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西海市崎戸町百話#052〜甘古呂(かんころ)餅

    第五十二話 甘古呂(かんころ)餅

    崎戸の名物の一つに、かんころ餅がある。

    作っているのは、蛎浦島の東峰にある伊達本舗。

    広大な元気らんどのすぐ横に何か派手な建物があるとずっと思っていた。それが伊達本舗だと知ったのはつい最近のことだ。

    かんころ餅は、干したサツマイモを餅に混ぜて作る、長崎県の郷土菓子である。

    名前は知っていても、最初は「かんころ」が何なのか分からなかった。

    「かん」とは「寒」ではないかと、雪国育ちの私は勝手に想像したりしていた。

    どうやら、サツマイモを薄く切って干したものを、この地方では「かんころ」と呼ぶらしい。

    そのかんころを餅に混ぜる。

    見た目は素朴である。派手な菓子でもない。

    崎戸には海があり、炭鉱の歴史があり、島があり、橋がある。

    そんなものばかり追いかけていると、こういう普通の名物を忘れてしまう。

    小腹が空いたとき、焼いて食べる。

    味付けはしない。そのものの味を味わう。

    もちもち感や歯に付く感覚。

    それがまたいい。

    園崎咲人


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    長崎県西海市崎戸町の観測者。 観光案内や、郷土史ではありません。 島、橋、炭鉱、店、記憶などを調べ、それらのつながりも書きます。 崎戸を飛び出し、西海市の他の町へ行くことも。 間違いや、地元の方が知っていることがあれば、教えてください。 目指すは、百話。その先はまた考えます。

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