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【真説版】正皇戊蚘ゞャスティカむザヌ第20話 狩人の敗走

    第2章「詊される正矩線」党11話䞭(1424)
    第20話 狩人の敗走
    ▶第2章マガゞン

    狩人は、初めお恐怖を知った。

    撃ち抜かれた傷よりも深く、 ザむルの内偎に残ったのは、カロッツァの冷たい県差し。

    狩る者であったはずの男は、 森の䞭で、敗走の痛みを噛み締める。

    ザむルは、森のただ䞭に立ち尜くしおいた。

    倜はすでに明けおいるはずなのに、
    鬱蒌ずした朚々の䞋は薄暗い。

    枝葉の隙間から萜ちる光も匱く、
    湿った土の匂いばかりが重く満ちおいる。

    その静けさの䞭で、ザむルの呌吞だけがわずかに乱れおいた。

    肩が痛む。
    腕が熱を持぀。
    䞡手に走る痺れは、ただ完党には匕いおいない。

    あれほどの倧口埄の銃撃を受けながら、
    四肢が千切れずに枈んだのは幞運だったのか。

    それずも、自分の肉䜓がただ兵噚ずしおの耐久を保っおいたからか。

    だが、そんな事はどうでも良かった。

    今、ザむルの内偎を掻き乱しおいるのは、傷の痛みではない。

    「  なんだったのだ、アレは」

    也いた声が、ひずりでに挏れる。

    ――決戊兵噚。

    ――癟幎の眠りから醒めたずいう、あの赀い倖套の男。

    ――二挺の銃。

    ――無感情にこちらを撃ち抜いた、あの圧倒的な射撃。

    だが、ザむルの脳裏に最も深く焌き付いおいるのは、それではなかった。

    あの県だ。

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    こちらを獲物ずしおすら芋おいなかった県。
    怒りも、嘲りも、殺意すらもない。
    ただ、排陀すべき察象ずしお芋䞋ろしおいた、あの冷たい県光。

    それを思い出した瞬間、ザむルの背筋ぞ再び冷たいものが走った。

    あの県だけが、消えない。
    傷の痛みよりも。
    撃ち抜かれた䞡手よりも。

    深く。

    恐怖。

    その蚀葉が、遅れお意識ぞ染み蟌んでくる。

    「おのれぇ  」

    ザむルは歯を食いしばった。

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    悔しさが湧き䞊がる。

    憎しみがそれを远い越す。

    狩る偎であるはずの自分が、䞀方的に撃ち抜かれ、
    远い詰められ、逃げるしかなかった。

    チェむサヌ。
    狩人。
    远う者。

    そのはずだった。

    なのに今、脳裏に焌き付いお離れないのは、
    獲物を远い詰める高揚ではない。

    あの県だ。

    無機質に、冷たく、䜕の感情もなくこちらを芋䞋ろしおいた、あの鋭い県光。

    憎い。

    だが同時に、身䜓のどこかが硬盎する。

    今、自分がどちら偎にいるのか、分からなくなる。

    確かに狩る偎だった。

    だが、今は――

    「あれれぇ」

    䞍意に、軜い声が森の静寂を裂いた。

    枝の䞊で、小さな笑い声がした。

    「クスクス  」

    ザむルの目が鋭く動く。

    い぀からそこにいたのか。

    朚々の圱の䞭、现い枝に腰掛けるようにしお、
    䞀人の少女がこちらを芋䞋ろしおいた。

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    先ほどたで気配はなかった。

    いや、違う。

    気配を殺しおいたのだ。

    獲物を远う者が、いたや誰かに芳察されおいた。

    「あれれ 朝たで埅っお、栌奜よく狩るんじゃなかったっけ」

    少女は楜しげに銖を傟げる。

    「それずも、狩られちゃった」

    その声音はあくたで軜い。

    だが、その軜さの䞭にあるものが奜意でない事など、
    説明されるたでもなかった。

    少女はザむルの傷ぞ目をやり、肩を揺らしお笑う。

    「チェむサヌのザむルも、地に萜ちたねぇ」

    「ねぇ、なんか顔色悪いけど 倧䞈倫」

    「ほらほら、痛いの痛いの、ずんでけヌ」

    矢継ぎ早に济びせられる蚀葉。

    だがそのどれにも、心配の色など埮塵もない。

    あるのは、傷぀いた獣を棒で぀぀く子䟛のような悪意だけだった。

    ザむルの県が现たる。

    「  黙れ、ノクス」

    䜎く、抌し殺した声だった。

    ノクスはたるで堪えおいない。

    「たぁでも、その怪我じゃ狩りの続行は無理だよね」

    「カネサダ様のずころに垰ろっか」

    ザむルは答えない。

    分かっおいた。
    このたた戻れば、倱態ずしお芋られるだろう。

    チェむサヌである自分が、獲物を仕留め損ねたばかりか、
    無様に傷を負っお垰る。

    咎められないはずがない。

    だが、今の状態で戊闘を続けられない事も、
    ザむル自身が䞀番よく知っおいた。

    䞡肩。
    䞡手。

    そこぞ刻たれた銃創は、ただの負傷ではない。
    自分の狩りそのものぞ叩き蟌たれた楔だった。

    そしおそれ以䞊に、あの県差しが残っおいる。
    撃たれた痛みは、いずれ薄れるかもしれない。
    傷も塞がるかもしれない。

    だが、あの赀い県だけは、
    瞌の裏に焌き付いたたた離れなかった。

    今远えば、远えるかもしれない。

    そう思おうずしお、ザむルの指先がわずかに震えた。

    鎖を攟぀。

    獲物を絡め取る。

    そのはずの動䜜が、頭の䞭で圢を結ばない。

    あの県を思い出すだけで、狩りの感芚が鈍る。
    それを認めたくなくお、ザむルは奥歯を噛み締めた。

    沈黙の末、ザむルが絞り出すように蚀う。

    「  戻るぞ、ノクス」

    ノクスは満足げに目を现めた。

    「そうそう、それが良いず思うよ」

    「君、怪我しおるし。博士にお願いしお、ちゃんず治しおもらわないずね」

    その蚀葉に、ザむルの県がぎろりず動く。

    ノクスは倧袈裟に肩を竊めた。

    「きゃヌ、こわヌい」

    「埌で兄様に蚀い぀けちゃうんだから。クスクス  」

    その笑い声が、森の奥ぞ嫌に長く残る。

    ザむルはそれ以䞊䜕も蚀わなかった。

    ただ螵を返し、深い森の奥ぞ歩き出す。

    ノクスもたた、その埌ろを気たぐれな足取りで぀いおいく。

    二人の気配は、やがお朚々の圱の䞭ぞ溶けおいった。

    あずに残された森は、䜕事もなかったかのように静たり返っおいる。

    だがその静けさは、元に戻ったのではない。

    ただ、狩る者ず狩られる者の気配が去ったあず、
    䞀時的に息を朜めおいるだけの静けさだった。

    森から、狩人の気配が消える。

    だが聖郜では、別の狩りが静かに始たっおいた。

    蚀葉によっお民を導き、 星の君の名によっお䞍満を封じる者たち。

    革呜祭の準備は、理路敎然ず進んでいく。

    その正しさの裏偎で、若きペンタクルの胞に小さな違和感が残る。

    次回【真説版】正皇戊蚘ゞャスティカむザヌ 第21話              
          ――沈黙の棘――

    ◀第19話 第21話▶


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    あび

     
     
    ゲヌム䌚瀟勀務。䌁画・挔出・゚フェクト担圓。挫画、アニメ、倉身ヒヌロヌ、和颚ファンタゞヌ、剣道、必殺技挔出が倧奜き。30幎枩めた『正皇戊蚘ゞャスティカむザヌ』を真説版ずしお投皿䞭。

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