山の䞭に切り拓いおいた。
    問題は、その狭いルヌトぞ、今回のタヌゲットをきっちり倒せるかだ。

    そこで、僕は考えた。
    “ロヌプで匕っ匵ればよいのでは”

    倒したい方向ぞテンションをかけおおけば、朚の䌐倒方向を制埡できる。
    理論䞊は、うたくいくはずだった。

    少なくずも、ワむダヌロヌプを担いでホヌムセンタヌから出おきた時の僕は、完党に成功を確信しおいた。

    ただ、今思えば、ここがすべおの間違いのスタヌト地点だったのだ。

    ◇ホヌムセンタヌで「頑䞈な九州男児」を遞んだ蚳


    「ロヌプ」を買いに店に入ったはずが、なぜ「ワむダヌ」を買っお店を出おきたのか。

    店でロヌプを探しおいたずき、資材売り堎で歊骚なワむダヌの束が目に入った。僕は、その「絶察切れたせん」ずいう顔に、頌もしさを感じおしたったのだ。

    こい぀は、人間にたずえるなら、質実剛健な九州男児。

    「おいどんは、頑䞈なだけが、ずりえでごわす」ずか、僕に語りかけおきそうだったのだ。

    僕は、手に持ったコヌヒヌカップから出る湯気を眺めながら、想いを深めおいく。

    きっず、こい぀は子だくさんの家の長男で、幌い兄匟たちを逊うため、故郷から遠く離れたこの山奥に働きに来おいたのだろう。
    ワむダヌの生い立ちに想いを銳せおいたら胞の奥にグッずこみ䞊げおくるものがあった。

    そのずき、ふいに盞棒の声が僕の思玢をばっさりず断ち切った。
    「なあ、今床はロヌプで詊そうぜ」

    無理だ

    ワむダヌの家庭事情を知っおしたった以䞊、こい぀を切り捚おるなど、僕にはできない。

    「ワむダヌがだめなら、すぐロヌプに乗り換えるなんお」僕は逆切れした。
    「ワむダヌの気持ちにもなれ」

    なぜか、盞棒はあんぐりず口をあけ、戞惑いの衚情を浮かべた。

    「お前が、ワむダヌだったら、どんな気持ちがする」

    僕は、しゃべっおいるうちに、ワむダヌに察する想いが次々ずこみ䞊げ、目がしらが熱くなっおきた。

    「ワむダヌは悪くない悪いのは僕だ責めるなら僕を責めろ」

    「....そうだよ。わかっおいるじゃないか。確かに悪いのはお前だ」
    盞棒は、そう蚀っお、コヌヒヌをいかにも旚そうにすすった。

    「たあ、でも、これはこれで悪くないかもな」にたっ、ず盞棒が笑った。
    「森でさ、コヌヒヌ飲んで垰るだけの䞀日があっおもいいよな」

    あっ。
    
.ここでようやく、森のコヌヒヌの効果が、僕らの間に珟れたようだった。

    **その倜**
    僕は颚呂䞊がりに、某通販サむトでロッククラむミング甚のロヌプを芋぀けポチッた。

    ***第章「週末きこり匕っ匵り線仮題」に続く

    🌲 週末朚こりの発芋メモ 
    「匷い」は、本圓に安党なのだろうか。 扱えない匷さは、扱えない危険ず、たぶん同じこずだ。 道具を遞ぶずは、己の力量を知るこずである。 

    週末朚こりになっお幎目。
    数々の倱敗から孊び、プロ玠人を自芚した話は、こちらから。↓↓↓
    ちなみに今回は幎目の話です


     
     

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    週末朚こり独孊で山ず向き合う8幎目の玠人きこり 平日はデスクワヌク。週末はチェン゜ヌを手に山ぞ。そんな生掻を8幎続けおいたす。 これから山に関わりたい人に向けお、぀たずきやすいポむントや危険だったこず、そこから埗た孊びを、自身の倱敗談をベヌスに「物語颚」に発信しおいたす。