
西海市崎戸町百話#061~ペンギンモドキ
第六十一話 ペンギンモドキ
化石というと、私は岐阜県の瑞浪市を思い出す。
瑞浪や土岐市とその周辺は化石の町として知られている。
約2000万年前から1550万年前の地層から、貝や魚、クジラなど、さまざまな化石が見つかっている。
ところが崎戸にも、とんでもないものがいた。
ペンギンモドキ。
最初に名前を聞いた時は、ペンギンに似ているから誰かが適当にそう呼んでいるのかと思った。
本当にペンギンモドキという。
プロトプテルム科という、すでに絶滅した海鳥の仲間である。
ペンギンのように翼を使って海中を泳いだと考えられているが、ペンギンではない。
しかも1996年、崎戸町の約3400万年前の地層から大型のペンギンモドキの化石が発見された。
上腕骨や肩甲骨などが見つかり、それまで知られていた種類と比べてもかなり大きかったという。
3400万年前。
瑞浪の化石より、さらに一千万年以上も古い。
炭鉱の島だと思っていた崎戸の地下を掘っていくと、石炭だけでは終わらない。
人間が崎戸と呼ぶよりはるか昔、このあたりの海を巨大な鳥が泳いでいた。
それにしても、ペンギンに似ている。でもペンギンではない。
だからペンギンモドキ。
分かりやすい。分かりやすすぎる(笑)。
園崎咲人
崎戸歴史民俗資料館でペンギンモドキを詳しく知ることができます。