
私だけじゃないって、わかってる #2
「これ、食べる?」
忙しい日の休憩中。
彼が差し出してきたのは、
コンビニのチョコだった。
「顔疲れてる」
「え、そんな?」
「出てる出てる。今日忙しいもんね」
そう言って笑う。
他の人にも優しい。
わかってる。
なのに。
——私だけ少し特別かも。
なんて、
勘違いしそうになる。
「〇〇ちゃん、帰り遅い時はちゃんと気をつけてね」
「また夜道ひとり?」
「送ろうか?」
優しい。
優しすぎる。
でも。
「彼女さん、怒りません?」
そう聞いた時、
彼は少し困ったように笑った。
「怒るかもね笑」
……やっぱりいるんだ。
わかってた。
なのに、
少しだけ胸が痛かった。