
西海市崎戸町百話#047〜崎戸島へ行くには、橋をいくつ渡るのか
園崎咲人ーー第四十七話 崎戸島へ行くには、橋をいくつ渡るのか
崎戸へ行くときの一番の印象は大島大橋を渡ることだ。
渡り終えると、何となく崎戸へ着いたような気がしてしまう。
しかし、崎戸島の家まで行く場合、橋は七つくらい渡らないとならない。
「くらい」と言うのは、橋と呼べるか分からないほどの、水辺を越えるものもあるからだ。
最初はもちろん大島大橋。
西彼杵半島から渡った先は寺島だ。
大島大橋がつないでいるのは西彼杵半島と寺島だ。
次に寺島大橋を渡って大島へ入る。さらに中戸大橋を渡る。
ここまで来て、ようやく崎戸町の蛎浦島だ。それでも崎戸島ではない。
その先で崎戸橋を渡る。最後に本郷橋を渡る。
ここでようやく崎戸島に入る。
地図で島のつながりだけを見ると、西彼杵半島―寺島―大島―蛎浦島―崎戸島。
それぞれを橋がつないでいる。
それだけなら四つだ。
実際に道路を走れば、その途中に崎戸橋など、五本の橋は確実に渡っている。
普段は一本一本を意識していなかったが、崎戸へ来ているうちに、橋はただの道路になっていた。
それでも数えてみると五つある。さらに水辺を越えるものも入れれば、七つはある。
昔なら、そのたびに海で道は切れていた。
今は橋をつないで、一つの道になっている。
そして最後の本郷橋を渡ると「西の果て」が始まる。
崎戸島は、橋でつながった島。
いや正確には、いくつもの橋の向こうにある島だった。
園崎咲人