
西海市崎戸町百話#022〜ゴミを捨てるのも難しい
園崎咲人ーー第二十二話 ゴミを捨てるのも難しい
崎戸で暮らしていて驚いたことの一つが、ゴミの分別である。
西海市は、とにかく細かい。
燃えるゴミ、燃えないゴミ、粗大ゴミはもちろん、資源ゴミも缶、ペットボトル、ビンに分かれる。
古紙も新聞紙、雑誌、段ボール、紙パック、紙製容器包装と別々だ。
そして布類。
これがなかなか面倒なのである。
服をそのまま出せばいいというわけではない。ボタンやファスナーなど、異なる素材のものは基本的に取り外して分けなければならない。
服一枚捨てるのにも、ひと仕事だ。
私は最初、「そこまでやるのか」と思った。
崎戸について書いていると、どうしても海や炭鉱、捕鯨、島の歴史といった話が多くなる。
けれど、ここで生活する人にとっては、そんなことより次のゴミの日の方が身近なのかもしれない。
写真に残したゴミステーションの表を見ても、曜日がびっしりと書かれている。
島にも日常がある。
絶景を眺める日もあれば、服からボタンを外す日もある。
こんな崎戸も、百話の一つくらい残しておいていい。
園崎咲人